日刊IWJガイド・非会員版「衝撃! 統一教会と安倍晋三氏はCIAの日本工作の手段!?/IWJの財政は大ピンチ! 月末までに878万が不足!! ぜひ、ご支援を!」2022.7.14号~No.3591号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~安倍元総理を銃撃した犯人の動機は「逆恨み」と呼ぶべきなのだろうか!? 統一教会と安倍家三代はCIAの日本工作の手段だった! 安倍元総理殺害事件は統一教会・安倍家三代・CIAの3者関係の視点が必要! 安倍元総理に代わる新たな「strong man」は誰か!?

■昨年8月から始まったIWJの今期第12期も残り1ヶ月を切りました。7月1日から31日までの1ヶ月の間で必要なお金は約950万円! 7月1日から11日までのご寄付は、約72万円と目標額の8%です! 目標額まで、あと92%、878万1755円不足しています!! このままでは、大幅な赤字転落に!! ぜひ、IWJの活動を緊急のご寄付・カンパでご支援ください!

■「ウクライナ紛争は、現状において、停戦させないと、本当に第3次世界大戦を招くことになりかねません」ご寄付をくださった皆さまからの応援・激励メッセージに、岩上安身がご回答致します!

■【中継番組表】

■<IWJ取材報告>日本の司法において奇跡的な判決が!! 原告全面勝訴!!「日本の脱原発運動・原発事故被災者救済運動の輝かしい勝利をもぎとった日として、みんなで記憶したい!」~7.13「東電旧取締役5人に22兆円の損害賠償を! ~経営者の個人責任を問う~東電株主代表訴訟」判決言い渡し 報告集会

■<新記事紹介>ロシア・ラブロフ外相インタビュー(第1回)国営テレビで「第三次世界大戦」「核戦争」の危機発言!「今、軍備管理のルールはほとんどない」!! 米国と同盟国は国連憲章に反して自分達のルールを強要、世界を分断!

■<本日のタイムリー再配信>本日午後7時から2016年収録「『参議院のドン』『日本会議を作った一人』村上正邦氏に直撃インタビュー!『安倍総理は保守政治家らしからぬ!』2016.7.6」をフルオープンで再配信します!
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■はじめに~安倍元総理を銃撃した犯人の動機は「逆恨み」と呼ぶべきなのだろうか!? 統一教会と安倍家三代はCIAの日本工作の手段だった! 安倍元総理殺害事件は統一教会・安倍家三代・CIAの3者関係の視点が必要! 安倍元総理に代わる新たな「strong man」は誰か!?

 おはようございます。IWJ編集部です。

 清水有高さんのYouTubeチャンネル「一月万冊」で元朝日新聞記者でジャーナリストの佐藤章さんが、統一教会と安倍家三代、CIAの関係について語っています。

※特ダネ!ここだけでしか聞けない。安倍晋三襲撃事件の真相深掘り。自民党とマスコミが絶対に隠したい安倍氏の裏に統一教会・アメリカ・CIAの関係。元朝日新聞・記者佐藤章さんと一月万冊
https://www.youtube.com/watch?v=zf-04KJPceI

 そもそも、統一教会とは何なのでしょうか。大手メディアは、安倍晋三元総理殺害事件の背後に存在する統一教会について、参議院選挙後に、ようやく報道するようになってきましたが、霊感商法や合同結婚式など、統一教会の反社会性を強調するものばかりです。

 問題の本質は、統一教会=勝共連合と自民党の関係、とくに、清和話会を作った岸信介元総理、それを引き継いだ安倍晋太郎氏、さらに、それを引き継いだ安倍晋三元総理の安倍家3代と統一教会=勝共連合の関係です。

 さらに、より大きな根本的な問題は、安倍家3代と統一教会を、戦後日本の工作の主要手段の一つとして戦後70年以上、操ってきたCIAとの関係です。

 この関係性の視点がなければ、安倍元総理殺害事件は、単なるセンセーショナルな殺人事件に留まり、その真の政治的・社会的な意味は読み解けません。

 まず、岸信介氏と統一教会が切っても切れない関係にあったことを示す証拠として佐藤氏が言及したのは、日本支部の住所の問題です。

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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■昨年8月から始まったIWJの今期第12期も残り1ヶ月を切りました。7月1日から31日までの1ヶ月の間で必要なお金は約950万円! 7月1日から11日までのご寄付は、約72万円と目標額の8%です! 目標額まで、あと92%、878万1755円不足しています!! このままでは、大幅な赤字転落に!! ぜひ、IWJの活動を緊急のご寄付・カンパでご支援ください!

 おはようございます。IWJ代表の岩上安身です。

 第12期も期末までいよいよあと1ヶ月を切りました! 泣いても笑っても、7月31日には第12期の終わりを迎えます。第12期を無事にしめくくり、第13期をIWJが晴れて迎えられるように、皆さまへ重ねてご支援のお願いを申し上げます。

 IWJはかねてより、活動費の半分を会員の皆さまからの会費で、もう半分を皆さまからのご寄付・カンパによって支えられて活動しています。

 6月は30日間のご寄付・カンパが、348件、410万9163円と、月間の目標額400万円に達することが、ぎりぎりできました。ご支援くださった皆さま、本当にありがとうございます!

 しかしながら、先日、改めて経理とともにこれまでの収支を計算し、検証して見通しを立て直したところ、期末の7月31日までにあと約950万円のご寄付が必要となることがわかりました。足りない分は、赤字となる恐れがあります。

 12期は、経費を前年度比で約30%程度削減してきましたが、会費は前年度比で約20%減少してしまいました。皆さまのご助力、ご支援が、IWJの存続のために必要です! もし仮にご寄付がまったく集まらなかったとしたら、IWJは今期赤字となってしまいます!

 今期末までの残り18日で、この赤字を削って、不足分をゼロにし、次の期につなげられるように、どうか皆さまのお力で、ご支援ください!

 IWJの会員数は現在3566人です。そのうちサポート会員は1192人です(2022年6月30日現在)。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が2513円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが全員1人7517円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます!

 すでにお伝えしている通り、私、岩上安身は、キャッシュフローが足りなかったIWJに対して1093万円を貸し込んでおり、まだ1円も返済されていません。

 この第11期と第12期は、会社から報酬も受けとっていません。前期に続き、今期もただ働きが続いています。私は富裕層でもなんでもなく、40年間働いてきて乏しい貯えがわずかにあるだけの、もともとは一介のフリーランス、自営業者に過ぎません。

 これ以上は、私、岩上安身個人の力だけではいかんともしがたい状況です。私1人の力や、無報酬のため細る一方の私の貯えでは、今期の金額赤字分を穴埋めすることはできません! 2期連続で、会社から1円も報酬を受けとらずにただ働きを続けるということは、貯金を削っている、ということであり、個人として、経済的、物理的に、もはや限界です。

 これで今月末に、さらにあと1千万円もの赤字を個人で埋めなくてはならなくなるとしたら、とても一人ではこの負担を担うことはできません!

 どうかIWJ会員の皆さま全員のお力で、IWJをお支えください!

 伏してお願いいたします! どうか皆さま全員のお力で、この窮状をお助け願います!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
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 皆さまにおかれましても、消費税増税に加えてコロナ禍での経済的な打撃、そしてこのところの物価のインフレに悩まされていることとお察しいたします。我々のさらなる支出削減の努力が必要なことは、言うまでもありませんが、IWJを支えてくださる市民の皆さまのご支援、ご協力が、どうしても必要です。

 また、会員の数が足りないと、IWJは活動していけなくなってしまいます。市民の皆さま、お一人お一人が会員となっていただくことで、IWJは支えられ、政治権力におもねり、広告スポンサーに牛耳られている記者クラブメディアとは一線を画した、権力に不都合であっても真実を追求し、権力の監視を行う「ウォッチドッグ」の役割を果たし続けてまいります。

 ウクライナ紛争が勃発してからの約4ヶ月間、IWJは徹底的に「まとも」な公正中立な報道に徹してきたところ、米国のプロパガンダ機関と化したほぼすべての新聞、雑誌、テレビ、そしてネットの大勢とも違う「スタンス」を取り続ける結果となりました。

 その間の我々の報道を、他の米国のプロパガンダの走狗のような「報道」と比較していただければ、我々が独立メディアとしての使命をいかに果たしてきたか、ご理解いただけると存じます。

 ぜひとも、サポート会員様におかれましては会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましてはサポート会員へ、無料会員の皆さまにおかれましてはサポート会員もしくは一般会員へのアップグレードをぜひともお願いいたします。

 また休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、改めて申し込みをいただくことで会員を新たに始めることができます。

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします。

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 既存の大手新聞、テレビなどの御用マスメディアは、日本政府と同様、米国追従を続けていますから、それらに頼っていては、こうした現実は、まったく見えてきません。現実には記者クラブメディアは国民の目を真実からそらせるような情報操作ばかり行い続けています!

 IWJは、国民をないがしろにして、米国の「代理戦争」準備を進める政府と、そのプロパガンダ機械と成り果てたマスメディアに対して、これでいいのか! と声を上げ続けていきます!

 こうしたことがIWJに可能なのは、市民の皆さまに直接、支えられているからです。特定のスポンサーに頼らずとも、活動することができる独立メディアだからです! 何者にも縛られず、権力に忖度せずに、真実をお伝えしてゆくことができるのは、市民の皆さまのご支援のおかげなのです!

 非会員の方はまず、一般会員になっていただき、さらに一般会員の皆さまには、ぜひサポート会員になっていただけるよう、ぜひご検討いただきたいと存じます!

 その会費と、ご寄付・カンパの両方によって、支えられてはじめて、IWJは、市民の皆さまのために役立つ、真の独立市民メディアとして活動を継続し、その使命を果たすことが可能となります。

 マスメディアが報じない事実と真実を報道し、売国的な権力への批判を続け、主権者である日本国民が声をあげ続けることができるようにすることが、今、絶対に必要なことであり、それが我々IWJの使命であると自負しています。

 自民党は日本をウクライナと同様に、米国の「代理戦争」の道具にするために、大切な国民の主権を外国に譲り渡すことを平然と行おうとしています。売国的な改憲勢力は、改憲による緊急事態条項の憲法への導入を狙っています。この緊急事態条項は、国民主権と議会制民主主義を根こそぎ奪うものです。その先には、終わりのないファシズムと、国民の声に一切耳を貸さない、問答無用の戦争が待ち受けています。

 決して負けられないこの戦いに、私は、IWJのスタッフを率いて全力で立ち向かいたいと腹をくくっています! 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたくIWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

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※ご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします。

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 IWJホームページからもお振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
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 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身拝

■「ウクライナ紛争は、現状において、停戦させないと、本当に第3次世界大戦を招くことになりかねません」ご寄付をくださった皆さまからの応援・激励メッセージに、岩上安身がご回答致します!

 IWJにご寄付をいただいた皆さまから、応援・激励のメッセージをいただきました。ありがとうございます! ここに感謝を込めてご紹介させていただき、岩上安身がご回答させていただきます!

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IWJさま

 本日も素晴らしいです!

 特にロシアやウクライナなどの文化圏をよく理解しないまま専門家面で プロパガンダのお先棒を担いでいるだけのメディアや知識人という人たちに対して、このソルジェニーツィンの考察(※注)を引用し、表面的な煽動情報ではなく深く理解することの必要を提示する下り、大変感銘を受けています。

※注 孫崎享氏が、下段の岩上安身によるインタビュー中に「ソ連時代の最も横暴な政治体制の中で、権力に反対すればシベリア送り、つまり死が待っている。それでも、ソルジェニーツィンらの反体制派が立ち上がっている。

 一般の人たちは立ち上がる力はないけれども、立ち上がった人たちを応援するんですね。『私はそんな勇気はないけど、政権に立てついて立ち上がった人々はすごいから、支援していこう』という社会なんですね(後略)」。と発言している。詳しくは下記URLから御覧ください。

※「ウクライナ侵攻に対し、ロシアへの『一億総糾弾』論に一石を投じる!『平和を創る道』の探求!」~岩上安身によるインタビュー 第1080回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/507898

 真のジャーナリズムですね!

 今日は国会で朝一番に(自民党の)小野寺議員が、極めて攻撃的にロシアのウクライナ侵攻を非難し、それを中国の脅威に結び付け、防衛力強化を「世界のみんなと力を合わせて」行うために防衛費の大増額と防衛産業の育成など、政府閣僚が発言できないことをネオコン・バイデンにかわって質疑というより「大演説」していました。

 特に気になったのが、バイデン大統領、と呼ぶ一方で「プーチンが!」と何度も呼び捨てで断罪するような口調で、演説をしていたことです。

 習近平国家主席に対しても、『習近平」と呼び捨てにしていくのでしょうか? これは、明白に(与党・自民党の)国会議員が ロシア大統領(と中国の国家元首)を侮辱し、「対戦相手」と位置付けていることをアピールしていることになるのではないか?

 この軽率なのか、意図的な興奮ぶりなのか、とても違和感と危険性を感じました。ぜひ見てみてください。

 田中宇ニュースが、(スコット・)リッターさんが「ウクライナ側に攻撃兵器が到着し、このままではロシアが負けるかもしれない」と言い出したとしています。その後の資源略奪など暗い予想を危惧しているようです。

 大変気になりますので、ご参考まで。

※複合大戦で露中非米側が米国側に勝つ(田中宇の国際ニュース解説、2022年5月25日)
https://tanakanews.com/220525hybrid.htm

 「今回の戦争のプロパガンダのもう一つは『露軍は作戦失敗で負けている』というやつだ。米国側の人々の多くがそれを信じている。先日は、米国でこれまで『露軍は負けてない。順調に勝っている』と言っていた筆頭の元海兵隊員の分析者スコット・リッターが『米国側がウクライナ軍に送った対戦車砲などが戦地に届き、ハルキウなどで露軍の戦車部隊が撃退されて退却している。露軍は負けるかも』と言い出し、やっぱり米軍は負けてるんだ、という話になっている。

 しかし、戦争状態が長期化した方が米国側の自滅が加速するため、ロシアの政府や軍も、自分たちが負けているという偽情報を流したり放置したりしている。露軍不利説は簡単に信用できない。ウクライナ極右軍が立てこもっていたマリウポリ製鉄所の陥落などを見ると、民間の犠牲を減らすためにゆっくり(一進一退的に)戦争を進めていると言っている露軍の説明が正しい感じがする」

 ※この中にあったのが以下の記事です。IWJが仮訳をしました。

※The War in Ukraine.Scott Ritter’s Switcheroo: “Why I Radically Changed My Overall Assessment”(Global Research、2022年5月16日)
https://www.globalresearch.ca/scott-ritter-switcheroo-why-i-radically-changed-my-overall-assessment/5780404

(仮訳)
ウクライナの戦争 スコット・リッターのSwitcheroo:”私が総合評価を根本的に変えた理由”

 日曜日、外交政策に関するブログは、スコット・リッターが「戦争に対する評価を一変させた」というニュースで賑わった。元海兵隊員の彼は、ウクライナの最近の動向を調べて、ロシアが勝つのは当初考えていたよりずっと難しいという結論を出したようだ…。

 当然ながら、リッター氏の逆転劇はネット上に衝撃を与えた。特に、ウクライナ情勢をつぶさに観察し、彼の公平な分析を大いに賞賛している人たちの間に衝撃が走った。

 リッターの発言に裏切られたと感じた人たちは、リッターを「concern troll」(同情を装いながら、実際は逆の感情を抱いている人)と呼んで非難している。

 これは、彼の研究がなければほとんど知らないかもしれない問題について、人々に情報を提供するために多くの時間を割いてきた人に対するひどい仕打ちだ。それに、リッターは偽善者ではない。まったく逆だ。

 しかし、リッターはおそらく「ロシアが勝っている」という説の最も率直な支持者であり、レガシーメディアで読んだり、ケーブルニュースチャンネルで見たりするすべての仮説に反していると言ってよいだろう。

 しかし、残念ながら、リッター氏の見方は大きく変わった。リッターが率直に認めているように、「西側がウクライナに提供している軍事援助は、ダイナミクスを変えており、もしロシアがこれに有意義に対処する方法を見つけなければ…紛争は決して終わらないだろう」と。

 これは、彼がほんの数週間前に行った「ロシアが戦争に勝利し、決定的に勝利している」という声明からのかなりの転換です。

 では、何が変わったのか? リッターの逆鱗に触れたいわゆる展開とは何だろうか。

 以下は、この騒動の引き金となったインタビューからの抜粋である。リッターはレイ・マクガバンと司会者のガーランド・ニクソンと共にサタデー・モーニング・ライブに出演していた。(引用はビデオからのコピーです。間違いがあれば責任をとります)

スコット・リッター(47:50から)「私をいらだたせるのは…ウクライナがこの新しい装備と材料(材料-最近ウクライナに出荷された追加の殺傷兵器)を吸収するのは非常に難しいだろうというのが私の評価だったが、榴弾砲はすでにロシアに対して作動している。(そして)ハリコフ地方で効果を発揮している。90基すべてではありませんが、いくつかの砲台が使用されているのです。

 なぜこんなことになったのか?

 というのも、私はこれまで、ロシアがこれらの装備の大部分を阻止することができるという前提で動いていましたが、ロシアはそれができない、あるいはする気がないことを示し、その結果、ウクライナ人は戦場で意味のある影響を及ぼしているのです。

 ドンバスのような主要な紛争地域ではなく、周辺地域でです。ロシアがハリコフ以北で戦術的撤退を行ったのはこのためです。ウクライナの能力を最大限に引き出すためには、ロシアは主戦場からリソースを流用しなければなりませんが、それはできないと判断したのです。だから、戦場を再構成しているのだ。(異なる地域で土地を交換する)」…(”Saturday Morning Live with Scott Ritter and Ray McGovern, YouTube”)

※SATURDAY MORNING LIVE WITH SCOTT RITTER AND RAY MCGOVERN(RAY MCGOVERN、2022年5月14日)
 https://youtu.be/m4SlSILtlpc

 つまり、リッターの共感は少しも変わっていないが、彼の分析が変わったことは明らかである。

 当初、彼は殺傷能力の高い兵器の氾濫が戦争の結果に影響を与えるとは考えていなかった。しかし、今はそうではない。正直な間違いだが、それでも彼は「白状」して、Uターンした要因を説明する必要があった。以下は、同じインタビューからの引用である。

スコット・リッター「これは戦争における変革の瞬間である。なぜなら、それが意味するのは、非軍事化が行われていないということだからである。ロシアが東部で破壊している戦力に対して、ウクライナは(西部で)重要な戦力を再建している。

 私はこれを1941年12月のモスクワになぞらえる。ドイツ軍がモスクワに向かっていたとき、ロシア軍はただ物を投げつけ始め、すべてを犠牲にしてドイツの攻勢を緩めた。冬将軍とシベリア軍団の組み合わせが反撃能力を与えるまで。ドイツ軍は真っ白になり、止めを刺され、引き返したのです。ロシアが計算を変えないなら、我々が向かっているのはその軌道です。

 20万の兵士がどんなに有能でも、それなりのことしかできないからです。今行われている戦闘は、ウクライナ人を殺戮しているとはいえ、ロシア側にとって無償のコストではない。ロシア軍は装備、人員、資材を失っており、プーチンが軍隊を動員するか移動させない限り、それらを補うことはできないのです。

 つまり、20万人の兵士がオンラインにいる代わりに、ロシアは18万人の兵士を抱えることになるかもしれないのです。もし、2万人の兵士がいなくなっても、ロシアの指導者が利用できる選択肢が変わらないと思うのなら、あなたは戦争について何も知らないということです。

 だから、私はロシアが東部で勝つと信じている。彼らはこうしている間にも、彼らを粉砕し、虐殺し続けている。ウクライナ人に与えられている死と破壊の量は、想像を絶するものですが、ウクライナ人はロシアに対抗できる軍隊を再建するための時間を稼ぐために、こうした損失を喜んで受け入れているのだと思います。

 何百億ドルもの装備が流れ込んできて、ロシアがそれを阻止できない以上、非軍事化はありえません。このような最新鋭の榴弾砲が今まさに最前線で運用されているということは、ロシアの方法論に何か問題があることを示しています。その方法を変えない限り、我々は非常に長い夏を過ごすことになると思います」(”Saturday Morning Live with Scott Ritter and Ray McGovern, YouTube”)

 リッターがここで何を言っているのか、理解するのは難しい。彼は、プーチンに現在の「特別作戦」を本格的な世界大戦に拡大するよう提案しているのだろうか。ある時、彼は、ロシアがウクライナで勝利し、フィンランドに進もうとするならば、150万人(注:ロシアは現在ウクライナに20万人しかいない)を動員する必要があるとさりげなく意見しているのだ。

 リッターの口調からは、彼が単に成功するために「何が必要か」という客観的な観察をしているのか、それともロシア最高司令部が考慮すべきと考える明確な勧告をしているのかを見分けることはできない。それに答えることはできない。以下は、インタビューの続きである。

スコット・リッター(5:20から)「ロシアがその特別軍事作戦を、おそらく特別軍事作戦からウクライナの戦闘空間全体を含む戦争に変えるところまで拡大しない限り、これはロシアが勝てなくなる危険性がある紛争であり、つまり東部の目的を20万人の軍隊で達成できる一方で、ロシアはその目的を達成することができないのです。ウクライナがNATOから数百億ドルの装備を提供されているときには、ウクライナの再武装と再装備を阻止することはできないのです…。

 そう、ロシアは東部で勝利を収めている。それは彼らがずっと言っていたことで、その目的は達成されている。そして、彼らはそれを達成しつつある。それが特別軍事作戦です。

 しかし今、私たちは「戦争」について話しているのですが、ロシアがまだその移行をしたとは思えません。これはウクライナ軍をNATOの刀として使った西側とロシアのデファクトの代理戦争です。その目的は、「ロシアを干上がらせる」ことです。そして、ロシアが力学を変えなければ、ロシアは干からびるだろう。

 ゼレンスキーは、西側がその100万人を本当の軍事的脅威にするための資金と装備を提供する準備が整っている時に、100万人を動員する意思があることを示している。

 つまり、ここ数週間で起きていることは、決定的なことだと私は考えています。

 西側が提供している軍事援助は、力学を変えつつあり、もしロシアがこれに有意義に対処し、軍事力として排除する方法を見つけなければ…紛争は終わらないだろうと」(”Saturday Morning Live with Scott Ritter and Ray McGovern, YouTube”)

 ということである。読者は自分自身で結論を出さなければならない。

 スコット・リッターは、ウクライナの紛争が、単なる近隣諸国間の小競り合いではなく、NATOとロシアの代理戦争でもないという考えに、徐々に適応しているのだと思う。

 ウクライナ(紛争)は、ロシアをつぶし、経済を崩壊させ、指導者を排除し、天然資源を奪い、領土を分割し、アメリカのパワーを中央アジアから環太平洋に突き出すという、より大きな計画の第一段階である。

 ウクライナ(紛争)は、覇権、帝国、そして純粋無垢なパワーを求めるものである。

 最も重要なことは、ウクライナ(紛争)は、第三次世界大戦の最初の戦いであり、アメリカの優位が揺るがないもう一つの世紀を確実にするために、ワシントンによってでっち上げられ、始まった戦争であるということだ。

(匿名希望 様)

 今、読みかえしたところ、リッターさんの投稿はすでに古いものですね、先週には、彼はすでにロシア軍はきちんと立て直して臨機応変に対応している、と言っていたようです。

 ですので削除していただいても結構ですし、古い投稿なんだな、とわかるようでしたら別に残しておいても私は構いません。

 良いようにしてください。

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 匿名希望様

 ありがとうございます!

 URLを貼っていただいた、スコット・リッター氏のインタビューと、それを引用しての論評を掲載しました。

 ただ単に、URLのみを掲載しても、IWJの日刊の読者、つまり、匿名希望様と同じくIWJを支えてくださる全員の皆さまにスムーズにシェアすることにならないな、と思い、全文を翻訳して紹介することにした次第です。

 日付の古さ、新しさは別として、中身は現在読んでも、本質的なところは少しも古びていません。

 ロシア軍は、いったんウクライナの広域に進軍し、首都キエフにまで迫りましたが、その後、キエフなどからは撤退し、東部・南部に戦力を集中したことは、記憶に新しいところです。

 この時、日本のマスメディアや出演している有識者らは、ロシア軍の敗退、ウクライナ軍の反転攻勢、もうすぐロシアは敗ける、とハイテンションで報じていたことも、多くの方が覚えてらっしゃることでしょう。

 現実にはその後、ロシア軍は「ウクライナ国内にいるロシア系住民を守る」という「大義」に沿った形で、東部ドンバスのドネツクとルガンスクに戦力を集中させました。ドンバスを点ではなく、面で全面的に掌握し、東部戦線でのウクライナ軍の各部隊を撃破し、退却、もしくは降伏に追い込んできました。

 今後は、東南部をおさえたところで、ロシア側が停戦を打ち出すかどうか、その点が気になります。それをゼレンスキー政権が蹴れば、ウクライナの好戦性・非妥協的な姿勢が世界に印象付けられることになります。

 第2点としては、東部とクリミアを南部の陸路でつなげ、黒海に面する主要な都市を確保したロシア軍が、黒海に面したウクライナ領の最西部にある港町オデッサを攻め落とすか、どうかです。

 ここはウクライナにとって最重要な港湾であり、ウクライナ海軍の拠点でもります。オデッサをウクライナが落とすと、ウクライナは海への出口を失います。

 逆にロシアは、モルドバに張り付いている飛び地の沿ドニエストル共和国とも地続きでつながることになります。ロシア、ウクライナのどちらにとっても、オデッサは重要な港であることに変わりはありません。

 米軍が協力した上でのことと思いますが、4月13日、ロシアの黒海艦隊の旗艦であるモスクワ号が、ウクライナ軍の地対艦ミサイルによって、沈没させられました。

 この攻撃には、オデッサは容易にはとらせないぞ、というウクライナと米・NATOの強い意志と気迫が込められているような気がしました。

 オデッサの攻防が、もし行われるならば、凄絶なものになるのではないか、と予想されます。

 第3点は、スコット・リッター氏が語った、米国の新兵器で、ウクライナ軍が再装備した時の脅威は、決して馬鹿にできないものがある、という点です。これは、実際に起きてみなければわかりません。

 ロシア軍が、米国製の長射程の新兵器によって、いいようにやられてしまうのか。逆に、ロシア軍は、戦略的にも、戦術的にも、対応する準備を整えているのか。

 この紛争を長期化させたいという意志は、ウクライナと米国・NATOには明確にありますが、ロシアは長期化をのぞんでいるといった発言はしていません。

 しかし、もちろんロシアも、全面的な敗北は受け入れられません。ウクライナもそうであるように。

 現在、ロシアが制圧した、ロシア語話者の多い東部ドンバスに、自治権を与えてウクライナ領から切り離し、停戦することは、ロシアとウクライナの双方にとって、相互に「譲歩」したものの、お互いにどちらかが完全な勝利でも完全な敗北でもない、という体裁をとれるラインです。

 私がインタビューした孫崎享氏は、強く、この2点を軸に互いが譲歩して、銃を置くことを訴えています。

※安倍元総理襲撃事件の報道は統制されている!?「今必要なのは『平和を創る道』の探求! 第2弾」~岩上安身によるインタビュー 第1081回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏 2022.7.8
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/508501

 問題は、ウクライナに与えられた武器が、戦力の量的な拡大だけではなく、質的な飛躍を伴うような時です。

 遠く離れた中西部あたりから、ウクライナ軍が長射程のロケット弾を東部・南部に打ち込める飛び道具を備え、実際に使い出したら、ロシア軍は、現在のように占領地を固めるだけではすまなくなり、今は兵を出していないウクライナの中部・西部を攻撃し、ミサイルなりロケット砲なり、「飛び道具」の拠点を破壊していかなければならなくなるでしょう。

 その先に、どちらかが戦術核を使うことがあるかどうか、当然、専門家の間でも議論が分かれています。

 本日の日刊の別稿でも書きましたが、日本の「strong man」である安倍元総理が凶弾に倒れました。この出来事は、その前から見せていた岸田総理の外交の「タカ派」化、硬直化、対米追随化に、よりいっそう拍車をかけることになるかもしれません。

 ウクライナ紛争によるNATO拡大がさらに拡大し、インド太平洋のクアッドやオーカスなどの安全保障機構が結びつくとき、ロシア・中国を敵とする欧米日の包囲網ができるかもしれません。

 軍事力、包囲力、経済制裁の政治力を使って、中露を弱体化し、その上で2度と米国の単独覇権のライバルになれないように、日本を含む同盟国を、矛にも盾にもして、ロシアを叩くという地獄絵図が浮かび上がってきます。

 ウクライナ紛争は、現状の段階において、停戦させないと、本当に第3次世界大戦を招くことになりかねません。

 今回の参議院選挙の結果、改憲派が3分の2を超え、改憲発議ができるようになり、本格的な戦争準備が行えるようになりそうです。この選挙の結果は本当に日本にとってよかったのでしょうか!?

 言論の自由がいつまで保障されるだろう、ということと、IWJの財政はいつまでもつだろう、という2つの不安と悩みを抱えつつ、第12期最後の1ヶ月を、ひた走ります! 本日は総理会見もあるようなので、抽選を通ったら、行ってきます!

 どうぞ、IWJへのご支援を、よろしくお願いいたします!!

岩上安身


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◆中継番組表◆

**2022.7.14 Thu.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【タイムリー再配信 1073・IWJ_YouTube Live】19:00~「『参議院のドン』『日本会議を作った一人』村上正邦氏に直撃インタビュー!『安倍総理は保守政治家らしからぬ!』」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 2016年7月に収録した、IWJ記者による村上正邦氏インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた村上正邦氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%9d%91%e4%b8%8a%e6%ad%a3%e9%82%a6

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/314747

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◆中継番組表◆

**2022.7.15 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・エリアCh5・東京】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach5

 「キンパチデモ実行委員会」主催の原発反対八王子行動を中継します。これまでIWJが報じてきたキンパチデモ実行委員会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/kinpachi-demo-executive-committee
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【IWJ・エリアCh6・岩手】18:30~「第274回 脱原発盛岡金曜デモ」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach6

 「脱原発盛岡金曜デモ」を中継します。これまでIWJが報じてきた脱原発盛岡金曜デモ関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e8%84%b1%e5%8e%9f%e7%99%ba%e7%9b%9b%e5%b2%a1%e9%87%91%e6%9b%9c%e3%83%87%e3%83%a2
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【タイムリー再配信 1074・IWJ_YouTube Live】19:00~「安倍総理はなぜ日本国憲法を忌み嫌うのか――『日本会議 戦前回帰への情念』著者、戦史研究家・山崎雅弘氏に岩上安身が訊く!『自民党改憲草案は「国家神道」の封印を一つ一つ解くものだ』~岩上安身によるインタビュー 第695回 ゲスト 山崎雅弘氏(前編)」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 2016年11月に収録した、岩上安身による山崎雅弘氏インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた山崎雅弘氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%b1%b1%e5%b4%8e%e9%9b%85%e5%bc%98

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/348288

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

ウクライナ危機の裏で着々進む憲法改正準備! 衆院憲法審はCM規制等置き去りに、国民投票法改正案審議!! 立憲民主の「改憲のアリバイ作り」批判に、自民、維新はCM規制不要と主張! 戦時体制構築へ一直線!?
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/508639

「もっともっと屋外ではマスクを外して問題はない。今、感染者がどんどん増えているから、また外でもマスクをした方がいいという理屈はない!」尾崎治夫 東京都医師会長~7.12東京都医師会 記者会見 ―内容:新型コロナウイルス感染症拡大防止対策等について
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/508625

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■<IWJ取材報告>日本の司法において奇跡的な判決が!! 原告全面勝訴!!「日本の脱原発運動・原発事故被災者救済運動の輝かしい勝利をもぎとった日として、みんなで記憶したい!」~7.13「東電旧取締役5人に22兆円の損害賠償を! ~経営者の個人責任を問う~東電株主代表訴訟」判決言い渡し 報告集会

 2022年7月13日午後3時、東京地裁103号法廷にて、東電旧取締役5人に22兆円の損害賠償を求め、経営者の個人責任を問う「東電株主代表訴訟」の判決言い渡しが行われました。

 結果は、原告側(原告39名と共同訴訟参加人10名の計48名)の勝訴でした。被告である東京電力旧経営陣5人のうち4人(勝俣恒久元会長、清水正孝元社長、武黒一郎元副社長、武藤栄元副社長)に、東京電力に対し、連帯して、13兆3210億円の損害賠償命令が下されました。請求額は22兆円であり、満額の賠償とはならなかったものの、「全面勝訴」と言える内容でした。

 判決の言い渡しの後、司法記者クラブにて記者会見、そして、参議院議員会館にて報告集会が開催されました。IWJはそのうちの報告集会を取材・中継しました。

 原告代理人の北村賢二郎弁護士は、このたびの判決の意義について、次のように述べました。

 「(東電)役員に対してダイレクトに、その役員個人が直接責任を負うと。しかも、『不作為』がいけないんだと。怠けると、ダメなんだよ、と。先送りとか、大企業にありがちなことですが、『事なかれ主義』みたいなこと、それもだめなんだよ、と。

 役員自身が自分でちゃんと責任をとりなさい、ということがはっきりしたということは、他の電力会社の役員は、まあ、私だったら震え上がると思うんですよ。『中途半端なことをすると、本当に危険だぞ』と。一発で破産してしまう。(中略)影響力の大きな判決だなと思います」。

 同じく、原告代理人の河合弘之弁護士は、「とにかく、途方もないお金を、原発のことに関して、いい加減なことをすると、役員は払わされるんだという恐怖感をね、原発の、電力会社の役員に思い知らせた。これは大きいですよ」と述べた。

 また、河合弁護士は次のようにも述べました。

 「(この判決は)東京電力の柏崎刈羽の再稼働にもすごく影響する。なぜかというと、東京電力の役員の大半が、役所からの天下り、だけど、再稼働を決めて、動かして、事故が起きたら、そいつらが、また個人的な責任を負わなければならない。

 そういう意味で、この裁判は、この事件だけではなくて、横の広がりがすごく大きい。それをテコにしてですね、僕たちの最終目的は、日本の原発を全部止めること。そのための、今日は、大きな大きな、手がかり、橋頭堡を得た、ということを、皆さんと喜び合いたいと思います」。

 もうひとり、弁護団の海渡雄一弁護士は、このたびの勝訴について、次のように総括しました。

 「これはもう本当に全国の損害賠償訴訟、国を相手にやっている事件に、大きな影響を与えるんじゃないか。もう一回、全部覆すことができる。

 東電の刑事裁判の控訴審もですね、この判決を証拠採用させることができればですね、有罪判決はもう間違いなし、ということになったんじゃないかなと思います。

 そういう意味ではですね、日本の脱原発運動、そして、原発事故被災者救済運動の、今日は輝かしい、中間点だけれども、輝かしい勝利をもぎとった日だということで、みんなで記憶することにしたいと思います」。

 報告集会の詳細については、全編動画にてご確認ください。

※原告全面勝訴!!「日本の脱原発運動・原発事故被災者救済運動の輝かしい勝利をもぎとった日として、みんなで記憶したい!」~7.13「東電旧取締役5人に22兆円の損害賠償を!~経営者の個人責任を問う~東電株主代表訴訟」判決言い渡し 報告集会
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/508636

■<新記事紹介>ロシア・ラブロフ外相インタビュー(第1回)国営テレビで「第三次世界大戦」「核戦争」の危機発言!「今、軍備管理のルールはほとんどない」!! 米国と同盟国は国連憲章に反して自分達のルールを強要、世界を分断!

 ロシア外務省が、4月25日に国営テレビ『チャンネル・ワン』の番組『ビッグゲーム』で放送されたセルゲイ・ラブロフ外相へのインタビューを同日、テキストにしてホームページに掲載しました。

 このインタビューで、ラブロフ外相は、「第三次世界大戦」「核戦争」の危機について、バイデン政権との間で行われてきた戦略兵器削減条約の延長に関する話し合いを、米国側が放棄したと述べ、米国の単独覇権主義と、米国だけは自分達の「ルール」のもと、何をしても米国だけは許されるという「例外的な国家」であるという、歪んだ米国の例外主義的国家観を批判しています。

 さらに、国連安保理常任理事国5か国からロシアを排除しようとする動きに対し、ロシア側の反論と批判を展開し、ウクライナとの和平交渉の場での、ウクライナ側の不誠実な対応を明らかにしています。

 ラブロフ外相の、こうした主張は、当然ロシア側のプロパガンダと受けとめることができますが、その主張には、歴史的な奥行きと視野の広さがあり、新たな知見も得られます。

 ロシアを「敵方」とみなすならばなおのこと、そのロジックを知らなくてはなりません。

 「彼を知り、己を知れば、百戦危うからず」とは、「孫子・謀攻編」に出てくる有名な格言です。「敵(ロシア・中国他)について知らず、味方(米国・ウクライナ・NATO他)についても知らず、己(日本)についてはもっと知らず」では、戦争をするとかしないとか、勝ち負け以前に、生き残ることができません。

 日本のマスメディアが、そろいもそろって情報操作を行っているということは皆さまご存じの通りですが、誰を騙しているかといえば、我々日本国民を騙しているのです。目隠しをされていては、戦うことも逃げることも生き残ることもできません。

 IWJは、「敵を知り」「味方」と「己」を知るためにも、ロシアの「知将」ともいうべきベテランの外相、ラブロフ氏のインタビューテキストを、独自に仮訳しました。4回に分けてお届けします。

 第1回では、米国がいかに一方的に、ゴルバチョフとレーガン以降の核軍縮の努力を無駄にしたかを、ラブロフ外相が批判しています。トランプ大統領が、中距離核戦力(INF)全廃条約から撤退し、さまざまな軍縮条約がなくなった中、バイデン大統領は、戦略兵器削減条約(実際にはSTART-3ではなく新START)の延長交渉に応じました。しかしその交渉も、ロシアによるウクライナ侵攻で、途絶えてしまいます。

 「敵方」である彼らの言い分にも、耳を傾けることこそ、一番大事なことです。

 そのウクライナ侵攻について、ラブロフ外相は「ウクライナのロシア人を守ることを余儀なくされた」と述べ、西側諸国が8年間も、ウクライナによるドンバス地方での爆撃に「何も反応しなかった」と批判しています。

 さらに米国とその同盟国は、国連憲章に反して、自分達のルールに従うよう強要し、世界を分断していると論じています。同盟国には、もちろん日本も入っています。

※Интервью Министра иностранных дел Российской Федерации С.В.Лаврова программе <Большая игра> на <Первом канале>, Москва, 25 апреля 2022 года(ロシア外務省、2022年4月25日)
https://mid.ru/ru/foreign_policy/news/1810694/

 詳しくは近日中に記事アップされる下記記事を御覧ください!

※ロシア・ラブロフ外相インタビュー(第1回)国営テレビで「第三次世界大戦」「核戦争」の危機発言!「今、軍備管理のルールはほとんどない」!! 米国と同盟国は国連憲章に反して自分達のルール強要、世界を分断!
(URL未定)

■<本日のタイムリー再配信>本日午後7時から2016年収録「『参議院のドン』『日本会議を作った一人』村上正邦氏に直撃インタビュー!『安倍総理は保守政治家らしからぬ!』2016.7.6」をフルオープンで再配信します!

 本日は夜7時から2016年7月6日に、IWJ記者がインタビューした、「『参議院のドン』『日本会議を作った一人』村上正邦氏に直撃インタビュー!『安倍総理は保守政治家らしからぬ!』」を、フルオープンで再配信します。

 かつて「参議院のドン」「参議院の法王」「参議院の尊師」、そして「村上天皇」とまで呼ばれ影響力を誇った、村上正邦・元参院議員に7月6日、IWJ記者がインタビューを行いました。インタビューは、東京都千代田区の村上正邦事務所で行われました。

 村上氏は1932年生まれ、インタビュー当時は84歳でしたが、2020年88歳で亡くなりました。村上氏は「本流の保守」であり、現・安倍政権を支える「日本会議」を作った一人としても有名な人物です。

 インタビューを行った村上氏の事務所には、「日本会議」の源流である新興宗教「生長の家」、その創始者である谷口雅春の写真が飾られていました。村上氏は1960年代に「生長の家」の信徒となり、64年には生長の家政治連合の国民運動本部長に就任します。

 保守・タカ派の村上氏。思想心情は「日本会議」や安倍政権と相通じているはずですが、6月28日、村上氏は自身のブログで「安倍一強を追認する参院選でいいのか」と題する記事を投稿、安倍総理を批判しました。(2022年7月13日現在、残念ながらブログは削除されています)

 いったいどういうことなのでしょうか。村上氏はIWJ記者によるインタビューで、当時、御年84歳とは思えない、力のこもったしっかりとした口調で、その真意を説明しています。

 村上氏は、改憲賛成派です。インタビューでも、日本国憲法はGHQの押し付け憲法であり、一度、明治憲法に戻して、そのうえで今の時代に則した加憲を行っていくべきだと主張しています。安倍政権が改憲でいの一番に着手する緊急事態条項や、家族条項の新設に賛成の立場を表明しました。

 しかし唯一、安倍総理と認識が違うのは、その悲願達成の「プロセス」だと村上氏は主張しました。

 解釈改憲による集団的自衛権の行使容認を閣議決定で勝手に決め、安保法制では採決を強行し、しかし選挙のたびにそうした「本来の目的」は国民に伏せ、「経済が争点だ」などと国民を騙す。こうした卑怯な手口に、村上氏は「安倍晋三首相は保守政治家らしからぬ」と怒っていました。

 「議会制民主主義の国の総理のやることとは思えません。議会で堂々と論戦を戦わせるべき」――。かつて自民党の保守議員といえば、堂々と自身の主張を掲げ、与野党の垣根を超えて論議を深め、反対の意見も聞く懐の深さがあり、何より「国民に信を問う」ことを尊重していた、と村井氏は述べました。

 村上氏は、こうした正々堂々と議論を重ねる「プロセス」こそが重要なのだと主張しています。

 詳しくは、ぜひ本日の再配信をご視聴ください。冒頭のみオープン、その後は会員限定配信となります。

 仮に、その日の都合で観られなくても、会員になっていただければ、一般会員なら2ヶ月以内、見逃し配信を自由な時間に観られますし、サポート会員ならば、いつまでも、いつでも好きな時にコンテンツを無期限で視聴できます!

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【タイムリー再配信 1073・IWJ_YouTube Live】19:00~

「参議院のドン」「日本会議を作った一人」村上正邦氏に直撃インタビュー!「安倍総理は保守政治家らしからぬ!」

視聴URL:https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured
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※「参議院のドン」「日本会議を作った一人」村上正邦氏に直撃インタビュー!「安倍総理は保守政治家らしからぬ!」
 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/314747

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
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IWJ編集部(岩上安身、尾内達也、浜本信貴、六反田千恵、中村尚貴)

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