黒岩祐治神奈川県知事 定例記者会見 2012.11.27

記事公開日:2012.11.27取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(IWJテキストスタッフ・小山内/澤邉)

 2012年11月27日(火)、神奈川県横浜市中区の神奈川県庁で「黒岩祐治神奈川県知事 定例記者会見」が行われた。黒岩知事は拉致問題を風化させないための取り組みや、米軍基地について言及。また、以前から掲げていた准看護師の養成停止問題が日本医師会と和解したことについて「非常に画期的」と語った。

■全編動画

  • 日時 2012年11月27日(火)
  • 場所 神奈川県庁(神奈川県横浜市)

 冒頭で、黒岩知事は、拉致問題の啓発活動を行うことを発表した。「特定失踪者とは、民間団体である特定失踪者問題調査会が、北朝鮮による拉致かもしれないという失踪者のご家族の届出などを受けて、独自に調査の対象としている失踪者のこと」と説明。「現在、17名が政府に拉致被害者として認定されている。このほかに拉致の疑いのある特定失踪者の方々が数多くいる」と話し、拉致への理解を深めるために「特定失踪者の情報提供を求めるチラシ、ポスターを作成し、啓発に取り組んでいく」と述べた。

 また、12月2日に開催される、神奈川県民の集い「すべての拉致被害者救出を!」には、横田滋さん、早紀江さんご夫妻も参加するという。「作成したチラシとポスターは、県内の全警察署54カ所、各市町村や県民利用施設などにも配布、掲示して、情報提供を呼び掛ける」とも語った。

 性同一性障害を抱える人への対応については、「これまで本県は、資格取得時もしくは合格時の氏名でしか証明書等を発行しないケースもあった。今後は性同一性障害の方に配慮して、所要の手続きを経て、変更後の氏名で発行ができるようにした」と発表した。

 質疑応答に入ると、「性同一性障害の方の証明書の発行申請は、県が発行するということか」との質問が出た。黒岩知事は「そうです。県が出している資格・合格証明書について対応をしようということ」と答えて、国家資格は含まれないことを示した。「最も人数の多い(県の)資格は」との問いが投げかけられると、いくつかの例として、ふぐ包丁師、クリーニング師、二級建築士、准看護師などの資格が挙がった。

 政党党首と地方自治体の長との兼任について問われると、「私からすればよくできるなあと。知事職だけでも忙しい。両方できるのはすごいことだと思う」と述べた後に、兼任の意思があるか尋ねられると「ありえない」と否定した。

 戦没された方々の追悼式のため、前日(26日)に沖縄を訪れた黒岩知事は、「仲井眞沖縄県知事から「『神奈川はどうやって、基地とうまくやっているか』と言われた。(仲井眞知事は神奈川に対して)基地とうまくやっている印象を持っているようだ」と語った。

 さらに、オスプレイの問題について、仲井眞知事が「沖縄では飛びまくっている。約束をしたことが、ことごとく破られている。冗談じゃない」と憤慨していたことを明かした上で、「『厚木にも持ってくるんでしょうかね』なんて言われた。われわれは、もしそういうことがあるならば、事前に情報を出してきちんと説明してもらわなければ困ると言っている」と話した。

 また、神奈川県が表明していた准看護師の養成停止を巡っては、医師会が看護師不足などを理由に反対していた。しかし、期限の延長で、11月22日に医師会と合意できたことに関して、「私としては非常に画期的なこと。最大の懸案だった准看養成停止問題に一つの道筋ができた」と述べた。

IWJの取材活動は、皆さまのご支援により直接支えられています。ぜひ会員にご登録ください。

新規会員登録 カンパでご支援

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です