日刊IWJガイド・非会員版「バイデン米大統領が変節!? ガザ無差別爆撃のイスラエルに『世界中の支持を失い始めている』『変わらなければならない』と発言!」2023.12.15日号~No.4097


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~バイデン米大統領が変節!? ガザ無差別爆撃によって、イスラエルのネタニヤフ政権が「世界中の支持を失い始めている」と発言! イスラエルとパレスチナ2国家併存解決を拒否するネタニヤフ政権に「変わらなければならない」と指摘! 他方、発言前日夜には「私はシオニストだ!」とも宣言! 先週末には大統領の緊急権限を行使し、議会審査を通さずイスラエルに戦車用砲弾約1万4000発を売却する計画を承認! イスラエルの暴虐をたしなめる素振りは単なるポーズなのか!?

■デモクラシーは、真実の情報が国民に伝えられることなしに存続しません! 政治権力やスポンサーの介入によって、マスメディアが真実を伝えず、プロパガンダたれ流しの現代にあっても、事実にもとづいた真実を、IWJはリスクを取ってでも市民の皆さまに伝え続けます! その活動を続けるのは、本当に茨の道のりですが、市民の皆さんのご支持とご支援が何よりも必要です! 財政危機にあるIWJを、お支えください! 12月こそ皆さまのご寄付・カンパが、毎月の月間目標額400万円に届きますように、よろしくお願い申し上げます! IWJへの会員登録、YouTube登録、ご寄付・カンパ、協賛広告でIWJをご支援ください!

■【中継番組表】

■【本日のニュースの連撃! 3連撃!】

■【第1弾! ウクライナ紛争は、資金不足で事実上の終結へ!】米連邦議会から軍事支援を引きだせなかったゼレンスキー大統領は、ワシントンで米国防総省の防衛請負業者らと会談したと『X』で動画を公開して成果をアピール、ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏は「ウクライナ戦争の本当の利害関係者が誰であるかを、もはや隠そうとする人さえいない」! 米国の支援という「最後の砦」を失ったゼレンスキー大統領は、帰国途上、ノルウェーを電撃訪問! なぜ「ノルウェー」なのか!?(『ワシントン・ポスト』12日ほか)

■【第2弾! ゼレンスキー大統領が40歳以上の男性を徴兵することを検討! しかしウクライナ軍はすでに、13歳の少年兵から50代、60代、70代の高齢兵士まで存在し、女性も幅広く動員されている!】(『ブルームバーグ』2023年12月13日ほか)

■【第3弾! イスラエルは国連総会の「ガザ停戦決議」を完全に無視! ガザ地区での無差別攻撃を停止するつもりはまったくなし!】病人がいる病院で発砲、救急車への執拗な尋問で職員を裸にして屈辱的な「検問」! ガザは保健システムの崩壊と病気の蔓延により、公衆衛生上の災害に直面! 米国家情報長官室は、イスラエルがガザ地区に投下した2万9000発の空対地弾の約40~45%が標的を定めない無誘導弾であったと報告! イスラエルが無差別殺戮を行っていることは明白! 世界はいつまでこの国の嘘と暴虐を許すのか!?(『BBC』14日ほか)
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■はじめに~バイデン米大統領が変節!? ガザ無差別爆撃によって、イスラエルのネタニヤフ政権が「世界中の支持を失い始めている」と発言! イスラエルとパレスチナ2国家併存解決を拒否するネタニヤフ政権に「変わらなければならない」と指摘! 他方、発言前日夜には「私はシオニストだ!」とも宣言! 先週末には大統領の緊急権限を行使し、議会審査を通さずイスラエルに戦車用砲弾約1万4000発を売却する計画を承認! イスラエルの暴虐をたしなめる素振りは単なるポーズなのか!?

 おはようございます。IWJ編集部です。

 12月13日付け『AFPBB』は、バイデン米大統領が12日、ワシントンで開かれた集会で、ガザへの無差別爆撃により、イスラエルが「世界中の支持を失い始めている」と述べたと報じました。

 この『AFPBB』の記事によると、バイデン大統領は、イスラエルのネタニヤフ政権について「『イスラエル史上最も保守的』で、イスラエルとパレスチナが共存する『2国家解決』を望んでいないとの認識を示した」とのことで、「彼(※ネタニヤフ首相)は良い友人だが、政権と共に変わらなければならないと思う。この政権のせいで、彼は身動きが取れなくなっている」と述べたと報じています。

 一方、この記事は、ネタニヤフ首相が12日のバイデン大統領との協議後、「ハマス掃討後のガザの統治の在り方について、米国との間に『見解の相違』があると述べた」と報じており、「『オスロ合意の過ちは繰り返さない』と明言した」と、パレスチナの自治を認めたオスロ合意を否定する発言をしたことも明らかにしています。

※「無差別爆撃」は国際社会の支持失う バイデン氏、イスラエルに警告(ASFPBB、2023年12月13日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3495833

 昨日のこの日刊IWJガイドでもお伝えしましたが、米国は12日の国連総会で、ガザ地区における「人道目的の即時停戦」を求める決議案に、イスラエルと共に反対票を投じました。

※【第2弾! 国連総会、賛成153対反対10で、ガザ地区の「人道的即時停戦」を求める決議案を採択!】(『AFP』13日ほか)(日刊IWJガイド、2023年12月14日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20231214#idx-6
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53026#idx-6

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 11月は非常に厳しい財政状況でした。

 11月は30日間で140件、162万1900円のご寄付をいただきました。誠にありがとうございます!

 これは毎月の活動費の月間目標額400万円の41%でした。残念ながら237万8100円の赤字となってしまいました。

 12月は13日までの13日間で、55件、86万4500円のご寄付をいただいています。ありがとうございます!

 これは、毎月の活動費の月間目標額400万円の22%にあたります。

 累積した赤字の返済と、金融機関からの借入の返済のためには、実際には毎月613万円が必要です!

 どうか引き続き、IWJ会員登録、YouTube登録、ご寄付・カンパ、協賛広告でIWJをご支援ください!

 前期第13期は、目標額に到達した月が1回しかなく、平均して半分程度だったため、大変大きな赤字を出してしまいました。私、岩上安身が自身の私財の中から、赤字の月を越すたび、その都度、緊急でつなぎ融資を出し、その額2200万円となってしまいました。

 今期は、その轍を踏まないように、ぜひ、皆さまのご寄付・カンパが、毎月の月間目標額400万円に届きますように、よろしくお願いいたします!

 月間目標額400万円を超えた分は、これまでに累積した債務約5000万円の返済に回したいと存じます!

 債務を少しずつでも減らしていけば、IWJが経営破綻せず、存続する道が見えてきます! ご寄付いただいた方には、心から感謝いたします! 皆さま、本当にありがとうございます!

 これまでの前期1年間の累積の赤字2200万円(見方を変えると、個人岩上安身からの、会社IWJへの貸し付け)に加え、第14期スタートにあたっての銀行からの新たな借り入れ2500万円を考えると、まだまだ約5000万円近い累積の債務を返済できてはおらず、危機を切り抜けたなどとはとても言えません。

 第13期のこの事態は、IWJ創業以来初めての大ピンチです。これは私、岩上安身1人の力で乗り越えることは困難です。

 今期はもちろん、前期の第13期のうちから、支出を徹底的に削ってきました。今期第14期は、赤字を出さないだけではなく、黒字を出し、累積した債務への返済にあてていきたいと真剣に取り組んでいる最中です。

 今年は、私からの借り入れ2200万円を返済しきろうとすると、2200万円÷12ヶ月=183.3万円となり、この183.3万円の返済額と、直接の運営のための月間目標額の400万円とを合計すると、毎月583.3万円が必要になります。

 他方、金融機関からの借り入れ2500万円の毎月の返済額は約30万円ずつ7年間にわたることが決まっており、決して少額ではなく、毎月の返済負担は重いものとなります!

 前述の通り、毎月、583.3万円が必要であり、それに毎月30万円の銀行への返済額を合計すると、約613万円が毎月、必ず必要となります。

 そういうわけですので、月額400万円の目標額に到達して、ようやく、その月の活動費の収支がトントンということであり、累積した赤字を返済してゆくことは、それだけでは足りないということになります。特に金融機関への返済は待ったなしです!

 どうか、613万円近くにまで達するよう、皆さまのご寄付・カンパによる応援、ご支援をよろしくお願いします!

 IWJは12月4日と5日、「mRNAワクチンのもつ危険性」というタブーを打ち破る、岩上安身による京都大学名誉教授・ワクチン問題研究会代表理事・福島雅典氏インタビューを、YouTubeでバン(アカウント停止)されるリスクを取ってでも、真実を報じるため、YouTube Liveで撮りおろし初配信しました。

 このインタビューは、サポート会員の方は無期限で、一般会員の方は記事公開後の2ヶ月間(2024年2月7日まで)、全編コンテンツが御覧いただけます。

※「ワクチン」と称するmRNA脂質ナノ粒子製剤接種による死亡・健康被害の実態!! その根底にあるものと対策、民主主義・科学と医学の危機など「5つの危機~岩上安身によるインタビュー第1133回 ゲスト 京都大学名誉教授・ワクチン問題研究会代表理事・福島雅典氏 2023.12.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519765

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 また、無料で日刊IWJガイド非会員版を読み、ハイライト動画を御覧になっている無料サポーターの皆さまにおかれましては、有料の一般会員登録をぜひともお願いいたします!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
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※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
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 どうぞ、皆さま、IWJを知人・ご友人、地域の皆さまへIWJの存在をお知らせいただき、米国に忖度し、隷従を深める日本政府、大手主要メディアの、連日の「情報操作」の積み重ねの恐ろしさと、権力に忖度しないで真実をお伝えする独立メディアの意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 今後とも、ご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます!!

 岩上安身拝

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◆中継番組表◆

**2023.12.15 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】10:45メド~「武見敬三 厚生労働大臣 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 武見敬三厚生労働大臣による記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた厚生労働大臣関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%8e%9a%e7%94%9f%e5%8a%b4%e5%83%8d%e5%a4%a7%e8%87%a3
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【IWJ・エリアCh5・東京】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach5

 「キンパチデモ実行委員会」主催の原発反対八王子行動を中継します。これまでIWJが報じてきたキンパチデモ実行委員会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/kinpachi-demo-executive-committee

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◆中継番組表◆

**2023.12.16 Sat.**

調整中

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「休戦期間を設ければ設けるほど、最終的な犠牲者の数は増える」ガザ情勢についての、知の巨人・佐藤優氏が語る独自の見解とは?~11.29東京大地塾「ガザ問題」「創価学会池田大作名誉会長のご逝去について」
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/520094

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■【本日のニュースの連撃! 3連撃!】

■【第1弾! ウクライナ紛争は、資金不足で事実上の終結へ!】米連邦議会から軍事支援を引きだせなかったゼレンスキー大統領は、ワシントンで米国防総省の防衛請負業者らと会談したと『X』で動画を公開して成果をアピール、ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏は「ウクライナ戦争の本当の利害関係者が誰であるかを、もはや隠そうとする人さえいない」! 米国の支援という「最後の砦」を失ったゼレンスキー大統領は、帰国途上、ノルウェーを電撃訪問! なぜ「ノルウェー」なのか!?(『ワシントン・ポスト』12日ほか)

 12月12日、ゼレンスキー大統領は、米国・ワシントンを訪問し、「ロシアの侵略に対するウクライナの防衛戦争」を継続するために必要な、軍事的・経済的支援を直訴するため、バイデン大統領や米連邦議会議員らと会談しました。

 昨年、ゼレンスキー大統領がワシントンを訪れた際には、連邦議会の合同会議で激励され、ホワイトハウスでレッドカーペットのレセプションでもてなされたという大歓迎を受けましたが、今回は非公開の会談とされました。

 12日付『ワシントン・ポスト』などによると、ゼレンスキー大統領は「今年末までに、我々が侵略者に対して、ウクライナ、アメリカ、ヨーロッパ、そして自由世界全体の団結を示す、非常に強力なシグナルを送ることができることが非常に重要だ」などと主張しましたが、米メディアによると、議員らの反応は冷淡なものだったようです。

※Zelensky unable to win over Congress as Biden’s Ukraine package stalls(The Washington Post、2023年12月12日)
https://www.washingtonpost.com/national-security/2023/12/12/zelensky-biden-meeting-washington-dc/

 ゼレンスキー大統領は、米国の議員らや世論を動かし、米国から支援を引き出すことに失敗した、と見られています。米国からの支援が途切れれば、ウクライナが戦闘を継続することは困難になります。2022年2月24日に始まったウクライナ紛争は、いよいよ最終局面を迎えています。

 米連邦議会は、11月17日が締め切りであったつなぎ予算を、610億ドルのウクライナ支援、140億ドルのイスラエル支援など、海外への支援をすべて削ぎ落とした形で承認しました。

 バイデン政権は、引き続き、議会にウクライナ支援やイスラエル支援を追加で承認するように求めていますが、12月6日、民主党が多数派を占める上院がウクライナへの軍事支援を含む大型支出法案を51対49で否決しました。

 バイデン大統領は、「ウクライナへの支援金が間もなく枯渇する」と警告しましたが、議会の冬期休暇は目前で、年内にバイデン政権の要請を議会が承認する可能性は非常に低くなったと言わざるを得ません。

※米上院、ウクライナなどへの軍事支援法案を否決(BBC、2023年12月7日)
https://www.bbc.com/japanese/67645210

 米国によって、ロシア弱体化戦略のための駒として使われ、自らもタガの外れた暴力を国内のロシア系住民に対して加えてきたあげく、2022年2月24日にロシアの軍事介入を招いたウクライナは、ロシアに打撃を与えられないとみられると、あっさりと米国から「用済み」扱いされた、というわけです。

 操られたウクライナも愚かですし、同時に米国のこのような冷酷さを見るにつけ、この国は信頼できない、と心底、思わざるをえません。日本は安全保障を米国にゆだねていていいのか、真剣に日本人は考えるべきです。

 米国から、ウクライナに送られてきた支援は、2022年1月24日の開戦から2023年10月31日までの間に、軍事支援438.6億ユーロ(約6兆7645億円)、財政支援249.6 億ユーロ(3兆8500億円)、人道支援25.6億ユーロ(約3948億円)、合計713.8億ユーロ(約11兆円)に上ります。米国からの支援がなければ、ウクライナが継戦することは不可能です。

※Ukraine Support Tracker(Kiel Institute for The World Economy、2023年12月14日閲覧)
https://www.ifw-kiel.de/topics/war-against-ukraine/ukraine-support-tracker/

 バイデン大統領は、ゼレンスキー大統領に、ウクライナに2億ドルを支援すると発表しましたが、こちらはすでに承認されている資金です。

※Here are key takeaways from Zelensky’s critical trip to Washington
(CNN、2023年12月12日、7:29 p.m. ET)
https://edition.cnn.com/politics/live-news/zelensky-biden-visit-12-12-23/index.html

 これまで、「自由と民主主義を守る勇敢な戦士」として、ロシアと戦うゼレンスキー大統領やウクライナ軍を称賛し、その背中を押してきた西側メディアも、今回のゼレンスキー大統領のワシントン訪問については、手の平を返して、極めて冷淡な報道しかしていません。

 12日付の『BBC』は、以下のように報じています。

 「ゼレンスキー大統領は米国訪問から何も得ることができなかった」「(ゼレンスキー大統領のワシントン訪問は)現在承認されている支援額が枯渇する前に、議会から新たな軍事援助を獲得するための最後の努力だった」「ウクライナ大統領は、国家の運命が危ういので絶望している」。

※援助の行き詰まりでゼレンスキー大統領は米国訪問から何も得ることができなかった(BBC、2023年12月13日)
https://www.bbc.com/news/world-us-canada-67699957

 13日付の『CNN』は、以下のように報じています。

 「ゼレンスキー大統領は、さらなる支援を主張するため、火曜日(※12日)に国会議事堂で米国議員らと会談したが、議会は行き詰まっている」。

※December 12, 2023 – Zelensky meets with Biden and lawmakers in push for more Ukraine aid(CNN、2023年12月13日)
https://edition.cnn.com/politics/live-news/zelensky-biden-visit-12-12-23/index.html

 12日付の『ウォール・ストリート・ジャーナル』は以下のように報じています。

 「ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は、最後の砦となるワシントン訪問で、議会から同情的な歓迎を受けたが、同大統領が求めた資金援助策は米国の内政に巻き込まれており、自国への軍事援助を巡る行き詰まりを打開することはできなかった。(中略)

 新たな資金の可決が失敗すれば、バイデンの外交政策にとって重大な敗北を意味し、ロシア軍を阻止するために米国の兵器に大きく依存しているウクライナの今後の進路に疑問が生じるだろう。(中略)

 『彼は最後の一人になるまで戦うだろう』とリンジー・グラハム上院議員(共和党、サウスカロライナ州)は述べ、賞賛の意を強調した。ゼレンスキー氏を支持するが(中略)、『私はゼレンスキー大統領に、私の第一の義務は、あなたの国を助けるだけでなく、私の国を安全にすることだと言いました』とグラハム氏は語った」。

 『ウォール・ストリート・ジャーナル』が報じたグラハム上院議員の言葉は、米国の「本音」でしょう。日本を含む同盟国が窮地に陥った時にも、米国の権力者は同じセリフを吐くことだろうと思われます。

 従属国の日本は、忘れないように、よくよく覚えておくべきでしょう。

※Zelensky Plea for Ukraine Aid Draws Sympathy but Doesn’t Break Washington Impasse(The Wall Street Journal、2023年12月12日)
https://www.wsj.com/politics/policy/zelenskys-plea-for-ukraine-aid-finds-a-tough-audience-in-washington-2cb33df8

 同じく12日付の『ニューヨーク・タイムズ』は、以下のように報じています。

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■【第2弾! ゼレンスキー大統領が40歳以上の男性を徴兵することを検討! しかしウクライナ軍はすでに、13歳の少年兵から50代、60代、70代の高齢兵士まで存在し、女性も幅広く動員されている!】(『ブルームバーグ』2023年12月13日ほか)

 12日にワシントンを訪問したゼレンスキー大統領は、米上院軍事委員会の共和党トップ、ロジャー・ウィッカー議員(ミシシッピ州選出)ら、上院議員と個人セッションを行いました。

 13日付『ブルームバーグ』は、このセッションでのゼレンスキー大統領の発言を次のように伝えています。

 「ウィッカー上院議員によれば、ゼレンスキー大統領は、ウクライナが前線の兵士数を補強するために40歳以上の男性を徴兵することを検討していると語った。これは、ウクライナ政府が戦死者や負傷兵を補うのに苦労している兆候である」。

※Zelenskiy’s Appeal for Ukraine Aid Fails to Break GOP Demand for Border Deal(ブルームバーグ、2023年12月13日)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-12-12/zelenskiy-s-aid-appeal-fails-to-break-gop-demand-for-border-deal

 13日付『ブルームバーグ』は、「conscript(徴兵する)」と報じており、これは、一般に、個人の選択や意志ではなく、国の法律や規定に基づいて兵役のために40歳以上の男性を強制的に召集することを意味します。

 続けて、同日付『ブルームバーグ』は、「ウィッカー上院議員は、ウクライナは若い男性を徴兵する新しいアプローチを試みており、平均年齢は予想よりも高くなるかもしれない、なぜなら多くの男性が志願して戦いに参加したためであると述べた」と報じています。

 ウィッカー上院議員は、多くの男性が志願したから、兵士の平均年齢が上がったようなことを言っていますが、実際には、ウクライナ軍の深刻な兵士不足のためなのは明らかです。

★ダグラス・マクレガー元米陸軍大佐は、12月14日、「ロシア軍は現在、国のために戦うことを強いられた70代のウクライナ兵士や13歳の子どもたちを拘束している。戦争は終わった、平和になれ、愚か者たち」と「X」にポストしています。マクレガー元大佐の発言のソースは、明らかではありませんが、ウクライナ軍の兵士不足を考えたとき、ありえない話ではありません。

※Douglas Macgregor@DougAMacgregor(2023年12月14日)
https://x.com/DougAMacgregor/status/1735074882830954690

 実際、ウクライナの独立系メディア『ユーロマイダン・プレス』は、ウクライナ軍の反転攻勢が始まって約2ヶ月経った8月28日の時点で、高齢兵士の写真付きで、次のように誇らしげに「X」にポストしているのです。

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■【第3弾! イスラエルは国連総会の「ガザ停戦決議」を完全に無視! ガザ地区での無差別攻撃を停止するつもりはまったくなし!】病人がいる病院で発砲、救急車への執拗な尋問で職員を裸にして屈辱的な「検問」! ガザは保健システムの崩壊と病気の蔓延により、公衆衛生上の災害に直面! 米国家情報長官室は、イスラエルがガザ地区に投下した2万9000発の空対地弾の約40~45%が標的を定めない無誘導弾であったと報告! イスラエルが無差別殺戮を行っていることは明白! 世界はいつまでこの国の嘘と暴虐を許すのか!?(『BBC』14日ほか)

 12日に、193ヶ国中、賛成153ヶ国対反対10ヶ国という圧倒的多数で、国連総会で「ガザ停戦決議」が採択されましたが、イスラエルは国際人道法にもとづく義務を遵守するように求める国際社会に従う考えはないようです。

 14日付『BBC』は、13日、イスラエルのエリ・コーヘン外相が「国際的な支持の有無にかかわらず」ガザでの戦争を継続すると述べた、と報じました。コーヘン外相は、「紛争の現段階での停戦は、ハマスへの贈り物となり、ハマスの復帰を許すことになる。イスラエル市民に再び危害を加えることを許すものだ」と主張しています。

 何度も指摘していますが、イスラエルは建国の時点から、パレスチナ人を殺し、追払い、土地を暴力と詐術によって奪い取ってきました。建国以降も、その盗賊的な暴力をふるい続けている自らの罪については、棚にあげたままです。

※Israel to continue Gaza war with or without international support, FM says(BBC、2023年12月14日)
https://www.bbc.com/news/world-middle-east-67708700

 コーヘン外相の言葉の通り、イスラエル国防軍(IDF)は、国連総会決議の翌日である13日も、ガザ地区北部にあるカマル・アドワン病院内の病室や中庭に向けて発砲を行いました。『AFP』は14日付で、ガザ地区の保健当局が「小児科に入院している子ども12人の安全が脅かされている」と発表したことを報じました。イスラエル軍は、12日にカマル・アドワン病院に突入していました。

 『AFP』によると、ガザ保健当局のアシュラフ・クドラ報道官は、「すでにミルクも生命維持装置もない小児科に入院している子ども12人が亡くなる恐れがある」と語りました。クドラ報道官は、カマル・アドワン病院の病院長やスタッフが、イスラエル軍に拘束されて「拷問を受け、食料や飲料を奪われた」とも述べています。

 国連人道問題調整室(OCHA)は11日、カマル・アドワン病院の産科病棟が攻撃を受け、入院していた女性患者2人が死亡したと発表しています。

 イスラエル軍は、ガザ最大のアル・シファ病院を攻撃した際にも、「水、食料、電気を奪」って、包囲網を狭めている作戦をとっていましたが、アル・アウダ病院やカマル・アドワン病院への攻撃においても同様の作戦を取っている模様です。

 新生児の命を危機にさらし、入院中の女性感謝を殺すことのどこが「ハマスとの戦い」なのでしょうか。「ハマスと戦う」と呪文を唱えさえすれば、どのような蛮行を行っても許されると思っているのでしょうか。

※イスラエル軍が病室に発砲、入院児に命の危機 ガザ保健当局(AFP、2023年12月14日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3496024
 
 13日付『AFP』によると、世界保健機関(WHO)は12日、ガザ市のアル・アハリ病院に向かった救急車両の車列が、イスラエル軍から長時間に及ぶ検問を何度も受け、その間に患者1人が死亡し、同行していた医療従事者も拘束されて虐待を受けたと明らかにしました。

 同行していたWHOパレスチナ自治区代表リチャード・ピーパコーン氏は、アハリ病院を目指して北上する途中、ガザ渓谷検問所で最初に止められ、パレスチナ赤新月社の職員2人が1時間以上拘束され、うち一人が銃を突きつけられ、ひざまずかされたということです。検問として、職員に対しても容赦のない暴力的な尋問が行われています。

 ピーパコーン氏によると、何時間も取り調べを受けた職員もいました。その職員は「悲惨な目」に遭い、「嫌がらせを受け、殴られ、脅され、制服を脱がされ、目隠しをされて後ろ手に縛られ、屈辱的な扱いを受けた」とのことです。

 イスラエルに言わせれば、これも「ハマスとの戦い」なのでしょうが、罪のない弱者を痛めつけて、その命をもてあそんでいるとしか思えません。きわめてサディスティックです。

 アル・アハリ病院は損壊が激しく、WHOが先週末に患者1500人分の手術器具を届けたばかりでした。救急車はその復路で、重体患者19人と同伴者14人を高度の治療を受けられるガザ地区南部のナセル医療複合施設に移送しています。

※イスラエル軍検問で長時間停車、搬送中の患者死亡 WHO(AFP、2023年12月13日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3495866

 13日付『ロイター』は同日、国連のパレスチナ人道調整官リン・ヘイスティングス氏が「イスラエルによる攻撃で病院が被害を受け、数十万人が避難する中、パレスチナ自治区ガザは保健システムの崩壊と病気の蔓延により公衆衛生上の災害に直面していると述べた」、と報じました。

 『ロイター』によると、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のフィリップ・ラザリーニ事務局長は13日、ガザで130人以上の職員が死亡し、UNRWAによるガザでのサービス提供が崩壊寸前だと訴えました。

※ガザ、公衆衛生上の災害に直面=国連のパレスチナ人道調整官(ロイター、2023年12月13日)
https://jp.reuters.com/economy/T2DSLM3IM5L5DBJUFJ3PMD4X4U-2023-12-13/

★国連職員を殺害することも、イスラエルにとっては、「ハマスとの戦い」なのでしょう。イスラエルの行いは正気の沙汰とは思われず、そのイスラエルを断固として支持し、支援している米国もまた、正気なのか、疑われてしかるべきです。

 『アルジャジーラ』の日本時間14日夕方の速報から、ガザの状況を伝える情報をいくつか拾い上げてご紹介します。

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