■■■ 日刊IWJガイド「安保法案、強行採決のタイムリミットは6月19日!? Twitter上では『ふざけるな』の怒号が~そんな安倍政権に『NO!』を突きつけた東京地裁の判決とは」2015.6.2日号~No.993号~ ■■■
(2015.6.2 8時00分)
おはようございます。IWJのぎぎまきです。もうすっかり真夏気分が漂っている東京からお届けしています。
先日、小笠原諸島西方沖を震源とした、マグニチュード8クラスの地震が発生しました。東京都心でも大きな揺れに2度襲われ、「ゆれくるコール」の警告音が町のスピーカーから流れたときは、さすがにうろたえました。いつ大地震が起きてもおかしくない日々。びくびくしっぱなしです。何事もないことが一番ですが、みなさま、何よりもまず備えを。そして、万が一の時のために、3.11の経験を忘れず、避難経路の確保を。
■強行採決まで2週間未満!?
さて、安保法制の国会審議で、連日、与野党間の論戦が繰り広げられていますが、昨日6月1日のNewsポストセブンがショッキングな見出しを打ちましたね。
・「安保法案 官邸が想定する強行採決タイムリミットは6月19日」
http://www.news-postseven.com/archives/20150601_325987.html
安保法制強行採決? 6月19日!? 頭がフラフラしながらも、気になって、見出しを2度見です。
新聞各紙による世論調査では安保法案に反対する声が多いことはみなさんもご存知だと思いますが、それを受けて、官房長官や副長官幹部らが「国会論戦に時間をかければ世論の反対さらに強まりかねない」と懸念していると、同誌は報じています。
そもそも、安倍総理が4月30日の米議会で、安保法制の関連法案を「夏までに成立させる」と勝手に約束してきたことから、政権一丸となって成立まで邁進しているのでしょうが、それにしても「6月19日」は大幅な前倒し、というイメージ。
だって、あと2週間もありませんよ。
そもそも、なぜ「6月19日」が導きだされたのでしょうか。同誌は官邸筋の発言とともに、次のようなシナリオを紹介しています。
■安保法制反対運動が爆発的に広がる気配?
飛ばし記事の可能性ももちろんありますが、安倍政権のこれまでの暴走ぶりを振り返れば、何でも「あり得る」のもまた事実。同誌が展開したシナリオはこうです。
政府は今国会を8月10日頃まで延長する方針だといいます。そして、参院での審議時間を確保するためには、逆算すると、6月24日までに衆院を通過させておく必要があると。
しかし、23日は沖縄の全戦没者追悼式が行なわれる日であるため、強行採決すれば反発が強まるとして、19日の金曜日が官邸が想定する強行採決のタイムリミットではないか。政府幹部の発言として、そう紹介されています。
さらに、自民党の佐藤勉・国体委員長が「80数時間で十分」といったことに反発した野党ですが、審議時間を「週3日、1日7時間」にすることで合意。これに基づき計算すると、審議時間が84時間に達するのが6月19日だという見立てです。
この見立てが正しいのか分かりません。ですが、2013年12月の特定秘密保護法の強行採決という前例もありますし、衆院の突然の解散、集団的自衛権の行使容認の閣議決定や、先日の安保法案の閣議決定など、安倍政権が、国民、国会を無視した強硬姿勢を貫くことは、これまで見てきた通りです。
Twitter上では「6月19日」という一つの想定を立てて、反対運動を展開するべきか? そんな動きもささやかれています。
今、目立ったところでは、毎週木曜日の国会周辺での「戦争法案」反対の抗議行動が行なわれていますが、今後、あらゆる反対行動が沸き起こってくる可能性もあります。人手も足りない、活動資金も足りない、いつもピーピー言っているIWJですが、何十年に一度かのこの歴史的な分岐点、日本がどちらに転んでいくのか、どんな現場にも飛び、市民の声を可視化し続けたいと思います。
どうぞ、IWJの引き続きのご支援を! よろしくお願いいたします。
※会員登録はこちら
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
※カンパのお願い
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html
————————————
・2015/05/26 安保法制関連法案が26日から国会審議入り
政府は1ヶ月以上の会期延長を通告~「大きな怒りのうねりで『戦争法案』にNOを!」国会前抗議行動に900人
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/246893
・2015/05/21 「戦争法案反対」木曜行動がスタート! 初日の21日は参加者850人以上!~「戦争だけは、多少の意見が食い違ってもやってはいけない」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/246429
・2015/05/18 「自衛隊の棺が帰ってきた時、日本社会はどう受け止めるのか」――近づく戦争のリスク、自衛隊が紛争の「当事者」になる日
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/245973
————————————
…(後半へ続く)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
◆中継番組表◆
本日のIWJの中継番組表をお送りします。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
**2015.6.2 Tue.**
【Ch4】15:00~「日本外国特派員協会主催 山田正彦元農水相 岩月浩二弁護士 記者会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※日本外国特派員協会で行われる山田正彦元農水相、岩月浩二弁護士による「TPP交渉差止・違憲訴訟」に関する記者会見の模様を中継します。
【録画配信・Ch5】16:00~「5.25みんなの集い~教科書ではじまる『戦争する国』づくりSTOP!」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
※「5・25教科書集会実行委員会」が主催。2015年5月25日、育鵬社の教科書について、埼玉大・田代美江子教授が基調講演を行った集会の模様を録画配信します。
【Ch6】18:00~「改憲問題対策法律家6団体連絡会主催~法律家は安保法制を許さない 6・2院内集会」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6
※「改憲問題対策法律家6団体連絡会」主催。法律家6団体による、安保法制に反対する集会の模様を中継します。
【録画配信・IWJ_OKAYAMA1】19:30~「戦争ジャーナリスト・志葉玲氏講演会『戦争取材から語る「憲法9条」中東の現実とISILの背景』」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-okayama1
※5月30日に行われた、戦争ジャーナリスト・志葉玲氏の講演会。主催は、「おかやま宗教者九条の会」。
【不当逮捕?権力は濫用されていないか?再配信シリーズ2・Ch1】19:30~「集団的自衛権行使をめぐり火炎瓶テツ氏が政府を非難『旧敵国条項でボコボコにしてくれと言っているようなもの』」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/140689
※2014年5月19日に行われた、「解釈改憲許すまじ!官邸前大集会」の模様を再配信します。
解釈改憲に反対する火炎瓶テツ氏らが官邸前で抗議集会を開き、集団的自衛権行使に関する「国連憲章上」の現実的な問題点を指摘しました。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
(前半の続き)…
■安倍政権の国歌斉唱の強制に司法が「NO」の判決!
そんな「私が最高責任者だーー」なオレオレ総理を前に、司法が「ちょっと待った!」を突きつけるケースが増えているのは朗報です!
記憶に新しいのが、福井地裁が4月14日に下した、高浜原発3、4号機の再稼働を認めない判決。福井地裁は「新規制基準は緩やかに過ぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されていない。新規制基準は合理性を欠くものである」と、新規制基準は「世界一厳しい基準」と豪語する安倍総理の発言を正面から否定する判決を下しました。
そして、先日5月25日、国歌斉唱をしなかったという理由で都の職員が再雇用されなかった問題でも、司法は安倍政権に「NO!」を突きつけたのです。
2004年から2008年の間に、入学式や卒業式の国歌斉唱で起立しなかったことを理由に、都の教育委員会が教員を再雇用しなかった裁判で、東京地裁は、都に2億7445万円の損害賠償の支払いを命じる判決を言い渡しました。「不起立は不合格にするほどの違反ではない」との見方を示したのです。
当然ですよね。
今年3月9日の参院予算委員会で、国立大学での国旗掲揚・国歌斉唱について、「正しく実施されるべき」と答弁している安倍総理ですが、「国旗及び国歌に関する法律」が成立した1999年を振り返っていただきたいものですね。
同年8月9日、当時の小渕恵三総理は談話の中で、「今回の法制化は、国旗と国歌に関し、国民の皆様方に新たに義務を課すものではありません」と明確に述べています。その上で、「日章旗」の歴史や「君が代」の由来、歌詞などについて、より理解を深めることを目的に制定されたものだということを説明しているのです。
「八重山教科書問題」も同じことではないでしょうか。
沖縄県の竹富町が採択を拒否した育鵬社の中学公民の教科書。米軍基地問題については、「在日米軍基地の75%が沖縄に集中しています」とあるだけで、東京書籍の教科書は基地問題を手厚く取り上げているといい、例えば、普天間基地については、住宅地のど真ん中にある基地の写真とともに「沖縄と基地」という大型のコラムを掲載しているのです。
育鵬社という出版社名は、聞きなれないという方もいるかもしれません。あのフジサンケイグループの出版社であり、教科書には例の目玉のマークが刷り込まれています。
竹富町が育鵬社の教科書を採択しなかったのは「違法状態」などとして、安倍政権は「是正」要求をしましたが、竹富町側は八重山地区(石垣市・竹富町・与那国町)から離脱の方針を示すなど、徹底抗戦の構えを見せました。それに対し、「違法確認訴訟」をちらつかせていた下村文部大臣は提訴を諦め、「白旗」をあげたといいます。
私たちは一人一人、自由な思想を持つことを許され、表現の自由は憲法で守られているはずです。権力の暴走を抑止するためにある憲法を、権力が蔑ろにするという事態に、今、これまで以上に市民が立ち上がっているのではないでしょうか。政府に物申す司法の決定に今回も勇気づけられました!
————————————
2014/04/08 【沖縄】「政府の要求は無視せよ」教科書問題で竹富町を応援 ~学者ら、背後に見える「安倍圧力」指弾
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/133631
———————————-
■お詫びとお知らせ
昨日、6月1日に予定しておりました【元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビュー】は、6月8日に延期になりました。楽しみにしてくださっていたみなさま、申し訳ございません!
6月8日(月)16:00~18:00 に岩上さんがインタビューしますので、来週ぜひご覧ください。
【孫崎享さんサイン入り】なお、インタビュー終了後20:00より、孫崎享さんの新著『日米開戦の正体』のサイン本をIWJ書店にて、販売いたします。
これは、分厚くて、読み応えのある本です!
米国の国力の10分の1しかなく、戦えば必ず負けると分かっていながら、日本が無謀な対米戦争に踏み出していったプロセスが驚きの事実とともに、明らかにされていきます。戦争回避のために動いていった人々は、殺されたりしたんですね。今、またしても日本は無益な戦争への道を踏み出しつつあるように見えます。国内から理性的な戦争回避派の声が取り除かれつつあるのではないでしょうか。
会員のみ、限定数の販売になりますので、インタビュー視聴とあわせて、こちらもぜひ、お買い求めください!
■わとはぷのコーナー
一日遅れのわとはぷです。先にご了承ください 笑。
昨日6月1日、ついに「改正道路交通法」が施行されました。日々、自転車を愛用している私にとっては一大事です。これまで、「自転車の規制って甘いよなぁ」という実感は確かにありました。かなり自由な走行をしてきた身としては、色々と改めなければいけない点が出てきます。
報道に寄るところでは、福岡県警は昨日、福岡市内の交差点で1時間で90人の自転車ライダーたちを警告したといいます。その内容とはイヤホンを付けて音楽を聴きながらの運転、自転車走行帯ではなく歩道での走行、信号無視、などさまざま。最も多かったのは90人中69人のイヤホンを付けての走行だったといいます。
自転車走行中に音楽を聴くことほど壮快なことはないんですよね。風を切りながら、好きな音楽を聴くのは何よりもの快感です。でも、私は車も運転するので、イヤホンをつけたまま走行する自転車ライダーたちには、何度か危ない目に遭わされてきました。耳で察知できる危険がほとんどゼロになってしまいますから。私も、走行中の音楽は諦めました。
「信号無視」や「酒酔い運転」、「ブレーキのない自転車運転」など、14項目に関して危険行為と定め、3年以内に2回以上の違反をした場合、安全講習が義務づけられるようになりました。
今回、福岡で警告をうけた市民からは、「法の施行を知らなかった」、「ルール違反をしてから講習を受けるのではなく、普段からルールを学べるようにしてほしい」、「自転車が走っていい場所や赤信号での停止場所がわかりにくい」と言った声もあったそうです。それももっともです。
自転車が絡む死亡事故の件数が去年542件だったと言いますから、今後、新しい交通法によって重大事故が食い止められることを願います。岩上さんを含め、IWJにも自転車で通勤するスタッフも多いです。私も自転車の運転にはこれまで以上に気をつけたいと思います!
では、みなさま、今日も一日IWJをどうぞよろしくお願いいたします。
IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/ 】
※このメールマガジンの配信解除をご希望の方は、お手数ですが、題名を変えずに、その旨を記載の上、こちらのメールに返信してください。
なお、手作業で解除の手続きを行っておりますため、返信後も数回、当メールマガジンが届く場合がありますが、ご了承ください。