【安保法制反対 特別寄稿 Vol.30】「民主主義を無視する安倍政権は日本の恥、日本にとって最大の脅威 」ノルウェー在住・笠島さん 2015.7.14

記事公開日:2015.7.14 テキスト
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 ノルウェー在住の笠島と申します。昨年、集団的自衛権がいきなり閣議決定されたとのニュースに震え上がりました。

 こんなに重要なことなのにネットの新聞には細かいことは書かれておらず、日本国内に流れる’空気’を読み取ることもできないので、日本はどうなっているのか、これからの日本はどうなってしまうのかと危惧しておりました。

 5月になってSEALDsが声を上げ始め、彼らは秘密保護法成立時点から活動していたとのことで、若い世代の意識と活力が生きていたことを大変頼もしく感じました。

 グローバル化といわれる現在、その良い点としては他者の意見に触れ理解する機会がある、と思いますが、今の政権は他者どころか自国民の意見にさえ耳を傾けないという恐ろしい事態を引き起こし、唖然としております。

 ノルウェーでは政治家が市民の討論会に出演してコテンパンに叩かれ、そういった経験を今後の政策に活かしていくことは日常であり、国会議員が地方の小さなお祭りに一市民として参加して民意を汲み取るといったことも普通に行われています。

 ノーベル平和賞を授与する国が海外派兵を行い、軍需産業による収益も大きいという矛盾に忸怩たる思いはあるのですが、民主主義のありようを肌で感じて生活しているので、SEALDsのコール「民主主義ってなんだ」は日本の現実を端的に示した実に的を得たものであると実感しております。

 安倍政権をみんなで倒し、またそれが日本が本当の民主国家として歩んでいくバネとなればと切に願います。

 市民レベルでの日常問題が国際問題として発展してしまうケースを考えると、政治家と市民の距離が遠いと問題事態を感知できない恐ろしさがあるように思います。

 平和な国で生まれ育ったはずの若者がテロ組織へと流れていく現実にはそこに潜む差別と不平等という社会問題があり、加害者・被害者とも戦争によって受けた精神的な傷がのちの社会にどのような影響を与えるのか、真の政治家ならそういうことを考えるべきです。

 政治家にもとめられるのは市民生活を理解し、そこにひそむ問題を見つけていくという姿勢が求められると思います。政治が利権に囚われた短絡的なものであっては国の将来は、少なくとも平和で民主的な国の存在は、ありえないと感じます。

 今の安倍政権の嘘と矛盾に満ちた態度を恥ずかしげもなく堂々と見せつける神経には怒りを通り超し、病気としか言いようがありません。

 人のいのちの重さを理解できず、国民を愚弄する政治家にはもはや人としての本質を疑わざるを得ません。

 狂気集団の提案する「戦争法案」に断固反対します。

  • 反対運動や署名活動など
    • 9条擁護、戦争反対に関するインターネットでの署名活動に多数参加

(ノルウェー極地研究所 笠島克恵(かさじまよしえ) )

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