日刊IWJガイド「必見! 岩上さんによる3日連続インタビュー! 本日は蓮池透さん!! 『核のごみ』を海底に埋める検討開始!? 退勤8分後に出勤の男性に過労死認定!!」2016.1.27号~No.1231号~


■■■日刊IWJガイド「必見! 岩上さんによる3日連続インタビュー! 本日は蓮池透さん!! 『核のごみ』を海底に埋める検討開始!? 退勤8分後に出勤の男性に過労死認定!!」2016.1.27号~No.1231号~■■■

 おはようございます! IWJテキスト班の太田美智子です。

 政府の唱えるグローバル化って何でしょう? 日本人が英語でしゃべり、読み書きする世界!? それは英語植民地化ではありませんか?

 本当のグローバルな世界とは、多言語と多文化、多民族のまじわりあう世界です。

 そんなにグローバル化したいのなら、難民も移民もばんばん受け入れて、選挙権も被選挙権も共有して、街中には多言語が溢れかえる超多民族国家にしたらどうか!? と思うのですが、極端すぎるでしょうか?

 岩上さんによる3日連続インタビューが昨日から始まりました!

 初日の昨日はベストセラーになっている『英語化は愚民化―日本の国力が地に落ちる』の著者で、九州大学准教授の施光恒さん。

 話題は、安倍政権が2020年から小学校3年生から「外国語活動」として英語教育を始め、5年生から正式な教科とする方針を打ち出していること、クールジャパン推進会議が提言している英語を公用語とする「英語特区」から始まりました。

 しかし、施さんは、このような英語化政策がもたらす未来像について、「次世代の日本のエリートは日本語もあやしい、英語も中途半端な人たちになって、日本の政策はますます庶民感覚からずれるうえ、国民は英語階級と日本語階級に分断されていくだろう」と警告しました。

 安倍総理よりもっと言葉の通じない人が日本の支配層になる!? おそろしいです…

 施さんはまた、「英語化は中世化」でもあると話されました。中世ヨーロッパでは聖書はラテン語で書かれ、貴族や聖職者にとってラテン語が普遍語でした。それが 、宗教改革で聖書がドイツ語や英語など各国の「土着語」に翻訳されたことで、ラテン語の分かる支配階級だけのものだった知的世界が、「土着語」しか理解しない庶民にも共有され、近代ヨーロッパの発展につながったというのです。

 だから、英語化は中世から近代への逆をいく「中世化」なのですね。施さんの興味深いお話は、まだまだ続きます! 昨日、話が終わらなかったので、近日中に続編が行われます。施さんも「今日は楽しかった! 時間があっという間に過ぎました!」とおっしゃいながら、羽田空港へと向かいました!

 見逃された方も、一般会員の方は1ヵ月間、サポート会員の方はいつでもご覧いただくことができますので、まだ会員登録されていないという方は、ぜひご登録いただき、IWJの活動をお支えください!

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 IWJではスタッフの数が増え、ノートパソコンなど必要な機材も増えています。また、機材を丁寧に使い続けていても、毎日毎日、ハードな取材、撮影、配信などをしていますから、どうしても消耗してしまい、ライブシェルやWiFi、バッテリーなど、買い替えの必要なものが出てきます。

 通常の活動費・人件費とは別に、損耗した機材の買い替え、修理、買い足しだけで、今月末は50万円近い臨時の出費が避けられません。ここには、沖縄への取材出張費などは含まれていません。それはまた、別途かかります。

 ルーティンとは別に臨時の出費が100万円近くなると思います。この月末が真っ赤な赤字になるのではないかと、冷や冷やしていますが、まだ、経理の後任者も決まっておらず、スタッフの一人として気を揉んでいます。

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 さて、3日連続インタビュー2日目の今日のゲストは、蓮池透さんです。安記者からのご紹介です!

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■話題騒然! 本日27日の午後7時より、著書『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社)の内容を中心に、岩上さんが蓮池透氏へ単独インタビューを行います!! 是非とも中継をご覧ください!!!

 おはようございます。IWJの安(あん)と申します。

 本日27日の午後7時より「岩上さんによる蓮池透氏へのインタビュー」の模様を中継致します!

 蓮池氏は、北朝鮮による拉致被害者・蓮池薫氏の兄であり、1997年から2005年まで「北朝鮮による拉致被害者家族会」の事務局長でした。2015年末に刊行された著書『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社)で、拉致問題が政治家たちによって政治利用されてきたこと、安倍晋三総理がその筆頭だと告発し 、今、話題騒然となっています。

 安倍総理(当時は官房副長官)や中山恭子議員(当時、拉致被害者・家族担当、内閣官房参与)は、2002年に蓮池薫氏ら拉致被害者5人が帰国した際、北朝鮮に「一時帰国」させる方針に頑強に反対したとされています。しかし同書によると、実際には反対していなかったばかりか、「(薫氏らの)『北朝鮮には帰らない、日本に留まる』という強い意志が覆らないと知って、渋々方針を転換、結果的に尽力するかたちとなった」というのです。

 先週12日の衆院予算委員会では、民主党議員が同書を取り上げ、内容の真偽を追及したところ、安倍総理は「当時は5人の被害者を北朝鮮に戻すという流れだったが、私は断固として反対した」と強弁し、「極めて不愉快だ。何の意味があるのか」「あなたが批判することが北朝鮮の思うつぼだ」と逆上して質問者に八つ当たりしました。

※2015/12/21「安倍さんは拉致問題を政治利用して総理大臣にまでなった」――拉致被害者家族・蓮池透氏が会見で「真相」を暴露! ?安倍総理は国会で「誹謗中傷」「北朝鮮の思うつぼ」と“逆ギレ”!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/279851

 また中山氏も先週19日の参院予算委員会で同書について言及し、「透さんはご自身では気づかれてはいないかもしれませんが、工作関係者に利用されている」と、驚くべき発言をしています。

※【国会ハイライト】蓮池透さんは北朝鮮の「工作関係者に利用されている」!? 中山恭子議員の“誹謗中傷”の全容!透さん「バカバカしい。もう国会議員やめたら?」と証言!文・岩上安身
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/283417

 中山氏の「工作員発言」に対して、岩上さんが蓮池氏本人へ電話取材を行うと、次のように答えられました。

「おそろしい話です。いくら国会議員に免責特権があるからといって、何を言っても許されるのか。これは人権侵害ではないか。中山さんの発言そのものについては、バカバカしすぎて、まじめにとりあう気になれない。人を『北の工作員』呼ばわりするなんて、もう国会議員やめたら? って思いました。反論は、岩上さんのインタビューを受けるときに、言いたいことを全部言わせてもらいますよ」

 そのインタビューが、いよいよ本日決行されます!

 著書を出版された目的や拉致問題を巡る真相、また著書をめぐる国会での反応に対して現在の心境はいかに? 岩上さんがじっくりとご本人にお話をうかがいますので、是非とも中継をご覧ください!

【視聴URL】 http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php

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  安記者は、昨夜も蓮池透さんのトークイベントを取材に行き、録画してきました。この動画は近々配信いたしますので、どうぞご注目ください!

 続いて、「核のごみ」問題に関する政府の動きについて、原記者が取り上げます!

■原発のゴミを「海に埋める」!? 「核のゴミ」問題のゴールも見えずに続々と再稼働させるお花畑頭の「無責任」

 グッモーニン。原です。海から生まれた生命が何億年もかけて進化した結果、恩を仇で返すかのように海を汚染する――今、そんな悲しい事実をありありと見せつけられています。

 原発から生じた「核のゴミ」問題。核燃料サイクルもまっっったくうまくいかず、現在、1万7000トン以上の「核のゴミ」があるとされており、政府はゴミ処理の候補地を検討していますが、3.11の事故の記憶もまだまだ新しく、陸地では住民の反発が確実。経産省は昨日、海底の地下も「ゴミ捨て場」の候補地にできるかどうかを研究する初会合を開催しました。

 研究会では、「なぜ沿岸海底を検討するのか」という基本的な説明から始まり、海底処分場を造るうえでの検討課題について議論されたということです。

※「核のごみ」海底埋設を検討へ 陸地めど立たず テレビ朝日系1月26日
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20160126-00000015-ann-bus_all

 しかし、課題は山積みです。処分場の建設や処分場の操業の際に安全性が確保できるのか、津波災害や建設時の海の水圧に対応できるか、などなど。当然、漁業関係者などからも強い反発が出るでしょう。経産省は今年中に有望地の提示を目指しているということでが、絶対無理でしょう、こんなのは。

 普段生活している陸上(福島第一原発敷地内)でさえ、いっつもいっつも大量の汚染水を海に漏洩しているわけです。なぜ、この期に及んで海の中で厳重に保管できるなどという幻想を抱けるのでしょうか。思い上がりもはなはだしいのですが、このように頭の中がお花畑だからこそ、核のゴミの処理もできない状況で原発再稼動に踏み切れるのでしょうね。なんと無責任なことでしょう。

 29日には高浜原発(福井県)の3号機が再稼働すると言われています。相変わらず避難施設、人員、物資の確保などが不安視されていますし、蒸気発生器の耐震性評価なども疑問視されている中での再稼働です。

 IWJはこれまで核のゴミ、放射性廃棄物の問題を数々取り上げてきましたので、是非ご覧ください。

※2011/12/20 岩上安身によるマイケル・マドセン監督(映画『100,000年後の安全』)インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/1154

※2014/02/12 核燃料サイクルと「核技術抑止」政策のこれから 日米原子力協定の交渉担当者・遠藤哲也氏に岩上安身が聞く
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/124876

※2015/06/02 【岡山】核のごみ最終処分場の「自治体向け説明会」について緊急申し入れ、記者会見および説明会の前後取材(動画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/247843

※【スクープ!これが法治国家か!?】「偽造」された地権者の同意書、「脱法」的な工事強行、福島県鮫川村の放射性廃棄物焼却炉建設の無法! ~山本太郎議員主催のレクで環境省官僚が矛盾だらけの弁明(前編)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/145861

※2015/08/30 【青森】核のゴミ問題学習会(動画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/260984

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 まったく、私たちの地球をなんだと思っているのでしょうね。つくづく、原子力は入り口はあっても出口がない魔の迷宮のようだと感じます。緊急事態条項もそうです。入り口はあっても、出口、つまり解除の道すじがありません。戦争とファシズムの迷宮に入り込んで出られなくなってしまうことでしょう。恐ろしいことです。

 原記者、ありがとうございました!

…(後半へ続く)

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◆中継番組表◆
本日のIWJの中継番組表をお送りします。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

**2016.1.27 Wed.**

【Ch5】14:00~「デンキエラベル2016-私たちは再エネの電気を選べるか、増やせるか」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
※経済産業省より説明、市民・消費者・環境団体・発電事業者など、様々な立場から現状の共有が予定されています。主催は「パワーシフト・キャンペーン」(共催:衆議院議員 秋本真利)。

【Ch3】 14:30~「原子力規制委員会 田中俊一委員長 定例会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=3
※原子力規制委員会 田中俊一委員長による定例会見を中継します。

【Ch6】17:30~「第二東京弁護士会主催『安全保障法廃止に向けた街頭宣伝行動』」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6
※「第二東京弁護士会」主催の、安全保障法廃止に向けた街頭宣伝行動を中継します。

【IWJ_OKAYAMA1】18:30~「『6.15 南北共同宣言15周年記念講演』ヘイトスピーチに見る日本の人権問題=先進国における差別規制=」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-okayama1
※日本と南北朝鮮との友好を進める会が主催の、前田朗氏(東京造形大学教授)が講師を務める講演会の模様を中継します。

【Ch1】19:00~「岩上安身による拉致被害者家族連絡会元副代表・蓮池透氏インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
※拉致被害者家族連絡会元副代表の蓮池透氏に、岩上安身がインタビューします。

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◆明日の中継番組表◆

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

**2016.1.28 Thu.**

【Ch未定】10:00~「【児童相談所問題】晃華学園事件 第7回口頭弁論後の報告会」
※晃華学園事件の第7回口頭弁論後の報告会を中継予定。

【Ch未定】12:30~「日本外国特派員協会主催『仮面の日米同盟』著者・国際ジャーナリスト 春名幹男氏 記者会見」
※日本外国特派員協会主催、『仮面の日米同盟』著者・国際ジャーナリストの春名幹男氏による記者会見を中継します。

【Ch1】15:00~「岩上安身による早稲田大学客員教授・春名幹男氏インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
※『仮面の日米同盟』著者、春名幹男氏(国際ジャーナリスト)に、岩上安身がインタビューします。

【Ch2】18:00~「『中長期ロードマップの進捗状況』に関する会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=2
※東京電力が開催する、「中長期ロードマップの進捗状況」に関する記者会見を中継します。

【Ch未定】18:00~「連帯・共同21シンポジウム『戦争法廃止 辺野古新基地建設阻止の国民的共同を』」
※連帯・共同21主催のシンポジウムの模様を中継します。報告者には、黒澤いつき氏(あすわか共同代表)、小森陽一氏(東京大学大学院教授)、中野晃一氏(上智大学国際教養部教授)、元山 仁士郎氏(SEALDs RYUKYU)。

【IWJ_KYOTO1】18:30~「市民講演会『安保法制のどこが問題なのか これから何をなすべきか』講演・広渡清吾氏」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-kyoto1
※安全保障関連法廃止!学者・学生・弁護士の共同行動が主催する、市民講演会の模様を中継します。広渡清吾氏(専修大学教授・東京大学名誉教授、元日本学術会議会長)が講演します。

【IWJ_SHIZUOKA1】18:30~「市民からの選挙協力☆激おこ!参院選・衆院選勉強会@浜松」
視聴URL: http://m.ustream.tv/channel/iwj-shizuoka1
※座間宮ガレイ氏が講師として登壇する、参院選・衆院選勉強会の模様を中継します。座間宮ガレイ氏講演のオフレコ部分については、音声をミュートにしてお送りいたします。何卒ご了承下さい。

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(前半からの続き)…

 続いて、労働問題に関する2つのニュースについて、昨日の衆院本会議での民主党の岡田代表による質問とあわせて、太田がご紹介します。

■「24時間戦えますか?」を地でいく職場で過労死。退勤8分後には出勤など過酷な勤務実態で、自死男性に労災認定。資生堂の派遣切り争議は和解

 退勤から次の出勤まで8分しかないものを「退勤」などと呼べるのでしょうか!? 神戸新聞が25日に報じた過労死男性の衝撃的な勤務実態がYahoo! ニュースで拡散され、ネット上にどよめきを起こしています。

 報道によると、2014年10月から西日本高速道路第二神明道路事務所(神戸市)に勤務し、15年2月に社員寮で自死していた34歳の男性が、1ヵ月あたり最大178時間もの時間外労働をしていたことが分かり、神戸西労働基準監督署が労災認定しました。

 時間外労働の最も多かった14年11月には退勤の8分後や約2時間後には出勤していた記録もあり、過酷な勤務実態が伺われます。

・「西日本高速で男性過労死 退勤8分後に出勤も」神戸新聞NEXT 1月25日
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201601/0008749484.shtml

 一方、大手化粧品メーカー資生堂の鎌倉工場に勤務していた非正規雇用の女性24人(株式会社アンフィニ所属)が、リーマン・ショックに伴う減産を理由に解雇や雇い止めを言い渡され、うち7人が2009年から撤回を求めて争っていた問題は、25日、和解したと赤旗新聞が報じました。

・「資生堂非正規切り争議、勝利和解」赤旗新聞1月26日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-01-26/2016012605_01_1.html

 昨日の国会で、民主党の岡田克也代表が「今の日本は非正規の働き方が拡大する一方で、正規社員は長時間労働に苦しめられています」「多様な働き方はあってよいのですが、正規雇用を希望しながら、不安定な働き方を選ばざるを得ない人々が多いことは、日本の将来にとっても極めて問題です」と指摘しました。

 また、「公正な分配によって格差のカベを取り除き、人の持つ能力を最大限発揮できるようにすることは、持続的な経済成長にとって不可欠だと考えます」とも話しました。

 経済は成長し続けなければならないと信じることが理にかなっているとは、私には思えないのですが、あとは概ね賛成です。少子高齢化の現実以上に、公正な分配がなされず社会保障が削られていく不安の中で、大人も若者も、常に社会の「最底辺」に滑り落ちる恐怖と戦いながら、逃げ切ることに汲々とさせられているように思えてなりません。

 今、もっとも政治を自分たちのこととして考えることが必要なのに、それができない、そうさせない、さまざまな力が強烈に働いているように思われます。市民として希望を持って、政治に参加できるようになるためにはどうすればよいのか、私も考えていきたいと思います。

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■「饗宴VI」DVDの一般販売を開始しました!

 これまで入荷待ちで予約販売となっていた「饗宴VI」のDVDが、ついに一般販売を開始しました!

「饗宴VI」のテーマは「国家緊急権」。16人のパネラーの先生方をお招きし、その危険性について、徹底的に論じていただきました。

 安倍総理は緊急事態条項を「改憲議論の出発点にする」と明言し、施政方針演説では「憲法改正について、私たち国会議員は正々堂々と議論し、逃げることなく答えを出していく」とぶち上げました。にもかかわらず、その危険性が我々IWJだけでなく、ようやく他のマスメディアでも少しずつ取り上げられるようになってきた途端 、高村正彦・自民党副総裁が「憲法改正と言っても、何を改正するかはまとまっていない」などと突然、トボケ始める始末。

 議論を避けたいからでしょうね。タヌキが化かそうとしているのでしょうが、言っていることが分かりやすすぎます。

みなさーん、高村さんのすっとぼけに騙されないようにしましょうねー。やることは決まっていますよー、緊急事態条項なんですよー! いったん認められたら、日本が破滅するまで出口はありませんからねー。

 19日には社民党の福島瑞穂議員から緊急事態条項について問われた安倍総理、「改正案の中身については、憲法審査会においてご議論いただきたい」と逃げの一手でした。

※超重要!!【国会ハイライト】ついに国会で緊急事態条項の危険性が取り上げられる!緊急事態条項は「ナチスドイツの国家授権法と全く一緒だ」福島議員が追及!なんと安倍総理は中身について答弁せず逃走!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/283468

 昨日の国会でも民主党・岡田代表から緊急事態条項によって「基本的人権を制約することが可能になります。民主主義の根幹を揺るがしかねない問題であるとの認識が、安倍総理にはあるのでしょうか」と問われました。

 しかし、安倍総理は「(自民党の改憲草案の)個々の内容について政府としてお答えすることは差し控えさせていただく」「改正の具体的内容は国会や国民的な議論と理解の深まりのなかで定まってくるものと考えております」と、またしても議論から逃げました。

 先述した、施政方針演説の「正々堂々と議論する。逃げることなく答えを出していく」なんて真っ赤なウソでしたね。福島議員の追及に続いて、岡田代表の追及からも逃げ出してしまった安倍総理。「正々堂々と議論」などどこへやら。卑怯卑劣、逃げまくりの腰抜けではないですか。

 それにしても、どうしてこんなに議論を逃げまくるのでしょうか。

 岩上さんに言わせるとそれは、「憲法改正の発議の対象にしようとしている『緊急事態条項』そのものが、白昼の国会の議論には、とうてい耐えられない、言葉にするのも恐ろしいほどひどいシロモノだからだ」ということです。安倍政権も自民党もそれが分かっているからこそ、逃げ回っているのでしょうね。ごまかし続けて、世間が気がつかないうちに時間稼ぎをして、参院選に持ち込もうということでしょう。

 安倍政権や自民党の子供だましのウソに惑わされているヒマはありません。「緊急事態条項」の危険性について、ぜひご一緒に学び、今、憲法改正を許してはならない!! という危機感を広めていきましょう!

※【岩上安身サイン入り】DVD「饗宴VI」
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=187

※DVD「饗宴VI」
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=188

◆饗宴VI~国民非常事態宣言! 露わになった「ナチスの手口」/国家緊急権を阻止せよ!

●テーマ1:米国の経済覇権の終わり? ~AIIBの衝撃とTPP「砲艦外交」の正体
岩月浩二氏(TPP阻止国民会議世話人/TPP交渉差止・違憲訴訟弁護団共同代表)
植草一秀氏(政治経済学者)
田中宇氏(国際情勢解説者)
富岡幸雄氏(中央大学名誉教授)
矢吹晋氏(横浜市立大学名誉教授)
内田聖子氏(特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター事務局長)

●テーマ2:違憲の「戦争法」強行可決から「明文改憲」による緊急事態条項導入へ~属国のファシズムを阻み、立憲民主主義を救い出せるか
青井未帆氏(学習院大学大学院法務研究科教授)
伊波洋一氏(元宜野湾市長)
奥田愛基氏(大学生/「SEALDs」創設メンバー/「ReDEMOS」代表理事)
水上貴央氏(弁護士/青山学院大学法務研究科助教)
永井幸寿氏(弁護士)
升永英俊氏(弁護士/弁理士/「一人一票実現国民会議」発起人)

●テーマ3:「戦争」の過去・現在・未来~安倍政権の目指す「戦争遂行国家化」その帰結は!?
井筒高雄氏(元陸上自衛隊レンジャー隊員)
志葉玲氏(ジャーナリスト)
柳澤協二氏(元内閣官房副長官補/NPO法人国際地政学研究所理事長)
孫崎享氏(元外務省国際情報局長)

■新刊書籍も好評販売中! 『前夜・増補改訂版』『米国が隠す日本の真実』ほか

 憲法は、私たちの生活や権利すべてに関わるものですから、自民党改憲草案に潜んでいる危険も多岐にわたります。『前夜・増補改訂版 日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』は、緊急事態条項はもちろん、経済的な側面についても解説されています。

 澤藤統一郎弁護士は「自民党案は資本の活動に、非常に親和的なアプローチ」「新自由主義的な改正」と指摘し、梓澤和幸弁護士、岩上さんとともに、TPPのISD条項との関連なども話し合われています。

 もはや憲法改正「前夜」。夜が明けてしまわないうちに、ぜひともお読みください!

※【増補改訂版・岩上安身単独サイン入り】前夜 日本国憲法と自民党改憲案を読み解く
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=171
※【増補改訂版】前夜 日本国憲法と自民党改憲案を読み解く
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=169

『米国が隠す日本の真実』も、ぜひぜひお読みいただきたい一冊です。この本の企画立案者で執筆陣の一人、木村朗・鹿児島大学教授は、原発に反対したために国策捜査・えん罪の被害者となった佐藤栄佐久・前福島県知事の「日本の内実は民主主義国家ではなく、中央集権的な官僚支配を本質とする『全体主義国家』『検察ファッショ国家』」という言葉を引用しています。

 そして、ドイツのジャーナリスト、故ロベルト・ユンクが、「原子力の導入によって公共の秩序と安全の確保が最優先される結果、一般市民の言論・思想の自由が失われる監視社会、全体主義国家=『原子力帝国』が到来することを予見していた」とも書いています。

 岩上さん、植草一秀さん、川内博史さんとともに、こちらも多岐にわたる「戦後日本のタブー」について語り、書かれていますので、ぜひよろしければ、IWJ書店でお買い求めください!

※【岩上安身単独サイン入り】米国が隠す日本の真実
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=159

※米国が隠す日本の真実
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=158

■IWJから「SOS」! 経理の柱になってくださる方、緊急募集中です!

 IWJでは現在、経理担当者を緊急募集しています。年明け早々、これまで担当をしていたベテランの経理担当者が、体調不良で急遽IWJを離れることになりました。今、IWJは、会社の心臓部である経理担当者がいない、深刻な状態です。

 経理・総務としての実務経験をお持ちの方、簿記などの資格をお持ちの方、できれば決算まで手がけたことのあるベテランの方に、IWJの経理責任者をぜひ、お引き受けいただきたく、大募集中です! よろしくお願いいたします!

◆応募条件
※「経理・総務スタッフ」を御覧下さい。
http://bit.ly/1ALJypQ

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■わとはぷ ~What happened today?

 1月27日は「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」です。1945年の今日、ソ連軍によってアウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所が解放されたことから、2005年の第60回国連総会で採択されました。

 つまり、戦後60年を迎え、当時を知る人が少なくなってきたからこそ、記憶を風化させないよう、この日が制定されたのですね。

 ひるがえって日本では、安倍総理が従軍慰安婦問題に関する日韓合意について、「子や孫、その先の世代の子どもたちに謝罪し続ける宿命を負わせるわけにはいかない」と繰り返しています。

・「『子孫に謝罪させぬ』=日韓新時代の契機に―安倍首相」時事通信2015年12月28日
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6185700

・「衆院選改革、首相『早期に結論を』…代表質問」ヨミウリオンライン1月6日
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20160106-OYT1T50120.html

 日韓両政府による頭越しの合意に、元慰安婦の方々が納得するはずがありません。25日には元慰安婦の韓国人女性2人が来日し、「日韓合意は間違い」と抗議しています。

 太平洋戦争で日本に占領されたシンガポールの故リー・クアンユー首相は、「市民戦死者記念碑」の除幕式で、「許そう、しかし忘れまい」と語りました。

 天皇、皇后両陛下は戦没者慰霊などのため、26日、国交正常化60周年を迎えたフィリピン訪問に出発しました。

 70年経とうが、71年目だろうが、記憶し、謝罪の意を示し続けることが、悲劇を繰り返さないために最も大切なことではないでしょうか。

 国連の常任理事国入りは日本政府の悲願なのだそうですが、慰安婦問題をなかったことにしたがる人たちとばかり仲良しで、慰安婦問題を忘れたがっている総理のままでは、その悲願は達成できないのではないでしょうか。

 あやまちは謝罪し続ける。犠牲者の痛みは忘れない。歴史的事実を歪めることなく記憶し続け、あやまちは繰り返さない。自らにそう課すことができれば、日本は他国が同様のあやまちを犯そうとする時、いさめる資格を持ちうるのだと思います。

 自らのあやまちを反省し、その上で他者の不正も勇気をもってただす。それは自虐でも卑屈でもないと思いますが、いかがでしょうか。

 それでは、本日もIWJをよろしくお願いします!

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/