■■■ 日刊IWJガイド・番組表「本日決着! 官房機密費関連文書の開示請求で最高裁が統一判断くだす! 『闇』に光はあたるか!? 開示請求者である神戸学院大学教授・上脇博之氏に岩上安身が単独独占インタビュー!/マティス米国防長官『北朝鮮との戦争の計画ある』、平昌冬季オリンピック後が一つの鍵か!?/神田香織氏・広瀬隆氏が登壇! 1月20日(土)開催『福島応援プロジェクト茨城』主催講演会『原発事故から命を守るために』へぜひお運び下さい!」2018.1.19日号~No.1953号~ ■■■
(2018.1.19 8時00分)
★本日の日刊IWJガイドは以下の内容でお届けします!
┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■<はじめに>本日決着! 官房機密費関連文書の開示請求で最高裁が統一判断くだす! 『闇』に光はあたるか!? 開示請求者である神戸学院大学教授・上脇博之氏に岩上安身が単独独占インタビュー!(IWJ編集部)
┠■【中継番組表】
┠■<ニュース・フラッシュ!>(ぎぎまき、川上正晃)
┠――【1】マティス米国防長官「北朝鮮との戦争の計画ある」、平昌冬季オリンピック後が一つの鍵か!?
┠――【2】社会的評価が下げられた? 松井府知事が米山新潟県知事を提訴! 米山氏は「SLAPP訴訟」だと批判!
┠■<★新記事アップ+イベントのお知らせ★>【寄稿】東海第二原発の再稼働で事故が目前に〜「福島応援プロジェクト茨城」主催講演会「原発事故から命を守るために」が2018年1月20日(土)開催! 神田香織氏、広瀬隆氏登壇、IWJ も協賛!(段田亜由美)
┠■<★岩上安身のインタビュー報告★>警察官はひき逃げしてもクビにならない!? 年間100件を超える非公表の警察の「見えない不祥事」に情報公開制度で立ち向かう! 岩上安身による小笠原淳氏+寺澤有氏インタビュー!(城石エマ)
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<はじめに>本日決着! 官房機密費関連文書の開示請求で最高裁が統一判断くだす! 『闇』に光はあたるか!? 開示請求者である神戸学院大学教授・上脇博之氏に岩上安身が単独独占インタビュー!
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おはようございます。IWJ編集部です。
まもなく確定申告シーズンが到来します。昨年は森友学園問題で、佐川宣寿・理財局長(当時)がデタラメな説明を繰り返し、重要な資料をことごとく「廃棄した」と開き直りました。個人事業主などは領収書1枚の紛失で泣きをみますが、佐川氏はお咎めを受けるどころか国税庁長官への出世を果たし、国民は怒り心頭。今年の確定申告は荒れそうだと言われています。
しかし、この世の中には、領収書も何も必要なく、自由に好き勝手使っても許される、国民の税金を原資とした莫大な「経費」があります。「官房機密費」(=内閣官房報償費)です。今日はこの官房機密費の使途をめぐり、最高裁でとても重要な裁判の判決が出ることになっており、注目が集まっています。
そもそも官房機密費とは何か、「聞き覚えはあるけどよくわからない」という方も少なくないと思います。政府は官房機密費について、「国が国の事務または事業を円滑かつ効果的に遂行するため、当面の任務と状況に応じ、その都度の判断で最も適当と認められる方法により機動的に使用する経費」などと、もっともらしく説明しますが、実態はどうでしょう。
・官房機密費に関する政府答弁書
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b151019.htm
官房機密費は官房長官の裁量で自由に使うことができ、支出には領収書が不要で、使途は公表されないため、会計検査院による監査もほぼ適用外。年間予算は毎年10億円以上にのぼり、昨年は約12億3000万円だったとされていますが、菅官房長官が何に使ったのかまったくわかりません。
この経費は過去にどのような使われ方をしていたか。共産党は2002年、宮沢喜一内閣時代の1991年11月〜92年12月を対象とした「官房機密費資料の裏付け調査の結果」を公表しました。ここには驚くべき内容が記されています。
当時官房機密費を管理していたのは宮沢内閣の加藤紘一官房長官ですが、例えば当時の多田宏・内閣参事官室首席内閣参事官に「餞別」として、官房機密費から30万円の「背広代」が出ています。「餞別」は外遊の際にも配られ、東欧を訪問した綿貫民輔幹事長に100万円、同行していた小泉純一郎、熊谷弘・両副幹事長に50万円が与えられていました。
「パーティー」でも派手に配られ、例えば中曽根康弘出版記念パーティーで30万円、江田五月氏のパーティーで50万円、山本有二氏のパーティーで10万円など、計13件が記載されています。他にも宮沢首相による党内の接待ゴルフで約44万円、加藤官房長官の地元入りに際して245万円、自民党関係者の「香典」として5万〜20万円が支出されていました。
・「官房機密費資料の裏付け調査の結果」(2002年4月13日、しんぶん赤旗)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik/2002-04-13/uraduke.html
2010年には、小渕恵三内閣で官房長官を務めた野中広務氏が毎日新聞のインタビューで、「(総額は)月に5000万から7000万円。(自民党)国対委員長に与野党国会対策として月500万円、首相の部屋に1000万円、参院幹事長室にも定期的に配った」と証言。また、「政治家から評論家になった人が小渕(恵三首相)さんに『家を建てたから3000万円、祝いをくれ』と言ってきたときは『絶対だめだ』と止めた」とも暴露しています。
また、小渕内閣で官房副長官を務めた鈴木宗男氏は、「歴代の総理経験者に、盆暮れに1000万円ずつ。それは自民党政権の中で、長年引き継がれていた慣例だった」と官房機密費の用途を明かしています。さらに98年の沖縄県知事選挙で、自民党が支援する稲嶺惠一候補の陣営に機密費から3億円ものお金が渡されたとも鈴木氏は証言。選挙は結局、稲嶺氏が現職・大田昌秀知事を破って当選。これが事実であれば、時の政権が国民の税金で首長選の結果を左右した、実に犯罪的な政治工作だと言えます。
官房機密費は言論界の大物にも配っていたようで、野中氏によると、「1人だけ返してきたのが田原総一朗さん」。その田原氏は2012年1月26日、自由報道協会の記者会見で、「野中さんはいくら僕に渡そうとしたか。こういう場だからはっきり言う。1000万円です」と、その驚きの金額を明かしています。
こうして官房機密費でどっぷりと「餌付け」されたジャーナリストや評論家が、影響力をもってテレビで情報発信しているわけですから、テレビから流れてくる情報がいかに信用できないか、これだけで丸わかりですね。
今回、官房機密費の使途の公開を求め、国を提訴したのは、IWJではお馴染み、「政治資金オンブズマン」の上脇博之・神戸学院大教授です。
上脇教授らは3件の訴訟で、次の文書の開示をそれぞれ求めています。
(1)安倍総理の官房長官時代の2005年から2006年に支出された約11億円
(2)河村建夫議員が長官時代の09年9月の約2億5000万円
(3)菅官房長官による2013年の約13億6000万円
最初これらの文書を開示請求した際は、「黒塗り」文書さえ出てこず、ほとんどの書類が全面不開示でした。理由は「業務遂行に支障を及ぼすおそれ」と「国の安全や他国との信頼関係が損なわれるおそれ」があるからだそうですが、背広代やパーティー代に支出していた過去もある以上、不開示理由は非常に疑わしいと言わざるを得ません。
裁判の過程で、官房機密費には「政策推進費受払簿」、「出納管理簿」、「報償費支払明細書」、「支払決定書」、「領収書等」という、5種類の文書が存在することが明らかになりました。このうち、大阪高裁の2件の判決が「政策推進費受払簿」、「出納管理簿」、「報償費支払明細書」について開示すべきだと認めましたが、大阪高裁判決の1件は国の全面不開示処分を実質的に是認する内容となりました。
このように高裁では3件の判断が分かれましたが、本日の最高裁は、ついに「統一判断」を下します。しかし、これらの文書には支払相手先は書かれておらず、肝心なところは何も分かりません。それでも暗闇の中に一筋の光があたるかどうか、とても重要な裁判になります。
IWJは本日、判決後の記者会見を取材し(司法記者クラブなので録画取材になります)、直後、原告の上脇氏を事務所にお迎えし、岩上さんが独占インタビューを行います!どんな結果が待っているか、まだ誰にもわかりませんが、判決の全容を上脇氏本人から詳しくお聞きしますので、ぜひご覧ください!
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そして、IWJでは現在、東京の事務所に勤める新規スタッフを緊急募集しています。募集職種は、テキスト、中継・動画、事務の3種類です。
「テキスト班」は、日刊IWJガイドの執筆の他、日々の岩上さんのインタビュー用パワーポイント資料の作成や、リサーチ、実況ツイートなどをおこなう他、「記者」として取材や記事作成も担当します。非常勤講師やポスドク、院生の方など、ぜひ、IWJで働きませんか?
現場へ行く仕事以外にも、パワポ作成やリサーチなど、机に向かってこなす仕事もたくさんあります。事務所へ来ていただければありがたいですが、在宅でも構いません。資料の読解力や文章力、リサーチ能力といった情報処理能力と、チームで動く協調性、事務処理能力のある方のご応募をお待ちしております!
「中継・動画班」はカメラマンとして現場に駆けつけ、取材をおこなった後、動画を編集するほか、簡単な記事を執筆することもあります。突然の取材にも飛び出して行けるフットワークの軽さが命で、雨の屋外で取材することもあるため、心身ともにタフな方を歓迎しています! また、現在、動画編集に詳しい方、得意な方も募集中です。数多あるYouTube動画の中でIWJを効果的にアピールするアイディアやテクニックをお持ちの方、ぜひご応募ください!
「事務班」は、電話やメールでの外部の方との連絡、岩上さんのスケジュールを把握した上でインタビューのアポイントメント取り、講演や出張、各種イベントなどのスケジュール調整・準備などをおこなう他、IWJがおこなっている全国各地からの中継市民さんによる動画配信のスケジュール管理なども担います。IWJでは「事務・ハドル班」と名づけている部署です。「ハドル」とは、アメフト用語でいう「作戦会議」で、IWJのスケジューリングの屋台骨となる、とても重要なお仕事です。
大臣会見などは、大手メディアの記者クラブが仕切っているのが現実で、取材の申し込みをした後、記者クラブ側から返事が来るのが夕方から夜になるのも珍しくないため、ハドル班の業務は9時―5時で帰れる仕事ではありません。夜の8時、9時ころまで働ける方を募集しています。そのかわり、朝のスタートは11時頃と遅めです。また、逆に事務班は朝早目の出勤となります。
いずれの職種もチームで動く仕事のため、協調性とコミュニケーション能力の高い方を募集しています。IWJのスタッフとなり「IWJの活動を内部から支える」というご支援・応援の形もあると思います。ご興味のある方は、ぜひ以下のフォームからご応募ください。
※【IWJレギュラースタッフ募集フォーム】
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◆中継番組表◆
**2018.1.19 Fri.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【Ch4】14:15~「内閣官房報償費(機密費)の情報公開訴訟 最高裁判決 上脇博之氏(「政治資金オンブズマン」共同代表・神戸学院大教授)ら原告団出廷の模様」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
内閣官房報償費(機密費)の情報公開訴訟 原告団出廷の模様を最高裁判所正門前より中継します。
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【Ch5】15:00~「日本外国特派員協会主催 書籍『追及力 権力の暴走を食い止める』共著者・東京新聞記者 望月衣塑子氏、自由党参院議員 森ゆうこ氏 記者会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
日本外国特派員協会主催の記者会見を中継します。
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【IWJ_Youtube live】19:00頃~「官房機密費関連文書の開示請求、最高裁の判断は?『闇』に光はあたるか!? 岩上安身による神戸学院大学教授 上脇博之氏インタビュー」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
内閣官房報償費(機密費)情報公開訴訟について、岩上安身が神戸学院大学・上脇博之教授へインタビューします。
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【Ch2】20:30~「福島第一原子力発電所2号機・原子炉格納容器内部調査に関する会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=2
東京電力による記者会見を中継します。
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【タイムリー再配信 97・IWJ_Youtube live】21:00~「岩上安身×原田宏二(元北海道警釧路方面部長)~北海道警”裏金問題に”迫る!(後編)」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
2010年8月に収録した、岩上安身による原田宏二氏(元北海道警釧路方面部長)インタビューを再配信します。
▲▽▲▽官邸前抗議関連 ▽▲▽▲
【Ch5】18:30~「再稼働反対!首相官邸前抗議」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
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【IWJ_TOKYO8】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=tokyo8
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◆中継番組表◆
**2018.1.20 Sat.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【ツイキャス・エリアCh1・滋賀】15:00~「3000万人署名の推進を!安倍政権のウソ、違憲立法を許さない!冬の学習会-講師 高山佳奈子氏」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_areach1
「憲法を守る滋賀共同センター」主催の学習会を中継します。
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【ツイキャス・IWJ_KYOTO1】15:00~「田中宏 講演会 朝鮮学校差別の根っこは何か ―『高校無償化』裁判を考える―」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_kyoto1
「山根実紀論文集編集委員会」、「同志社コリア研究センター」主催の講演会を中継します。
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【録画配信・YouTube Live】21:00~「自国の歴史とどのように向き合うのか ヒトラーの裁判官・フライスラーと司法の闇 岩上安身によるジャーナリスト・ヘルムート・オルトナー氏インタビュー <字幕付き>」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
2017年12月収録の岩上安身によるジャーナリスト・ヘルムート・オルトナー氏インタビューを録画配信します。
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◆昨日アップした記事はこちらです◆
処理水タンクがもはや限界に近い福島原発!
そのためトリチウム汚染水の海洋放出を迫られている東京電力。IWJ記者がトリチウム水に汚染された魚介類を食した際の安全性の根拠を問うと「科学的データはなく研究もしていない」!?
――東電定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/409625
「席が空くのを待ち続けることをやめて自分たちのテーブルをつくった」市民の行動が産んだ核兵器禁止条約は「お花畑」じゃなく明確な現実!~ノーベル平和賞授賞のICAN事務局長ベアトリス・フィン氏が対話集会で
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/409716
トリチウム処理水の放出を急ぐ原子力規制委員会。IWJ記者がトリチウムによる健康被害の懸念を問うと「すべての原発は放出している」。それなら皆、不安では!?「しかし廃炉が暗礁に乗り上げる」――更田豊志原子力規制委員長
定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/409826
「私が海水注入停止を指示したことはない」「安倍総理は虚偽の情報を撒き散らして私を政権から引きずり降ろそうとした」――3.11当時、一体何が!?
菅直人元総理に岩上安身が訊く!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/409824
【岩上安身のツイ録】「海水注入を止めたのは官邸指示」というデマ情報を流した東電、誤報を流した読売と産経、そしてデマ拡散を政治利用してきた安倍晋三氏らはこの機会に改めて謝罪と訂正し、菅氏の名誉回復を図るべき!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/409883
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<★新記事アップ+イベントのお知らせ★>【寄稿】東海第二原発の再稼働で事故が目前に〜「福島応援プロジェクト茨城」主催講演会「原発事故から命を守るために」が2018年1月20日(土)開催! 神田香織氏、広瀬隆氏登壇、IWJ も協賛!
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2011年3月の福島第一原発過酷事故からもうすぐ7年になります。
どこをどうひっくり返しても、経済的に、そして倫理的に不合理な原発は、世界中で見捨てられている発電方法なのに、日本では再稼働され続けています。
1月17日には岩上さんが菅直人元首相へのインタビューを行いましたが、その中で菅氏は「原発がなくてもやっていけることは証明されている。世界全体での発電量は、原発によるものより太陽光や風力発電が勝っている」と語りました。また、かつて自然エネルギー発電を牽引している国といえば、北欧やドイツなどのイメージが強かったのが、現在は太陽光・風力いずれも第1位は中国、風力の第2位がアメリカであることを指摘しました。自然エネルギーのコストが下がっているため、イデオロギーなどとは無関係に、各国が自然エネルギー発電にシフトしているのです。
この世界の流れに対し、日本の電力大手や政府が原発にこだわり続けるのは、もはや原発ムラや関係者の既得権益のためであり、目先の利益のためだけであることも、菅氏は強く訴えました。
※「私が海水注入停止を指示したことはない」「安倍総理は虚偽の情報を撒き散らして私を政権から引きずり降ろそうとした」――3.11当時、一体何が!? 菅直人元総理に岩上安身が訊く! 2018.1.17
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/409824
・世界と日本の自然エネルギーの動向(公益財団法人 自然エネルギー財団)
https://www.renewable-ei.org/images/pdf/20170214/5_20170214_TeruyukiOhno_JP.pdf
ただでさえ「危険で高コストなお荷物」原発は、地震・火山国である日本においては、さらにその危険度を加味する必要があります。昨年12月13日、広島県と愛媛県の住民が、愛媛県の伊方原子力発電所3号機の運転差し止めを求めた抗告審で、広島高等裁判所が運転停止を命じるという画期的な判断を下したのは皆様の記憶にも新しいところかと思います。
・伊方原発運転差し止め=「火砕流、到達の可能性」-3号機仮処分・広島高裁(時事ドットコム、2017年12月13日)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017121300147
※広島高裁の決定が今後の原発訴訟を変える!? 火砕流の危険にさらされているのは伊方原発だけではない! 岩上安身による脱原発弁護団全国連絡会共同代表・海渡雄一弁護士インタビュー 2017.12.19
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/408075
1月16日にも、鹿児島の川内原発の足元に横たわる霧島火山群の一つ、新燃岳に関し、火山活動が活発化しているとの報道がされています。日本という国は、地理学的な面からも原発リスクは際立って高いのです。
・新燃岳、火山活動が活発化 2日連続で地震100回超、警戒レベルは3のまま(産経west、2018年1月16日)
http://www.sankei.com/smp/west/news/180116/wst1801160047-s1.html
そんなハイリスクな日本の国土に原発を建設することが、どんなに愚かな間違いであるかということを訴え続けてきた、作家でIWJでもたびたびご登場いただいている広瀬隆さんが、新たな事故の危険を警鐘する『日本列島の全原発が危ない! 広瀬隆 白熱授業』(http://amzn.to/2Dozpsj)を出版されました。
きたる1月20日(土)、茨城県の土浦市で、広瀬さんと、講談師の神田香織さんによる2部構成イベント「原発事故から命を守るために」が開催されます。こちらはIWJも協賛しております。
同じ茨城県の東海村では、運転開始から40年を迎える老朽炉、東海第二原発の再稼働に向けた手続きが着々と進んでいます。7割以上の県民が、原発の再稼働に反対と答えているとのアンケート調査が出ていながら、2017年8月の県知事選では、原発推進派の自民党推薦の大井川氏が選ばれるという衝撃的な結果が出ています。
原発の危険性の実感がまだまだ薄いのではないか、という危機感とともに、今回の告知のために「福島応援プロジェクト茨城」の小張佐恵子さんが寄稿をしてくださいました。開催間際となってしまいましたが告知記事をアップいたしましましたので、以下をお読みの上、ぜひお運びいただければと存じます!
※【寄稿】東海第二原発の再稼働で事故が目前に〜「福島応援プロジェクト茨城」主催講演会「原発事故から命を守るために」が2018年1月20日開催!神田香織氏、広瀬隆氏登壇、IWJ も協賛! 2018.1.19
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/409937
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●「原発事故から命を守るために」ご案内●
・日時:1月20日(土) 12:30開場
・場所:土浦市大和町9-1 ウララビル5F 茨城県県南生涯学習センター多目的ホール
・お問い合わせ先:福島応援プロジェクト茨城
http://blog.goo.ne.jp/oueniba
・入場料
前売:一般1500円 学生・障がい者800円
当日:一般1800円 学生・障がい者1000円
福島県避難者・高校生以下は無料
・チケット問合せ:090-9108-0464(小張)・090-7845-6599(長田)・029-857-8845(花小路)
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※選挙前に一考を! 原発を抱えたままの日本でいいのか!? 迫る直下型地震、原発が北朝鮮のミサイル標的になる恐怖!「原発はすぐに止めなければ」~ノンフィクション作家・広瀬隆氏インタビュー 2017.10.20
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/402416
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<★岩上安身のインタビュー報告★>警察官はひき逃げしてもクビにならない!? 年間100件を超える非公表の警察の「見えない不祥事」に情報公開制度で立ち向かう! 岩上安身による小笠原淳氏+寺澤有氏インタビュー!
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おはようございます、IWJ記者の城石エマと申します。
昨日岩上さんは、フリーライターの小笠原淳氏と、ジャーナリストの寺澤有氏にインタビューをしました。
昨年9月に上梓された小笠原氏の著書『見えない不祥事~北海道の警察官はひき逃げしても首にならない』(http://amzn.to/2FMkWVs)の出版記念パーティーで、岩上さんが小笠原氏と寺澤氏と顔を合わせたことから昨日のインタビューは実現しました。
普段は「北方ジャーナル」で筆を執り、幅広い取材をこなす小笠原氏は、2015年に相次いだ北海道警察の不祥事のニュースをきっかけに、警察への取材を始めます。そしてその過程で、道警が職員の起こした不祥事の全てを公表しているわけではない、という事実に行き当たりました。そこから、小笠原氏の地道な情報公開請求の繰り返しが始まります。
道警から手に入れた「懲戒処分一覧」に記載されていた不祥事のうち、半数以上を未発表事案が占めていました。不祥事を起こした職員の氏名、生年月日、採用年月日、係、所属(の一部)、階級(の一部)は黒塗りにされていましたが、公開された「処分内容」の欄には、拾得物の騙し取りや点数切符の捏造、強制わいせつなど、目を疑うような不祥事の数々が並んでいました。
しかし、驚きはこれだけにとどまりません。警察は「懲戒処分」よりも軽い処分として、「監督上の措置」を行うことを定め、この「監督上の措置」は、警察の独自の指針によって、そもそも公表されないことになっていたのです。しかも、小笠原氏が情報公開請求で手に入れた「監督上の措置一覧」を見ると、2015年だけで130件、中には、交通事故、拳銃の放置、パワハラ発言、ストーカー行為、速度違反、弾丸紛失、ひき逃げと傷害、器物損壊、横領など、違法性が疑われるものがズラリと並んでいたのです。
正義感や倫理観をもって、市民の安全を守ってくれているはずの警察が、なぜ、こんなことを――?
「警察って、荒涼とした世界なんですよ」
小笠原氏が明かす道警の不祥事にとまどう視聴者をよそに、これまでに散々警察の腐敗を目にしてきた寺澤氏は、吐き捨てるようにそう述べました。
小笠原氏は、警察がこうして自ら不祥事を起こしたり、その不祥事を隠してしまう一方で、民間人の起こした事件・事故の際には、警察が「報道メモ」として、氏名や年齢、性別、職業、住所など、様々な個人情報を発表していることに、大きな疑問を呈しました。
なぜ、このようなことが起きてしまうのでしょうか?
「昔、巡査が女子大生を拳銃で射殺した事件もありましたが、警視総監は辞めませんでした。トップがそうだから、下も『強制わいせつくらいいいじゃん』ってなりますよ。崩壊しています」
そのように述べた寺澤氏。そして実際、取材を繰り返してきた小笠原氏は、警察の組織的問題、とりわけ、警察の「ノルマ」体質の問題に行き当たります――。
3人の話が盛り上がったインタビューではありましたが、観終えた人たちからは、「怖い」という書き込みもYouTubeのコメント欄に見受けられました。警察の腐敗は、冤罪事件の多発と切っても切り離せません。そう考えていけば、普通に生活をしている私たちがいつ、警察の腐敗の「犠牲」になるともわからないのです。
昨日の配信を見逃してしまった方は、ぜひ、以下のURLよりアーカイブをご視聴ください!
※警察官はひき逃げしてもクビにならない!? 年間100件を超える非公表の警察の「見えない不祥事」に情報公開制度で立ち向かう! 岩上安身による小笠原淳氏+寺澤有氏インタビュー!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/409850
また、小笠原氏には、ご著書『見えない不祥事~北海道の警察官はひき逃げしても首にならない』( http://amzn.to/2FMkWVs )にサインを入れていただき、「IWJ書店」で販売を開始しました! 限定冊数で入荷しておりますので、お求めの際はどうぞお早めにお願いします!
【小笠原淳さんサイン入り】見えない不祥事~北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=362
それでは今日も1日、よろしくお願いします。
※日刊IWJガイドのフルバージョンは下記URLより御覧ください。
http://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20180119
IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/ 】