日刊IWJガイド・非会員版「トランプ前大統領が演説中に銃撃され、右耳上を負傷! 銃撃犯1人が死亡したほか、会場の1人が死亡、2人が重傷! 暗殺未遂事件で捜査!」2024.7.15号~No.4278


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~トランプ前大統領が演説中に銃撃され、右耳上を負傷! 銃撃犯1人が死亡したほか、会場の1人が死亡、2人が重傷! 司法当局は暗殺未遂事件として捜査! バイデン大統領、オバマ元大統領をはじめ、閣僚や議会の民主・共和両党トップらが「政治的暴力」への非難声明を発表! 元米国防副次官スティーブン・ブライエン氏は、「トランプ氏が大統領選挙に勝つ可能性が高い」との報道と「関係がある」との見方を表明!

■IWJ第14期の最後の1ヶ月も、残り半月です! 7月は12日までの12日間で、ご寄付・カンパが131万1035円と、目標額の33%にとどまっています! 今期第14期は、8ヶ月連続で目標金額に届かず、累積の赤字額は約1260万円になっています。他方で、「IWJしか報じていない情報」が、日々、増えてきています! そのIWJを支えるのは、皆さまからいただく会費とご寄付・カンパだけです。有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJが、独立メディアとして報道・言論活動を継続できるよう、皆さまのご支援をよろしくお願い申し上げます!

■【中継番組表】

■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】

■【第1弾! NATO創設75周年大会で、バイデン大統領が「ウクライナはプーチンを止める」と嘘八百! ウクライナに「歴史的な寄付」として戦略防空システム5台を追加提供すると発表! NATOは米軍事企業に7億円分の「スティンガー」を発注!】バイデン大統領の虚言に拍手を送るNATO首脳も認知症検査の必要あり!? シーモア・ハーシュ氏は、「バイデン大統領が交代すべき理由は、『ウクライナと中東の平和』を推進することに失敗したからだ」と正鵠を射る主張!(『ロイター』、2024年7月10日ほか)

■【第2弾! バイデン大統領が、NATO創設75周年の記念的な会合の最終日に、「失言」を連発! ゼレンスキー大統領を「プーチン大統領」と紹介し、カマラ・ハリス副大統領を「トランプ副大統領」と言い間違え!】ロシア大統領府のペスコフ報道官は、バイデン氏の失言は「米国の内政」問題だが、ロシアのプーチン大統領を「殺人狂」と呼んだことは、ロシアにとって受け入れ難い侮辱発言だと強く抗議! いわれのない悪意を示す「殺人狂」発言こそ、失言として批判されるべき!(『ロイター』、2024年7月11日ほか)
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■はじめに~トランプ前大統領が演説中に銃撃され、右耳上を負傷! 銃撃犯1人が死亡したほか、会場の1人が死亡、2人が重傷! 司法当局は暗殺未遂事件として捜査! バイデン大統領、オバマ元大統領をはじめ、閣僚や議会の民主・共和両党トップらが「政治的暴力」への非難声明を発表! 元米国防副次官スティーブン・ブライエン氏は、「トランプ氏が大統領選挙に勝つ可能性が高い」との報道と「関係がある」との見方を表明!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 米国のドナルド・トランプ前大統領が、7月13日にペンシルベニア州バトラーで行われた集会中に銃撃を受け、右耳の上を負傷しました。医療施設で検査を受けていますが、「元気」だとのことです。

 トランプ氏は14日、SNSのトゥルース・ソーシャルに、「ヒューという音と銃声が聞こえ、弾丸が皮膚を切り裂くのをすぐに感じたので、何かがおかしいとすぐにわかった」と、以下のように投稿しています。

 「ペンシルベニア州バトラーで発生した銃乱射事件について、米国シークレットサービス、そしてすべての法執行機関の迅速な対応に感謝したいと思います。

 何よりも、殺された集会参加者の家族と、重傷を負ったもう一人の家族に、哀悼の意を表したいと思います。

 私たちの国でこのような事件が起きることは、信じられません。犯人はすでに死亡しており、現時点では何もわかっていません。

 私は右耳の上部に銃弾を受けました。ヒューという音と銃声が聞こえ、弾丸が皮膚を切り裂くのをすぐに感じたので、何かがおかしいとすぐにわかりました。多くの出血があったので、私はそのとき何が起こっているのか理解しました。

 アメリカに、神のご加護を!」

※ドナルド・トランプ氏のトゥルース・ソーシャルへの投稿(2024年7月14日)
https://truthsocial.com/@realDonaldTrump/posts/112782066045321247

 7月14日付『AP』は、「銃撃犯1人が死亡、出席者1人が死亡。出席者2人が重傷」とした上で、「法執行当局は、トランプ氏に対する暗殺未遂事件として捜査している」と報じています。

※Live updates: Trump says he was shot in the ear during rally; one attendee and shooter are dead(AP、2024年7月14日)
https://apnews.com/live/election-biden-trump-campaign-updates-07-13-2024

 14日付け『AP』の別の記事によると、「トランプ氏が、バイデン政権下で不法越境者が増加していることを示すグラフを示した直後、少なくとも5発の銃声が響き、シークレットサービスが駆け寄ると、トランプ氏は血を流した右耳を押さえて地面に伏せた」とのことです。

 その後、トランプ氏はシークレットサービスに抱えられ、ステージから下される際に、拳を2度振り上げ、待機していた車に乗せられました。

※A few short minutes after Trump took the stage, shots rang out(AP、2024年7月14日)
https://apnews.com/article/trump-shooting-campaign-rally-scene-c75feec7f997d84eed34b0a3b3c194a4

 7月14日付『アクシオス』は、「ホワイトハウスによると、バイデン大統領はトランプ氏銃撃事件の直後に、トランプ氏と電話会談した」とした上で、「米国にこのような暴力は許されない。これは病んでいる。これはこの国を団結させなければならない理由の一つだ」と述べたと報じています。

※Biden speaks with Trump after shooting at campaign rally(AXIOS、2024年7月14日)
https://www.axios.com/2024/07/14/biden-trump-rally-gunfire

 このトランプ氏銃撃事件に対しては、民主党上院トップのチャック・シューマー氏、共和党上院トップのミッチ・マコーネル氏、カマラ・ハリス副大統領、バラク・オバマ元大統領、共和党のマイク・ジョンソン下院議長、民主党下院トップのハキーム・ジェフリーズ氏らが、即座に政治的暴力を非難する声明を発表しています。

 また、2017年に銃撃事件で重傷を負った共和党下院トップのスティーブ・スカリス氏、2011年に銃撃事件で重傷を負った民主党の元下院議員ギャビー・ギフォーズ氏も、「政治的暴力は決して許されない」と表明しました。

 さらに、ピート・ブティジェッジ運輸長官、ロイド・オースティン国防長官も、政治的暴力を非難する声明を発表しています。

※Democrats, Republicans quickly condemn deadly shooting at Trump rally(AXIOS、2024年7月14日)
https://www.axios.com/2024/07/13/trump-shooting-congress-reaction-jeffries-schumer

※ここから先は【中略】とさせていただきます。御覧になりたい場合は、ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して御覧ください! 会員へのご登録はこちらからお願いいたします。

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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 7月4日のこの『日刊IWJガイド』でもお伝えしましたが、英国の『BBCラジオ4』の『ブリーフィング・ルーム』のホスト、デイビッド・アーロンビッチ氏は、米連邦最高裁がトランプ氏の大統領の「免責特権」を認めたことを受けて、7月1日付のX(旧ツイッター)に、トランプ氏殺害をバイデン大統領に勧める投稿を行いました。

 「私がバイデンなら、トランプを米国の安全保障を脅かす存在として、急いで殺害させるだろう」。

※はじめに~クリミア大橋爆破の主犯のテロ国家、英国の『BBCラジオ』のホストが「トランプを殺せ」とXにポスト!! 反発を受けてポストを削除したが、反省の色はゼロ! 米最高裁はトランプ氏の「免責特権」を認めて、11月の大統領選挙まで、初公判が開かれない可能性が高まった! ところが米司法省は、1月20日の大統領就任式までに初公判を開く戦略!? 実現すれば、トランプ政権は政権移行前から前代未聞の大混乱に!(日刊IWJガイド、2024年7月4日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240704#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53644#idx-1

 トランプ氏銃撃事件が起きたのは、この投稿があった12日後でした。

 上記『日刊IWJガイド』の記事を、1週間フルオープンにいたします。

■IWJ第14期の最後の1ヶ月も、残り半月です! 7月は12日までの12日間で、ご寄付・カンパが131万1035円と、目標額の33%にとどまっています! 今期第14期は、8ヶ月連続で目標金額に届かず、累積の赤字額は約1260万円になっています。他方で、「IWJしか報じていない情報」が、日々、増えてきています! そのIWJを支えるのは、皆さまからいただく会費とご寄付・カンパだけです。有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJが、独立メディアとして報道・言論活動を継続できるよう、皆さまのご支援をよろしくお願い申し上げます!

 いつもIWJをご支援いただき、ありがとうございます。

 7月も15日となり、IWJ第14期の最後の1ヶ月も、残り半月ほどとなりました。

 7月は1日から12日までの12日間で、58件、 131万1035円のご寄付・カンパをいただきました。ご寄付をくださった皆さま、本当にありがとうございます。これは、月間の目標額400万円の33%という達成率です。

 6月のご寄付・カンパが目標額に到達できなかったことで、今期第14期、IWJへのご寄付・カンパは、11月から6月まで、8ヶ月連続で目標金額に到達しませんでした。この8ヶ月間の不足額の合計は、1260万8589円です。零細な企業であるIWJにとって、非常に厳しい赤字額です! 財源不足は深刻な上にも深刻で、IWJは、本当にこの先、独立メディアとして活動できなくなってしまう可能性が出てきました。

 第13期は、2000万円を超える赤字でした。この時は、私、岩上安身が、老後の蓄えを崩してピンチを切り抜けました。しかし、2年連続大幅な赤字となると、私、岩上安身個人にも、もうこれ以上、投じる私財はありません!

 以前にも書きましたが、私には、進行性の難病の線維筋痛症で、ほぼ寝たきりに近い次女がいます。

 ですので、私は、残念ながらIWJとともに心中することはできません。倒産する一歩手前で、未払いの給与や売掛、債務がないように始末して会社を自分の手で解散しますし、人様に迷惑のかかるような最後にはしない、と覚悟を定めています。

 ただ、余力ある限り、自らのジャーナリストとしての使命・天命から逃げ出すようなことはいたしません!

 皆さまのご支援のある限り、全力で前進を続けます!

 今月こそ、なんとか月間目標額の400万円に届きますよう、また、できれば目標額以上のご支援をいただき、積み重なっている今期の1000万円を超える目標不足分を、期末の7月末までに削ってしまい、収支がマイナスにならないよう、有料会員登録と、ご寄付・カンパで、財政難のIWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!

 6月末現在、IWJ会員の総数は2329人、このうちサポート会員の方は869人でした。ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、会員番号は変わりませんので、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

※会員の再開、新規会員登録はこちらからお願いします。
(会員登録済みの方)https://iwj.co.jp/ec/mypage/login.php
(新規会員登録の方)https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 どうぞ、皆さま、権力に対し、一切忖度しないで真実をお伝えする独立メディアIWJの存在意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 よろしくお願いします!

 岩上安身拝


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◆中継番組表◆

**2024.7.15 Mon.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2024.7.16 Tue.**

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

【岩上安身からのご報告】「大腸ファイバーの検査検査の結果、幸い、ポリープは見つかりませんでした。ご心配おかけしました」
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/523862

「テレビ輝け! 市民ネットワーク」がテレビ朝日HDの株主総会で政治的圧力に対する第三者委員会設置を提案!「一定の手応えは感じた」と前川喜平 共同代表!!~6.27 テレビ輝け! 市民ネットワーク テレビ朝日HD株主総会後の記者会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/523632

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■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】

■【第1弾! NATO創設75周年大会で、バイデン大統領が「ウクライナはプーチンを止める」と嘘八百! ウクライナに「歴史的な寄付」として戦略防空システム5台を追加提供すると発表! NATOは米軍事企業に7億円分の「スティンガー」を発注!】バイデン大統領の虚言に拍手を送るNATO首脳も認知症検査の必要あり!? シーモア・ハーシュ氏は、「バイデン大統領が交代すべき理由は、『ウクライナと中東の平和』を推進することに失敗したからだ」と正鵠を射る主張!(『ロイター』、2024年7月10日ほか)

 米国の首都ワシントンで、NATO首脳会議が9日から11日まで3日間にわたって開催されていました。今年は、NATOの創設75周年にあたる年です。

 バイデン大統領は、NATO首脳会議の初日、「ウクライナはプーチンを止める」、米国はウクライナを強力に防衛すると、これまで通りの姿勢を頑なに変えることなく、演説をしました。7月10日付『ロイター』などが報じています。

 6月27日に行われたトランプ氏とのテレビ討論以降、米国だけではなく、欧州をも含めた西側メディアが、81歳のバイデン大統領の認知能力に疑義を呈しており、11月5日の大統領選挙で、バイデン大統領は敗北するのではないかという観測が広がりつつあります。

 バイデン大統領の指導力と大統領選の行方を確認したいNATO首脳が注視する中、バイデン大統領としては、欧州の同盟国の前で、今後も指導力を発揮できるとアピールしたかったことでしょう。

※Ukraine will stop Putin, Biden tells NATO in forceful speech(Reuters、2024年7月10日)
https://www.reuters.com/world/us/biden-nato-summit-chance-show-voters-allies-he-can-still-lead-2024-07-09/

 ホワイトハウスの7月9日付「スピーチと発言」によると、バイデン大統領は、同首脳会議で、「NATOはかつてないほど強力」になった、と宣言しました。

 「今日、NATOはかつてないほど強力になっています。32ヶ国が加盟しています。

 長年、フィンランドとスウェーデンは、私たちの最も親密なパートナーでしたが、今や、両国はNATOに正式に加盟することを選択しました。

 その理由は、第5条(集団的自衛権)の保証の力と意義です。それは1949年の同盟の最も重要な側面であり、今もなお最も重要な側面です」。

 バイデン大統領は、2020年(バイデン氏が大統領に選出された年)には、「NATO同盟国のうちGDPの2%を防衛費に費やしていたのは、わずか9ヶ国」だったが、2024年には23ヶ国が少なくとも2%を支出」すると付け加えました。

 「欧州では、プーチン大統領のウクライナに対する侵略戦争が続いています。

 プーチン大統領が望んでいるのは、ウクライナの完全な従属、ウクライナの民主主義の終焉、ウクライナの文化の破壊、そしてウクライナを地図から消し去ることです。

 我々は、プーチンがウクライナで止まらないことを知っています。

 しかし、間違えないでください。ウクライナは、プーチンを止めることができますし、止めるでしょう。特に、我々の全面的な集団的支援があれば。

 ウクライナは、我々の全面的な支援を受けています」。

 バイデン大統領は、力みに力んでいたのでしょう。ここで驚くべきことを口にしました。

 「ロシアの爆弾が、ウクライナに落ちる前から」NATOは行動していた、NATOの東部戦線の戦力を2倍にし、米国は、ヨーロッパ大陸に10万人の兵士を派遣している、と付け加えました。

 これは、プーチン大統領がこれまで主張してきた、米国およびNATOによって、ロシアは不当な軍事的圧力を受けている、NATOはロシア侵略のために東方拡大をして、ウクライナにクーデターを起こし、ウクライナをNATOの実質的な配下において、ロシア国境まで迫りつつあった、という、ロシアの自衛権の主張を裏付ける事実を、NATOを実質的に率いている米国の最高権力者が、認めてしまったようなものです。

 ロシアの侵攻よりも前に、先手を打って、ロシアを追い込むべく先に先にと仕掛けてきたのは、NATOであることを自慢げに口にしてしまったわけですから。「語るに落ちる」とは、まさにこのことです。

 バイデン大統領は、「米国と約20ヶ国の同盟国は、ウクライナとの二国間安全保障協定に署名した」と述べ、「ウクライナへの歴史的な防空装備の寄贈」を発表しました。

 「本日、私はウクライナへの歴史的な防空装備の寄贈を発表します。

 米国、ドイツ、オランダ、ルーマニア、イタリアは、ウクライナにさらに5つの戦略防空システム用の装備を提供します。

 そして今後数ヶ月以内に、米国とその同盟国は、ウクライナに数十の追加戦術防空システムを提供する予定です」。

 バイデン大統領は、ここで、戦況についての彼の認識を明らかにしました。「ロシアは、この戦争で敗北している」と強調したのです。

 これは、聞き逃すことのできない、重要なポイントです。彼の認知機能が正常なのかどうか、試されているくだりだからです。

 「誤解しないでほしいのですが、ロシアはこの戦争で敗北しています。

 プーチン大統領が選んだ戦争が始まって2年以上が経ち、ロシアの損失は甚大です。ロシア軍兵士35万人以上が死亡または負傷し、若者を中心に100万人近くのロシア人がロシアに将来を見出せなくなったため、ロシアを去りました。

 一方、キエフは、皆さん、覚えておいてください、5日で陥落すると見られていました。覚えていますか? しかし、2年半経った今でも、まだキエフは立ち続けていますし、これからも立ち続けるでしょう。

 この戦争の前に、プーチン大統領はNATOが崩壊すると考えていました。すべての同盟国は、それを知っていました。むしろ、今日、NATOは歴史上かつてないほど強力になっています。

 この無意味な戦争が始まったとき、ウクライナは自由な国でした。今日もウクライナは自由な国であり、この戦争はウクライナが自由で独立した国として終わるでしょう。

 ロシアは勝てません。ウクライナが勝つでしょう」。

 バイデン大統領の言葉に会場からは、拍手が湧き起こりました。

※Remarks by President Biden on the 75th Anniversary of the North Atlantic Treaty Organization Alliance(The White House、2024年7月9日)
https://www.whitehouse.gov/briefing-room/speeches-remarks/2024/07/09/remarks-by-president-biden-on-the-75th-anniversary-of-the-north-atlantic-treaty-organization-alliance/

★バイデン大統領の、「ロシア軍兵士35万人以上が死亡または負傷し、若者を中心に100万人近くのロシア人、ロシアを去った」という発言は、何を根拠にしているのか、わかりません。この数字は、ロシアではなく、ウクライナに当てはまる数字です。

 ウクライナ軍の死傷者は、「少なくとも30万から35万人」と見積もられています。

 また、ウクライナの人口(約4160万人、クリミアを除く)の4分の1にあたる、1000万人以上の人々が、戦禍を逃れるため、あるいは徴兵忌避のため、ウクライナ国内外に逃れているのが実情です。

 バイデン大統領の発言は、ウクライナの受けた損失や士気の低下を、そのままロシアに当てはめて、「この戦争でロシアは敗北しつつある」という、どう考えても、虚偽の事実認識をNATO加盟国首脳達に、押し付けるものです。

 本気で正しいことを話していると思いこんでいるならば、重度の認知機能の障害を疑わなければなりませんし、虚偽のプロパガンダを行っている自覚がありながら、NATO諸国首脳らにハッパをかけているのだとしたら、人間としての誠意があまりにも欠けていて、人格障害を疑わなければならないかもしれません。

 ウクライナ軍の死傷者数は、ウクライナ政府の公式な発表では3万人ほどとされていますが、最も謎の多い、別言すれば、最も信用できない数字のひとつです。

 今から約一年近く前の、2023年8月9日に公開されたインタビューで、ダグラス・マクレガー大佐は、ウクライナ軍の死傷者は「少なくとも30万から35万人」と見積もっていました。

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■【第2弾! バイデン大統領が、NATO創設75周年の記念的な会合の最終日に、「失言」を連発! ゼレンスキー大統領を「プーチン大統領」と紹介し、カマラ・ハリス副大統領を「トランプ副大統領」と言い間違え!】ロシア大統領府のペスコフ報道官は、バイデン氏の失言は「米国の内政」問題だが、ロシアのプーチン大統領を「殺人狂」と呼んだことは、ロシアにとって受け入れ難い侮辱発言だと強く抗議! いわれのない悪意を示す「殺人狂」発言こそ、失言として批判されるべき!(『ロイター』、2024年7月11日ほか)

 11月に迫った米国大統領選挙からの撤退を求める声が高まる中、バイデン大統領がまたもや「失言」を重ねました。

 7月11日付『ロイター』や、13日付『CNN』などが報じ、「親米」的な顔も持つ、インドの『ヒンドゥー・タイムズ』なども、動画付きでロシア側の反応を紹介するなど、世界中で波紋が広がりました。

 なんと、バイデン大統領は、ゼレンスキー大統領を「プーチン大統領」と紹介し、カマラ・ハリス副大統領を「トランプ副大統領」と言い間違えたのです。言い間違い、とは書きましたが、その程度の表現ではすまされない、メチャクチャぶりです。

 トランプ氏は大喜びで、すかさず、「よくやった、ジョー」と自身のSNS『トゥルース・ソーシャル』に投稿しました。

 「いかさまジョーは、『ビッグボーイ』記者会見の冒頭で、『彼女が大統領になる資格はないと思っていたら、私はトランプ副大統領を副大統領には選ばなかっただろう』と言った。よくやった、ジョー!」

※Donald J. Trump@realDonaldTrump(Truth Social、2024年7月12日午前8:49)
https://truthsocial.com/@realDonaldTrump/posts/112770533998955867

 バイデン大統領への撤退圧力が、さらに高まることは避けられない情勢です。

 7月11日、NATO創設75周年にあたるNATO首脳会議の最終日、「ウクライナ合意-ウクライナの未来の安全のために(Ukraine Compact -Securing Ukraine’s Future)」と背景に大書されたステージの上に、NATO首脳が並ぶ前に、バイデン大統領がゼレンスキー大統領を引き連れて入場し、拍手で迎えられました。

 バイデン大統領は、左隣にゼレンスキー大統領を並ばせ、会見台のマイクの前に立ちました。バイデン大統領は演説を終えると、ゼレンスキー大統領を紹介しました。

 「さて、勇気と決断力を兼ね備えた、ウクライナ大統領に、この場を譲りましょう。

 紳士淑女の皆さん、プーチン大統領です」。

 リアルタイムで、このスピーチを聞いていた全世界の人々が、ズッコケたはずです。よりによって、ゼレンスキー氏を、彼の宿敵のプーチンと間違えるとは!

 横に立つゼレンスキー大統領は、固まってしまいました。バイデン大統領は、演台から降りようとして、ふと立ち止まり、演台に戻りました。ぱらぱらと拍手が起きました。

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 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

 ご支援のほども、よろしくお願いします。

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IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵)

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