■■■ 日刊IWJガイド・番組表「『人権を極端に抑圧した総動員体制だったのはせいぜい2年間』!? 国際政治学者・三浦瑠麗氏がマスコミに堂々デマ! 掲載元の東京新聞はIWJの直撃取材に『本紙の見解とは異なる』と回答!/『文武両道は2流』~甲子園初出場を決めた下関国際高等学校の坂原監督の持論が物議をかもす!」2017.8.18日号~No.1799号~ ■■■
(2017.8.18 8時00分)
★本日の日刊IWJガイドは以下の内容でお届けします!
┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■<はじめに>「人権を極端に抑圧した総動員体制だったのはせいぜい2年間」!? 国際政治学者・三浦瑠麗氏がマスコミに堂々デマ! 掲載元の東京新聞はIWJの直撃取材に「本紙の見解とは異なる」と回答!(原佑介)
┠■【中継番組表】
┠■<ニュース・フラッシュ!>(ぎぎまき・原佑介・段田亜由美)
┠――【1】「両方に非がある」発言後、トランプ大統領が軍・政界・政財界・スポーツ界から孤立! 元NBA選手がインスタグラムで「憲法25条」発動を提案!
┠――【2】9月の代表選を前に民進党から3人目の離党者!「日本ファーストの会」が次期衆院選で54議席獲得を目標に! 小池都知事との連携は?枝野氏は否定的、前原氏は「可能性ある」
┠――【3】本日、中国・四国地方の9県で北朝鮮ミサイル発射を想定してJアラート訓練を実施! 有事を演出し危機感を煽る「プロパガンダ」を見抜け!
┠――【4】「文武両道は2流」~甲子園初出場を決めた下関国際高等学校の坂原監督の持論が物議をかもす!
┠■<★昨日の岩上さんのインタビュー報告★>共謀罪と監視社会~スノーデン文書により明かされた日本政府とNSAの関係とは? 岩上安身による元朝日新聞記者・ジャーナリスト・小笠原みどり氏インタビューを配信しました!(林俊成)
┠■<お知らせ>平和主義を破壊する安倍政権の姿勢は、「法匪」そのもの!? 書籍『前夜・増補改訂版』は、安倍政権の憲法改正による憲法原理の破壊を理解するための必読書!(小田和治)
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<はじめに>「人権を極端に抑圧した総動員体制だったのはせいぜい2年間」!? 国際政治学者・三浦瑠麗氏がマスコミに堂々デマ! 掲載元の東京新聞はIWJの直撃取材に「本紙の見解とは異なる」と回答!
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おはようございます。IWJテキスト班の原佑介です。
涼しくて過ごしやすい夏が続きますね。本当は35度くらいあるともっと夏らしさを感じられると思うのですが、たまにはこんな夏も悪くないかもしれません。
8月と言えば「敗戦」を振り返る月でもあり、今、どのメディアも「終戦記念特集」を組んでいます。中でもNHKスペシャル「インパール作戦」「731部隊の真実~エリート医学者と人体実験~」「樺太の地上戦犠牲者」は視聴者から高い評価を得ているようです(もちろん、ネトウヨは「反日番組だ!」と泡を吹いています)。
IWJのトップページも現在、最近アップした戦争に関する新記事が並んでいますので、ご紹介します。
昨日アップしたのが、「人権を極端に抑圧した総動員体制だったのはせいぜい終戦直前の2年間だけだ」などとうそぶいた、国際政治学者・三浦瑠麗氏への反論記事です。岩上さん自身が厳しく批判を展開しましたが、三浦氏のデマ証言が掲載されたのは、なんとリベラル派から厚い信頼を集める東京新聞だったのですから色々と複雑です(産経新聞ならデマもOK、というわけではないですよ、もちろん)。
三浦氏は、戦前の総動員体制がわずか「2年間ほど」だったという前提に立った上で、「それ以前は、経済的に比較的恵まれ、今よりも世界的な広い視野を持った人を生み出せる、ある種の豊かな国家だった」などと、史実をまったく踏まえないメチャクチャな「持論」を展開。さらに、戦前、台湾を植民地化した大日本帝国を全面的に肯定するかのような、極めて問題の多い発言で締めくくっています。
東京新聞は、なぜこのようなデマ発言を無批判に垂れ流したのでしょうか。三浦氏の発言にばかり批判が向いていますが、報じた側の責任は三浦氏以上に重大です。今回、IWJが東京新聞を直撃取材し、回答を得ました。東京新聞が、三浦氏の歴史認識について、「本紙の見解とは異なる」としながらも、記事掲載そのものを「正当化」した、その理由を記事でご確認ください。
※「人権を極端に抑圧した総動員体制だったのはせいぜい2年間」!? 国際政治学者・三浦瑠麗氏がマスコミに堂々デマ! 掲載元の東京新聞はIWJの直撃取材に「本紙の見解とは異なる」と回答! 2017.8.17
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/395700
もうひとつは、岩上さんによる元日経新聞記者でフリージャーナリストの大西康之さんのインタビュー記事です。昨日、詳細なテキストをつけてアップしました。こちらは一見「経済」の話に見えますが、日本が戦争で破滅へと突き進んでいった構造的な弱点が、今も巨大企業と政府の中に根強く残っているという点に注目です。
※NTTと東電を「家長」とする東芝倒産危機の構造に迫る~半導体や原発で勝負する気など最初からなかった!? 『東芝解体電機メーカーが消える日』著者・大西康之氏に岩上安身が訊く、第二弾! 2017.8.10
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/395048
東芝が1兆円に迫る赤字を出しましたが、「日本のものづくり」は、なぜここまで無残に凋落してしまったのでしょう。日本の家電製品などは世界中で愛され、リスペクトされていたのではなかったのでしょうか…。大西さんは、ご著書の『東芝解体電機メーカーが消える日』の中で、状況悪化の主因を、通信事業と発電事業をベースとする「ファミリー構造」の「甘え」にあると喝破しています。
大西氏によれば、東芝や日立などの日本を代表する電機メーカーは、NTTを「家長」とする「電電グループ」と、東電など電力10社を「家長」とする「電力グループ」に加わり、排他的なカルテルを形成して自由競争の厳しさをまぬがれ、政府と一体になって公共事業のような構造の中で、安穏とした経営ができたのだといいます。
大西氏は、7月21日に行った第一弾のインタビューの中でも、「日本スゴイ」の幻想にとらわれ、判断を読み誤った日本のメーカーは、まさに航空機による戦争が幕開けした時代にありながら、時代遅れの「大鑑巨砲神話」にとらわれ、「戦艦大和」のようなムダにバカでかい戦艦をつくって得意満面となっていた旧日本軍とそっくり重なり合うと指摘しています。
※「米国は儲からない原発ビジネスを見切り、日本に押しつけた」~「東芝崩壊」に見る日本電機メーカーの危機!『東芝解体電機メーカーが消える日』著者 ジャーナリスト 大西康之氏に 岩上安身が訊く! 2017.7.21
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/391825
時代遅れで無能な大和・武蔵などの巨大戦艦を建造したことが、どれほど愚かだったか、忘れかけてしまうと、「巨大液晶ディスプレイ工場」の建設や、「iモード」に特化した戦略性の著しく欠けた一点豪華の設備投資を行い、「大敗戦」に至ってしまう。そして、その責任を誰も取らないのですね。
電機メーカーもそうですが、米国に付き従い、いつまでもAIIB(アジアインフラ投資銀行)に入らず、やれ「TPPだ!」、やれ「セキュリティ・ダイヤモンド構想だ!」などと妄想にすがりつく日本政府の姿を見ても、戦前・戦中から一向に進歩していないのだなぁと嘆息せざるを得ません。
※【岩上安身のニュースのトリセツ】「対中国脅威論」の荒唐無稽――AIIBにより国際的孤立を深める日本~ 安倍総理による論文「セキュリティ・ダイヤモンド構想」全文翻訳掲載 2015.7.4
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/251637
とはいえ、大西さんのお話をうかがうまで、僕も「日本の家電製品はスゴイらしいぜ!」と信じて疑わず、Panasonicの大型テレビを買って大はしゃぎしていたのも事実。恥ずかしながら、「日本スゴイ!」のプロパガンダにやられていたわけですね(テレビそのものには今も満足してはいるのですが、他国のメーカーにこんなに水をあけられているなどとは思いませんでした…)。
「日本スゴイ」のプロパガンダについては、『「日本スゴイ」のディストピア』などの著作をもつ編集者・早川タダノリ氏にインタビューを行っていますので、併せて御覧ください。
※『主婦の友』が「アメリカ人をぶち殺せ!」――大日本帝国の過激で珍妙な「戦争プロパガンダ」~現在に至る「自画自賛」の系譜を岩上安身が『神国日本のトンデモ決戦生活』著者・早川タダノリ氏に訊く! 前編 2016.10.18
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/339622
敗戦を振り返るこの季節、「二度と戦争しない」と誓うとともに、「なぜ戦争をしたのか、どうして悲惨な敗戦に至ったのか、同様の悲劇を招く組織論的な弱点は、今も克服されていないんじゃないか」と疑ってみることも大事ですし、「ひょっとして、私も『日本スゴイ』プロパガンダにハマっているかも…」と見直してみることも重要そうですね。
IWJの取材活動は皆様からの会費で成り立っています。昨日は、ありがたいことに、10名の皆さんに新規会員登録していただきました。とても励みになります! まだご登録いただいていない方は、ぜひこの機会にご登録いただき、会費でIWJをお支えください!
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◆中継番組表◆
**2017.8.18 Fri.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【核と戦争を考えるシリーズ再配信 10・YouTube Live】17:00~「福島原発事故の『内部被曝者』に同じ道を歩ませるな 元第5福竜丸船員の訴え『国は、私らを裏切った』~岩上安身による大石又七氏インタビュー」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
2012年4月収録の岩上安身による大石又七氏インタビューを再配信します。
[記事URL] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/9937
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【ツイキャス・IWJエリアCh1・岐阜】18:30~「沖縄平和センター議長 山城博治さん 沖縄の闘いを語る」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_areach1
「戦争させない・9条壊すな!岐阜総がかり行動実行委員会」主催の講演会を中継します。
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【核と戦争を考えるシリーズ再配信 11・YouTube Live】20:00~「日本の社会構造の根底にあるのは『国家によるウソ』~岩上安身による福島菊次郎氏インタビュー」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL:http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
2013年9月収録の岩上安身による福島菊次郎氏インタビューを再配信します。
[記事URL] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/102501
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▲▽▲▽官邸前抗議関連 ▽▲▽▲
【Ch5】18:30~「再稼働反対!首相官邸前抗議『エネルギー基本計画見直しに着手する安倍政権。世論への配慮で原発新増設明記は見送りとの報道も。世論を無視できぬように大挙して抗議を!』」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
「首都圏反原発連合」のよびかけによる抗議行動を中継します。
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◆中継番組表◆
**2017.8.19 Sat.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【Ch未定】13:00~「JCJ賞贈賞式・記念講演『監視社会とメディア』――講師 小笠原みどり氏」
「日本ジャーナリスト会議」主催のJCJ賞贈賞式・記念講演を中継します。
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【ツイキャス・IWJエリアCh1・大阪】13:30~「軍学共同いらない!市民と科学者のつどい ―市民と大学人連携こそ憲法9条と23条順守、軍学共同阻止の力― 講演:西山勝夫さん(滋賀医科大学名誉教授)ほか」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_areach1
「軍学共同いらない!市民と科学者の会・大阪」主催の集会を中継します。
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【IWJ_AICHI1】15:00~「8.19 止めよう!辺野古・高江新基地! やめさせよう! 安倍政権!!」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=aichi1
ゲストに山城博治氏(沖縄平和運動センター議長)を招いて開催される集会とデモの模様を中継します。
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◆昨日アップした記事はこちらです◆
敗戦から72年、今年もIWJは靖国神社・千鳥ヶ淵戦没者墓苑を取材! 自衛隊の「自己犠牲」を強調する佐藤正久外務副大臣の発言は特攻隊賛美に酷似!? 社民党・福島みずほ議員や民進党・阿部知子議員たちは平和主義や立憲主義を訴え!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/395686
「人権を極端に抑圧した総動員体制だったのはせいぜい2年間」!? 国際政治学者・三浦瑠麗氏がマスコミに堂々デマ!掲載元の東京新聞はIWJの直撃取材に「本紙の見解とは異なる」と回答!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/395700
「安倍総理の『すべてが公開されている』は虚偽答弁でいいわけ?」~山井和則議員らが内閣府にWG議事録提出を要求! 谷査恵子氏の人事異動も追及!!――民進党「加計学園疑惑調査チーム会合」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/395543
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<★昨日の岩上さんのインタビュー報告★>共謀罪と監視社会~スノーデン文書により明かされた日本政府とNSAの関係とは? 岩上安身による元朝日新聞記者・ジャーナリスト・小笠原みどり氏インタビューを配信しました!
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岩上さんは昨日、ジャーナリストの小笠原みどり氏にインタビューをおこないました!インタビュー時間はなんと、約7時間にも及びました!
小笠原氏は元朝日新聞記者で、現在はカナダ・クイーンズ大学の博士課程に在籍し、監視社会について研究をおこなっています。また小笠原氏は、昨年5月、アメリカ国家安全保障局(NSA)の元職員エドワード・スノーデン氏に単独インタビューをおこなったジャーナリストとして知られています。
小笠原氏は半年ぶりに日本に帰国されたということで、インタビューの冒頭では、小笠原氏の研究テーマ・監視社会と密接に関係する「公安権力」という観点から、加計学園問題で「総理のご意向文書」を本物と証言した前川喜平前事務次官の「出会い系バー通い」報道や、山口敬之氏のレイプもみ消し疑惑など、最近の出来事を振り返りました。
そして秘密保護法、安保法、マイナンバー、盗聴法拡大、共謀罪といった、安倍政権によって次々と進められる戦争遂行のための監視立法について、小笠原氏はスノーデン氏にインタビューし、NSAによる大量監視の実態を直接聞いた経験から、「政府はすでに違法監視の手段を持っている。政府は、秘密保護法でまず自分たちの違法監視を隠し、盗聴法拡大で違法監視を合法化し、共謀罪で、違法監視を合法化する理由を作った」と指摘しました。
今年4月には、100万点以上とも言われるスノーデン文書のなかに、日本に関するファイルがあり、NSAが日本政府に「XKEYSCORE」という大量監視プログラムを提供していたことが明らかに。NHKの「クローズアップ現代+」も報道しましたが、小笠原氏は、クローズアップ現代+では「本当の問題点が巧妙にすり替えられて」いたと指摘!大量監視を研究しているジャーナリストとして、小笠原氏には、報道の在り方についても詳しくお話をうかがいました。
今回は平日の昼間だったにもかかわらず、延べ8000人もの方がご覧下さり、メディアがまともな報道の機能を失いかけているこの日本で、小笠原氏にぜひ戻ってきてほしいというご要望や、大学の講義をまとめて受けるような濃密な内容と評価してくださるお声などもいただきました!
こちらは早速アーカイブ化させていただきましたので、インタビューを見逃された方はぜひご覧ください! まだ会員になっておられない方は、ぜひこの機会に会員登録の上、この「未だ米軍の占領下にある日本」の真の姿を知っていただきたいと思います!
※共謀罪と監視社会―― スノーデン文書により明かされた日本政府とNSAの関係とは? 岩上安身による元朝日新聞記者・ジャーナリスト 小笠原みどり氏インタビュー
2017.8.17http://iwj.co.jp/wj/open/archives/395679
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<お知らせ>平和主義を破壊する安倍政権の姿勢は、「法匪」そのもの!? 書籍『前夜・増補改訂版』は、安倍政権の憲法改正による憲法原理の破壊を理解するための必読書!
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おはようございます。テキスト班新人の小田和治です。
今年で戦後72年。戦争体験世代が年々減りつつありますが、2015年の総務省の調査によると、すでに戦後生まれが日本の全人口の8割を超えているということです。戦争の記憶を風化させず、戦争の記憶を次の世代に語り伝えていくこと、そして二度と戦争による惨禍を味わわせないことが、現在生きている私たちの責任だと思います。
ところが、現在の安倍政権は、戦後の平和主義を破壊し、戦争するための体制を整えています。
昨日、岩上さんによる小笠原みどりさんインタビューの中でも触れられましたが、2013年の特定秘密保護法制定、2015年の安保関連法案制定、そして今年2017年の共謀罪成立…これらの法律は戦争に反対する国民の意見や行動を封殺し、戦争遂行の体制を整備するために作られたものであることは明らかです。
2015年10月9日にIWJのインタビューに登場された、元最高裁判所裁判官の濱田邦夫弁護士は、同年9月15日に行われた安保法案に関する中央公聴会で、安倍政権の安保法案制定への姿勢を「法匪」(ほうひ)という言葉で非難しました。
※中央公聴会で「今はなき内閣法制局」と痛烈な皮肉をユーモア込めて語った濱田邦夫・元最高裁判事のマニフェストとブログを、単独インタビューの直前、特別掲載! 2015.10.7
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/269454
「法匪」とは、字義を操って、法律そのものを法文そのものの意図するところからかけ離れたことを主張することです。この「法匪」という言葉は今の安倍政権の憲法や法律に対する姿勢を表すのにピッタリだと思います。
私はIWJに加わるまで、司法試験の勉強を続けてきた経験があるのですが、憲法や法律は条文のみで成立しているわけではなく、背後にそれらを支える原理・原則があります。例えば、日本国憲法には国民主権・基本的人権の尊重・平和主義という三大原理があります。いかなる者もこれらの原理から離れて、憲法を自己の都合の良いように解釈することは許されません。
しかし、安倍政権の面々はこうした原理を無視し、憲法を自己の都合の良いように解釈しています。安倍総理が会長を務める議員連盟「創生日本」の研修会では、長勢甚遠元法務大臣が「国民主権、基本的人権、平和主義、これをなくさなければ本当の自主憲法ではないんです」などと発言しました。
・創生「日本」東京研修会 第3回 平成24年5月10日 憲政記念会館
https://www.youtube.com/watch?v=BrxAi30Szpw
IWJでは長勢甚遠氏や前防衛相の稲田朋美氏など、安倍総理と親しい人々が、口々に「国民の主権を奪い取れ」と主張する数々の動画をまとめ、一本の記事にしてアップしてあります。マスメディアではほとんど報じられることのない、安倍政権の真の姿とその目的を、ここで確認していただきたいと思います!
※(再々掲)【岩上安身のニュースのトリセツ】「国民の生活が大事なんて政治は間違っている!」と稲田朋美氏が!? 「国民主権、基本的人権、平和主義をなくせ!」と長勢甚遠氏が!? 自民党の改憲勢力の恐るべき本音が明らかに! 2016.6.30
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/312953
長勢元法務大臣の発言は、日本国憲法の原理を無視して自己の都合の良いように憲法を解釈するもので、まさに「法匪」そのものです。憲法とは、中世の絶対王政が恣意的に人権制約や刑罰権を行使し人権侵害が過剰に行われた歴史的経験を踏まえて、国家権力を制限するために作られたものです。為政者が気に入らないからという理由だけで勝手に作り変えて良いものではありません。
安倍政権の支持率が下がってきたとはいえ、自民党が衆参両院ともに多数を握っているため、政界再編など政治状況が急激に変化しない限り、国会や内閣が安倍政権の「法匪」の姿勢を改めることは期待できません!
そうすると、現在の安倍政権の「法匪」の姿勢に対抗していくためには、私たち市民が選挙で憲法の原理を護持してくれそうな候補者に投票することや、「法匪だ」「憲法の三大原理(国民主権、基本的人権の尊重・平和主義)を守れ」と声をあげ続けてゆくこと以外にはないのではないでしょうか。
岩上さんは、法律実務家として長年憲法に向き合ってこられた梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士とともに自民党改憲草案を逐条で読み解き、いかに自民党が憲法の原理を破壊しようとしているかを徹底解説しています。逐条で読み解くことで、憲法の原理がどのように破壊されようとしているのかがより浮き彫りにされていると思います。
憲法改正による安倍政権や自民党の狙いが何か疑問に思われる方がいらっしゃいましたら、ぜひ、書籍『前夜 増補改訂版』をご一読ください。安倍政権のもとでの憲法改正がいかに危険な状況をもたらすか、おわかりいただけると思います。
ご購入はぜひ、「IWJ書店」でお願いします。
※【増補改訂版】『前夜 日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=169
それでは今日も1日、よろしくお願いします!
※日刊IWJガイドのフルバージョンは下記URLより御覧ください。
http://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20170818
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岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/ 】