日刊IWJガイド・非会員版「米大学で広がるイスラエルへの抗議デモで、逮捕者が2100人超! ネタニヤフ首相は『休戦合意の有無に関わらずラファに侵攻する』と表明!」2024.5.6号~No.4219


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~米大学で広がるイスラエルへの抗議デモで、逮捕者が2100人超! 背景には、高額な学費と多額の寄付を求める経済徴兵制と、その資金をイスラエル支援の軍事産業やイスラエルに直接投資する米大学のシステムへの怒りが! 米教育省によると10年間のイスラエルへの投資で530億円の利益! イスラエルのネタニヤフ首相は「休戦合意の有無に関わらずラファに侵攻する」と表明! もはやイスラエルを止めるには軍事力しかないのでは!?

■IWJへのご寄付・カンパは、11月から3月までの5ヶ月間連続して目標に未達で、不足額は合計972万3789円にもなります!「IWJしか報じていない情報」がますます増えている中、今後も目標未達となると、IWJは活動できなくなる可能性が出てきます! 有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!

■【中継番組表】

■【4月23日、ウクライナ支援と抱き合わせで、イスラエルへの軍事支援予算案を可決した米上院議会に対し、無所属のバーニー・サンダース上院議員が、「議会がやっていることを支持している米国民は14%だけ。我々が今日していることは、米国民が望んでいることではない」「イスラエル政府の政策目標は、ガザを居住不可能にすることだ」「我々は、パレスチナの人々の破壊を幇助している」と演説し、イスラエルへの無条件支援に反対する演説を行う!】

■4月発行の『岩上安身のIWJ特報!』は、株価高騰と急落、円安について、2024年3月18日収録の「岩上安身によるエコノミスト・田代秀敏氏インタビュー」をテキスト化し、詳細な注釈をつけて発行しました! ぜひ『まぐまぐ』からご登録ください!! IWJのサポート会員になれば、バックナンバーをすべて読めます! ぜひ、サポート会員にご登録を!! また、5月3日には、田代秀敏氏への岩上安身による最新インタビューを生配信しました! YouTubeのアーカイブを御覧ください!
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■はじめに~米大学で広がるイスラエルへの抗議デモで、逮捕者が2100人超! 背景には、高額な学費と多額の寄付を求める経済徴兵制と、その資金をイスラエル支援の軍事産業やイスラエルに直接投資する米大学のシステムへの怒りが! 米教育省によると10年間のイスラエルへの投資で530億円の利益! イスラエルのネタニヤフ首相は「休戦合意の有無に関わらずラファに侵攻する」と表明! もはやイスラエルを止めるには軍事力しかないのでは!?

 おはようございます。IWJ編集部です。

 イスラエルによるガザへの攻撃に対し、全米の大学で抗議活動が広がり、これに対して2000人を超える逮捕者が出ています。

 5月5日付け『CNN』は、「デモをめぐる逮捕者は、これまでに計2100人を超えた」と報じています。

※全米各地の大学で卒業式 反イスラエル抗議デモの逮捕者2100人に(CNN、2024年5月5日)
https://www.cnn.co.jp/usa/35218552.html

 米国の大学の学費は、高いことで知られています。今年3月7日付け『日本経済新聞』は、「ある調査によると、米国の大学の年間授業料などの学費は円換算で120万~840万円程度」「名門私立大学はさらに高くなりやすく、米ニューヨークのコロンビア大は授業料などが年980万円」と報じています。

※子どもの海外進学、米有力大学は年1000万円超も(日本経済新聞、2024年3月7日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB050TE0V00C24A3000000/

 さらに米国の大学は、こうした高額の授業料に加え、企業や卒業生などから集めた寄付金などを、ヘッジファンドなどに投資して運用しています。

 米在住ジャーナリストの長野美穂氏は、5月3日付け『アエラドット』への寄稿で、「ロサンゼルスやバークレー、アーバインなど10校を含む『UC』と呼ばれる『カリフォルニア大学システム』全体の投資ポートフォリオの総額は26兆円に達する。これは日本政府の2024年度の総予算の23%に当たる大きな金額だ」と報じています。

※「イスラエル援助の投資をやめて」 米UCLAの学生が流血も恐れず抗議し続ける理由(AERA dot、2024年5月3日)
https://dot.asahi.com/articles/-/221380?page=1

 長野氏の記事によると、この投資先の中には、イスラエルに武器を提供している米国の大手武器製造企業に投資する、ブラックロックのような投資会社も含まれていることが判明している、とのことです。

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■IWJへのご寄付・カンパは、11月から3月までの5ヶ月間連続して目標に未達で、不足額は合計972万3789円にもなります!「IWJしか報じていない情報」がますます増えている中、今後も目標未達となると、IWJは活動できなくなる可能性が出てきます! 有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!

 ゴールデンウィークも最後の1日となりました。ゴールデンウィーク期間中は、この日刊IWJガイドは、やや簡易版、もしくは簡易版にさせていただきますことをご了承ください。

 さて、ここからは、IWJの活動を支えてくださっている市民の皆さまからのご寄付・カンパの状況の報告です。

 4月のご寄付・カンパの結果が、確定しました! 4月1日から4月末の30日までで、122件、395万7500円でした。これは、月間目標達成率の99%です!

 惜しいことに、あと1%、4万2500円あれば、4月は月間目標額を達成できていました! でも、これまでの未達の月には、目標額の半分以下の月もありましたし、これはほぼ達成したといってもいい金額です。

 ご支援してくださった皆さま、本当にありがとうございます!

 しかし、今期第14期、IWJへのご寄付・カンパは、11月から3月まで、5ヶ月連続で目標金額に到達しなかった、という重い事実は残ります。この5ヶ月間の不足額の合計は、972万3789円にもなってしまいました。4月の不足額4万2500円を加えた不足額の合計は、976万6289円です。1000万に達してはいないものの、非常に厳しい赤字額です!

 IWJは収支を合わせるべく、徹底的に支出を減らす努力を今も続けています! オフィスを移して、スモール化することも模索中です! そうやって収支を減らしても、収入が減り、赤字が積み上がっていけば、活動が続けられなくなります!

 もし、これ以上目標に達しない月があれば、年の半分が未達確定となってしまい、財源不足は深刻な上にも深刻で、IWJは、本当にこの先、活動できなくなってしまう可能性が出てきました。

 第14期の期末である7月まで、5月を含めてあと3ヶ月です! この間にロスした分を、ぜひとも、取り返し、少なくとも収支をトントンにさせてください!

 第13期は2000万円を超える赤字でした。2年連続大幅な赤字となると、IWJ史上初の最大級のピンチとなります! 岩上安身個人が、私財を投じても支えきれません!

 5月は、1日までに、4件、102万5000円のご寄付・カンパをいただきました。誠にありがとうございます。

 5月も、なんとか月間目標額の400万円に届きますよう、また、できれば目標額以上のご支援をいただき、積み重なっている今期の1000万円近い目標不足分を少しでも減らすことができるよう、有料会員登録と、ご寄付・カンパで、財政難のIWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!

 また、ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、会員番号は変わりませんので、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

※会員の再開、新規会員登録はこちらからお願いします。
(会員登録済みの方)https://iwj.co.jp/ec/mypage/login.php
(新規会員登録の方)https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 どうぞ、皆さま、権力に対し、一切忖度しないで真実をお伝えする独立メディアIWJの存在意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 また、4月30日に発行した【IWJ号外】にも、ぜひご注目ください! 米国の既存ジャーナリズムの惨状が、クリス・ヘッジズ氏らによって、報告されています。ヘッジズ氏らも、市民に直接支えられる独立メディア形式へと移行しています。

※【IWJ号外】クリス・ヘッジズが、「米国内の新聞9000紙のうち3000紙近くが廃刊し、4万3000人の新聞記者が失職」と米国の既存ジャーナリズムの惨状を報告! 唯一の光明は独立メディア! 2024.4.29
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522859

 IWJもまた、市民に支えられる独立メディアとして、2010年12月にスタートして、13年5ヶ月となります。

 最初は、ライブ・ストリーミングのサービスがユーストリーム・アジアという会社によって、初めて日本で可能になったばかりのタイミングで、東電会見や大臣会見などの中継・実況を先駆的に行いました。

 他に同様のストリーミングを、多チャンネルで同時平行で行うネットメディア等が存在せず、IWJは「パイオニア」的な存在であったと自負しています。

 しかし、ご存知の通り、ライブ・ストリーミングはその後、ツイキャスその他で、スマホで手軽に行えるようになり、今日では、あらゆるSNSでライブや動画配信が可能となっています。メディアの技術進化のスピードは、凄まじいのひと言です。

 こうした技術進化の結果、現在では動画やライブ配信コンテンツがあふれかえるようになり、IWJだけがライブ・ストリーミングを行なっているわけではなくなりました。

 ですが、その間もテキストメディアとしてのIWJを時間をかけて充実させてきており、岩上安身によるインタビューも、1154回を数えるまで、回を重ねております。

 ジャーナリズムとしての「本道」を決して忘れず、重点となるテーマが変わり、情報伝達の手段や機器は変わっても、お伝えしている報道・論評のコンテンツは、むしろ充実していっているとすら、自負しています!!

※シリーズ: 岩上安身インタビュー
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/series/iwakami-interview

 また、特に昨今は、日米欧の「先進国」グループ内の情報だけでなく、これも急激な変化を見せている国際情勢に迫り、特に、成長著しい、グローバル・マジョリティにまで視野を広げて、翻訳のスピードと量を上げ、激動する国際情勢を先取りしてお伝えし続けてきました。

 その理由のひとつには、ウクライナ紛争やコロナ問題など、権力からの圧力がかかってのことか、既存のテレビ・新聞など、記者クラブメディアの報道が、硬直した「官報」化し、西側諸国全体が「大本営発表」をたれ流すような「異常な事態」が「日常」化してしまったためでもあります。

 「IWJしか報じていない情報」が、いまだにあります。それどころか、「米国の利益のための『代理戦争』を待望する勢力」によって、自立した報道への権力からのコントロールが強まり、「IWJしか報じていない情報」は、技術的進化とは反対に、逆に増えつつあるのが現実なのです!

 IWJは、どれだけ孤立しようとも、その孤立は一時的なものであり、隠されたり、ごまかされたり、歪められたりしたプロパガンダは必ずほころぶ、と確信しています。プロパガンダに決して乗せられず、安きに流れることなく、真実を報じ続ける、茨の道を歩き続けます。

 どうか、そうしたIWJの独立性、独自性をご評価いただき、今後も活動が続けられますよう、応援をお願いしたいと存じます。

 よろしくお願いします!

 岩上安身拝


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◆中継番組表◆

**2024.5.6 Mon.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2024.5.7 Tue.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】13:30~「経済情報秘密保護法案を廃案に!院内集会 ―講演:齋藤裕氏(弁護士・前日弁連副会長)『秘密とされる重要経済情報とは?(仮)』」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「『秘密保護法』廃止へ!実行委員会」主催の院内集会を中継します。これまでIWJが報じてきた特定秘密保護法関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/specific-secret-protection-act

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

「地球を住みにくくしているのが原発!」~5.3 第316回 脱原発盛岡金曜デモ 2024.5.3
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522970

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■【4月23日、ウクライナ支援と抱き合わせで、イスラエルへの軍事支援予算案を可決した米上院議会に対し、無所属のバーニー・サンダース上院議員が、「議会がやっていることを支持している米国民は14%だけ。我々が今日していることは、米国民が望んでいることではない」「イスラエル政府の政策目標は、ガザを居住不可能にすることだ」「我々は、パレスチナの人々の破壊を幇助している」と演説し、イスラエルへの無条件支援に反対する演説を行う!】

 4月23日、米上院議会で、ウクライナやイスラエル、台湾への軍事支援を含む総額953億4000万ドル約(約14兆7000億円)規模の予算案が、79対18の賛成多数で可決されました。『BBC』などが報じました。

※米上院も可決 ウクライナやイスラエル軍事支援の予算案が成立へ(BBC、2024年4月24日)
https://www.bbc.com/japanese/articles/c0klvl1repjo

 バーニー・サンダース上院議員は同23日、この合わせ技の対外支援の上院議会の審議で、イスラエルへの無条件支援に対して、2つの修正案を示し、反対演説を行いました。

1)基本的に米国はネタニヤフ政権を支援すべきではない。これ以上攻撃的、攻撃的な軍事支援を供給すべきではない。軍事支援はアイアンドームなど、「防衛手段」に限定すべきである。

2)イスラエルへの無条件の軍事支援はやめるべきである。

 サンダース議員は、さまざまな世論調査を紹介し、「議会がやっていることを支持している米国民は14%だけ」だと指摘し、米国民の圧倒的多数は「ガザでの恐ろしい破壊的な政策を続けるネタニヤフ戦争マシーンに、これ以上の軍事援助を与えたくない」と思っている、と主張しました。

 サンダース議員は以下のように、切り出しました。

 「やあ、議長。いいニュースがある。数週間前、議会の支持率は10%だった。最近の『YouGov』の世論調査によると、14%に上がっている。議会がやっていることについては14%の支持、反対は68%だ」。

 もちろん、サンダース議員が述べた「いいニュース」という言葉は、痛烈な皮肉です。サンダース議員は「議会は、米国民の立場と完全にかけ離れている」と指摘しているのです。

 主権者である国民の支持をほとんど得ていない予算を通すなどということは、民主主義の制度下では、あってはならないことのはずです。

 米国の民主主義制度は機能せず、ひと握りのグループに操作されていることになります。これは、軍産複合体独裁ではないか、とか、むしろイスラエル・ロビー独裁なのではないかとか、そろそろ、エッジをきかせた議論が聞こえてきてもいいはずです。

 以下にサンダース議員があげた世論調査の概要を紹介します。

1)4月10日『エコノミスト・YouGov』世論調査:
・「イスラエルへの軍事援助減少」支持37%。18%が「増額」を支持。
・民主党議員の48%が援助の減少を支持。10%が「増額」を支持。

2)3月29日『アクシオス・イプソス・テレムンド』が行ったラテン系住民を対象とした世論調査:
・「米国は武器と資金でイスラエルを支援し続けるべき」16%。
・「米国は紛争に関与すべきではない」39%。

3)3月27日『ギャラップ』世論調査:
・「イスラエルの軍事行動」を支持する米国人は36%。55%が不支持。
・民主党の間では支持18%、不支持は75%。

4)3月27日『キニピアック』世論調査:
・「イスラエルへの軍事援助増額」に有権者の52%が反対、39%が支持。
・民主党の間では、反対63%。25%が支持。

5)3月11日『YouGov』世論調査:
・「イスラエルがガザでの攻撃を止めるまで、アメリカはイスラエルへの武器輸送を停止すべき」が52%。

サンダーズ議員「米国民は、ガザでの恐ろしい破壊的な政策を続けるネタニヤフ戦争マシーンに、これ以上の軍事援助を与えたくないというのが、かなり圧倒的な意見だ。これが米国民の声だ」

 サンダース議員は、自ら提案した修正案が、採決さえされなかったことについて、「それが今日の米上院議会だ。国民は圧倒的に米国の援助拡大に反対しているのに、議会はこの問題を議論し、投票することさえできない」と嘆いています。

 サンダース議員は、今のイスラエル政府は極右過激派と宗教的狂信者に支配されており、「ネタニヤフ首相自身が、(米政府が目標に掲げる)2国家解決策を決して支持していない」と指摘しました。

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(この項、続く)

■4月発行の『岩上安身のIWJ特報!』は、株価高騰と急落、円安について、2024年3月18日収録の「岩上安身によるエコノミスト・田代秀敏氏インタビュー」をテキスト化し、詳細な注釈をつけて発行しました! ぜひ『まぐまぐ』からご登録ください!! IWJのサポート会員になれば、バックナンバーをすべて読めます! ぜひ、サポート会員にご登録を!! また、5月3日には、田代秀敏氏への岩上安身による最新インタビューを生配信しました! YouTubeのアーカイブを御覧ください!

 IWJでは、メルマガサイト『まぐまぐ』で、『岩上安身によるインタビュー』をテキスト化し、詳細な注釈をつけて『岩上安身のIWJ特報!』として、毎月発行しています。

 4月は、2024年3月18日収録の「岩上安身によるエコノミスト・田代秀敏氏インタビュー」をテキスト化し、詳細な注釈をつけて発行しました。

 日銀の植田和男総裁は、3月19日に行われた、金融政策決定会合後の記者会見で、17年ぶりにマイナス金利解除を発表しました。

 インタビューの中で田代氏は、「日銀がマイナス金利を解除すると、円高が進行する」仕組みについて、次のように解説しました。

 「『マイナス金利』というのは、銀行が、日本銀行に預けているお金のうちの一部に、マイナスの金利、つまり『(民間の銀行が)お金を(日銀に)預けていると、逆に金利を取るよ』と言っているわけです。

 マイナス金利は、銀行と日本銀行との間にある金利だから、銀行が預金などの金融商品の金利を決めるベースになっているわけです。そこがマイナスになっていると、(市場での金利)全体が沈み(下がり)ますよね。

 日本銀行の意図はそこだったわけです。銀行の貸出金利を強制的に、底を押し下げることで上の方も押し下げると。そうすると、(事業者などが、銀行から)お金を借りやすくなる。資金需要が増えて、好循環が起きると踏んだんだけど、その好循環は起きなかったんですね。

 マイナス金利を解除すると、金利の一番底の部分が、マイナスではなくて、少なくともゼロにはなるわけだから、その分全体が押し上げられますよね。そうすると、日米の金利差が、今大きいんだけど、これがちょっと縮まる。そうなると、その分、円が上がる余地が出てくるわけです。

 為替レートというのは、ふたつの通貨の間の交換比率ですよね。多くの場合、日本だと日本円と米ドルを考えているわけです。

 米国は、インフレ対策で、ものすごく高い金利をつけています。日本は世界でもまれなマイナス金利です。その間(金利差)が、非常に幅が広い。

 日本円を持っていても、金利がほとんどつかないから、それだったら米ドルで預金して、金利を取ろうと思う人がいるのは当たり前ですよね。そうなると、円を売ってドルを買うので、円安が起きるわけです。

 だけど、マイナス金利解除で、日本の金利体系がちょっと上振れすると、その分だけ、円を売ってドルを買うという勢いが弱まりますよね。

 それが、円高を起こすんじゃないかと(期待されている)」。

 マイナス金利解除によって、円を保有すると今度は金利がつくため、円を買おうとする者が出てくると日銀は期待したのだと考えられます。

 日銀のマイナス金利解除の発表により、円高が起こると予測したプロの機関投資家は、円が安いうちに円を買ったため、日銀による発表直前に円高が進行し、その分、一時的には、株安が進行したということです。

 日経平均株価は、3月4日に空前の4万円台を突破した後、3月11日、12日、13日と急落し、週明けの月曜日に当たる3月18日、つまり日銀のマイナス金利解除の発表前日に、急反発しました。その後、日銀の思惑通りにはならず、円安はさらに進行していっている状態です。

 この理由は、様々に考えられますが、日本が大きく金利を上げ、米国との金利差を縮めたわけではなかった、という結果が、やはり大きかったのではないかと考えられます。

 そもそも「日経平均株価」について、田代氏は、「日経平均株価は不思議な構造になっていて(日本を代表する大企業の)トヨタの株価には、あまり反応しない」と明らかにしました。

 「聞いたことがないような会社の株価の方が、あるいは、有名だけどトヨタに比べると、うんと規模の小さな会社の株価の方が、トヨタよりも何十倍も日経平均株価を動かしている、そういう仕組みがある」。

 それゆえ、3月4日に日経平均株価が4万円を突破した一方で、東証プライム市場では、トヨタも含めて、全体の約3分の2にあたる1120銘柄が値下がり、ということも起きているというのです。

 田代氏は、「今、日本の証券市場に『日経平均株価』という怪物が徘徊しているわけです。経済の実態を表していないどころか、有害かもしれない。自分の株式投資の参考にするのも危険だし、もっと言うと、経済政策の参考基準とするのは、ものすごく危険ですよ。間違った経済政策を行なってしまう可能性があるので」と語り、日経平均株価そのものについて、疑いを差し挟む必要があることを強調しました。

 以下、4月発行の『岩上安身のIWJ特報!』の目次です。IWJ会員ではない方も、ぜひご購読ください。

(第641号の目次)
◆プーチン再選のロシア、「もしトラ」のアメリカ、緊迫の中東! 国際情勢で嵐が吹き荒れる中、日本は日経平均株価4万円突破! これは「令和バブル」なのか!?
◆いつか弾ける「バブル」ではなく、「好循環」と言いたい岸田政権。しかし、東証プライム市場は、約3分の2の1120銘柄が値下がりの現実も!
◆『日本経済新聞』が選んだ225社の株価で作る「日経平均株価」は「前々世紀(19世紀)の遺物」であり、実態と違う数字が出る「壊れた体温計」。それを後生大事に掲げて振り回されている経済界!

(第642号の目次)
◆前々世紀の遺物である「日経平均株価」がゴジラのように咆哮、のし歩く!「これは亡国の仕掛けではないか?」
◆マイナス金利解除で日本の金利体系の「どん底」がマイナスから少なくともゼロに上昇! AIが円高を予想、買いを入れるので先取り現象が生まれる!
◆3月中旬、米国の株式市場が下落! すでに不動産バブルは弾け、高層ビル建設の工事も止まっている!「アメリカの株価、かなり限界です」

(第643号の目次)
◆ヒスパニックとアラブ系が増え、2050~55年には有色人種がアメリカ総人口の半分を超える予想も! 人口動態と政治のバランスに歪みが出る!?
◆電気自動車のテスラ株は大暴落! 広大な国土のアメリカで充電設備が追いつかず、ガス欠ならぬ「電欠」の懸念。時価総額はピーク時の半分に!

 岩上安身は、この田代秀敏氏へのインタビューに続き、3月24日に2回目のインタビューを、5月3日には3回目のインタビューを行いました。

 1回目と2回目のインタビューの動画は、ぜひ以下のURLから御覧ください。

 ゴールデン・ウィーク中は、フルオープンにして、誰でも御覧になれるようにします。ぜひ、非会員の方も御覧になり、3回目のインタビューは、非会員には一部公開ですので、全編見られるように、会員登録をお願いします!

※会員の再開、新規会員登録はこちらからお願いします。
(会員登録済みの方)https://iwj.co.jp/ec/mypage/login.php
(新規会員登録の方)https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※日経平均株価4万円超えと急落・反転は「令和バブル」の始まりか!? 終わりか!? 都心を中心に広がる地価高騰が家賃上昇や、さらなる物価上昇を招く! 鍵となったのは、半導体株! その最先端の戦いが米中で火花を散らす!~岩上安身によるインタビュー第1149回ゲスト エコノミスト田代秀敏氏(その1) 2024.3.18
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522258

※「植田日銀総裁は『円安はずっと続く』というたいへん恐ろしいことを言われた」! インフレ=好況ではない! 日本はスタグフレーション(インフレ下の不況・景気後退)に落ち込みやすい!! 日経平均株価4万円超えと急落・反転は「令和バブル」の始まりか!? 終わりか!? 都心を中心に広がる地価高騰が家賃上昇やさらなる物価上昇を招く!~岩上安身によるインタビュー第1150回ゲスト エコノミスト田代秀敏氏(その2) 2024.3.24
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522332

 また、第3回目のインタビューは、IWJのYouTubeチャンネルで、アーカイブを御覧ください。

※【ライブ配信 5/3(金) 冒頭オープン 17時30分頃~】岩上安身による エコノミスト 田代秀敏氏インタビュー
https://youtube.com/live/aCspSlZ9_es

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 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240506

IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵)

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト【 https://iwj.co.jp/
公式X(旧ツイッター)アカウント【 https://twitter.com/iwakami_staff