投票日当日は大雪のおそれ?! 戦後最低の投票率を更新する可能性
選挙の投票日が2日後に迫った12月12日、気象庁は週末にかけて、関東甲信で大雪のおそれがあると注意を呼びかけた。日本付近に強い寒気が流れ込むためだというが、12日の早朝には、北日本の日本海側中心に、すでに雪が降っている。その他も多い所で、北陸地方40cmなど降雪量は増える見込みだという。
日本付近は冬型の気圧配置となっている。今夜からは、関東甲信地方の上空約5500メートルで氷点下30℃以下の強い寒気が流れ込むため、関東地方北部の山沿いや長野県北部では雪が降り、14日日曜日にかけて大雪になるおそれがある。
あす13日の昼までに予想される降雪量はいずれも多い所で、関東地方北部山沿いで40センチ、長野県北部で30センチ。
その後もさらに降雪が続き、雪の量が増えることが予想されるため、この週末は大雪への十分な対策や交通機関の乱れに注意が必要となる。
- ウェザーマップ 12月9日 「関東甲信でも大雪のおそれ 14日にかけて注意・警戒」
局所的な大雪や、全国的に厳しい寒さを迎えそうな投票日当日は、当然、投票率の低さが懸念される。2年前の衆院選は戦後最低の投票率を更新し、59.32%を記録。今回は、突然の衆院解散の中、解散の意義もあやふやなままで迎えた総選挙だ。これに悪天候が重なれば、2年前の記録をさらに更新しかねない事態も予想される。
総務省、通信アプリ「LINE」で投票を呼びかけ 若年層の掘り起こし
12日、総務省がスマートフォンの無料通信アプリ「LINE」を通じて、投票の啓発に取り組んでいると報じられた。内容は、投票を呼びかけるオリジナルスタンプを提供、若年層の有権者を掘り起こす狙いだ。
投票率を左右しそうなのが若年層の動向だ。前回選挙では、50代68.02%▽60代74.93%▽70代以上63.30%−−が比較的高かったのに対し、20代は37.89%、30代は50.10%にとどまった。総務省はスマートフォンの無料通信アプリ「LINE」で、女優の仲間由紀恵さんが投票を呼びかけるオリジナルスタンプを提供するなど若者を狙った啓発活動に取り組んでいる。
- 毎日新聞 12月9日 「衆院選:投票率、若年層カギ LINEで呼びかけ…総務省」
同記事では、戦後最低の59.32%を下回った場合、選挙結果と実際の民意がずれる事態になりかねない、と指摘。しかし、それでも安倍政権は「信任」を得たと、アベノミクスや消費税増税といった経済対策を、これまで以上に推し進めていくだろう。
「自民300議席」報道で巻き返しをはかる民主党
各新聞社が横並びで「自民300議席へ」等の見出しを打った、選挙戦序盤。自民圧勝の雰囲気を世に知らしめたものの、その一斉報道は、安倍首相を応援する大手新聞社が、低投票を誘導するために行なったタイアップだったことを、日刊ゲンダイが11月26日の記事ですっぱ抜いていた。
安倍首相を支えている大新聞は、低投票率にするために、わざと選挙前に「自民300議席へ」という記事を1面に掲げる予定だという。無党派層に「もう勝負はついた」「投票に行ってもムダだ」と諦めさせる狙いだそうだ。
- 日刊ゲンダイ 11月26日「有権者はいいのか? 無党派層が棄権なら『自民大勝』の悪夢」
しかし、その“やらせ”報道が功を奏したのか、自民優勢のイメージ戦略に緊張が走り、野党が巻き返しをはかった。12月12日、夕刊フジは「自民激震、民主“巻き返し”」の見出しで民主党の追い上げを伝えている。選挙期間中、報道各社と政党は、世論調査と期日前投票の出口調査を頻繁に行なっているといい、自民党関係者はあるデータを見て、身震いしたというのだ。
衆院選の最終盤になって、各都道府県の中心部などで、民主党候補が巻き返している。報道各社の「自民党300議席超も」といった情勢調査を受け、官公労に加えて企業労組が本格的に動き出したとみられ、これが無党派層にも影響しかねない。自公与党では「揺り戻しがきた。残り2日、気を引き締めないとやられる」と危機感をあらわにしている。
「10日から期日前投票の数が急激に伸びていた。県庁所在地がある1区と周辺の2区が突出していた。民主党を支持する労組の動員のようだ。投票率が低ければ、ひっくり返されかねない」
- 夕刊フジ 12月12日「自民激震 都市部で民主“巻き返し”『優勢』報道に緩む陣営のスキ付く」
気を緩めた全国の自民党支持者が、投票日当日の悪天候で投票を見送れば、各地で逆転もあり得ると同紙は指摘する。
共産党との不仲について、福島みずほ社民党副党首に岩上安身がインタビュー
今回の選挙戦、社民党の影が薄い。吉田忠智党首は選挙演説の中で、突然の解散で、野党の足並みが揃わないまま、苦戦を強いられているとこぼした。12月12日、岩上安身はIWJの事務所で、同党の福島みずほ副党首にインタビュー。社民党は、民主党と生活の党と棲み分けをしながら候補者を擁立しているが、共産党とは長い間不仲だと言われてきた。岩上は、共産党と共闘できない理由を、福島氏に聞いた。