日刊IWJガイド・非会員版「米国離れしつつあるNATOが独走を始める! 初めて欧州の核で、ロシアと中国を威嚇! ウクライナへの軍事・経済支援を米国から引き継ぐ!」2024.6.14号~No.4253


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~米国離れしつつあるNATOがウクライナ紛争で独走を開始! 初めて欧州の核で、ロシアと中国を威嚇! トランプ政権樹立を想定し、ウクライナへの軍事・経済支援のメインアクターをNATOが米国から引き継ぐ! しかし、欧州内急進派のマクロン大統領は、フランスの国内の反戦世論にもまれ、混乱が続く!

■5月1日から5月31日までのご寄付・カンパの総額は、116件、232万3400円でした。目標達成率は58%でした。6割にも届かず、かなり厳しい数字です! これで7ヶ月連続して、目標未達です。他方で、「IWJしか報じていない情報」が、日々、増えてきています! そのIWJを支えるのは、皆さまからいただく会費とご寄付・カンパだけです。有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJが、独立メディアとして報道・言論活動を継続できるよう、皆さまのご支援をよろしくお願い申し上げます!

■【中継番組表】

■【本日のニュースの一撃!】

■【第1弾! 自殺する日本経済! 米国が「弾薬の材料になる物資を、中国がロシアに提供している」と指摘したことを受け、対米従属の岸田政権は中国企業への制裁を検討! G7サミットで公表か!?】日本にとり最大の貿易相手国である中国から報復制裁を受ければ、日本経済への大打撃に! 日本の中国への輸出割合は2019年時点で24%! 日本は昨年、中国のレアメタル輸出規制と、汚染水海洋放出に対する水産物全面禁輸で痛い目を見たばかり!!(『NHKニュース』、2024年6月12日)

■<IWJ取材報告>アムネスティ韓国が脱北者60人の証言をまとめ、悪化する北朝鮮の人権状況を報告!「日本政府が北朝鮮に対して、人権面での憂慮を伝え、是正をうながす圧力を加えてほしい」!~6.10 記者会見「脱北者が語る『闇に包まれた北朝鮮の人権危機』」
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■はじめに~米国離れしつつあるNATOがウクライナ紛争で独走を開始! 初めて欧州の核で、ロシアと中国を威嚇! トランプ政権樹立を想定し、ウクライナへの軍事・経済支援のメインアクターをNATOが米国から引き継ぐ! しかし、欧州内急進派のマクロン大統領は、フランスの国内の反戦世論にもまれ、混乱が続く!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 なんと、ショルツ首相とマクロン大統領という、EUの中核、独仏2ヶ国の指導者だけが、ウクライナ紛争で狂って暴走し始めたのではありません!

 NATO全体が、核をちらつかせて、狂い始めてきました!

 NATOのストルテンベルグ事務総長は、6月12日、ロシアと中国を仮想敵国に想定したうえで、NATOが進めている「核兵器の適応」について、NATO国防相会合を前に言及しました。

 NATOが、自らが保有する核兵器について公に言及するのは異例のことです。欧州、またはユーラシア内で核を用いれば、広いようで狭いヨーロッパ半島の壊滅に直結するからです。にもかかわらず、欧州が自前の核を持ち出したのは、ロシアと中国への過剰な威嚇と、同じく過剰な恐怖心をも見て取れます。

 13日付『ロイター』は、ストルテンベルグ事務総長が「NATO国防相会合を前に、核兵器はNATOの『究極の安全保証』で、平和を維持する手段だと記者団に述べた」と報じています。実際には、核が用いられた時には、欧州においては平和は消え去り、もはや存在することができません。

※NATO核兵器、安保の脅威に適応と事務総長 ロシアけん制(ロイター、2024年6月13日)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/5X2A366ONBKFBIWUIW7FJZSYIU-2024-06-12/

 ストルテンベルグ事務総長は、NATOが進めている「核兵器の適応」の具体例を、次のように2つあげています。

 「ストルテンベルグ氏は、NATOが進めている核兵器の適応について、オランダがF-35戦闘機に核兵器を搭載する用意ができたと6月に表明したほか、米国が欧州に配備した核兵器の近代化を行っていると述べた」。

※NATO核兵器、安保の脅威に適応と事務総長 ロシアけん制(ロイター、2024年6月13日)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/5X2A366ONBKFBIWUIW7FJZSYIU-2024-06-12/

 13日付『ロイター』の記事で注目すべきなのは、ストルテンベルグ事務総長が、中国もはっきりと仮想敵国として想定しているということです。

 同日付『ロイター』は、この点をこう伝えています。

 「同氏(ストルテンベルグ氏)は中国の核兵器近代化にも言及。同国が数年以内に核ミサイルを増やす見通しで、その多くはNATO領土に到達できるだろうと述べた」。

※NATO核兵器、安保の脅威に適応と事務総長 ロシアけん制(ロイター、2024年6月13日)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/5X2A366ONBKFBIWUIW7FJZSYIU-2024-06-12/

 欧州が、ロシアだけでなく、中国を仮想敵国しているのは、まるで、米国が欧州に乗り移ったかのようです。

 しかも、欧州は、米国の指示を離れて、独自に、世界核戦争の方へと舵を切り始めました。

 米国の想定以上に、欧州が、世界のブロック化を積極的に推し進め始めたのです。

 それが前面に出るきっかけとなっているのが、「ほぼトラ」のトランプ政権です。

 13日付『ロイター』は、NATOがウクライナ向け武器供与などの支援の調整役を米国から引き継ぐとストルテンベルグ事務総長が述べたと次のように報じています。

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■5月1日から5月31日までのご寄付・カンパの総額は、116件、232万3400円でした。目標達成率は58%でした。6割にも届かず、かなり厳しい数字です! これで7ヶ月連続して、目標未達です。他方で、「IWJしか報じていない情報」が、日々、増えてきています! そのIWJを支えるのは、皆さまからいただく会費とご寄付・カンパだけです。有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJが、独立メディアとして報道・言論活動を継続できるよう、皆さまのご支援をよろしくお願い申し上げます!

 5月1日から5月31日までのご寄付・カンパの総額は、116件、232万3400円でした。目標達成率は58%です。6割にも届かず、かなり厳しい数字です。

 6月も月間目標に届かない事態になると、IWJは独立メディアとしての活動が、本当にできなくなる可能性が高くなります!

 6月は、1日から12日までの12日間で、28件、37万1000円のご寄付・カンパをいただきました。ありがとうございます。

 今期第14期、IWJへのご寄付・カンパは、11月から5月まで、7ヶ月連続で目標金額に到達しませんでした。この7ヶ月間の不足額の合計は、976万6289円です。零細な企業であるIWJにとって、非常に厳しい赤字額です!

 IWJは収支を合わせるべく、徹底的に支出を減らす努力を、今も続けています! オフィスを移して、スモール化することも模索中です! そうやって支出を減らしても、収入が減り、赤字が積み上がっていけば、活動が続けられなくなります!

 もし、7月の期末まで、これ以上目標に達しない月があれば、年の半分が未達確定となってしまい、財源不足は深刻な上にも深刻で、IWJは、本当にこの先、活動できなくなってしまう可能性が出てきました。

 第14期の期末である7月末まで、あと2ヶ月です! ぜひとも、期末までの間に、不足分の972万6289円の赤字分をなくし、少なくとも収支をトントンにさせてください!

 第13期は、2000万円を超える赤字でした。この時は、私、岩上安身が、老後の蓄えを崩してピンチを切り抜けました。しかし、2年連続大幅な赤字となると、私、岩上安身個人にも、もうこれ以上、投じる私財はありません!

 以前にも書きましたが、私には、進行性の難病の線維筋痛症で、ほぼ寝たきりに近い次女がいます。

 賃貸のアパートで療養している彼女のために終の住処を、これから用意してあげなければなりませんし、生活費を出せる小さな物件も用意しておかないと、死ぬに死ねません。

 「ジャーナリズムバカ一代」として、すべてをなくすまで赤字経営を続けて、破産とともに「前のめりに死ぬ」などということは、自分の中の「人の親」という「情」が許さず、赤字が手に負えなくなるほど膨らむ、その一歩手前で、倒産の前に、誰にも迷惑をかけないよう、自らの手でIWJをたたみ、娘のために何かしら残せるようにするつもりです。

 もともとは健康に生まれ育ち、国立看護大学校を出て、看護師としてはつらつと働き、自活もしていた娘が、20代で発病し、働くこともできなくなり、年々病状が悪化して、ついには障害手帳をもつに至ってしまいました。そんな難病になってしまったことについて、彼女には、何の罪も落ち度もありません。

 ですので、私は、残念ながらIWJとともに心中することはできません。倒産する一歩手前で、未払いの給与や売掛、債務がないように始末して会社を自分の手で解散しますし、人様に迷惑のかかるような最後にはしない、と覚悟を定めています。

 ただ、余力ある限り、自らのジャーナリストとしての使命・天命から逃げ出すようなことはいたしません!

 世界と日本が未曾有の危機に直面しており、既存ジャーナリズムが機能しない現状だからこそ、最後の一歩手前まで、真実を伝える、ジャーナリズムの本道を貫き通します!

 皆さまのご支援のある限り、全力で前進を続けます!

 今月こそ、なんとか月間目標額の400万円に届きますよう、また、できれば目標額以上のご支援をいただき、積み重なっている今期の1000万円近い目標不足分を、期末の7月末までに削ってしまい、収支がマイナスにならないよう、有料会員登録と、ご寄付・カンパで、財政難のIWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!

 5月末現在、IWJ会員の総数は2372人、このうちサポート会員の方は885人でした。ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、会員番号は変わりませんので、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

※会員の再開、新規会員登録はこちらからお願いします。
(会員登録済みの方)https://iwj.co.jp/ec/mypage/login.php
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※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 どうぞ、皆さま、権力に対し、一切忖度しないで真実をお伝えする独立メディアIWJの存在意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 よろしくお願いします!

 岩上安身拝

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◆中継番組表◆

**2024.6.14 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】11:00~「『大規模国民運動に関する記者会見』―登壇:林千勝氏、河添恵子氏、井上正康氏、柳澤厚生氏(WCHJ代表)、上條泉氏(WCHJ事務局長)」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「WHOから命をまもる国民運動」主催の記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきたWHO(世界保健機関)関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/who
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【IWJ_YouTube Live】「東京都知事選に関する内容」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

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◆中継番組表◆

**2024.6.15 Sat.**

調整中

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■【本日のニュースの一撃!】

■【第1弾! 自殺する日本経済! 米国が「弾薬の材料になる物資を、中国がロシアに提供している」と指摘したことを受け、対米従属の岸田政権は中国企業への制裁を検討! G7サミットで公表か!?】日本にとり最大の貿易相手国である中国から報復制裁を受ければ、日本経済への大打撃に! 日本の中国への輸出割合は2019年時点で24%! 日本は昨年、中国のレアメタル輸出規制と、汚染水海洋放出に対する水産物全面禁輸で痛い目を見たばかり!!(『NHKニュース』、2024年6月12日)

 6月12日付『NHKニュース』は、日本政府が中国企業に対し、新たな制裁を検討していると報じました。

 あくまでウクライナに肩入れして、ロシアへの追加制裁をやめようとしない米国は、「ニトロセルロース」という、弾薬の材料になる物資を、中国がロシアに提供していると指摘して、日本政府・企業まで巻き込みつつあります。

 「NHKニュース』は、「こうした中、関係者によりますと、日本政府は軍事侵攻を続けるロシアを手助けする行為に圧力を強める必要があるとして、中国国内の企業を含め、物資の提供に関与した疑いのある第三国の団体に対し、新たな制裁を科すことを検討しています」と、報じました。

 「具体的には、関与が疑われる団体を日本からの輸出禁止の対象に加える案などが協議されていて、方針が固まれば、岸田総理大臣が13日からイタリアで開かれるG7サミットで各国に示す方向で調整している」とのことです。

※政府 “ロシアへの軍事物資提供” 中国国内企業含め制裁検討(NHK、2024年6月12日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240612/k10014478141000.html

★ウクライナ支援も、対露制裁も、日本の国益よりも、米国の一極単独覇権維持のために、自分の目で現実を見ず、自分の頭で何も考えずに、米国に付き従ってきたのが、岸田政権です。

 この『NHKニュース』には、「ウクライナ情勢をめぐって日本政府が中国国内の企業に制裁を科せば、初めてのケースとなる」とも報じています。

 中国企業に制裁を科せば、当然、中国からも報復の制裁を科せられるでしょう。いうまでもなく、中国は日本の最大の貿易相手国です。そうなれば、「輸出企業にとってはメリット」などと言っていた円安すらも意味がなくなり、物価高騰で疲弊した日本経済にとって、大打撃となるのは明らかです。

 ところが、この『NHKニュース』には、「国際社会の平和と安定に向けて中国に責任ある行動を働きかけるねらいもあるものとみられます」と、子供向けの単純な「道徳の教科書」の一節を書き写したような一説もあります。

 戦争の一方の当事国のウクライナに加担することは「善行」で、他方の当事国のロシアと貿易したりしている中国には「責任ある行動を働きかけるねらいもある」などと、高みから説教するかのごとき物言いは、子供騙しもいいところで、滑稽です。

 「大人向け」のニュースでは、国際社会はいまだアナーキーであり、各国は、自国の国益を追求しているのであって、他国との友好を考慮に入れつつも、自国の国益を守れるのかを、第一に考えて行動しなくてはならない、ということを視聴者に伝える必要があります。

 昨日のこの『日刊IWJガイドでもお伝えした通り、世界銀行が公表した報告書『世界経済見通し2024』によると、2024年のGDP成長率は、日本が0.7%であるのに対して、中国は4.8%です。経済規模も、遠く追い抜かれています。経済小国が経済大国に制裁を科すというリスクを冒しておいて、その分、見返りとなるようなメリットや、政治的な収穫があるのか、「NHK」は日本政府の方針を肯定するのならば、その根拠や利益と不利益についても明らかに述べるべきです。小学生低学年向けの「道徳文体」も勘弁してもらいたいものです。

※【第2弾! 世界銀行が、ロシアのGDP成長率を上方修正! ウクライナ紛争を通じて、ロシアの軍需産業が拡大、そしてロシアの「東方転換」により、中国との貿易が増加!】ロシアの「東方転換」で世界経済の構造が転換し、西側諸国は世界経済を支配する力を失いつつある!「ロシアの弱体化」を画策して、ロシアを「東方」へ追いやった米国の歴史的な戦略的失敗!(世界銀行『世界経済見通し2024』、2024年6月11日)(日刊IWJガイド、2024年6月13日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240613#idx-7
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53585#idx-7

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■<IWJ取材報告>アムネスティ韓国が脱北者60人の証言をまとめ、悪化する北朝鮮の人権状況を報告!「日本政府が北朝鮮に対して、人権面での憂慮を伝え、是正をうながす圧力を加えてほしい」!~6.10 記者会見「脱北者が語る『闇に包まれた北朝鮮の人権危機』」

 6月10日午前11時より、東京都千代田区のアムネスティ日本東京事務所にて、公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本の主催により、記者会見「脱北者が語る『闇に包まれた北朝鮮の人権危機』」が開催されました。

 アムネスティ韓国で北朝鮮問題を担当する崔在勳(チェ・ジェフン)氏と、北朝鮮の政治囚収容所の生存者とその家族によって設立された人権NGO「North Korea Watch」事務総長であり、自身も脱北者である安明哲(アン・ミョンチョル)氏の二人が登壇し、「危機に瀕している北朝鮮の人権状況」について、報告を行いました。

 会見冒頭、アムネスティ日本のキャンペーン・マネージャーである武田伸也氏は、今年1月15日に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記が、韓国を「第1の敵国」とみなすよう、憲法改正を指示したことを指摘し、「今、さらに北朝鮮が見えなくなっていくんじゃないか」との懸念を示しました。

 崔氏は、過去10年にわたり、500人を超える脱北者へのインタビューを重ね、北朝鮮の新しい人権状況について、把握しています。特に、北朝鮮の「拘禁施設」における状況と、その変化について、集中して研究しています。

 アムネスティ・インターナショナルは、過去50年に渡って北朝鮮の人権状況を調べてきており、その調査内容を土台に、北朝鮮に対して、人権状況についての憂慮を伝え、その改善をうながしてきました。

 また、国際社会に対しても、その研究成果を共有し、その改善に向けて国際社会が力を発揮し、圧力を加えるようにうながしてきました。

 2023年10月には、アムネスティ韓国支部が3年6ヶ月をかけて、脱北者約60人からの聞き取りをまとめた証言集『60+Voices』が、韓国語と英語で報告書として出されました。

※『60+Voices(英語版)』(アムネスティ韓国HP)
https://amnesty.or.kr/wp-content/uploads/bcp-attach/60-Voices_AI-Korea_Eng.pdf

 アムネスティ・インターナショナルは、この報告書にもとづき、北朝鮮のベールに包まれた人権状況を明らかにするために、昨年11月にはスペインを、今年の5月にはドイツを訪問するなど、国際的な活動を展開してきました。今回の日本訪問も、その一環です。

 北朝鮮の人権や、安氏の北朝鮮での勤務地であった政治囚収容所の現状について、詳しく解説する講演会は、この記者会見の前日の6月10日には鎌倉で、会見翌日の6月11日には、東京の参議院議員会館で、6月12日には、名古屋で、6月13日には、大阪で開催されました。

 また、今年の11月7日、国連人権理事会で、北朝鮮に対する4回目のUPR(普遍的・定期的レビュー)が行われる予定です。このレビューは、人権理事会の加盟国のそれぞれが、およそ4年6ヶ月の周期で、その国の人権状況に関して、他の国々からつぶさに点検されるというものです。

 今年の北朝鮮のUPRは、おそらく、2020年以降さらに悪化したと見込まれる人権状況について、各国が憂慮を示し、是正をうながすための大変貴重な機会となりそうです。

 崔氏は、次のように訴えました。

 「私どもアムネスティ韓国は、このUPRの機会をとらえて、日本政府が、北朝鮮に対して、人権面でのしかるべき憂慮を伝え、是正をうながす圧力を加えられる機会となるよう、働き掛けてほしいと、それを伝えるために、今回、日本に参りました。

 今週、私達は、日本外務省の当局者とも、直接お会いする予定です。(中略)

 そこで、この憂慮を、日本の外務省の当局者の方々と共有します。

 アムネスティが現在、北朝鮮の人権状況について憂慮している4つの項目(『表現の自由』、『移動の自由』、『強制労働』、『公開処刑』)があります。

 私達の活動は、皆さま方の多くの関心に支えられています。記者の皆さま方の問題喚起・問題提起によって、日本政府が積極的に動けるように後押ししていただきたいと願っています」。

 この報告の後、安氏より、「国連COI(北朝鮮における人権に関する国連調査委員会)報告発表後の北朝鮮政治犯収容所の変化」と題された報告があり、それに続いて、二人と各社記者との質疑応答が行われました。

 記者会見の詳細については、ぜひ全編動画を御覧ください。

※アムネスティ韓国が脱北者60人の証言をまとめ、悪化する北朝鮮の人権状況を報告!「日本政府が北朝鮮に対して、人権面での憂慮を伝え、是正をうながす圧力を加えてほしい」!~6.10 記者会見「脱北者が語る『闇に包まれた北朝鮮の人権危機』」
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/523476

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 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

 ご支援のほども、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240614

IWJ編集部(岩上安身、尾内達也、浜本信貴)

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト【 https://iwj.co.jp/
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