日刊IWJガイド・非会員版「第5次中東戦争の懸念! ネタニヤフ首相がヒズボラとの戦いのため『軍の一部レバノン国境に移す』と発言! その先にはイランが!」2024.6.25号~No.4262


┏━━【目次】━━━━
■中東で新たな全面戦争の懸念! ネタニヤフ首相が「ガザでの激しい戦闘はほぼ終結した」と述べ、ヒズボラとの戦いを念頭に「激戦が終われば、軍の一部を、北(レバノン国境)に移動させる」と発言! 国連のグテーレス事務総長は「レバノンを第2のパレスチナ自治区ガザにしてはならない」と表明! 米バイデン政権高官は、イスラエルの高官に「ヒズボラとの全面戦争が発生した場合、バイデン政権はイスラエルを支援する用意がある」と伝えたとの報道も! ヒズボラの先に見すえるのは、イランとの戦争! 第5次中東戦争となれば、ロシア・ウクライナ紛争の拡大、東アジアでの複数の戦争の勃発と共に、第3次世界大戦へと向かう危険性が!!

■6月も残り6日です! 6月1日から17日までの17日間のご寄付・カンパは、45件、62万2700円と、目標額の16%の達成率で、かなり厳しい数字です! 今期第14期は、7ヶ月連続で目標金額に届かず、累積の赤字額は1000万円近くになっています。他方で、「IWJしか報じていない情報」が、日々、増えてきています! そのIWJを支えるのは、皆さまからいただく会費とご寄付・カンパだけです。有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJが、独立メディアとして報道・言論活動を継続できるよう、皆さまのご支援をよろしくお願い申し上げます!

■【中継番組表】

■【本日のニュースの連撃! 3連弾!】

■【第1弾! 米国が提供したATACMSミサイルで、ウクライナ軍がクリミアを攻撃! 子供2人を含む民間人3人が死亡! 151人が負傷!! ロシアはテロ事件として捜査を開始!】米共和党のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員は「こんなことは起こるべきではなかった。ロシアがロシアの衛星を使って、フロリダの海岸にクラスター弾を発射したことを想像してみてほしい」とXに投稿! バイデン大統領は、これまで何度もウクライナへの長距離兵器の供与を否定! 理由は「第3次世界大戦になるから」。米国はロシアとの第3次世界大戦を「覚悟」したのか!?(『スプートニク日本』、2024年6月23日)

■【第2弾! 米下院で、50年以上実質「任意」状態だった、選択的徴兵制度への自動登録を盛り込んだ年次国防権限法が可決!】上院での可決の可能性は低いものの、米国では「ウクライナ戦争に関連して、徴兵制復活を求める軍事文書や報告書が増えている」との指摘も!!(『FOXニュース』、2024年6月14日)

■【第3弾! 大阪万博は世紀の「13兆円の無駄遣い見本市」になる!? 倍増する建設費は国民が負担! 経済効果はお友達シンクタンクが試算した皮算用!】(『日経ビジネス』、2024年5月22日)
┗━━━━━

■中東で新たな全面戦争の懸念! ネタニヤフ首相が「ガザでの激しい戦闘はほぼ終結した」と述べ、ヒズボラとの戦いを念頭に「激戦が終われば、軍の一部を、北(レバノン国境)に移動させる」と発言! 国連のグテーレス事務総長は「レバノンを第2のパレスチナ自治区ガザにしてはならない」と表明! 米バイデン政権高官は、イスラエルの高官に「ヒズボラとの全面戦争が発生した場合、バイデン政権はイスラエルを支援する用意がある」と伝えたとの報道も! ヒズボラの先に見すえるのは、イランとの戦争! 第5次中東戦争となれば、ロシア・ウクライナ紛争の拡大、東アジアでの複数の戦争の勃発と共に、第3次世界大戦へと向かう危険性が!!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 中東で新たな戦争の懸念が高まっています。

 イスラエルのネタニヤフ首相は6月23日、「ガザでの激しい戦闘は、ほぼ終結した」と述べました。23日付で、イスラエルメディアの『ハアレツ』、『タイムズ・オブ・イスラエル』などが報じています。

 ただしネタニヤフ首相は、同時に「交渉中の休戦合意を拒否しているのは、イスラエルではなくハマスだ」と述べ、「ハマスが破壊されるまで、戦争は終わらない」とも語っています。6月24日付の『日刊IWJガイド』でお伝えした通り、ハマスが消滅することは考えられない、とイスラエル国防軍の報道官も認めているので、実際には弱火となっても、「永久戦争」として続くでしょう。

※Two Israelis Wounded by Anti-tank Fire From Lebanon; Netanyahu: ‘Intense’ Part of Gaza Fighting Almost Over(Haaretz、2024年6月23日)
https://www.haaretz.com/israel-news/2024-06-23/ty-article-live/u-s-military-say-they-destroyed-three-houthi-vessels-in-red-sea/00000190-4301-d768-adf8-4fb3a7ac0000

※PM says open to partial pause and hostage deal but war won’t end until Hamas destroyed(THE TIMES OF ISRAEL、2024年6月23日)
https://www.timesofisrael.com/pm-says-open-to-partial-pause-and-hostage-deal-but-war-wont-end-until-hamas-destroyed/

※はじめに~イスラエル国防軍のダニエル・ハガリ報道官が「ハマスとは思想であり、政党である。それは人々の心に深く根ざしている。ハマスを消滅させることができると考える人は間違っている」と、ネタニヤフ政権の絶滅路線に辛言! 政府と軍の間に亀裂!? パレスチナ側の最新の世論調査では、依然として6割のパレスチナ人がハマスを支持!(日刊IWJガイド、2024年6月24日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240624#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53615#idx-1

 他方、6月23日付『アルジャジーラ』は、ネタニヤフ首相が、親ネタニヤフのイスラエルメディアの『チャンネル14』(トランプ前大統領に対する『FOXニュース』と対比し、「イスラエルの『FOXニュース』」とも揶揄される)に対し、「(ガザでの)激戦が終われば、軍の一部を、防衛目的のために、北(レバノン国境)に移動させる可能性がある」と語ったと報じています。ヒズボラとの戦いを念頭に置いての発言と思われます。

※Netanyahu says war will continue even if ceasefire deal agreed with Hamas(ALJAZEERA、2024年6月23日)
https://www.aljazeera.com/news/2024/6/23/netanyahu-says-war-will-continue-even-if-deal-agreed-with-hamas

 パレスチナを支援するレバノンの抵抗勢力ヒズボラと、イスラエル軍との間では、最近戦闘が激しさを増しており、6月21日には、ヒズボラを支援しているイランが、「イスラエルがレバノンを攻撃すれば、この地域は新たな戦争に突入する」と警告し、ヒズボラとイスラエルとの全面戦争になれば、「間違いなく最終的な敗者は、イスラエルのシオニスト政権となる」と断じていました。

※Israel will be the ‘ultimate loser’ in war with Hezbollah, Iran says(ALJAZEERA、2024年6月21日)
https://www.aljazeera.com/news/2024/6/21/israel-will-be-ultimate-loser-in-war-with-hezbollah-iran-says

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

―――――――

■6月も残り6日です! 6月1日から17日までの17日間のご寄付・カンパは、45件、62万2700円と、目標額の16%の達成率で、かなり厳しい数字です! 今期第14期は、7ヶ月連続で目標金額に届かず、累積の赤字額は1000万円近くになっています。他方で、「IWJしか報じていない情報」が、日々、増えてきています! そのIWJを支えるのは、皆さまからいただく会費とご寄付・カンパだけです。有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJが、独立メディアとして報道・言論活動を継続できるよう、皆さまのご支援をよろしくお願い申し上げます!

 いつもIWJをご支援いただき、ありがとうございます。

 6月は、17日までの17日間で、45件、62万2700円のご寄付・カンパをいただきました。ありがとうございます。これは、月間の目標額400万円の16%にあたります。6月も残り6日となりましたが、目標達成率16%というのは、かなり厳しい数字です。

 もし、7月の期末まで、これ以上目標に達しない月があれば、年の半分が未達確定となってしまい、財源不足は深刻な上にも深刻で、IWJは、本当にこの先、独立メディアとして活動できなくなってしまう可能性が出てきました。

 第13期は、2000万円を超える赤字でした。この時は、私、岩上安身が、老後の蓄えを崩してピンチを切り抜けました。しかし、2年連続大幅な赤字となると、私、岩上安身個人にも、もうこれ以上、投じる私財はありません!

 以前にも書きましたが、私には、進行性の難病の線維筋痛症で、ほぼ寝たきりに近い次女がいます。

 ですので、私は、残念ながらIWJとともに心中することはできません。倒産する一歩手前で、未払いの給与や売掛、債務がないように始末して会社を自分の手で解散しますし、人様に迷惑のかかるような最後にはしない、と覚悟を定めています。

 ただ、余力ある限り、自らのジャーナリストとしての使命・天命から逃げ出すようなことはいたしません!

 皆さまのご支援のある限り、全力で前進を続けます!

 今月こそ、なんとか月間目標額の400万円に届きますよう、また、できれば目標額以上のご支援をいただき、積み重なっている今期の1000万円近い目標不足分を、期末の7月末までに削ってしまい、収支がマイナスにならないよう、有料会員登録と、ご寄付・カンパで、財政難のIWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!

 5月末現在、IWJ会員の総数は2372人、このうちサポート会員の方は885人でした。ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、会員番号は変わりませんので、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

※会員の再開、新規会員登録はこちらからお願いします。
(会員登録済みの方)https://iwj.co.jp/ec/mypage/login.php
(新規会員登録の方)https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 どうぞ、皆さま、権力に対し、一切忖度しないで真実をお伝えする独立メディアIWJの存在意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 よろしくお願いします!

 岩上安身拝

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

◆中継番組表◆

**2024.6.25 Tue.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】10:40~「武見敬三 厚生労働大臣 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 武見敬三厚生労働大臣による記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた厚生労働大臣関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%8e%9a%e7%94%9f%e5%8a%b4%e5%83%8d%e5%a4%a7%e8%87%a3

========

◆中継番組表◆

**2024.6.26 Wed.**

調整中

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

◆昨日アップした記事はこちらです◆

「チルドレンファースト、長寿、地域重視の3C都政をすすめていきます!」小池候補~6.23 2024東京都知事選挙街頭演説―登壇: 小池百合子候補者の街宣(奥多摩駅前)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/523604

「力を合わせて新しい都政を蓮舫さんと一緒に作っていきましょう!」岡田幹事長~6.21 東京都知事選 蓮舫候補 街頭演説 ―応援弁士:岡田克也 立憲民主党幹事長・衆議院議員、有田芳生 元参議院議員
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/523574

裁判所と国の審査機関が、真逆の結論を導き出す!? ~6.14 財務省による森友文書「不開示決定」に対して赤木雅子氏が取り消しを求める控訴審 第3回口頭弁論後の記者会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/523587

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■【本日のニュースの連撃! 3連弾!】

■【第1弾! 米国が提供したATACMSミサイルで、ウクライナ軍がクリミアを攻撃! 子供2人を含む民間人3人が死亡! 151人が負傷!! ロシアはテロ事件として捜査を開始!】米共和党のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員は「こんなことは起こるべきではなかった。ロシアがロシアの衛星を使って、フロリダの海岸にクラスター弾を発射したことを想像してみてほしい」とXに投稿! バイデン大統領は、これまで何度もウクライナへの長距離兵器の供与を否定! 理由は「第3次世界大戦になるから」。米国はロシアとの第3次世界大戦を「覚悟」したのか!?(『スプートニク日本』、2024年6月23日)

 ウクライナ軍が6月23日、米国から供与されたミサイルでクリミアを攻撃し、民間人が死亡しました。

 6月23日付『スプートニク日本』は、「セヴァストーポリ特別市へのウクライナ軍によるATACMSミサイル攻撃で子供2人を含む3人が死亡、100人近くが負傷した」(※23日夜時点で、負傷者は151人)とした上で、ロシア国防省の声明として、以下のように報じています。

 「米国の作戦戦術ミサイルATACMSの飛行割り当てはすべて、米国の専門家が米国独自の衛星情報データにもとづいて入力する。

 セヴァストーポリの市民に対する意図的なミサイル攻撃の責任は主に、これらの兵器をウクライナに供給した米国と、攻撃がその領土から行われたキエフ政権にある。

 こうした行為に対しては報復無しには済まされない」。

※露国防省 宇軍のセヴァストーポリ攻撃について声明発表(SPUTONIK日本、2024年6月23日)
https://sputniknews.jp/20240623/18687764.html

★ロシア国防省は、このATACMSミサイルには、クラスター弾頭が搭載されていたことも発表しています。6月23日付『RT』は、5発発射されたミサイルのうち、4発はロシア軍によって破壊されたが、セヴァストーポリ上空で爆発した1発の「クラスター弾の弾頭の破片が落下し、30人近い子供を含む多数の民間人が犠牲になった」と報じています。

※Moscow blames Washington for deadly Crimea strike(RT、2024年6月23日)
https://www.rt.com/russia/599795-moscow-blames-washington-crimea-attack/

 通常の爆弾の中に数百個の子爆弾を内蔵したクラスター爆弾は、非人道的であることから、2008年に条約で使用が禁止されましたが、米国やウクライナは、この条約に署名していません。

 ロシアのメドベージェフ前大統領(安全保障会議副議長)は、6月24日、X(旧ツイッター)に次のように投稿しました。

 「米国の悪党どもは、バンデラ主義者にクラスター爆弾を供給し、標的を狙うのを手伝っている。

 キエフの悪党どもは、民間人でいっぱいの海岸を標的に選び、ボタンを押す」。

※ドミートリー・メドベージェフ氏のXへの投稿(2024年6月24日)
https://x.com/MedvedevRussiaE/status/1804933427260530768

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

―――――――

■【第2弾! 米下院で、50年以上実質「任意」状態だった、選択的徴兵制度への自動登録を盛り込んだ年次国防権限法が可決!】上院での可決の可能性は低いものの、米国では「ウクライナ戦争に関連して、徴兵制復活を求める軍事文書や報告書が増えている」との指摘も!!(『FOXニュース』、2024年6月14日)

 米議会下院で6月14日、18歳から26歳の男性を自動的に徴兵登録する法案が可決されました。

 6月14日付け『FOXニュース』は、「これは次の会計年度(※2025年度)における、米国政府の軍事および国家安全保障の優先事項を定める年次国防権限法(NDAA)の一部である」と報じています。

 ただし、『FOXニュース』は、「NDAAは(※共和党が過半数の)下院で217対199の投票で可決されたが、(※民主党が過半数の)上院で取り上げられる可能性は低い」として、以下のように報じています。

 「ニューヨーク州選出のチャック・シューマー上院民主党院内総務は、金曜日(※6月14日)の午後、中絶、トランスジェンダー医療、多様性の取り組みへの資金提供を制限する修正案が含まれているとして、この法案を激しく非難した。

 『当然ながら、下院から今日提出される法案には、反LGBTQ、反中絶、反環境など、上院で通過しないであろう分裂を招く修正案が満載だ』とシューマー氏は述べた。『今年のNDAAプロセスを進めるにあたり、両陣営は協力して、国防に尽くすすべての人々を称え、尊重する超党派の法案を可決する必要がある』」。

※下院、18~26歳の男性を自動的に徴兵登録する国防法案を可決(FOX NEWS、2024年6月14日)
https://www.foxnews.com/politics/house-passes-defense-bill-automatically-registering-men-draft

★成立の見通しが低いとはいえ、米国で徴兵制復活の動きがあることは、注目に値します。

 米国では、ベトナム戦争後、反戦の世論に押されて、徴兵制度を終了とし、現在も徴兵そのものは行われていませんが、1980年に当時のカーター大統領の告示により、18歳となった男性の選択的徴兵制度(セレクティブ・サービス・システム、SSS)への登録が義務付けられました。

 現在、米国籍を持つ18歳以上26歳未満の男性は、SSSに登録し、訓練を受ける義務があります。また、この義務は、留学生など一部を除き、米国籍を持たない男性(移民)も対象であり、米国籍を持つ男性は、国外に居住していても対象となります。

 選択的徴兵制度は、大統領と議会によって承認されれば、良心的兵役拒否のための措置として、代替奉仕プログラムを選択することができます。

 SSSは、「この選択的徴兵制度に登録することで、若者達は、就職、31州での州ベースの学生援助、連邦政府資金による職業訓練、移民男性向けの米国市民権の資格を維持できます」と説明しています。

※SELECTIVE SERVICE SYSTEM(An official website of United States government)
https://www.sss.gov/

 このSSSへの登録は、「義務」であり、登録を怠ると「5年以下の懲役か25万ドル以下の罰金」という罰則もありますが、実際には50年以上発動されておらず、法的責任は「潜在的」なものであり、登録は「任意」で行われていました。

 5月23日付米『ディフェンス・ニュース』は、次のように報じています。

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

―――――――

■【第3弾! 大阪万博は世紀の「13兆円の無駄遣い見本市」になる!? 倍増する建設費は国民が負担! 経済効果はお友達シンクタンクが試算した皮算用!】(『日経ビジネス』、2024年5月22日)

 2025年4月に開催される大阪万博は、巨額の「無駄遣い見本市」となりそうです。

 現在、大阪万博の会場建設費は、当初の1250億円から2020年には1850億円、23年には2350億円と倍増しており、多くの批判を浴びています。

 会場建設費は国、大阪府と市、経済界が3分の1ずつ負担することになっています。つまり、783億円を国民全体が負担することになるのです。

 これまで大阪維新の会は「大阪の万博だ」と喧伝していたにも関わらず、最近は手のひらを返して「増額分は国の負担で」などと、国民に負担を押し付けようとしています。

 これに対して岸田総理は、2023年11月の衆院予算委員会で、「さらなる増額を認めるつもりはない」と釘を差しています。

 さらに5月22日付の『日経ビジネス』が報じたところによると、政府が公表した資料を見ると、会場建設費以外に、インフラ整備計画関係の施策として約9兆7000億円、「空飛ぶクルマ」の実現などの施策に約2兆8000億円などが計上されているといいます。

 また、会場建設費や日本政府館建設なども含め、万博関連費用は総額約13兆円に及んでいるとのことです。

※大阪万博「関連費」に約13兆円 便乗の広域開発「理解できない」(日経ビジネス、2024年5月22日)
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00632/052000003/

★ちなみに大阪万博の目玉である「空飛ぶクルマ」は、大阪府の吉村洋文知事が4月21日に出演した『日曜報道 THE PRIME』(フジテレビ系)で、「(空飛ぶクルマではなく)有人ドローンです」と認める発言をしています。

 テレビの街頭インタビューやアンケートではよく、万博で何が楽しみかを聞かれた子供が「空飛ぶクルマ」と答えており、宣伝効果は上がっているようですが、果たして「有人ドローン」なるものは、子供達の夢にこたえられるような安全性の確保された乗り物となり得るのでしょうか?

 さらに約13兆円の万博関連費を具体的に見ていくと、数分の時間短縮しか望めない、なにわ筋線の建設など、万博を都合よく利用した、今後、採算がとれるかどうかわからない、乱脈な都市開発ともいえるものが多く含まれています。

 こうした盛大なお金の無駄遣いに対して、最近になって、批判の声が高まり始めてきました。

 最初の大きなきっかけは、今から半年前、2024年1月1日に、石川県を中心に起きた能登半島地震でした。

 財政難を理由にして、被災地支援が遅々として進まない状況が知られるようになると、国、大阪府市、財界は、大阪万博ではなく、被災地支援にお金を回すべきではないか、という声が沸き起こりました。

 IWJが2月27日に取材した大阪府民の会主催の「第2回夢洲IR・カジノ大阪府民公聴会」でも、被災地の59歳の方から「万博をやること自体は反対しないけど、能登に回ってくる支援が少なくなるからやめて欲しい」という悲痛な声が上がっています。

※「国、大阪府市、財界は被災地震よりも万博優先だと言う。また復興費用が削減されるわけじゃないので、二者択一・二項対立で考えるなと言う。無責任だ!中止しかない!」~2.24 カジノ・万博をやめて被災地支援を~第2回夢洲IR・カジノ大阪府民公聴会 ―登壇:西谷文和氏(フリージャーナリスト)ら 2024.2.24
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/521789

 こうした批判に対し、吉村府知事は「民間シンクタンクにより、その経済波及効果は、約2.3兆円から2.8兆円と分析されている」などと、経済効果による恩恵を強調しています。

 しかし元内閣官房参与で京都大学大学院の藤井聡教授は、2023年12月7日付の『週刊文春』の記事の中で、次のように指摘しています。

 「吉村氏が引用しているのは、23年版の『関西経済白書』という報告書です。試算の前提は万博協会が想定する約2820万人という来訪者数で、1日あたり約16万人。USJの1日あたり来訪者数3.4万人の、実に4倍以上で非現実的な数字です。

 そもそも経費の高騰も、試算にはまったく考慮されていない。5000億円から1兆円程度は過大に見積もっていると言えるでしょう」。

 この皮算用的な試算を行ったのは「一般財団法人アジア太平洋研究所」(大阪市)で、吉村府知事は「民間シンクタンク」と強調していますが、財団の評議員には、大林組や竹中工務店といった万博関連事業を受注している企業の幹部が顔をそろえているといいます。

※吉村知事”親密企業”が維新万博を続々受注している! 《「350億円リングを強行」内部資料入手》【全文公開】(週刊文春、2023.12.7)
https://bunshun.jp/denshiban/articles/b7515

 実際に、約2820万人という来訪者数の実現には、暗雲が立ち込めています。

 6月21日付の『産経新聞』によると、1400万枚の販売目標を掲げる前売り券が、6月19日時点で約280万枚しか売れておらず、うち大半は企業が購入し、個人の購入が伸び悩んでいるといいます。

 もはや大赤字が確定的となってきた大阪万博。多くの国民からは、この数兆円の万博関連費を、先述した被災地支援の他、もっと日本が喫緊で抱える課題を解消するために使うべきでは、という声が噴出しています。

 例えば、少子化問題は、国家・民族の存亡に関わる一大事です。しかし、政府がまとめた少子化対策「こども未来戦略」の予算は、2028年度までに3.6兆円しか見積もられていません。13兆円もの金を、「万博」という、不人気なイベントのために費やしてしまうのではなく、少子化対策費に使ったり、全国に7000ヶ所以上ある子ども食堂の支援に回したりしたほうがいいのではないでしょうか。

 日本人の貧困化にともない、子ども食堂は近年増加していますが、それに助成金が追い付いていないといいます。ほとんどの子ども食堂が、物価高も影響して、食費や家賃などの資金調達に苦戦し、品数を減らしたり、自己負担で運営したりしているケースが増えています。

 また、海外に遅れを取っている半導体や生成AI(人工知能)などの先端技術の開発に、13兆円のうち何兆円かでも割りふられたら、よほど日本の未来のためになると思われますが、どうでしょうか。経済産業省は23年度の補正予算案で、この開発支援に2兆円を充てています。産業経済の未来を担うともいわれ、エヌビディアのように、株価の時価総額世界一の企業が生まれている半導体分野への政府の補助金が、たった2兆円です。何かおかしいと思わずにいられません。

 大阪万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」です。

 大阪維新の会と、そのお友達企業だけが潤うだけで、そもそも日本人の多くが興味をもてず、前売りチケットも買わない、不人気イベントの「万博」に13兆円もの巨額予算を使うよりも、長期的に日本を潤わせる少子化対策や、先端半導体や生成AIの国産化に使うほうが、よほどこのテーマに沿っているといえるでしょう。(IWJ)

― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ―

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

 ご支援のほども、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240625

IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵、佐々木隼也)

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト【 https://iwj.co.jp/
公式X(旧ツイッター)アカウント【 https://twitter.com/iwakami_staff