日刊IWJガイド・非会員版「5月18日、アゾフ大隊降伏でロシアは東部ドンバスとクリミアをつなぐ回廊上の要衝地マリウポリを制圧」2022.5.19号~No.3535号


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■ツイッター「IWJ_Sokuho」5月18日、アゾフ大隊降伏でロシアは東部ドンバスとクリミアをつなぐ回廊上の要衝地マリウポリを制圧! しかしウクライナ側は和平交渉を拒否、支援物資が届く6月から反転攻勢に出ると予告! 国際刑事裁判所(ICC)の大規模調査団がウクライナ入り! 戦争犯罪はロシア側だけか!? 捕虜虐待に「人間の盾」、ウクライナで人道支援活動をしたボランティアの退役仏軍兵士がアゾフ・ウクライナ軍による戦争犯罪を激白!

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■【中継番組表】

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■<IWJ取材報告 1>米国政府のHPから「台湾は中国の一部」「アメリカは台湾の独立を支持しない」との記述が削除!! IWJ記者の質問に林大臣は「内容の一つ一つについて、コメントは差し控えたい」と実質回答拒否!! ~5.17林芳正 外務大臣 定例会見

■<IWJ取材報告 2>日、米、豪、印による安全保障と経済協議の枠組み「クアッド」の中国脅威論は本当なのか? ~クアッド(日米豪印戦略対話)日本開催・岸田―バイデン会談反対! 5・7集会―講演:「太平洋島嶼国・地域から見たクアッド」松島泰勝氏(龍谷大学教授)

■<新記事紹介>米国がブチャなど民間人虐殺でロシア追加制裁! ロシア最大銀行の資産凍結もエネルギー関連除外! EUの制裁もガスと原油除外!! ルーブル高騰でハンガリー等ルーブル決済希望! 経済制裁でロシア破綻困難!?
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■ツイッター「IWJ_Sokuho」5月18日、アゾフ大隊降伏でロシアは東部ドンバスとクリミアをつなぐ回廊上の要衝地マリウポリを制圧! しかしウクライナ側は和平交渉を拒否、支援物資が届く6月から反転攻勢に出ると予告! 国際刑事裁判所(ICC)の大規模調査団がウクライナ入り! 戦争犯罪はロシア側だけか!? 捕虜虐待に「人間の盾」、ウクライナで人道支援活動をしたボランティアの退役仏軍兵士がアゾフ・ウクライナ軍による戦争犯罪を激白!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 IWJは、ツイッターアカウント「IWJ_Sokuho」で、ウクライナ情勢をツイートしています。テレビでは流れない情報や、石油・天然ガスなどの資源問題、ウクライナの実情もあわせて、多角的にウクライナ情勢をお伝えしています。ぜひ、一度御覧ください。

※IWJ速報@IWJ_Sokuho
https://twitter.com/IWJ_Sokuho

 マリウポリのアゾフスタリ製鉄所に立てこもっていた、ネオナチのアゾフ部隊を含むウクライナ軍将兵の退避が16日に始まりました。その後も引き続き退避が行われています。18日、ロシア国防省は、会見で合計959人の過激派が降伏した、と発表しました。

 ロシア国防省「マリウポリのアゾフスタリ製鉄所で包囲されたアゾフ民族主義部隊の過激派と軍人が降伏し続けた。過去24時間で、負傷者29人を含む694人の過激派が降伏した。16日以降、負傷者80人を含む合計959人の過激派が降伏し、そのうち51人がDPRのノボアゾフスク病院に入院した」

※【速報6863】ロシア国防省による18日の会見はこちらです。
https://t.me/mod_russia/15837

 ロシア国防省は17日、投降したウクライナ武装勢力の戦闘員が、身体検査を受け、担架で運ばれてバスに乗り、手当てを受ける様子を、「テレグラム」で公開しました。

 この時点では、まだ退避したウクライナ側の戦闘員は265人でした。1分ほどの動画には、意気消沈したウクライナ側の戦闘員の様子が写し出されています。バスへの移動を補助する兵士らは、軍服の上から、太腿や二の腕に白い布を巻いています。投降した戦闘員の身体検査をしてバスへ誘導したり、担架で運んだりしているのがロシア兵であることがわかります。

※【速報6840】ロシア国防省が(17日)が、テレグラムで投降したウクライナ武装勢力が身体検査を受け担架で運ばれバスに乗り手当てを受ける様子を公開しました。
https://t.me/mod_russia_en/1674

 『TASS』も、「アゾフスタリ製鉄所からのウクライナの武装勢力の捕獲された過激派の除去の映像」をツイッターで公開しました。大型のバスやトラックが次々と走って行く様子が写っています。交通整理をしている人物はやはり腕に白い布を巻いているように見えます。

 以上の発表や動画から、アゾフ大隊は完全降伏し、今回の退避はロシア軍とドネツク軍によってなされたと見て良さそうです。

※【速報6839】TASS(17日)が、投降したウクライナ武装勢力がバスでマリウポリを去る様子をツイッターで共有しています。
https://twitter.com/tass_agency/status/1526613811603685386

 駐日ロシア連邦大使館は17日、「日本マスコミは、ファクトチェックしないままであらゆることでウクライナを称賛し、アゾフスタリ製鉄所での露軍による民間人救出の映像をウ政権の功績として視聴者に提供して憚らない」と批判ツイートしました。

 駐日ロシア大使館「実際には、ロシアこそが民間人の解放において主要な役割を果たしたのである。白い腕章は、露軍の識別だ」

 日本では、駐日ロシア連邦大使館が指摘するように、ウクライナ側が頑張って、アゾフ大隊の退避を成し遂げたかのような印象を与える報道がありますが、ロシア側がほぼ主導権を握る形で投降者を受け入れたというのが実態です。

※【速報6854】駐日ロシア大使館(17日)「日本マスコミは、ファクトチェックしないままであらゆることでウクライナを称賛し、アゾフスタリ製鉄所での露軍による民間人救出の映像をウ政権の功績として視聴者に提供して憚らない」
https://twitter.com/RusEmbassyJ/status/1526425949645877248

 アゾフスタリ製鉄所にあった地下8階まである、核シェルターのような地下要塞を陥落させることは不可能ではないか、とも言われていました。4月21日、プーチン大統領は、「すでにアゾフ大隊は地上の市街地にはいないので急いで突入する必要はない」として、被害者の出る突入をやめさせ、その代わりにこの籠城先のアゾフスタリ製鉄所へ、武器や弾薬、食料などの支援が行われないように、マリウポリ市には「ハエ一匹通らないように」検問を厳重にするよう命じ、持久戦を指示しました。

 それから約1カ月と、時間はかかりましたが、ロシア軍とドネツク軍側は、不必要に血を流すことなく、持久戦で勝利を勝ち取ったことになります。何よりの戦果は、アゾフ隊員を生け捕りにできたことかもしれません。

 降伏したアゾフ大隊の戦闘員らがどうなるのかはまだ不明ですが、ロシア国内では、ヴォロディン下院議長が、17日に下院本会議で、「ナチスの犯罪者は交換されるべきではない」と主張しました。

 ヴォロディン議長は、アゾフらを全員法廷に出すべきだ、と主張しています。ロシア側は、アゾフ大隊の戦争犯罪を法廷で証明したいと考えているようです。

ヴォロディン氏「ナチスに関しては、ここでの私たちの立場は変わらない、これは特別軍事作戦の目標の1つである」。

 プーチン大統領が2月24日の侵攻当初から掲げてきた大きな目標のひとつが、「デナチ(脱ナチ)化」です。

 西側のマスメディアは、ユーロマイダン・クーデターの起きた2014年から数えて8年間にわたるウクライナのネオナチの、ロシア語話者に対する暴力についてほとんど報じてきませんでした。ウクライナにネオナチがいることも報じず、ロシア語話者への暴力・迫害も報じず、逆に自らネオナチと堂々と公言してきたアゾフが製鉄所に籠城を始めてから急に「俺たちはネオナチじゃない」と言い出し弁明するのを日本のテレビ局はそのままたれ流すなど、日本の視聴者・読者を「洗脳」し続けてきました。

 今後、アゾフが何者で、何を目的にし、何をしてきたか、取り調べの過程で明らかにされていくことでしょう。

※【速報6838】TASS(17日)が、マリウポリ解放のまとめをしています。
https://tass.ru/armiya-i-opk/14648819

 『BBC』は、18日、「マリウポリ:ウクライナは残りの戦闘員を救うためにあらゆることをしている」という記事を出しました。ウクライナのハンナ・マリアール国防副大臣は、キエフは、アゾフスタリ工場に何人の兵士が残っているのか把握しているが、それは「機密情報」であるとして、明らかにしませんでした。まだ降伏せずに工場内に潜んでいる兵士がいるのかもしれません。

 降伏したウクライナ側戦闘員らは、ドンバス東部地域の親ロシアの勢力が所有する村、オレニフカに到着した、ということです。

 ロシアの検察官は、モスクワが「ドンバスの民間人に対するウクライナのレジーム犯罪」と表現していることの調査の一環として、すべてのウクライナの兵士に質問すると主張しています。一方、ウクライナ側は、投降した戦闘員らを、自軍が捕らえたロシアの兵士の捕虜と交換することを望んでいます。捕虜となったアゾフにいろいろとしゃべられるのは、ウクライナにとっても困ったことになるのでしょう。

 17日、ゼレンスキー大統領はビデオ演説で、ウクライナの軍隊、諜報機関、交渉チーム、そして赤十字と国連が避難作戦に関与していると述べましたが、これは明らかに虚言であると思われます。ウクライナ軍側が退避に関与した様子は見られません。「ウクライナはその英雄(アゾフ大隊)が生きている必要がある」とゼレンスキー氏は述べています。もはやゼレンスキー氏の虚言には驚きもしませんが、本当は「生きている必要がある」ではなく、「全員戦死してくれて捕虜にならなければよかったのに」が本音だったのではないでしょうか。彼はかつて、全員戦死するまで戦えということを言ったとIWJで報じたことがあるからです。

※【速報6856】BBC(18日)「ウクライナは、マリウポリのアゾフスタリ製鉄所に閉じ込められた残りの戦闘員を救うために「可能なことと不可能なことすべて」を行っていると高官は述べた」
https://www.bbc.com/news/world-europe-61486027

 『BBC』は、「マリウポリの支配は、ロシアにクリミアへの陸橋とアゾフ海の完全な支配を与え、ウクライナの海上貿易を遮断するであろう。それはまたウラジーミル・プーチンのための宣伝クーデターを提供するだろう」と、マリウポリ陥落を分析しています。

※【速報6857】BBC(18日)「マリウポリの支配は、ロシアにクリミアへの陸橋とアゾフ海の完全な支配を与え、ウクライナの海上貿易を遮断する。それはまたウラジーミルプチンのための宣伝クーデターを提供するだろう」
https://www.bbc.com/news/world-europe-61179093

 ドネツク人民共和国の支配地域のすぐ西側に、地中海に面した港町マリウポリがあります。ここが長らくアゾフ大隊の本拠地でした。マリウポリにさえ陣取っていれば、ドネツク人民共和国とクリミアの関係をブロックできます。自治を求める分離独立派を抑えるための要衝でした。

 アゾフ大隊が立てこもった広大なアゾフスタリ製鉄所のオーナーは、ウクライナ第1位の富豪であるリナト・アフメトフ氏です。ソ連時代に作られた国有の製鉄所がアフメトフ氏の手に渡った経緯は不明ですが、オリガルヒらがソ連崩壊後に国有財産を私物化して巨万の富を得た経緯を考えると、彼も非合法な手段を駆使した、相当な経済マフィアの大ボスであったことは疑いを得ません。

 ロシアであれウクライナであれ、オリガルヒでは暴力と無縁ではなく、互いに「ガードマン」として護衛部隊を雇い、時に抗争や暗殺や強奪も繰り広げられます。その力ずくの奪い合い、殺し合いの苛烈さは、一般の日本人の想像をはるかに超えます。

 元ロシア公使の河東哲夫氏によると、「アゾフスタリ製鉄所は、アフメートフの看板企業だ。この製鉄所を守っている『アゾフ大隊』は、元はアフメートフお抱えの私兵だった」とNewsWeek日本版5.24号の「ウクライナ戦争の陰の登場人物」というコラムの中で書いています。

※【IWJ速報4月18日】ウクライナはアゾフスタリ製鉄所に籠城する部隊に対するロシアの最終降伏勧告を拒否、シュミハル首相は徹底抗戦を表明!ロシアは北極圏におけるNATOの軍事活動に警鐘! 2022.4.20
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/504917

 すでにウクライナ南部のヘルソン州の大部分を、ロシア側が実効支配しています。そのヘルソンの南にクリミアがあります。ドネツク人民共和国、マリウポリ、ヘルソン州、クリミアと、アゾフ海から黒海への沿岸沿いを、ロシア側は掌握したと言えるでしょう。その意味ではロシア側は、このマリウポリでの勝利によって、大きな戦果を得たと評価できそうです。

 駐日ロシア大使館によれば、ヘルソン州のすぐ北、ザポリージャ州の住民にもロシア側が16日、人道的支援物資を届けています。

※【速報6874】駐日ロシア大使館(16日)「ロシア軍人とコサックは、ザポリージャ州の住民に55トンの人道的支援を行いました」
https://twitter.com/RusEmbassyJ/status/1526094426027589634

 一方、停戦交渉の方は完全に止まってしまいました。『ロイター』は17日、「ロシアとウクライナの当局者は17日、両国の和平交渉が停滞していると述べ、互いを非難した。ロシア側は交渉への復帰は困難との見方を示した」と報じました。

※【速報6825】ロイター17日「ロシアとウクライナの当局者は17日、両国の和平交渉が停滞していると述べ、互いを非難した。ロシア側は、交渉への復帰は困難との見方を示した」
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-russia-talks-idJPKCN2N400H

 『TASS』は17日、現在、交渉はどのような形でも行われていないと報じました。ロシアのアンドレイ・ルデンコ副外相は、国際討論クラブヴァルダイの第2回中央アジア会議で、「現在、ロシアとウクライナの代表団の間で交渉は行われていない」と語りました。

 ルデンコ副首相の言葉からは、ウクライナ側が和平を嫌っているとの印象を受けます。

※【速報6822】TASS17日「現在、ロシアとウクライナの代表団の間で交渉は行われていない。実際、キーウは会談をやめた、とロシアのアンドレイ・ルデンコ副外相は国際討論クラブヴァルダイの第2回中央アジア会議の聴衆に語った」
https://tass.com/world/1451943

 ウクライナが停戦を望んでいない、というのは、ウクライナ側の要人の話からもうかがえます。

 ウクライナのオレクシー・レズニコウ国防相は、17日、マリウポリ陥落と同時に、ロシアとの戦いが「長期戦の局面」に入ったとの見方を示しました。

 レズニコウ国防相は、ロシア軍は「要に応じて守勢に回れるように」ザポリージャ、ヘルソン両州で要塞構築に着手していると指摘しました。レズニコウ氏は「ロシアは軍事作戦の長期化に備えている」と語っています。

 レズニコウ氏は、ロシア大統領府の現在の主要目標について、「ドネツク、ルガンスク両州におけるウクライナ軍部隊の包囲・殲滅、ロシアとクリミア半島を陸路で結ぶ回廊の確立・維持、ウクライナ南部の完全制圧」だという見解を示しています。

 レズニコウ氏の見解に従えば、ロシアはまだまだ戦闘を継続する方針だということになります。ウクライナ側から見れば、和平交渉を望んでいないのはロシアの方ということになるのでしょう。

※【速報6819】AFP18日「ウクライナのオレクシー・レズニコフ国防相は17日、ロシアとの戦いが「長期戦の局面」に入ったとの見方を示した」
https://www.afpbb.com/articles/-/3405379

 レズニコウ氏は、NATO事務総長の参加を得たEU外務理事会防衛相級会合での演説の際に、上記の見立てを表明しました。レズニコウ氏は、自身のフェイスブック・アカウントに演説文を掲載しています。

 レズニコウ氏「私たちは、敵に勝ちたいし、私たちの領土を最短期間で解放したい。ロシアの紛争の長期化を許したくない」。

 レズニコウ氏の言葉には、絶対に勝ちたいという強い意志が感じられます。

 しかし、勝って東部を「解放」した際には、この領土に多数住んでいて、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国の樹立を支持し、協力したロシア語話者の人々を、どうするのでしょうか。許すのか、すべてロシア領へ何十万人もの人々を追放するのか。ただ単に「許して、今まで通りドンバスの生地に住まわせる」という選択肢だけはありえなさそうです。

※【速報6826】Ukruinform17日「レズニコウ国防相がNATO事務総長の参加を得たEU外務理事会防衛相級会合での演説の際に発言した。レズニコウ氏がフェイスブック・アカウントに演説文を掲載した」
https://www.ukrinform.jp/rubric-defense/3485765-roshiaha-zhan-zhengwo-zhang-yinkasetagatteirurezunikou-yu-guo-fang-xiang.html

 ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問も17日、ウクライナとロシアの和平協議プロセスは現在止まっていると発言しました。

ポドリャク氏「客観的に言って、協議プロセスは確かに停止中だ。なぜか。理由は複数ある。ロシアは、重要な点である、世界における現在のプロセスと、自らの極めて否定的な役割への理解を示していないのだ」

※【速報6829】Ukruinform17日「ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は17日、ウクライナとロシアの和平協議プロセスは現在止まっていると発言した」
https://www.ukrinform.jp/rubric-ato/3485428-ukurainaroshia-he-ping-xie-yiha-xian-zai-zhimatteiruyu-da-tong-ling-fu-zhang-guan-gu-wen.html

 マリウポリでは、ロシア軍がアゾフ大隊を降伏させることに成功し、戦略上の要衝を掌握したことになりますが、一方で、ウクライナ北東部では、ロシア軍が国境まで退き、ウクライナ軍がロシアとの国境まで押し返したという情報もあります。

 いったい、全体の戦況としては、どちらが有利なのでしょうか?

 『CNN』は17日、ウクライナ北東部ハルキウ(ハリコフ)の北方で戦うウクライナ軍部隊は、ロシアとの国境に到達したことを明らかにした、と報じました。「(ゼレンスキー)大統領、我々はやり遂げた」というメッセージも発表したということです。

 『CNN』はウクライナ軍部隊が、少数の兵士が青と黄色に塗られた棒を国境線まで運ぶ様子を映した動画を紹介しています。

 先週、ウクライナの当局者はハルキウ近郊の複数の村を解放したと発表していました。ウクライナ軍の前進によって、ロシア軍は自国の国境に押し戻されたり、ウクライナ国内に伸びる補給線を寸断されたりしかねない状況に陥っている、と主張しています。

※【速報6875】CNN(17日)「ウクライナ北東部ハルキウの北方で戦うウクライナ軍部隊は、ロシアとの国境に到達したと明らかにした。『大統領、我々はやり遂げた』とのメッセージも発表している」
https://www.cnn.co.jp/world/35187562.html

 15日夜、ウクライナ国防省は、ウクライナ軍第127旅団が、ロシア軍を駆逐し、東部ハルキウ(ハリコフ)州の国境地帯を奪還したと発表しました。

※【速報6879】AFP(17日)「ウクライナ国防省は15日夜、ロシアの侵攻直後から戦闘が続いていた第2の都市ハルキウ(Kharkiv)を州都とする東部ハルキウ州の国境地帯を奪還したと発表した」
https://www.cnn.co.jp/world/35187562.html

 ウクライナ軍の反攻について、英海軍トップのサー・トニー・ラダキン大将は、ウクライナが戦争で勝利しつつあるとし、独立国としての将来は保証されていると述べたと、17日、『BBC』が報じました。これまで劣勢だったウクライナ軍が反撃に出始めている、しかも戦争そのものに勝利しつつある、というのです。

※【速報6881】BBC(17日)「英海軍トップのサー・トニー・ラダキン大将は、ウクライナが戦争で勝利しつつあるとし、独立国としての将来は保証されていると述べた」
https://www.bbc.com/japanese/61474661

 ウクライナのスミルノウ内務相顧問は17日、「ウクライナ軍は間もなく全ての前線で反攻に出る」とし、敵は6月末から7月初旬にそれを真剣に感じることになるだろうと発言しました。『ウクルインフォルム』が18日、報じました。

スミルノウ顧問「私たちが理解すべきは、私たちには人的予備があり、私たちのところには機材が入ってきており、私たちは別の機材の使用訓練を受けており、それらのことがロシアにはない、ということだ。

 そして、私たちがこの戦略を維持していけば、もうすぐ私たちは著しい優位を得る。なぜなら、私たちには全てが到着するが、彼らのところはそうではないからだ」

 スミルノウ氏は、ウクライナ側は、欧米諸国からの追加支援物資や兵器が届き、あらたな戦力となる人員があと1月ほどで揃うと見ているようです。そうした支援によって「著しい優位を得」て、6月末から7月初旬にかけて、反攻が本格化するだろうというのです。

 スミルノウ氏は、強い自信を持って述べているように見えます。バイデン大統領が議会承認を急がせている、追加支援の400億ドルを計算に入れているのでしょう。

※【速報6883】Ukrinforom(18日)「ウクライナのスミルノウ内務相顧問は17日、ウクライナ軍は間もなく全ての前線で反攻に出るとし、敵は6月末から7月初旬にそれを真剣に感じることになるだろうと発言した」
https://www.ukrinform.jp/rubric-ato/3486006-xianiukuraina-junha-quanteno-qian-xiande-fan-gongni-churuyu-nei-wu-xiang-gu-wen.html

 戦闘はその他の地域でも展開されています。『ウクルインフォルム』は18日、「ロシア軍は過去24時間、ウクライナの東部、南部、北部を攻撃。各地で被害が出ている」と、広い範囲にわたってロシア軍の攻撃があることを伝えています。

 「ロシア軍は12の自治体を砲撃し、52軒の民間インフラ(住宅、学校3軒、産業施設、農業施設、特別重要インフラ)が破壊されたという」(『ウクルインフォルム』)

※【速報6887】Ukrinforom(18日)「ロシア軍は過去24時間、ウクライナの東部、南部、北部を攻撃。各地で被害が出ている」
https://www.ukrinform.jp/rubric-ato/3486053-roshia-junukurainano-dong-bu-nan-bu-bei-buwo-gong-ji.html

 ウクライナ西部リビウ州、ポーランド国境から約15キロにあるウクライナ軍の基地が17日未明にロシア軍のミサイル攻撃を受けたという情報もあります。『CNN』が17日、報じました。

 「ポーランド国境から約15キロにあるウクライナ軍の基地が17日未明、ロシアのミサイル攻撃の標的となった。ウクライナ西部リビウ州軍政トップのマクシム・コジツキー氏が公表した」

 ヤボリウは、これまでに少なくとも3回攻撃の対象になっており、最初の3月13日の攻撃では30人以上の死者が出ました。

 リビウではこれまで航空機部品工場や燃料貯蔵施設、変電所などがロシアのミサイル攻撃を受けています。

※【速報6860】CNN(17日)「ポーランド国境から約15キロにあるウクライナ軍の基地が17日未明、ロシアのミサイル攻撃の標的となった。ウクライナ西部リビウ州軍政トップのマクシム・コジツキー氏が公表した」
https://www.cnn.co.jp/world/35187568.html

 ベラルーシ軍がウクライナ国境付近に特殊部隊を動員している、という情報もあります。ベラルーシ軍が戦闘に参加することになれば、ウクライナ軍の反攻も圧力を受けることになります。ハルキウで攻勢に出ているウクライナ軍が、北方からはさみ撃ちにあう形となるからです。

※【速報6858】AFP(18日)「英国防省は、ベラルーシ軍がウクライナ国境付近に特殊部隊を動員しており、ロシア軍からウクライナ北部ハルキウなどを奪還したウクライナ軍の反撃が減速する可能性があると警告した」
https://www.afpbb.com/articles/-/3405241

 戦火が広がれば、犠牲者が増え、戦争犯罪も増えます。4月初めに、ロシア軍が撤収した直後のキエフ郊外の町、ブチャやイルピンで映し出された、路上に転々と民間人の遺体がある動画は大きなショックを世界に与えました。

 『AFP』によると、国際刑事裁判所(ICC)は17日、ロシア軍の侵攻後にウクライナで起きた戦争犯罪の疑いを調査するため、42人から成る調査団をウクライナに派遣しました。ICC創設以来、最大の調査団派遣だとしています。

 ICCのカリム・カーン主任検察は、調査団は捜査官のほか、犯罪科学の専門家や補助員から構成され、ウクライナ当局と協力しながら「軍事攻撃に関連する」証拠や証言を集める予定だということです。

※【速報6869】AFP(18日)国際刑事裁判所(ICC)は17日、ロシア軍の侵攻後にウクライナで起きた戦争犯罪の疑いを調査するため、42人から成る調査団を同国に派遣した。ICC創設以来、最大の調査団派遣だとしている。
https://www.afpbb.com/articles/-/3405361

 英国防省は17日、多数の住宅が攻撃の被害に遭ったウクライナ北部チェルニヒウについて、ロシア軍が無差別砲撃を加えていたとの分析を公表しました。

※【速報6871】共同(17日)英国防省は17日、多数の住宅が攻撃の被害に遭ったウクライナ北部チェルニヒウについて、ロシア軍が無差別砲撃を加えていたとの分析を公表した。
https://nordot.app/899241350342246400

 しかし、無差別砲撃はロシア軍だけなのでしょうか。あるいは、捕虜への虐待や、民間人を人間の盾として利用するといった犯罪は、きちんと検証されてきたでしょうか?

 『ル・モンド』が13日、ウクライナ軍によるロシア捕虜への虐待行為を検証する記事を出しました。2022年3月27日、武装していない3人のロシア兵の捕虜が次々に撃たれて倒れる動画を検証し、ウクライナのスロボツカヤ大隊の志願兵が現場にいたことを証明した、とする検証記事を出しました。

 これは明白な戦争犯罪です。ウクライナ軍側の戦争犯罪の追及も、進められて然るべきです。

 発砲前にスロボツカヤ大隊グループのリーダーであるアンドリ・イアンホレンコ氏が3人の犠牲者の横にはっきりと写っていると、『ル・モンド』は報じています。『ル・モンド』の質問に、イアンホレンコ氏は答えなかった、とうことです。

※【速報6841】ルモンド(13日)が、ウクライナ民兵によるロシア捕虜への虐待行為を検証する記事を出しました。
https://www.lemonde.fr/international/video/2022/05/13/prisonniers-russes-tortures-des-videos-verifiees-par-le-monde-mettent-en-cause-un-bataillon-de-volontaires-ukrainiens_6125904_3210.html

 YouTubeアカウント『マタタビの羅針盤』が、ウクライナに人道支援のために行った元フランス兵アドリアン・ボケ氏のインタビューに和訳をつけて公開しています。ボケ氏は16日間、ウクライナにいて人道支援に取り組んだということです。

 ボケ氏は、アゾフのメンバーが「ユダヤ人や黒人を見つけたら皮を剥いでやる」と言って盛り上がっていたといい、「ヨーロッパがネオナチのアゾフ部隊に武器を支援しているのは恐ろしいことだ」と話しています。ボケ氏は、「現地でウクライナ軍が多くの戦争犯罪を行っている現場を見た」と述べています。「手を縛られ、無防備なロシア兵捕虜が皆、膝を撃たれ、将校は頭を撃たれた」と話しています。

 ボケ氏は、「戦闘でロシア軍とウクライナ軍がお互いに砲弾を撃ち合い街を破壊しているのに、米国人ジャーナリストがそれを全部、ロシア軍の攻撃だと報じたことにショックを受けた」と話しています。ボケ氏は、「ウクライナ軍はヨーロッパから運ばれてきた武器弾薬を民間人のアパートに保管し、人々を人間の楯にしていたと」いいます。

 ボケ氏は、「ナチスの紋章をつけたアゾフが、マリウポリだけではなくウクライナ中にいる」と指摘し、「もともとその数は5000人とされているが、熱心なボランティアを入れると2万人になる」といいます。

 ボケ氏は、「ヨーロッパから供与された武器の多くがアゾフに与えられ、アゾフはそれを使って明らかに戦争犯罪を行っている」と指摘しました。ボケ氏は、「ブチャの遺体は『ショー』だった。故意に放置され、動かされた遺体もある」と述べました。

 ボケ氏は、「ロシア軍が戦争犯罪を犯していないとは言わないが、ウクライナ軍の戦争犯罪についても語るべきだ」と主張しました。

 日本のテレビメディアでは砲撃を受けて破壊された集合住宅や街並みを、「ロシア軍の攻撃を受けて破壊された」と、検証することもなく、当たり前のように、日々、全局、全番組が報じます。しかし、二つの軍が市街地でお互いに攻撃をかけている時、「どちらかだけ」が猛烈に街を破壊した、片方は破壊しなかった、などということは軍事的常識から考えてもありえません。

 第2次大戦だけでなく、人類の戦史史上、最も激しく、厳しい戦争となったといわれる独ソ戦のさなか、ソ連の各都市は、徹底的に破壊し尽くされましたが、それがドイツ軍か、ソ連軍か、どちらか一方の砲撃によるもの、などという陳腐なプロパガンダはなされませんでした。戦争がどういうものか、わかっている世代には通じない、お粗末なプロパガンダです。

 報じ方一つのことですが、しかし、毎日積み重なれば、日本国民全員を「洗脳」してしまいます。しまいには、メディア関係者自身も、「自己洗脳」されてしまうのです。

※【速報6844】マタタビの羅針盤(10日)が、ウクライナに人道支援に行った元フランス兵アドリアン・ボケ氏のインタビューに和訳をつけて公開しています。
https://www.youtube.com/watch?v=sCgcORXilYo

 駐日ロシア大使館は10日、「ニコルスコエからの避難民、 ウクライ ナ軍兵士の振る舞いについて語る」と題した動画をツイッターで共有しました。動画の中で、ニコルスコエからの避難民は、「3月11日にウクライナ軍がやってきて農場の多くの家畜を撃ち殺した。1カ月ほどの間に多くの民家が破壊された。これからドネツクに向かう、ロシアの支援を待つ」と話しています。

※【速報6872】駐日ロシア大使館(18日)が「ニコルスコエからの避難民、 ウクライ ナ軍兵士の振る舞いについて語る」と題した動画を共有しています。
https://twitter.com/RusEmbassyJ/status/1526125045063761921
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 フィンランドとスウェーデンは18日、米欧の軍事同盟であるNATOへの加盟を正式に申請しました。ベルギーの首都ブリュッセルにあるNATO本部で両国の大使がストルテンベルグ事務総長と面会しました。

 両国のNATO加盟に反対しているトルコのエルドアン大統領は16日、フィンランドとスウェーデンのNATO加盟を支持しないと改めて表明し、両国はトルコに説得のために代表団を派遣する必要はないと述べていました。エルドアン氏は両国が加盟すれば、NATOは「テロ組織の代表が集う場所になる」、「説得に来たとしても徒労に終わる」と一蹴しています。

※【速報6801】日経18日「フィンランドとスウェーデンが18日、米欧の軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)への加盟を申請した。ベルギーの首都ブリュッセルにあるNATO本部で両国の大使がストルテンベルグ事務総長と面会した」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB183JK0Y2A510C2000000/

 『共同通信』は、エルドアン大統領は16日、北大西洋条約機構(NATO)加盟を目指す北欧スウェーデンとフィンランドに対し、加盟承認の条件として、対トルコ武器輸出制限の解除を要求した、と報じました。トルコは、スウェーデンとフィンランドのNATO加盟承認と引き換えに要求を与え、ひとつの外交カードとして利用するのではないかと見られています。

※【速報6807】共同17日「エルドアン大統領は16日、北大西洋条約機構(NATO)加盟を目指す北欧スウェーデンとフィンランドに対し、加盟承認の条件として、対トルコ武器輸出制限の解除を要求した」
https://nordot.app/89910833854401740
 
 『ブルームバーグ』は18日、トルコの要求内容を紹介しています。

・米国が進める第五世代のF35戦闘機プログラムへの復帰
・ロシア製地対空ミサイルS-400の購入を巡る制裁解除
・スウェーデンとフィンランドへ、トルコに対する兵器の禁輸措置解除

 『ブルームバーグ』によると、トルコの消息筋は、トルコの承認を得るには、北欧の国々がトルコへの連帯を表明し、クルド人勢力への対応で一致することが不可欠と述べています。

※【速報6814】ブルームバーグ18日(匿名のトルコ高官)「米国に対して、既存の艦隊用に数十機のF-16戦闘機とアップグレードキットを購入するという未解決の要求があります」
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-05-17/what-turkey-wants-from-sweden-and-finland-in-nato-expansion-spat

【速報6815】ブルームバーグ18日(匿名のトルコ高官)「トルコは米国がS-400ミサイルの所持に対する制裁を解除することを望んでいます」
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-05-17/what-turkey-wants-from-sweden-and-finland-in-nato-expansion-spat
#IWJ @iwakamiyasumi

 共同通信は18日、ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均が急落していることを報じました。

【速報6891】共同(19日)「18日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は反落し、下げ幅が一時800ドルを超えた。」
https://nordot.app/899668594626478080
#IWJ @iwakamiyasumi

■IWJの活動には市民の皆さまのご寄付・カンパが欠かせません! しかし今月5月は月半ば過ぎた現在31%とまだ3割です! 昨年8月から4月末までの、第12期の9か月間にわたる累積の不足金額309万5534円を、5月の未達成分ちょうど278万円とあわせると587万5534円、5月末までに必要となります! 5月も、ぜひウクライナ報道で孤軍奮闘するIWJの活動をご寄付・カンパでご支援ください!

 おはようございます。IWJ代表の岩上安身です。

 IWJでは、今期第12期の年間の予算を立てる上での見通しとして、代表である私、岩上安身への報酬をゼロにすることを筆頭に、支出をぎりぎりまでにしぼった上で、IWJの運営上、1カ月の間に必要なご寄付・カンパの目標額を月額400万円と見積もらせてもらっています。

 昨年8月から始まったIWJの今期第12期は、5月で10か月目に入りました。

 今期スタートの8月1日から4月30日までの9か月間の累計の不足分は、309万5534円となっています。

 5月は1日から18日までの18日間で、90件、122万4455円、目標額の31%分に相当するご寄付・カンパをいただきました。ありがとうございます! とはいえ、5月半ばで月間目標の約3割で、今月はすでに黄色信号が点滅し始めています!!

 4月末までの不足分309万5534円に、5月の未達成分284万7545円を足し合わせると、5月末までに594万3079円が必要となります! 今月5月を含めて、7月末に迎える今期末までの残り3か月で赤字を削って、不足分をゼロにできるかどうか、どうか皆さまのお力で、ご支援ください!

 IWJの会員数は現在3241人です。そのうちサポート会員は1108人です(2022年4月30日現在)。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が1834円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが全員1人5364円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます!

 伏してお願いいたします! どうか皆さまのお力で、この窮状をお助け願います!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 また、3月16日に宮城県・福島県で震度6強を記録した地震の際に大規模停電が起きて、その影響で、インタビューや動画配信に必要なIWJの設備が故障し、その修理費用が約70万円かかります。

 この故障を完全に修理することができないと、再配信ができません。現在、対応中ですが、いまだに再配信ができず、ご不便をおかけしていて、申し訳ありません。1日も早く復旧できるように、ご支援と、ご理解をたまわれればと思います。

 引き続き、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします。
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※ご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします。

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 IWJホームページからもお振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
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 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身拝

■IWJは、市民の皆さまお一人お一人の会費とご寄付・カンパで運営しています。4月のご寄付者様のご芳名を、感謝を込めて順次掲載させていただきます! IWJの経済危機に手を差し伸べてくださった皆さま、誠にありがとうございます!

 4月は30日間で、345件、388万2650円のご寄付・カンパをいただきました。ご寄付をくださった皆さま、本当にありがとうございます。

 ここに感謝のしるしとして、掲載の許可をいただいた方152名様につきましては、順に、お名前を掲載させていただきます。また、弊社ホームページにも掲載させていただくと同時に、ツイッター、フェイスブック等のSNSにて告知させていただきます。

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H.M. 様
R.M. 様
H.K. 様
中川琢士 様
H.Y. 様
M.M. 様
藤家雪朗 様
松本益美 様
松本峰明(弘) 様
石崎俊行 様
m.y. 様
H.F. 様
みなとかおる 様
K.O. 様
T.T. 様
寺田興 様
k.f. 様
本田 宏 様
S.I. 様
k.t. 様

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 皆さま、コロナ禍の厳しい経済情勢の折、また、ウクライナ戦争の影響が及び始めている情勢下、誠にありがとうございました。

 いただいたご寄付は、大切に、また最大限有効に活用させていただきます。

 今後とも、ご支援をよろしくお願い申し上げます。

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◆中継番組表◆

**2022.5.19 Thu.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch7】17:00~「『復帰50年、新たな危機にある沖縄』5.19院内集会 ―登壇:半田滋氏(防衛ジャーナリスト)」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch7

 「立憲フォーラム」、「戦争をさせない1000人委員会」共催の院内集会を中継します。これまでIWJが報じてきた沖縄関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%b2%96%e7%b8%84
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【IWJ・Ch5】18:00~「経済安保法の危険な本質を暴く! 『共同テーブル』緊急シンポジウム―登壇:佐高信氏(評論家)、青木理氏(ジャーナリスト)、海渡雄一弁護士」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「共同テーブル」主催のシンポジウムを中継します。これまでIWJが報じてきた経済関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/economy

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◆中継番組表2◆

**2022.5.20 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・エリアCh5・東京】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach5

 「キンパチデモ実行委員会」主催の原発反対八王子行動を中継します。これまでIWJが報じてきたキンパチデモ実行委員会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/kinpachi-demo-executive-committee
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【IWJ・エリアCh6・岩手】18:30~「第270回 脱原発盛岡金曜デモ」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach6

 「脱原発盛岡金曜デモ」を中継します。これまでIWJが報じてきた脱原発盛岡金曜デモ関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e8%84%b1%e5%8e%9f%e7%99%ba%e7%9b%9b%e5%b2%a1%e9%87%91%e6%9b%9c%e3%83%87%e3%83%a2
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【IWJ・Ch4】18:30~「岩上安身によるエコノミスト 田代秀敏氏インタビュー」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch4

 岩上安身によるエコノミスト 田代秀敏氏インタビューを中継します。これまでIWJが報じてきた田代秀敏氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e7%94%b0%e4%bb%a3%e7%a7%80%e6%95%8f

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

米国政府のHPから「台湾は中国の一部」「アメリカは台湾の独立を支持しない」との記述が削除!! IWJ記者の質問に林大臣は「内容の一つ一つについて、コメントは差し控えたい」!!~5.17林芳正 外務大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505962

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■バイデン大統領の訪日は中国封じ込めが目的! 23日の日米首脳会談後に共同声明で日米による「中国の共同抑止」を発表! さらに、経済的な中国封じ込めである「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の発足を正式発表! このIPEF発足に対する中国の認識は「アジア太平洋版のNATO東方拡大」! アジアでウクライナ紛争の東方版が繰り返される!

 5月22日~24日に来日予定のバイデン大統領は23日に岸田文雄首相と会談します。17日付日経新聞は、このとき取りまとめる共同声明に、中国の行動を共同で「抑止し対処する」方針を明記する調整に入ったと伝えています。

※日米、中国を「共同抑止」 首脳声明へ明記調整(日経新聞、2022年5月17日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE174FY0X10C22A5000000/

 日経新聞は、この「共同抑止」の背景に、「ロシアのウクライナ侵攻がアジアへ波及するとの懸念がある」としています。

 この懸念自体は、IWJはロシアのウクライナ侵攻直後から、警鐘を鳴らしてきました。ウクライナ侵攻から始まった動きが、極東に飛び火して、台湾をめぐる米中の対立と連動する可能性があると、その対立に日本が巻き込まれて戦争にならないようにと、訴えてきたのです。

 しかし、そもそも、人口危機、財政危機、コロナ禍、インフレ懸念、ウクライナ紛争による不況やエネルギー価格など、難題が山ほどある中でなぜ、中国との対立を激化させようとする米国の戦略に、足もとの脆弱な日本は、なぜ足並みをそろえなければいけないのでしょうか!?

 日本の最大の貿易相手国は、2004年からずっと中国です。中国を「抑止」する、と宣言することは、日本経済の発展・維持を「抑止」すると宣言するようなものです。我々の懸念をあざ笑うかのように、日本政府は、危うい方向へと歩を進めていきつつあります。

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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■<IWJ取材報告 1>米国政府のHPから「台湾は中国の一部」「アメリカは台湾の独立を支持しない」との記述が削除!! IWJ記者の質問に林大臣は「内容の一つ一つについて、コメントは差し控えたい」と実質回答拒否!! ~5.17林芳正 外務大臣 定例会見

 5月17日午後4時55分より、東京都千代田区の外務省庁舎にて、林芳正外務大臣の定例会見が開催されました。

 会見冒頭、林大臣より、5月18日から20日まで、グロッシーIAEA事務局長が外務省賓客として訪日し、19日に林外務大臣との会談を実施する予定である旨の報告がありました。

※「グロッシー国際原子力機関(IAEA)事務局長の訪日」(外務省、2022年5月17日)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press3_000819.html

 続いて、各社記者と林大臣との質疑応答となりました。IWJ記者は、米国務省のホームページで公開されている「米台関係ファクトシート」の内容が一部更新されたことについて、以下のとおり、質問しました。

 「米国の対中国政策についてうかがいます。

 米国政府の『米台関係ファクトシート』が5月5日に更新され、『台湾は中国の一部』『アメリカは台湾の独立を支持しない』といった文言が削除されたことが問題となっています。

 これについて、一部では、米国が今後、台湾独立を認める前兆ではないかとの見方もされています。台湾が独立を表明すれば、中台有事となり、日本も武力衝突に巻き込まれることは確実であると思われますが、このファクトシートの更新について、大臣ならびに外務省の受け止めをお聞かせください」。

 この質問に対し、林外務大臣は次のように回答しました。

 「米国政府のホームページの内容の一つ一つについて、コメントは差し控えたいと思いますが、いわゆる『台湾有事』と言った仮定の質問にお答えすることは差し控えたいと思います。

 いずれに致しましても、台湾海峡の平和と安定、これは日本の安全保障はもとより、国際社会の安定にとっても重要であると考えております。

 台湾をめぐる問題が『対話』により、『平和的に』解決されると、それを期待するというのが、従来からの一貫した我が国の立場でございます。

 その上で、あくまで一般論として申し上げますと、我が国を取り巻く安全保障環境が、一層厳しさを増す中で、政府として、いかなる事態に対しても対応できるよう、平素から、体制の整備も含めて、万全を期していくと、これは当然のことであるというふうに申し上げておきたいと思います」。

 林大臣の会見の詳細については、ぜひ全編動画を御覧ください。

※米国政府のHPから「台湾は中国の一部」「アメリカは台湾の独立を支持しない」との記述が削除!! IWJ記者の質問に林大臣は「内容の一つ一つについて、コメントは差し控えたい」!!~5.17林芳正 外務大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505962

■<IWJ取材報告 2>日、米、豪、印による安全保障と経済協議の枠組み「クアッド」の中国脅威論は本当なのか? ~クアッド(日米豪印戦略対話)日本開催・岸田―バイデン会談反対! 5・7集会―講演:「太平洋島嶼国・地域から見たクアッド」松島泰勝氏(龍谷大学教授)

 2022年5月7日、午後6時30分より、東京都文京区の文京シビックセンターにて、「クアッド(日米豪印戦略対話)日本開催・岸田―バイデン会談反対!実行委員会」の主催により、「クアッド(日米豪印戦略対話)日本開催・岸田―バイデン会談反対!5・7集会」が開催されました。

 ここで、龍谷大学経済学部教授の松島泰勝氏による講演「太平洋島嶼国・地域から見たクアッド」が行われました。

 集会冒頭、主催者を代表して、池田五律(いつのり)氏からあいさつがありました。

 池田氏はあいさつの中で「日米安保は、日米安保にとどまらず、『多国間安保』化している」とした上で、「単に今回のクアッド反対、バイデン来日、岸田会談反対だけにとどまらず、これからのウクライナでの戦争状況が、ロシアとウクライナを矢面に立てたアメリカとNATOによる戦争(となっている)。

 これが続く状況の中で、これからの反戦運動を持続的に闘っていきたいと思います。

 その上で、参加者の中にはこれまで沖縄のために闘ってきた方も多いと思います。本日の講演『太平洋島嶼国・地域から見たクアッド』とありますが、沖縄は太平洋島嶼地域のひとつでもあります。

 沖縄と連帯する中身をもった反戦運動を作っていく、そういう観点からも、今日のお話を糧にしていきたいと思っています」と集会の意義を表明しました。

 続いて、松島氏の講演が行われました。

 クアッド(QUAD)とは、「自由や民主主義、法の支配という共通の価値観を持つ日本、米国、豪州、インドによる安全保障や経済を協議する枠組み」であり、4カ国の軍事・防衛費の合計は中国の4倍弱、名目国内総生産は2倍ほどで、簡単に言うと、中国を封じ込める、中国と戦う体制を作るための軍事同盟を目指していると言われています。

 そもそもこのクアッドの構想は、2006年に、当時の安倍晋三首相が、この4か国での戦略対話の必要性を訴えたことに端を発します。

2022年2月11日には、4カ国の外相会合が開催され、「中国の海洋進出に対応し、自由で開かれたインド太平洋を推進する」ことで一致していると発表されました。

 これに対し、松島氏は講演の中で次のように問いかけました。

 「クアッドが前提としている、この中国脅威論は本当なのか?」

 「むしろ、欧米諸国そして日本によって、すでに敷かれている太平洋島嶼地域における帝国主義が問題であり、クアッド諸国はその現状の変更を脅威と感じており、中国脅威論を理由に軍拡を行い、既成の帝国主義を強化することが目的なのではないか?」

 「太平洋島嶼地域にとっては『現状』こそが脅威ではないのか?」

 松島氏による講演の詳細については、ぜひ全編動画でご確認下さい。

日、米、豪、印による安全保障と経済協議の枠組み「クアッド」の中国脅威論は本当なのか?~クアッド(日米豪印戦略対話)日本開催・岸田―バイデン会談反対!5・7集会―講演:「太平洋島嶼国・地域から見たクアッド」松島泰勝氏(龍谷大学教授)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505618

■<新記事紹介>米国がブチャなど民間人虐殺でロシア追加制裁! ロシア最大銀行の資産凍結もエネルギー関連除外! EUの制裁もガスと原油除外!! ルーブル高騰でハンガリー等ルーブル決済希望! 経済制裁でロシア破綻困難!?

 ウクライナのブチャなどでの住民虐殺に対して、G7やEU、日本政府は4月7~8日、ロシアからの石炭輸入停止などの追加制裁を発表しました。ただしこの時、天然ガスや原油の禁輸には踏み切りませんでした。その後、G7は5月8日に開いたオンライン会議で、ロシア産原油の輸入を禁止する方針を表明しました。すでに禁輸を決めていた米英カナダにEUと日本も追随したことになります。

 一方で米バイデン政権も、4月6日にロシア最大の金融機関ズベルバンクと最大の民間銀行アルファバンクの米国での資産凍結などを発表した際は、この制裁でもエネルギー関連は除外されました。その後、5月4日になってEUの欧州委員会は、ロシアの石油禁輸とともに、ズベルバンクと同国の主要2行をSWIFT(国際銀行間通信協会)から排除する案を打ち出しました。SWIFTからの排除は、国際貿易からの事実上の締め出しを意味します。極めて重い制裁です。

 ロシアのルーブルは、ウクライナ侵攻後、こうした制裁が加わって暴落し3月10日には1ドル121ルーブルと史上最安値を大幅更新しましたが、3月中旬以降、侵攻前の水準近くに戻し、1ドル75~80ルーブルに回復しています。これを、米ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は、人為的操作によるもので「実際には上昇していない」と主張しました。

 しかし、ロシアNIS経済研究所の服部倫卓所長は、経済制裁はロシアに致命的ダメージを与えず、天然ガス等の代金を支払うため「外国企業にルーブルが買い支えられる」と指摘しています。ルーブル高騰で、ハンガリーのようにルーブル建でロシアと天然ガスや石油の取引を行う国が出てくれば、基軸通貨米ドル時代の「終わりの始まり」の可能性さえあり得ます。

 なおその後、5月8日にG7は、ロシア産石油輸入の「段階的廃止か禁止」で合意したと報じられました。ただし、今回も天然ガスの禁輸には至っていません。全面禁輸を行えば、欧州経済が破綻するからだと見られています。

※G7がロシア産原油の輸入禁止で合意。いずれ天然ガスも輸入禁止か(NRI、2022年5月9日)
https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2022/fis/kiuchi/0509_2

 これは日刊IWJガイド2022.4.11号~No.3497号に掲載された記事に、5月18日時点での情報を加えてを加筆・修正したものです。詳しくは下記の記事を御覧ください!

※米国がブチャなど民間人虐殺でロシア追加制裁! ロシア最大銀行の資産凍結もエネルギー関連除外! EUの制裁もガスと原油除外!! ルーブル高騰でハンガリー等ルーブル決済希望! 経済制裁でロシア破綻困難!?
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/506051

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20220519

IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵、浜本信貴、尾内達也、富樫航)

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