日刊IWJガイド・非会員版「露への制裁に参加の西側諸国がエネルギー資源高騰で苦しみ制裁不参加の国々が潤っている!? 岩上安身による原田大輔氏インタビュー報告」2022.12.28号~No.3758号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~<インタビュー報告>「ロシアは『主権のない国』である日本を見てない!」「米国主導の対露制裁がもたらした大矛盾! ロシアへの制裁に参加した西側諸国がエネルギー資源高騰で苦しむ一方で逆に制裁不参加の国々が潤っている!?」岩上安身によるJOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)調査課長 原田大輔氏インタビュー 第2回をお送りしました!

■IWJが経済的に大ピンチです! 12月1日から12月26日までのご寄付は238万5900円。今月の月間目標額390万円の61%です。第13期が始まった8月から11月までの4ヶ月間の累積の不足額931万7470円を合計すると、12月末までに1321万7470円が必要ですが、現時点で18%にとどまっています! 1年の3分の1に相当する4ヶ月間で、すでに約1000万円が不足していますから、このペースだと、第13期が終わる頃には、3000万円近く不足することに! 皆さまの支持・応援、そしてご寄付・カンパによるご支援がなければ、活動規模を縮小しても立ち行かなくなります。今後とも精いっぱい頑張ってまいりますので、緊急のご支援のほど、よろしくお願いします!

■【中継番組表】

■岸田総理の長男、翔太郎秘書官からフジテレビ女性記者への極秘情報ダダ漏れ疑惑で、官邸が翔太郎氏に厳重注意!? 支持率ダダ下がりの岸田総理はやっと杉田水脈総務政務官と秋葉賢也復興担当大臣を更迭するも、松野官房長官は「適材適所」だったと強弁!

■ふたたびウクライナ軍の改造ドローンTu-141によるロシア軍の空軍基地攻撃! サラトフ地方のエンゲルス軍用飛行場で技術系軍人3人が死亡!「これはロシアの侵略の結果だ」(ウクライナ空軍ユリイ・イナト報道官)!

■<IWJ取材報告>米海兵隊員の不祥事について「日米地位協定を見直すべきでは?」とのIWJ記者の質問に対し「具体的な問題への対応を積み上げることで日米地位協定のあるべき姿を不断に追求する」と林大臣!!~12.27 林芳正 外務大臣 定例会見

■<新記事紹介>「ロシアエネルギー週間」でプーチン大統領が演説!「ノルドストリーム」破壊で得をするのは「米国とポーランド」と名指し! 対露制裁でインフレに苦しむ欧州は自業自得と批判! 一方、ドイツでは、エネルギー安全保障めぐり、政権批判の大規模デモ!
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■はじめに~<インタビュー報告>「ロシアは『主権のない国』である日本を見てない!」「米国主導の対露制裁がもたらした大矛盾! ロシアへの制裁に参加した西側諸国がエネルギー資源高騰で苦しむ一方で逆に制裁不参加の国々が潤っている!?」岩上安身によるJOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)調査課長 原田大輔氏インタビュー 第2回をお送りしました!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 12月27日、午後19時半から、「米国主導の対露制裁がもたらした大矛盾! ロシアへの制裁に参加した西側諸国がエネルギー資源高騰で苦しむ一方で逆に制裁不参加の国々が潤っている!?」と題して、岩上安身によるJOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)調査課長 原田大輔氏インタビュー 第2回をお送りしました。

 ウクライナ紛争の背景には、ロシアの最大の輸出品である原油・天然ガスの扱いをどうするかというテーマがひそんでいます。12月5日には、G7、EU、オーストラリアが、ロシア産原油の価格上限設定措置を発効させました。

 ロシアによるウクライナ侵攻後、繰り返し行われてきた対露制裁は、世界経済に暗い影を落としています。特に、エネルギー資源のほとんどを輸入に依存している日本にとって、原油・天然ガスの市場の動向は、エネルギー安全保障の問題に直結します。

 原田大輔氏は、1997年に石油公団へ入団。その後はロシアを専門のフィールドにし、2006年からはモスクワに赴任、2012年には、グープキン記念ロシア国立石油ガス大学で修士課程を修了されました。まさにロシア事情と石油・ガス問題に精通された専門家です。

 冒頭、ロシア産原油の価格上限設定措置発効ののち、新しく飛び込んできた、日本のエネルギー安全保障を揺るがしかねないニュースについて、原田氏にうかがいました。

 『スプートニク』は25日、ロシア国家エネルギー安全保障基金のイーゴリ・ユシコフ主任分析官「上限価格設定に参加した国で唯一影響を受けるのは、ロシア産原油の輸送方法が海上のみの日本だけ」だと述べたと報じました。

岩上「この『影響を受けるのは日本だけ』っていうのは、日本だけではないのかもしれないですが、日本が影響を受けるよというのは、あながち嘘ではないということになりますよね?」

原田氏「やはり、『スプートニク』は官製メディアなので、日本に対してメッセージを送っている。『あなたたちが対露制裁をおこなったから、あなただけが損するよ』。

 なぜかと言うと、欧州はパイプラインでの原油の輸入というのは時限的に認めているんですね。スロバキア、ハンガリーですとか、ポーランドですとか。

 でも日本は海上輸送だけだから、『あなたに影響が来るんだよ』ということを言ってるんだと思うんですね。

 『だけ』というのはちょっと言いすぎなんですけれども、確かに日本は(制裁に)参加しているということで、影響が出てくるということになると思いますが。

 どれぐらい影響があるかというと、まさに、この上限設定に(参加する国に)対しては(原油を)『出しません』とロシアは言っていまして。

 おそらく今日か明日には、(ロシア)大統領令が出る予定になってます。上限設定を導入した国に何をするかということの対抗策ですね。おそらくそれはこの(原油輸出を)禁じる方針ということが盛り込まれることになっていくと思われます。

 ただ、日本政府はがんばって『サハリン2』の原油については、免除というのをアメリカとヨーロッパから取りつけているんです。アメリカからは9月30日まで、ヨーロッパは6月5日まで、『サハリン2』の原油はそこまでは輸入してもいいよということになったんですね。

 なぜかというと、『サハリン2』は原油がメインではなくて、天然ガスがメインなので、原油を止めてしまうと天然ガスを止めないといけなくなってしまう。そうすると、日本は輸入できなくなってきてしまう。

 天然ガスはまだ制裁対象じゃないということで、そこを認めてもらったんですけど」

 原田氏は、日本のロシア産原油の輸入の内訳を見ると、『サハリン1』の原油生産量は『サハリン2』の5倍から6倍の量があること、そのほかに東シベリアからの原油も入ってきていると解説しました。

 2021年に日本が輸入した原油全体の中でロシア産原油の割合は3.6%、日量で10万バレルたらずにすぎません。その50%は東シベリア、40%が『サハリン1』、10%の『サハリン2』でした。

 そうしたごくわずかの『サハリン2』の原油、LNGの副産物として産出されるためにセットで購入するべき原油くらいはいいだろうと「お目こぼし」いただいたというわけです。

原田氏「ですから、(ロシアが日本に輸出しないとしても)これは代替できないわけではないということですね。

 ただ、岩上さんがおっしゃった通り、これ(ロシア産原油)は、日本のエネルギー安全保障を考える上で、供給源の多様化(に寄与しています)。

 中東にあれだけ依存していたら、あそこで何か戦争が起きたときに全部止まってしまうという時に、やっぱりロシアはこれまで、供給源の多様化にすごく寄与してくれた国だったわけです。

 ですから3.5%、3.6%は小さいように見えるけれども、これは大きい時には8.8%まで2015年にはいっていまして」

岩上「そこまでいった実績もあるんですね」

原田氏「あるんですね。その時は、中国が『爆買い』をする前で。(3.5%まで下がってしまったのは)中国が買っていってしまった訳なんですけど」

岩上「買い負けしたんだ」

原田氏「そうなんです。やはり安いというのもあって、買い負けしてしまったのと、中国とロシアとの間の長期契約が国で結ばれているということもあって、残念ながら追いつかなかったわけですが。

 どんどん下がっていってるんですけど、それでも3.6%というのは、それなりに日本のエネルギー安全保障には寄与してきたということが言えるんだと思いますね」

 原田氏は、たとえ、ロシアが石油を止めるぞと日本を脅すのであれば、現在のロシア産原油の輸入を代替することは十分可能であり、原油の輸入には困らないと述べました。

 岩上安身は、岸田総理が16日に閣議決定した「安保3文書」に触れ、「中国・ロシア・北朝鮮」を「懸念・脅威」と明記してしまったが、原油を9割以上中東に依存度している日本において、仮に「台湾有事」が発火してマラッカ海峡などのチョークポイントが締められてしまえば、あっという間に日本は干上がってしまう、政府はエネルギー安全保障をどうするのか、何を考えているのか、と問題提起をしました。

岩上「あらゆる海域で、ドンパチやりだして、マラッカ海峡だけではない、インド洋でも湾岸でも封鎖するようなことになって、結果、日本に石油が入れなくなったらどうするんだと。誰も真面目にこの話しないですよね。

 石油の備蓄量は、日本は平時で6ヶ月とお聞きしました。でも備蓄基地だって(戦争が起これば攻撃対象として)狙われますしね。隠されているわけではないでしょう?

 山の中に隠されてるとか、ミサイル防衛網で守っているわけでもないですよね。丸いバルーンのような形で備蓄されているわけですよね」

原田氏「タンクを置いているけれども、表層というのがメインですね」

岩上「(石油タンクが)ミサイルを跳ね返す(強力な)格納容器というわけじゃないわけですよね。地上の標的としては非常に狙いやすいでしょうし、燃え尽きてしまえば備蓄もなくなるわけですし。

 平時で6ヶ月、それが戦時となれば、国内の産業活動とか日常活動のために石油を使うだけではなく、海上、空中でドンパチやるために大量のエネルギーを消費していっちゃうわけですよね。どうするんですか」

 (原田さんは)経産省におられたこともあるということですが、誰かこの計算してるんですか? というのをお尋ねしたいんですけど。聞いたことあります?」

原田氏「残念ながら、私も今、経済産業省から出てしまって、経済産業省の方を代弁することはできないということをご理解いただきたいんですけれども。

 確かに、日本の備蓄制度というのは、有事の際、岩上さんが今おっしゃった日本が戦場になるということを想定しているわけではないですね。

 例えば、中東で戦争が起きた場合、中東のホルムズ海峡、そしてマラッカ海峡まで閉じられた場合には、平時の日本であれば6ヶ月くらいであれば」

岩上「自分が(戦争の)当事国になるという覚悟とか、そういう前提とか、今までは『平和国家・日本』では考えてなかったわけだし、準備もないわけですよね」

 原発はノーガード、石油の備蓄は平時の6ヶ月分だけです。日本という国は「戦時」を想定した設計がされていないことがよくわかります。

 岩上は、このまま、中国との「代理戦争」をあらゆる領域で展開しようとする米国に追随していけば、日本は悲惨な状況になる、対露制裁もG7から外れて自らの国益を追求すべきではないかと問題提起し、原田氏は、日本がG7から外れ、米国と決別していくことが本当の国益になるだろうかと問い返しました。

原田氏「私は、本当に(安全保障・外交は)専門ではないので申し訳ないんですけど。

 ただですね、私はプーチン大統領がおっしゃった、『日本ってやっぱり主権がある国ではない』と、『アメリカに依存している』と。私もずっとこの16年余りロシアとの関係を見ている中では、ロシアは日本を見てないんですよね。

 例えば、ウラジオストックで東方経済フォーラムがあったとして、日本でも、もちろん書き立てるわけです。『プーチン大統領と安倍総理が会いました、何回目です、今回北方領土はどうなるでしょう』と。

 しかし、おそらくロシアの視点というのは日本を見てるわけではなくて。日本が本命ではなくて、アメリカか中国を見ている。もしくはインドを見ている。その中で『日本というコマはどう使えるだろう』と見てるところがあります。

 ある意味、外交術では日本より上手の部分があるんですね。

 私は残念というか、プーチン大統領に言われて気づかされたのは、私が言われたわけじゃないですけれども『日本は主権がない』。つまり、それは、いつか日本も自立したい、主権がある国になりたい、自分たちで判断して、ということは将来の目標として(ある)。

 第二次世界大戦で負けて、日本がこういう形で経済復興を遂げて。でも、経済が今、落ち込んでいっている状態の中で、でも『将来は自立した国になる』。エネルギーの自立もありますし、軍事の自立も出てくるのかもしれないですね。

 そのポイントの中では、岩上さんがおっしゃった通り、日米安保っていうのはどこまで機能するのか、でも、今ある日本のためには、私は必要だと(思っています)。(中略)

 今、日米安保がなくなればどういうことが起きるんだろう、というのを問わなけゃいけない。ステップだと思うんですね」

 インタビューは休憩を挟んで、いよいよ、原田氏のご専門である対露制裁効果の有無が問われる「石油禁輸」と「石油価格上限設定」の行方を、異常な高騰を見せた天然ガス価格、ロシア産ガスの対欧州フローの推移、脱炭素時代を推進する上での天然ガスの重要性、そして脱炭素政策を進めていく上での「資源」もまたロシアに極めて豊富であることなどを、具体的な統計データとともにご解説いただきました。さらに、独露をむすぶ天然ガスパイプライン「ノルドストリーム」の爆破攻撃問題などについてもご解説いただきました。

 ぜひ、IWJの会員となって全編動画を御覧ください!

※フルオープン【12/27 19時30分頃~ライブ配信】岩上安身によるJOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)調査課長 原田大輔氏インタビュー 第2弾
https://www.youtube.com/watch?v=9DTTIlpAvMo

■IWJが経済的に大ピンチです! 12月1日から12月26日までのご寄付は238万5900円。今月の月間目標額390万円の61%です。第13期が始まった8月から11月までの4ヶ月間の累積の不足額931万7470円を合計すると、12月末までに1321万7470円が必要ですが、現時点で18%にとどまっています! 1年の3分の1に相当する4ヶ月間で、すでに約1000万円が不足していますから、このペースだと、第13期が終わる頃には、3000万円近く不足することに! 皆さまの支持・応援、そしてご寄付・カンパによるご支援がなければ、活動規模を縮小しても立ち行かなくなります。今後とも精いっぱい頑張ってまいりますので、緊急のご支援のほど、よろしくお願いします!

 おはようございます。IWJ代表の岩上安身です。

 いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。

 第13期が始まった8月から先月11月末までの4ヶ月間で、月間目標を下回る月が続き、この4ヶ月間の累積の不足額は931万7470円にまで膨れ上がってしまいました。

 12月に入り、8月から始まったIWJの第13期も、5ヶ月目を迎えました。1年の3分の1にあたる約4ヶ月間で1000万円近くが目標額よりも不足していますから、このペースだと、第13期が終わる頃には、3000万円近く不足することになりそうです。

 12月は、上記の累積の不足額932万770円に、12月分のご寄付・カンパの目標額390万円を加えた1321万7470円が、12月末までに必要となります。大変困難な、厳しい見通しです。

 12月1日から26日までの26日間のご寄付・カンパ額は、164件で238万5900円です。これは今月の月間目標額390万円の61%、累積額を合計した1321万7470円の18%に相当します。

 IWJの内部留保も底を尽き、今月12月は、キャッシュフローが不足したため、経理から依頼されて、私、岩上安身が、個人的な私財から、500万円をIWJにつなぎ融資することでしのぐことになりました。

 この状況が続くと、来月も同じように私が私財を出して支えないといけなくなり、私の貯えが尽きると、その時点でIWJは倒れてしまいます。

 IWJの規模と活動に、抜本的な改革が必要であり、規模を縮小し、コンパクトで最優先の情報をお届けする体制を再構築したいと思っています。今よりコンパクトなスペースのオフィスに移転することも真剣に検討中です。

 人員、活動ともに引き締めて行いますが、情報の質の部分は落としてはなりません。その分、発行する情報の量をコンパクトにせざるを得なくなるかもしれません。

 ご寄付・カンパをお寄せくださった皆さまには、あつく御礼申し上げます。誠にありがとうございます。

 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたく、IWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

 どうかIWJ会員の皆さま全員のお力で、IWJをお支えください!

 皆さまにおかれましても、コロナ禍での経済的な打撃、そしてこのところの物価上昇に悩まされていることとお察しいたします。

 しかし、ご寄付が急減してしまうと、私が私財を投じて一時的に支えても、私の蓄えなどたかがしれたものですので、たちまちIWJは活動していけなくなってしまいます。IWJの運営は会員の方々の会費とご寄付・カンパの両輪によって成り立っていますが、それが成り立たなくなってしまいます。

 IWJは、市民の皆さま、お一人お一人が会員となっていただくことと、ご寄付・カンパをいただくことで、政治権力におもねり、広告スポンサーに牛耳られている記者クラブメディアとは一線を画した、独立市民メディアとしての活動を貫いてきました!

 権力に不都合であっても、真実を追及し、権力の監視を行う「ウォッチドッグ」の役割を果たし続けることが可能になります。これも、市民の皆さまのお支えがあってのことです。

 また、大新聞、大手テレビが、足並みをそろえてウクライナ紛争において情報操作を行っている現状を御覧になればわかるように、権力と大資本から距離を置く独立メディアが存在しないと、真実はまったくわからなくなってしまいます。それは結局のところ、めぐりめぐって、私たち自身の生存や生活を、脅かすことになります。

 2月24日にロシア軍がウクライナに侵攻しました。その後に起きた西側メディア・コントロールは、凄まじいの一言に尽きます。「ロシア=悪、プーチン=悪魔・狂人」、「ウクライナ=善、ゼレンスキー大統領=世界の自由と民主主義を守る英雄」の善悪二元論がメディアを席巻しました。

 4月23日には、アゾフ大隊の司令官へのテレビ・インタビューが行われ、TBSの看板キャスターの金平茂紀氏が「ロシア側は、アゾフ連隊のことを『ネオナチズムの象徴だ』というふうに非難していますけど、怒らないでくださいね」「アゾフ連隊は極右団体だったというような情報は、フェイクニュースだっていうふうに思っているんですね?」とアゾフをホワイト・ウオッシュする演出が行われました。

 インタビュー前に流された映像では、アゾフ連隊旗、隊員の腕のワッペン、アゾフ連隊基地入り口に掲げられた連隊のマークの、ネオナチの象徴である「ヴォルフスアンゲル」にぼかしが入っていました。

 公安調査庁はホームページの「国際テロリズム要覧」から「ネオナチ組織がアゾフ大隊を結成した」などの記載を削除しました。

 国会では、紛争当時国の一方だけを招いて行われたゼレンスキー大統領のビデオ演説に、与党だけではなく、れいわ新選組を除く野党議員までもが皆、スタンディング・オベーションを送りました。

 戦況は、メディアによれば、いつもウクライナ軍が優勢でした。「ウクライナ軍が健闘」、「ウクライナ軍が反撃」、「ウクライナ軍が奪還」。まるで第2次大戦中に行われた大本営発表です。

 ウクライナ軍には、米国からロシアの年間軍事費の半分にあたる軍事支援が送り込まれています。ロシア軍側が苦戦していないはずはありません。必死の戦闘が続けられていますが、この12月の時点では現実には、ロシア軍とドネツク・ルガンスク人民共和国軍側がウクライナの東部南部の4州を占拠しています。つまり、大局を見れば「いつもウクライナ軍が優勢」であったはずはありません。

 東部の要衝都市・マリウポリとセベロドネツクを奪われると、ウクライナ軍側は、テロ攻撃ともいうべき、ザポリージャ原発への砲撃を激化させました。ザポリージャ原発はロシア軍側が占拠しているのですから、ロシア軍側が攻撃するはずがありません。

 しかし、西側のメディアは「ロシア軍による攻撃」だと、ゼレンスキー政権の発表をそのまま流し続けました。現地を調査したIAEA(国際原子力機関)も攻撃主体を絶対に明らかにしませんが、そうしたIAEAの対応からもウクライナ軍側による攻撃であることがうかがえます。

 「嘘は大きければ大きいほどバレない」といいます。ウクライナ紛争をめぐるメディア・コントロールの範囲は、西側メディアを覆ってしまうほど広く、IAEAのような国際機関であっても、西側の圧力に従わされてしまいます。

 IWJは、西側はもちろん、紛争当時国であるロシアやウクライナ、そして中国やインドなどの第三国のメディア、政治家、知識人の発言、米国の政策やシンクタンクのレポートなどを幅広く情報を集め、それぞれを付き合わせながら検証を行い、それぞれの時点で最も確からしいと思われる情報をお届けしてきました。

 私、岩上安身は、多くの研究者・専門家へのインタビューを通じて、米国が計画した「米露代理戦争」であるウクライナ紛争の実相を浮かび上がらせ、これが日本列島を戦場にする「米中代理戦争」につながる危険性があると、警鐘を鳴らしてきました。

 私がウクライナ問題についてインタビューを行なった方々は、以下の通りです。元外務省国際情報局長・孫崎享氏、国際政治学者・六辻彰二氏、ジャーナリスト・大野和基氏、エコノミスト・田代秀敏氏、ロシアNIS経済研究所所長・服部倫卓氏、経済産業研究所コンサルティングフェロー・現役経産官僚である藤和彦氏、国際政治学者・神奈川大学教授である羽場久美子氏、東アジア共同体研究所上級研究員・須川清司氏、JOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)調査課長・原田大輔氏。

 私は、ソ連崩壊前後のロシアを足かけ6年かけて取材しています。ウクライナ紛争は2014年のユーロマイダン・クーデターからとらえるべきだ、という声がようやく少しずつ聞こえるようになってきました。さらに遡って、ソ連崩壊の1991年から見ると、また違う世界が見えてきます。絶版となっていた私の著作『あらかじめ裏切られた革命』を日刊IWJガイド誌上で掲載しましょう、という提案をIWJスタッフから受け、復刻連載を開始することにしました。

 岩上安身とIWJが2022年に行なってきたウクライナ紛争関連の報道・取材・インタビューを、2022年末から2023年初めにかけて公開する新春特番でまとめます。このような形で、ブレることなく、ウクライナ紛争の実相を伝えてきたメディアは他にはないと自負しています。ぜひ、IWJ会員となって御覧ください。

 我々のような、客観的・公平な視点に立つ独立メディアが存在しなければ、この事態を人々が正確に知る手がかりがひとつ失われてしまいます。独自の視点で真実の報道を続けるIWJの存在価値を、ご理解いただき、お支えいただければと思います。

 2022年のもう一つの大事件は、安倍晋三元総理の銃殺事件とそれによって引き起こされた統一教会問題です。

 安倍元総理の銃殺事件は、まさに私が、孫崎享氏にインタビューを行った日に起きました。孫崎氏は、その場で安倍氏銃撃事件に関する報道がおかしい、不自然だ、と看破しました。山上容疑者の殺害行為の認否も明らかにしないうちに、メディアが揃って「動機は政治信条とは関係ない」とまず打ち出したからです。

※安倍元総理襲撃事件の報道は統制されている!?「今必要なのは『平和を創る道』の探求! 第2弾」~岩上安身によるインタビュー 第1081回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏 2022.7.8
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/508501

 まさにその後、「動機」をめぐって、統一教会の名前が徐々に浮上し、岸田政権だけではなく、自民党という「保守」政党の根幹に関わるような、統一教会との癒着関係が次々と明らかになりました。

 IWJは、統一教会が反日・反社的な性格のきわめて強い組織犯罪であることを示す、米国人ジャーナリストの故ロバート・パリー氏の埋もれていた調査報告を発掘し、統一教会が行っていた犯罪行為や、北朝鮮への送金と核ミサイル開発に流用された疑惑までもお伝えしました。

 私、岩上安身も、統一教会の実態を描き出すために、研究者・弁護士・元信者・政治家など多くの人々にインタビューを行いました。統一教会の教義を示す『天聖経―文鮮明先生御言葉集』の内容の紹介と解説もしています。

 私が、統一教会問題でインタビューを行った方々は、以下の通りです。『統一教会―日本宣教の戦略と韓日祝福』の著者であり、北海道大学大学院文学研究科・文学部教授である櫻井義秀氏、『となりのカルト』の著者であり元統一教会信者である榊あまね氏、全国霊感商法対策弁護士連絡会代表世話人・弁護士の山口広氏、元文科事務次官・前川喜平氏、政治経済学者・植草一秀氏、ジャーナリスト・鈴木エイト氏、立憲民主党・参議院議員の小西洋之氏。

 大手メディアは、被害者救済法案が国会を通過したことで、まるで幕引きをしたかのように統一教会問題を扱わなくなりました。しかし、統一教会と自民党の癒着がどのように築かれ、安倍晋三氏がどのようにそこに関わり、統一教会がどのように日本の政治に影響を及ぼしてきたのか、韓国に本部を置く統一教会と韓鶴子総裁の「使用者責任」を問うにはどうしたらいいのかなど、統一教会問題はまだまだこれから解明されなければならない問題が残っています。

 12月16日、岸田総理は「安保3文書」の改定を閣議決定したと発表しました。改定された「安保3文書」では、「北朝鮮・中国・ロシア」という日本にとって最も近い隣国であり、かつ核保有国である3カ国を名指しで「脅威・懸念」と明記しています。

 その北朝鮮の核ミサイル開発に、統一教会が日本人信者から搾り上げた献金が使われたかもしれないのです。統一教会と癒着し、捜査も抑制してきた自民党が「何をか言わんや」です。

 岩上安身とIWJが2022年に行なってきた統一教会問題関連の報道・取材・インタビューも、2022年末から2023年初めにかけて公開する新春特番でまとめます。ぜひ、IWJ会員となって御覧ください。

 また、改憲による緊急事態条項の創設は、統一教会が自民党の背中を押して、実現に向けて推進してきた政策です。統一教会という「反日・反社会的カルト」を、日本社会から追放し、政治への介入をやめさせるとともに、この危険な緊急事態条項の憲法への導入を阻止するために、私と、IWJのスタッフは、全力で立ち向かいたいと思います!

 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたく、IWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

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店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
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岩上安身


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◆中継番組表◆

**2022.12.28 Wed.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2022.12.29 Thu.**

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

「フードバンクに回ってくる食材が極端に減っている」年末の困窮者支援で、支援団体の藤平輝明代表が「貧困というか、底が抜けて、格差がより一層強まっている感じがする」と指摘!~12.25 ’22-’23 年越したすけあいフェス
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513143

「ロシアエネルギー週間」でプーチン大統領が演説!「ノルドストリーム」破壊で得をするのは「米国とポーランド」と名指し! 対露制裁でインフレに苦しむ欧州は自業自得と批判! 一方、ドイツでは、エネルギー安全保障めぐり、政権批判の大規模デモ!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513222

「安保3文書」改定が閣議決定!!「『国防バカ』がつくる欠陥国防戦略!」~12.22 岩上安身によるインタビュー第1108回 ゲスト 東アジア共同体研究所 須川清司上級研究員インタビュー(その1)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513091

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■岸田総理の長男、翔太郎秘書官からフジテレビ女性記者への極秘情報ダダ漏れ疑惑で、官邸が翔太郎氏に厳重注意!? 支持率ダダ下がりの岸田総理はやっと杉田水脈総務政務官と秋葉賢也復興担当大臣を更迭するも、松野官房長官は「適材適所」だったと強弁!

 政治情報誌『ファクタ』が12月22日付けの記事で、岸田文雄総理が10月に首相秘書官に起用した長男・翔太郎氏から、フジテレビの総理番女性記者に、官邸内の極秘情報が漏れている疑いがあると報じました。

 翔太郎氏が秘書官に就任した直後の山際大志郎・経済再生担当大臣の辞任を、フジテレビがいち早くスクープしたのをきっかけに、政局の最重要情報がフジに筒抜けになっていると、政治部記者たちの間で騒ぎになったと、『ファクタ』は報じています。

※「官邸極秘情報ダダ漏れ」情報源は首相長男・岸田翔太郎氏か/「早すぎるフジテレビ」スクープ連発/10月の秘書官就任直後から(FACTA ONLINE、2022年12月22日)
https://facta.co.jp/article/202301043.html

 ツイッターなどSNSでは、この女性記者がすぐに特定され、写真付きで「ハニトラ(ハニートラップ)」と揶揄されて拡散されています。

 一方、フジテレビは『ファクタ』に対し、山際氏の辞任スクープについて「そのような(女性記者によるものという)事実はございません」と回答しているとのこと。

 また、官邸は、「事実無根で、FACTAには強く抗議する方向」(総理秘書官付室)だとも報じられています。

※岸田首相の長男・翔太郎氏“ド素人”秘書官は限界? 官邸機密情報ダダ漏れ騒動で“犯人”扱い(日刊ゲンダイ、2022年12月23日)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/316357

 一方で26日付け『フライデーデジタル』は、「真相はともかく、岸田首相は『情報管理を厳格にすべし』と、翔太郎秘書官を厳重注意。改めて緊張感をもって職務にあたるよう強く求めたと聞いています」という、「全国紙政治部幹部」のコメントを報じています。

※情報漏洩で岸田首相が翔太郎秘書官を叱責…官邸が「なにかおかしい」と気づいた瞬間とは(FRIDAY DIGITAL、2022年12月26日)
https://friday.kodansha.co.jp/article/282677

 さらに27日付け『デイリー新潮』は、「翔太郎氏も『官邸幹部』から尋問を受けた」として、「結局誰が調査をしたのかはよくわからない。ただ、翔太郎氏が、“この件だけは違います”と話した、ということは伝わってきています」という、「政治部デスク」のコメントを報じました。

※岸田首相長男「フジテレビ既婚女性記者と密接交際」情報に激怒  内部調査に翔太郎氏は何と答えたのか?(デイリー新潮、2022年12月27日)
https://www.dailyshincho.jp/article/2022/12270600/?all=1

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■ふたたびウクライナ軍の改造ドローンTu-141によるロシア軍の空軍基地攻撃! サラトフ地方のエンゲルス軍用飛行場で技術系軍人3人が死亡!「これはロシアの侵略の結果だ」(ウクライナ空軍ユリイ・イナト報道官)!

 26日付の『タス通信』がロシア国防省の声明を引用して次のように伝えました。

 「12月26日、モスクワ時間01:35(GMT 2235)頃、サラトフ地方のエンゲルス軍用飛行場に接近していたウクライナの無人航空機が低空で撃墜されました。

 無人機の残骸が落下した結果、同飛行場にいたロシアの技術系軍人3名が死亡しました」

※Russian airbase hit in drone attack, three killed(ガーディアン、ロシア・ウクライナ戦争ライブ、2022年12月26日)
https://www.theguardian.com/world/live/2022/dec/26/russia-ukraine-war-live-moscow-admits-ukrainian-drone-reached-air-base-deep-inside-russia-three-killed?page=with:block-63a90a608f08c23d9f5d78ee#block-63a90a608f08c23d9f5d78ee

 26日付『ガーディアン』は、エンゲルス空軍基地に接近したウクライナ軍のものとされる無人機を撃墜した瞬間の監視映像をアップしています。撃墜の映像はありませんが、撃墜の爆発音は鮮明に捉えられています。

※Three Russian servicemen dead after Ukrainian drone attack, Moscow says(ガーディアン、2022年12月26日)
https://www.theguardian.com/world/2022/dec/26/three-russian-servicemen-die-after-ukrainian-drone-attack-moscow-says

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■<IWJ取材報告>米海兵隊員の不祥事について「日米地位協定を見直すべきでは?」とのIWJ記者の質問に対し「具体的な問題への対応を積み上げることで日米地位協定のあるべき姿を不断に追求する」と林大臣!!~12.27 林芳正 外務大臣 定例会見

 12月27日午前10時40分頃より、東京都千代田区の外務省にて、林芳正外務大臣の定例会見が行われました。

 冒頭、大臣からの報告はなく、各社記者との質疑応答となりました。IWJ記者は、米軍岩国基地の海兵隊員による不祥事について、質問しました。

IWJ記者「米軍岩国基地所属の海兵隊員が、整備工場に侵入し、新車を盗み、追突事故を起こしておきながら、日米地位協定により、身柄確保も弁償もされないという事態になっています。

 沖縄で繰り返されてきた米兵の不祥事と、それを罰することができない不条理が、本州でも起きています。

 『安保3文書』改定で、自衛隊の指揮権を米軍に委ねることが明らかとなりましたが、これは主権の放棄であり、このまま日米軍の垂直統合が進めば、米兵の無法ぶりに拍車がかかることが危惧されます。

 日米地位協定を抜本的に見直し、対等な協定にすべきだと思いますが、いかがでしょうか?」

 これに対し、林外務大臣は以下の通り回答しました。

林外務大臣「今月3日ですが、岩国市におきまして、米海兵隊員が車両窃盗及び交通事故を起こしたということは遺憾でありまして、政府としても、米側に対しまして綱紀粛正及び被害者への真摯な対応等について、強く申し入れているところでございます。

 本件事案については、現在、米側当局とも協力の上で、警察により必要な捜査が行われていると承知をしております。

 米国人・米軍人等による事件・事故は、地元の皆さまに大きな不安を与えるものであり、あってはならないものであります。今後も米側に対して、さまざまな機会に事件・事故防止の徹底を求めてまいります。

 日米地位協定は、同協定の合意議事録等を含んだ大きな法的枠組みであり、政府としては、事案に応じて効果的に、かつ機敏に対応できる最も適切な取り組みを通じまして、一つ一つの具体的な問題に対応してきております。

 そうした取り組みを積み上げることによって、日米地位協定のあるべき姿を不断に追求してまいりたいと考えております」

 他社の記者からは、「中国での新型コロナウイルスの感染拡大」、「中国軍の台湾周辺での海空域軍事練習」、「林大臣の訪中の調整状況」、「外務省の2023年度予算案における『同志国の安全保障能力の強化』のための20億円」、そして「国連の安保理改革」などについての質問がありました。

 会見の詳細については、ぜひ全編動画を御覧ください。

※米海兵隊員の不祥事について「日米地位協定を見直すべきでは?」とのIWJ記者の質問に対し「具体的な問題への対応を積み上げることで日米地位協定のあるべき姿を不断に追求する」と林大臣!!~12.27 林芳正 外務大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513152

※【特集】IWJ日米地位協定スペシャル
 孫崎享氏のベストセラー『戦後史の正体』に続くシリーズ第二弾、『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』とのコラボ企画として、IWJでは日米地位協定に関する取材を、特集として進めていきます。
 『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』40頁無料ダウンロード実施中です。
https://iwj.co.jp/wj/open/jpus-sofa

■<新記事紹介>「ロシアエネルギー週間」でプーチン大統領が演説!「ノルドストリーム」破壊で得をするのは「米国とポーランド」と名指し! 対露制裁でインフレに苦しむ欧州は自業自得と批判! 一方、ドイツでは、エネルギー安全保障めぐり、政権批判の大規模デモ!

 産油国やNATO加盟国等の外相16人はじめ3000人以上が参加し、10月12日からモスクワで開催された「ロシアエネルギー週間」の演説で、プーチン大統領は、強烈な欧米・NATO批判を繰り広げました。

 プーチン大統領は、ロシアから欧州向けの天然ガスパイプライン「ノルドストリーム」を誰が破壊したかに関して、「攻撃して得をするのはポーランドと米国だ」と、具体的に国名をあげて非難したのです。

 さらに、プーチン大統領は、「欧州は対露制裁の結果、高価な米国のLNGを買わざるを得なくなり、電気代やガス代が3倍以上になる等、自分の首をしめている、自業自得である」とも断じました。欧州の貿易赤字拡大も、彼ら自身の対露制裁の結果だと指摘したのです。

 しかも、西側による対露制裁がエネルギーや食糧の高騰を招き、最貧国に皺寄せされていると批判。西側が次の制裁とする「ロシア産石油への上限価格設定」も、一層「エネルギー資源の不足と高騰を深刻化し、最貧国を襲う」と批判しました。

 他方で、プーチン大統領は、「ロシアは欧州に天然ガスを供給する用意」があり、「ボールは欧州にある」としました。ロシア産石油も、「上限価格」の導入国以外には、安定供給するとも表明しました。

 プーチン大統領の呼びかけと呼応するように、欧州の国民も米国・NATO追従一辺倒から脱し始めているようです。ドイツではエネルギー安全保障に関して、ショルツ政権を批判する大規模デモを右派が実施しました。

 日本にとって、こうした欧州の動きは決して他人事ではありませんが、日本のマスメディアはこれらの動きを報じません。しかし、このまま日本が米国に盲従して、ひたすら対露制裁を続けていけば、日本のエネルギー安全保障も危うくなるでしょう。

 詳しくは、下記記事を御覧ください!

※「ロシアエネルギー週間」でプーチン大統領が演説!「ノルドストリーム」攻撃で得するのは「米国とポーランド」と名指し! 対露制裁でインフレに苦しむ欧州は自業自得と批判! 一方、ドイツでは、エネルギー安全保障めぐり、政権批判の大規模デモ!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513222

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20221228

IWJ編集部(岩上安身、尾内達也、城石裕幸、六反田千恵、浜本信貴、木原匡康、前田啓、中村尚貴)

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