日刊IWJガイド・非会員版「オミクロン株の市中感染が始まる!? ヒトの気管支ではオミクロン株の複製能力はデルタ株・オリジナル株の約70倍! 」2021.12.18号~No.3383号


┏━━【目次】━━━━━━━━
■はじめに〜日本国内で、オミクロン株の市中感染が始まる!? ヒトの気管支ではオミクロン株の複製能力はデルタ株・オリジナル株の約70倍! ヒトの肺組織においては、オリジナル株に比較してオミクロン株の複製効率は10分の1以下!

■皆さまへ緊急のお願いです!! 「改憲により、国家緊急権(緊急事態条項)という万能の魔法の杖を国家に渡してはならない!」と総選挙前から訴え続けてきましたが、改憲勢力で改憲発議可能な3分の2以上の議席を占められてしまった今回の総選挙!! そして、16日に開かれた憲法審査会で、国民民主党玉木代表が、「緊急事態条項の議論だ」と発言!! その「正体」を明らかに。12月15日までのご寄付・カンパは月間目標額の20%!! 11月末までの累積の赤字は約628万円! どうか緊急のご支援をよろしくお願いします!! 20日(月)永井幸寿弁護士緊急インタビュー決定!危険きわまりない「緊急事態条項」について。

■【中継番組表】

■トヨタ、2030年に35%EV化を発表!「レクサス」ブランドは2035年に100%EV化!! 豊田章男社長「今のトヨタはEVでもファン・トゥ・ドライブなクルマ作りができる」と自信を表明! 他方で「燃料電池もプラグインハイブリッドもハイブリッドもガソリンも」という「全方位戦略」に脱炭素の観点から批判も!

■<IWJ取材報告>「生産性が低いフリーランスはいなくなってくださいと言われているように感じる!」消費税免税事業者を追い詰めるインボイス制度で「1ヶ月分の収入を失う」!!~12.16《STOPインボイス!》財務省への署名簿提出及び記者会見
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■はじめに〜日本国内で、オミクロン株の市中感染が始まる!?  ヒトの気管支ではオミクロン株の複製能力はデルタ株・オリジナル株の約70倍! ヒトの肺組織においては、オリジナル株に比較してオミクロン株の複製効率は10分の1以下!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 12月も下旬に差し掛かりました。これから、クリスマスや年末のイベント、お正月など、人と会う機会が増え、全国的に人の流れが増えてくる季節となりました。

 本来なら、忙しい日常から解放されてゆっくり家族や友人たちと過ごす時期ですが、オミクロン株が音もなく迫ってきています。

 日本国内で、オミクロン株の市中感染が始まる兆しが、いくつか出ています。

 米国から帰国し、自宅待機中だった都内在住の20代女性が、16日に、オミクロン株に感染していたことが確認されました。

 この女性の濃厚接触者の20代の男性にも、せきや発熱の症状が現れ、現在、オミクロン株かどうかゲノム解析中です。

 問題は、濃厚接触者の20代男性が、症状が現れる前の3日間、普段どおり職場に出勤し、症状が現れた後にも、川崎市の等々力陸上競技場でサッカー天皇杯準決勝を家族3人と観戦している点です。

※<新型コロナ>米国から帰国の都内女性がオミクロン感染、自宅待機中に接触した男性もコロナ陽性 近くでサッカー観戦の80人検査へ(東京新聞、2021年12月16日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/149256

 もともと、これが問題なのですが、空港検疫は、抗原定量検査が第一次検査です。オミクロン株は、岸田政権になってから、浮上した問題で、総理自ら、11月29日、「世界的な(感染)拡大の動きもあるので、さらなる水際対策の強化について検討を行っている」と明言したのに、やっていることは、ザルでしかありません。

抗原定量検査は、感度がPCR検査の1000分の1しか、もともとありませんし、感染タイミングの問題で陰性と出れば、そのままスルーしてオミクロン株は国内に持ち込まれます。症状がない人に14日の自宅待機をお願いしても、強制ではないので、その効果は初めから期待できません。

 川上浩一教授の12月17日のツイートです。

>脇田氏「抗原定量検査はpcr検査と同等」

脇田氏一体どのデータを見て言っているのでしょうね?

感染症研のhomepageに
・抗原定量検査の感度はPCRの1/1000程度
・抗原定量検査では陽性者10人のうち2-4人見逃す

って書いてあるのですけど

※PCR検査と抗原定量検査の比較:国立遺伝研究所の川上浩一教授の12月17日のツイート
https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1471639116660240384?s=20

 このザル検疫という体制上、オミクロン株は日本国内にすでに、一定程度入り込んでおり、市中感染は必ず起きるし、すでに起きていると考えた方が現実的です。

 そのオミクロン株については、病原性、症状、感染力、ワクチン効果、致死率など重要な点についてまだわからないことが多いのですが、香港大学李嘉誠醫學院(the LKS Faculty of Medicine at The University of Hong Kong (HKUMed))が、12月15日に発表したオミクロン株の感染力に関する査読前論文が示唆的です。

※HKUMed finds Omicron SARS-CoV-2 can infect faster and better than Delta in human bronchus but with less severe infection in lung(HKUMed、2021年12月15日)
https://www.med.hku.hk/en/news/press/20211215-omicron-sars-cov-2-infection?utm_medium=social&utm_source=twitter&utm_campaign=press_release

 この論文の概要を伝えるHKUMedのニュースでは、この研究でわかった知見を次のように伝えています。

 1. この研究では、ヒトの気管支において、オミクロン株はデルタ株およびオリジナル株と比較して、感染後24時間の時点で、約70倍の複製を行っていました。

 2. 他方で、ヒトの肺組織においては、オリジナル株に比較してオミクロン株の複製効率は10分の1以下でした。これは、オミクロン株による感染症の重症度が低いことを示唆しています。

 一見、安心できる知見に思えますが、香港大学のニュースは、この研究を行った香港科学技術パーク(HKSTP)のマイケル・チャン博士の言葉を次のように紹介しているのです。

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 エッセンシャルワーカーや高齢者、基礎疾患者などの社会的弱者への優先的なブースター接種は、基本的には、間違っていないことがこの研究から示唆されています。

 ただし、高齢者や基礎疾患者など、常に体調に変動がある人の場合や、2回のワクチン接種で体調に異変を感じた人などは、ブースター接種について、医師と十分に相談することが肝心でしょう。

 記者も7月にワクチン接種して以来、接種した右腕の三角筋を中心に途切れなく今も腕が痛み、着替えや寝返りなどに影響が出ています。整形外科を受診したところ、肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)でワクチン接種とは関係がないというトンチンカンな診断が下りました。ワクチンそのものの影響だけではなく、筋肉注射の影響まで含めた再検討も必要と思われます。
 

■皆さまへ緊急のお願いです!! 「改憲により、国家緊急権(緊急事態条項)という万能の魔法の杖を国家に渡してはならない!」と総選挙前から訴え続けてきましたが、改憲勢力で改憲発議可能な3分の2以上の議席を占められてしまった今回の総選挙!! そして、16日に開かれた憲法審査会で、国民民主党玉木代表が、「緊急事態条項の議論だ」と発言!! その「正体」を明らかに。12月15日までのご寄付・カンパは月間目標額の20%!! 11月末までの累積の赤字は約628万円! どうか緊急のご支援をよろしくお願いします!! 20日(月)永井幸寿弁護士緊急インタビュー決定!危険きわまりない「緊急事態条項」について。

 お世話になっております。IWJ代表の岩上安身です。

 12月も折り返しが過ぎました。12月15日までのご寄付・カンパは、80件、82万4000円です。ご寄付をくださった皆さま、本当にありがとうございます。

 IWJでは、第12期の年間の予算の見通しを立て、ご寄付・カンパの目標額を月額420万円(年間5040万円)とさせていただきました。

 しかしながら、12月15日までのご寄付・カンパの金額は、月間の目標額の20%にとどまっています。

 12月に入り、IWJの今期第12期も5ヶ月目に入りました。

 今期第12期は8月から始まり、11月で4ヶ月目を終えました。しかしながら、8月は月間目標額を87万900円下回り、9月は185万2600円下回り、10月は153万290円下回り、11月は202万5900円下回りました。

 4ヶ月間の累計の不足分は627万9690円となってしまいました。

 このペースで進んでいくと、IWJは壊滅的な打撃を受けてしまい、今期の途中で活動を極端に縮小するか、停止せざるをえなくなるかもしれません!

 すでにお伝えしている通り、私、岩上安身は、キャッシュフローが足りなかったIWJに対して1093万円を貸し込んでいます。私は富裕層でもなんでもなく、40年間働いてきて乏しい貯えがわずかにあるだけのもともとは一介のフリーランス、自営業者に過ぎません。

 個人が1000万円を超えるお金を会社に貸す、というのは大変なことです。第12期のスタートにあたって、前期の第11期の途中から無報酬で働いてもおりましたが、8月から始まった第12期も、1年間にもわたって、無報酬で働き続けています。

 これ以上は、私、岩上安身個人の力だけではいかんともしがたい苦しい状況です。私1人の力や、無報酬のため細る一方の私の貯えでは、627万9690円もの不足分を穴埋めすることはできません!

 どうか会員の皆さまのお力で、IWJをお支えください!

 IWJの会員数は現在3429人です。そのうちサポート会員は1196人です。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が1200円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが1人3500円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます。

 伏してお願いいたします! どうか皆さまのお力で、この窮状をお助け願います!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 コロナ禍は、日本のすべてを直撃しています! IWJも例外ではありません!

 同じように皆さまもそれぞれ、コロナ禍で厳しい状況に直面されていることと拝察いたします。こうした状況で皆さまに、会員登録のお願いとご寄付・カンパを繰り返しお願いすることは、心苦しいことではあります。

 しかし、特定のスポンサーをもたないことで、何者にも縛られず、忖度せずに、真実をお伝えしてゆくのが、独立メディアであるIWJの存在意義です!

 非会員の方はまず、一般会員になっていただき、さらに一般会員の皆さまには、サポート会員になっていただけるよう、ぜひご検討いただきたいと存じます!

 その会費と、ご寄付・カンパによって支えられてはじめて、IWJは、市民の皆さまのために役立つ、真の独立市民メディアとしてその活動を継続し、その使命を果たすことが可能となります。

 マスメディアが報じない事実と真実を報道し、売国的な権力への批判を続け、主権者である日本国民が声をあげ続けることができるようにすることが、今、絶対に必要なことであり、それが我々IWJの使命であると自負しています。

 決して負けられないこの戦いに、私は、IWJのスタッフを率いて全力で立ち向かいたいと腹をくくっています! 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたくIWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

 天下分け目の衆院選が、改憲勢力の圧勝で終わってしまいました。先の選挙ほど重要な選挙は過去になかったのではないかと思われますが、最も重要な「改憲問題」という争点が隠され、大変残念な結果になってしまいました。

 世界は今、100年に1度あるかないかの巨大な政治的経済的軍事的な地殻変動に見舞われています。いうまでもなく、日本を含む世界全体に単独覇権国として支配力と影響力を及ぼしてきた米国が衰退し、中国が米国の国力を上回る勢いの新興国と台頭してきているからです。

 地球上の覇権国の力関係が、劇的に変わろうとしつつあります。この米中のせめぎあいに、米国の「従属国」に甘んじてきた日本はモロに巻き込まれつつあります。

 米国の衰退の原因は、米国自身の奢りによるところが大きい、と言わざるをえません。自ら生み出した新自由主義とグローバリズムのために、米国内部で超富裕層と貧困層の格差が民主主義国と言えないほど開いてしまい、他方、単独覇権主義を徹底するために、巨大な軍事力を備え、行使してきたために、巨額の財政赤字を積み上げ、結果として国力を落としてしまっています。

 財政赤字と国民の格差の拡大については、そっくりそのまま日本で同じことが起こっています。日本が米国のマネをしてこなかった(できなかった)のは、軍事力の行使だけでしたが、今後の行方次第ではそのタガも外れてしまうことでしょう。

 日本の場合、現在GDP比266%もの債務を「平時」の間に積み上げてしまっており、このあと「有事」となって巨額の戦費を必要としたら、戦時国債を大増刷して国民に強制的に買わせるか、その前に財政破綻の危機に瀕するか、いずれにしても国債のデフォルトを避けるため、改憲によって緊急事態条項を導入した上で、それを使って全国民に大増税をかけることになるでしょう。

 私がIWJというインターネット報道メディアを立ち上げた(会社登記)のは、正式には2010年12月のことですが、準備期間に約1年間かけました。その際、IWJという社名だけ決めて、「移行期通信」というメルマガを支持者の方々にお送りしていました。

 社名になぜIndependent(独立)という言葉を入れると決めていたのか。独立メディアである、という意味はもちろんのことですが、もう少し深い意味を込めて、日本の独立に少しでも資するように、という願いを込めたからです。それが私の志であり、一貫した「初期衝動」です。

 日本よ、独立せよ。

 米国への過度の依存から離れ、世界の国々、とりわけ隣国との友好に尽くし、独立国としてサバイバルせよ、という思いです。

 その思いを込めてスタートしたIWJですが、私の願い、言いかえれば危機感の方が、的中してしまい、日本は国力を落としながら、さらに米国への依存を深めどんどんと危うい方向に向かいつつあります。

 敗戦から冷戦の終わりまで日本は当たり前のように米国に、外交・安全保障を依存してきました。実際、「軽武装・経済優先」という当時、自民党の主流派だった宏池会のような考えでも、実際、日本は豊かになっていたのですから。

 しかし、冷戦に「勝利」した米国は、傲りたかぶり、世界を一極支配する単独覇権システムを強引に構築しようとし、かえって世界の反発を買って多極化を招いてしまいました。

 にもかかわらず日本は、米国を不動のヘゲモン(覇権国)としてあがめたてまつり、依存をさらに深めており、米中対立の「最前線」に立たされつつあります。その戦争準備のために、国会から立法権を奪って、内閣独裁を実現し、超法規的な「政令」を繰り出せる緊急事態条項を含めた改憲をしようと躍起になっているのです。

 衆院選についての報道も連日行われていたのに、今回の選挙の真の争点である自民党の改憲案については、すべてのマスコミが開票が終わるまで沈黙し続けました。

 自民党単独で過半数を取るか、自公で過半数を取るか、などが問題なのではなく、改憲に前のめりな姿勢を見せる維新と国民がどれだけ議席を獲得するか。結果、自公プラス維新と国民を含めた改憲勢力が衆議院の4分の3に迫る議席を得て、改憲発議が可能になってしまったという事実をどう受け止めるか。その点こそが、今回の総選挙の真の争点だったのであり、そして選挙後に我々が直視しなくてはならない最重要課題なのです。

 しかしながら、大手メディアは、開票が終わるまで改憲問題の、特に最も危険な緊急事態条項については、大っぴらに報じたり、論じたりするのを、徹底して避けてきました。多くの国民に、その危険性を悟らせないためなのです。

 改憲勢力が改憲発議可能となる議席を占めるかどうか、というこの総選挙の真の争点を、事前に報じ、論じるメディアはIWJをおいては皆無に近く、ありとあらゆるテレビ局や大新聞は、程度の違いこそあれ「立憲議席増、自民議席減」という、根拠の怪しい(各社自身の調査の生データと剥離している)、無党派の中でも「やや立憲寄りで反自民」の層が、「油断」をするようなアナウンスを繰り返しました。

 そのあげく、投票率も上がらず、事前の予測とは真逆に立憲・共産の野党共闘が議席を減らし、自民自身は議席を減らしたものの、公明は微増、自民の「別動隊」である維新は、4倍増と躍進し、国民民主も微増となり、改憲勢力全体では議席を増やしました。

 そして、10月31日の投開票が終わった途端に、岸田総理や、維新の松井代表らが、手を翻したように、積極的に改憲について発言し始め、大手メディアは、これに飛びついて改憲について記事にし、番組で取り上げています。

 前段でも触れた通り、昨日16日の衆議院憲法審査会で、自民党の新藤氏は自民党が提示している改憲4項目の緊急事態条項について、「大規模な自然災害に加えて感染症の蔓延などといういわゆる有事と言うべき事態が発生した場合に、どのように対応するのか、国としての枠組みについて議論しておくことは、国民の関心も高く、極めて重要なことだ」と主張しました。そして、国民民主党の玉木代表は、「議論しなければならないのは、コロナ禍で明らかになった緊急事態における法の支配の空洞化で、ここを是正するための議論、つまり緊急事態条項の議論だ」と発言し、真の「正体」を露わにしました。

※衆院憲法審査会 衆院選後初の憲法論議 改正是非などで各党意見(NHK、2021年12月16日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211216/k10013390721000.html

 自民・公明・維新・国民の改憲勢力によって、憲法に「緊急事態条項」が書き加えられるのは、本当にすぐそこまで迫っています。

 自民党は改憲4項目を示していますが、その中の「緊急事態条項」こそが改憲の「本丸」なのです。IWJは、2012年に自民党が憲法改正草案を出した約10年も前からこの危険性を指摘し続けてきました。

 実際に私は、梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士との共著「前夜」にて、自民党の「緊急事態条項」を含む憲法改憲草案の危険性を徹底的に記しています。

※【増補改訂版・岩上安身サイン入り】前夜 日本国憲法と自民党改憲案を読み解く(IWJ書店)
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=171

※前夜 〜日本国憲法と自民党改憲案を読み解く(配信記事)
https://iwj.co.jp/wj/open/%E5%89%8D%E5%A4%9C

 しかし、ここまで緊急事態条項の必要性を正面に掲げるようになっても、改憲勢力は「災害のため」というカムフラージュを相変わらず口にして国民を欺きマスメディアも、緊急事態条項の中身の検討、その危険性については、まったく触れません。

 はっきりと言いきります。緊急事態条項は、「台湾有事」という言葉でしきりに安倍元総理らが煽り立てている、米国と中国との戦争に日本を参戦させること見すえて、この緊急事態条項によって、日本に戦時独裁体制を築き、国民の反対を強権発動で抑え込んで米国の傀儡国として、米本土を守るため、日本国民を犠牲にする無謀な戦争に突っ込むための仕掛けです。

 同時に、景気の回復やコロナ対策どころか、戦費調達で無制限に国債を増発して国の借金がどうにもならなくなったら、国家緊急権をもって、国民に対して大増税を強行するためでもあります。

 1946年、第二次大戦の敗戦の翌年、日本政府は国民に強制的に買わせた戦時国債がインフレで価値がなくなっている時、国家緊急権(緊急勅令)を発令して、「一回限り」という言い訳つきで全国民から財産を没収し、(最高税率90%!)インフレのために額面ほどの価値のなくなった国債の形ばかりの返済にあてて、表向きデフォルトをまぬがれた「前科」があるのです。

 来週の12月20日(月)午後7時から、永井幸寿弁護士に危険きわまりないこの「緊急事態条項」について岩上安身が単独インタビューを行います。フルオープンで公開しますので、知人、ご友人をお誘いの上ぜひ御覧になってください。
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

※(再掲)改憲で緊急事態条項が通れば「国民に『お前らの財産没収します!』なんてこともできます!」と明石順平弁護士が危惧!~岩上安身によるインタビュー 第937回 ゲスト 『データが語る日本財政の未来』著者 明石順平弁護士 第3弾
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/447524

※【エッセンス版】改憲で緊急事態条項が通れば「国民に『お前らの財産没収します!』なんてこともできます!」と明石順平弁護士が危惧!岩上安身によるインタビュー 第937回 ゲスト 明石順平弁護士 第3弾
https://www.youtube.com/watch?v=DSyU3bKBn5Y

※【矢野論文について・切り抜き5】岩上安身による弁護士 宇都宮健児氏、エコノミスト 田代秀敏氏インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=pHZl0wcn5-c

 その恐ろしい「財産税」のために、新円切り換えと同時に緊急勅令(=国家緊急権)を用いて、全国民の預金封鎖を行うという荒業まで用いたのでした。

 国家緊急権は、国家が、国民の意志とは無関係に超法規的な強大な権力をふるえるようになる、「悪魔の魔法の杖」の如きものです。

 国家緊急権という万能の「魔法の杖」を国家に渡さないように、IWJはこれまでもずっと、この問題に警鐘を鳴らし続けてきました! しかしこの問題は、マスコミではタブー扱いになっています。選挙前も、選挙後も、です。

 選挙後も、「改憲」の話は出ても、「緊急事態条項」については大きく取り上げたり、コミットしないよう、各政党の政治家も、御用記者クラブメディアも、慎重にふるまっています。口裏もあわせずして、大手メディアがことごとく、「緊急事態条項」については黙り続ける、こんな芸当がどうしてできるのでしょうか?

 多くの国民は世間の話題にもならないため、その危険性に気づかず、眠るように忘れさせられてゆくのです。

 その点の危うさを、IWJはずっと「炭鉱のカナリア」のように、近づく危機を1人でも多くの方に知らせるべく、叫び続けています!

 戦後憲法は、明治憲法に書き込まれていた、この危険な国家緊急権を取り除きましたが、自民党をはじめとする現在の改憲勢力は、再び憲法に書き入れようとしています。もしも書き込まれれば、どうなるのでしょうか。暴力的な愚行を一度やらかした政府です。二度とやらないなどと誰が保証できるのでしょうか。

 こうして、マスコミが沈黙し続けている自民党改憲案の危険性を訴え続けているIWJが、今、活動費が足りずに沈没しかけています! 市民の皆さんからの緊急のご支援がどうしても必要です!

岩上安身拝

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みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

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◆中継番組表◆

**2021.12.18 Sat.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】13:00~「経済浮上の決め手・内需拡大には『新しい資本主義』より『新しい最賃制』が有効!12.18最賃シンポジウム」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「労働者と研究者の経済・企業・労働と賃金に関する共同研究会」主催のシンポジウムを中継します。これまでIWJが報じてきた最低賃金関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%9c%80%e4%bd%8e%e8%b3%83%e9%87%91
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【IWJ_YouTube Live】15:30~「『コクミンテキギロン☆しよう!~ReStart~ #11 with 今井 一さん』Restartは、今井一さんと。[国民発議・国民拒否](イニシアティブ)制度の導入、活用で本当の主権者に、なれる?」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 「コクミンテキギロン☆チーム」主催の集会を中継します。これまでIWJが報じてきた今井一氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e4%bb%8a%e4%ba%95%e4%b8%80

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◆中継番組表◆

**2021.12.19 Sun.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・エリアCh3・奈良】13:30~「植民地主義に抗う沖縄と連帯する奈良県集会 ―登壇:丹羽雅雄氏(琉球民族遺骨返還訴訟弁護団長)、屋良朝博・前衆議院議員」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach3

 「琉球人遺骨返還を求める奈良県会議」主催の集会を中継します。これまでIWJが報じてきた沖縄戦関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%b2%96%e7%b8%84%e6%88%a6

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

黒田兼一・明治大学名誉教授「日本の賃金水準は30年間ずっと停滞したままだ」! 18日のシンポで「全国一律最賃制実現に向けた最賃法改正の提言」を発表予定~12.15「12.18最賃シンポジウム」開催に関する記者会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/500222

「生産性が低いフリーランスはいなくなってくださいと言われているように感じる!」消費税免税事業者を追い詰めるインボイス制度で「1ヶ月分の収入を失う」!!~12.16《STOPインボイス!》財務省への署名簿提出及び記者会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/500265

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■トヨタ、2030年に35%EV化を発表!「レクサス」ブランドは2035年に100%EV化!! 豊田章男社長「今のトヨタはEVでもファン・トゥ・ドライブなクルマ作りができる」と自信を表明! 他方で「燃料電池もプラグインハイブリッドもハイブリッドもガソリンも」という「全方位戦略」に脱炭素の観点から批判も!

 ミディアムクラスSUV、コンパクトSUV、ミラージクラスSUV、ディアムクラスセダン、小型セダン、2ドアスポーツカー、ピックアップトラック、ミニバン、マイクロボックス、バス…

 12月14日、トヨタ自動車が一度に16車種ものバッテリー電気自動車(BEV)を、説明会で公開しました。

※バッテリーEV戦略に関する説明会(トヨタ自動車、2021年12月14日)
https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/36428939.html

 説明会で豊田章男社長は、「2030年までに30車種のBEVを展開し、グローバルに乗用・商用各セグメントにおいてフルラインでBEVをそろえる」と発表し、「2030年にBEVのグローバル販売台数で年間350万台を目指す」と表明しました。

 トヨタの年間生産台数は、2021年度で約900万台です。コロナ禍での減産を考慮すると、年間生産台数の約35%をEVにするということになります。

 豊田社長はさらに、高級車「レクサス」ブランドでは、「すべてのカテゴリーでBEVフルラインナップを実現し、欧州、北米、中国でBEV100%、グローバルで100万台の販売を目指す。さらに、2035年にはグローバルでバッテリーEV100%を目指す」と表明しました。

 「電池の領域では、トヨタは長年にわたり、内製で、電池の研究開発と生産を続けてまいりました。(中略)

 2008年には電池研究部を設立し、全固体電池など、次世代電池の研究も行っております。

 そして、昨年、電池事業を一貫して行うプライム プラネット エナジー&ソリューションズを設立いたしました。

 私たちは、この26年間、1兆円近い投資をし、累計1900万台以上の電池を生産してまいりました。(中略)

 今後は、電池関連の新規投資を9月に発表いたしました1.5兆円から、2兆円に増額し、さらに先進的で、良品廉価な電池の実現を目指してまいります」

 BEVの要である電池について、豊田社長は2兆円の投資を表明しました。また、この2兆円とあわせて、2030年までにBEV関連の研究費や設備投資を4兆円と表明しています。

 11月4日に発表されたトヨタ自動車の第2四半期決算では、今期の連結業績予想は営業利益2兆8000億円と見込まれていますから、投資規模の大きさがわかります。

※決算報告 2022年3月期 第2四半期決算情報(トヨタ自動車、2021年11月4日)
https://global.toyota/jp/ir/financial-results/

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■<IWJ取材報告>「生産性が低いフリーランスはいなくなってくださいと言われているように感じる!」消費税免税事業者を追い詰めるインボイス制度で「1ヶ月分の収入を失う」!!~12.16《STOPインボイス!》財務省への署名簿提出及び記者会見

 12月16日午前10時半より、東京都千代田区の衆議院第一議員会館で、「フリーランス・個人事業主の市民の会」が、2023年10月に導入される「インボイス制度」に反対する3万1570筆の署名を財務省に提出し、その後、記者会見を行いました。

 「インボイス」とは、政府が導入する「適格請求書」制度です。この制度導入により、2023年10月1日以降、事業者が仕入れ税額控除(課税売り上げから課税仕入れに関する消費税を控除すること)を受けるためには、「適格請求書等保存方式」という、新しい要件を満たした請求書や納品書で取引をしなくてはならなくなります。

 この「適格請求書」には、「インボイス制度の登録番号」が記入されます。登録番号は、消費税の課税事業者登録をしなければ発行されません。

※ インボイス制度の概要(国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice_about.htm

 ここで問題になってくるのが、売上高1000万円以下の小規模事業者です。現在、売上高1000万円以下の小規模事業者は、原則消費税の納付が免除されています。

※売上高が1,000万円を超える場合(消費税について)(国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki2017/a/01/1_11.htm

 しかし、インボイス制度が導入されれば、事業者(発注側)が免税事業者(受注側)から仕入れ取引を行った場合、仕入れ税額控除ができなくなります。

 これを避けるためには、売上高1000万円未満の小規模事業者(フリーランス、個人事業主)であっても、課税事業者登録をして、消費税を納付しなければなりません。あるいは、「課税事業者登録をしなければ、取引をやめる」と、発注側が受注事業者に登録を強要することも考えられます。

 消費税のインボイス制度が実施されれば、全国約500万の免税事業者や約1000万人いるといわれるフリーランスに、消費税の納付義務が広がります。コロナ禍で苦しんでいる中小業者や個人事業主など、幅広い人々から制度の中止を求める声が上がっています。

 「個人事業主とフリーランスは、インボイス制度で今、まだ始まる前なのに、不安と苦しみをすごく覚えています。その声を届けに来ました。どうぞよろしくお願いします」。

 署名サイト「change.org」で「《STOPインボイス!》弱いものから搾取し、多様な働き方とカルチャーを衰退させるインボイス制度を廃止してください!」というキャンペーンを立ち上げたライター・編集者の小泉なつみ氏は、そう言って財務省の担当官に署名簿を手渡しました。

 続いて、財務省の担当官が質問に答える形での意見交換が行われました。

 しかし、「インボイス制度の導入は、平成28年度の法律改正、およそ6年前の法律改正で決まったこと」など、その回答は誠実なものとは程遠い、一方的な内容でした。

 参加者からは、「これで納得する方がいらっしゃるんですか? 私は何一つ納得できなかった」「はっきり言って今の説明の何パーセント理解できたか自分でもわからない」などの声が上がりました。

 意見交換に参加した日本共産党の宮本徹衆議院議員は、財務省担当官に、次のように訴えました。

 「『色々な対策はとりますよ』とおっしゃいますけど、現状は、今の日本社会の大企業と中小企業、フリーランスの皆さんとの力関係のもとでは、なかなか皆さんがおっしゃるような状態になっていないまま推移してきているわけですよ、ここ数年ね。

 そのもとで、見直しを始めなければいけない時期に私は来ていると思いますので、先ほど、『出版業界の実態調査をしてくれ、働いている方の話を聞いてくれ』という話がありましたけれども、本当にですね、ぜひ、現場の皆さんの声をもっとたくさん聞いて、本当にこのままやっていいのかということを真剣に検討して頂きたい」。

 その後の記者会見には、小泉氏、グラフィックデザイナーの中村健(たけし)氏、フィナンシャルプランナー・ライターの菊地季美子氏、以前からインボイス制度の導入に反対してきた税理士の佐伯和雅氏と全国商工団体連合会・常任理事の中山眞(まこと)氏が登壇しました。

 会見冒頭、小泉氏は次のように訴えました。

 「まず私がインボイス(適格請求書)を発行する事業者になれば、私の場合ですが、大体、約一月分の収入を失います。つまり、一月分タダ働きすることになるわけです。それが嫌なら、発注元から切られるかもしれないリスクを背負うことになります。

 この制度は、『AかBか選んでいいよ』と言っているように見えるのですけれども、AもBも無傷ではいられません。むしろ、どちらも大怪我をします。そのような選択を私は選択と呼ばないと思います。

 この聞き慣れない、すごく難しい制度を私なりに理解したとき、私は大げさでなく、私の尊厳を踏みにじられていると感じました。『生産性が低いフリーランスは、いなくなってください』と言われているように感じました。

 とかく、売上が1000万円以下の事業主は弱い立場です。仕事をくれる会社に楯突けるはずがありません。

 正直、このような活動を今ここでしていることも、とてもハイリスクだと思っています。顔を出して、名前を出して、この時間を使っていること、この瞬間、売上げを失っています。ここにいる皆さんそうです」。

 その上で小泉氏は「なぜ国の制度が、私の未来を応援するのではなく、不安にさせるのか、納得できなくて、今、ここにいます」と涙を流しました。

 また、菊地氏は、インボイス制度に反対する理由について、フィナンシャルプランナーの資格試験のための税金に関する勉強を通じて、「納税者有利と言われる日本の税制」に大きな不信感をもったためとし、「民間で税を押し付け合っている」のを政府は高みの見物をしており、インボイス制度は「搾取の正当化」ではないかと痛烈に批判しました。

 中山氏は、「先ほどの財務省担当官からの説明を聞いていて、本当にフリーランスの皆さんへのリスペクトがないんだなということをつくづく感じました。まあ、決めたら従えと、そのあとどうなるかは、おまかせで。こんなことでいいのか、と思う」と述べました。

 また、佐伯税理士は、インボス制度の説明を行いました。

 詳しくは、ぜひ全編動画を御覧ください。

※「生産性が低いフリーランスはいなくなってくださいと言われているように感じる!」消費税免税事業者を追い詰めるインボイス制度で「1ヶ月分の収入を失う」!!~12.16《STOPインボイス!》財務省への署名簿提出及び記者会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/500265

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

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IWJ編集部(岩上安身、浜本信貴、城石裕幸、尾内達也、富樫航、中村尚貴)

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岩上安身サポーターズクラブ事務局
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