■■■ 日刊IWJガイド 2015.1.14日号 ~No.854号~ ■■■
(2015.1.14 8時00分)
ハイサ~イ! IWJの原です。インフルエンザから復帰しました。休日にばっちり友人に伝染されました。1日中一緒に遊んでいたのに、去り際になって「インフルエンザだったんだ」とカミングアウトするなんて、反則ですよね。
いや~、それにしても、安倍政権は相変わらずですね。勘違いっぷりがすごい。
「IWJは偏っている」などと言われることもありますが、とんでもない言いがかりです。いっぺんハッキリと断っておきたいのですが、IWJは代表の岩上さんによると「中立・公正」「不偏不党」がポリシーなんですよ。努力目標、じゃないですよ、ポリシーなんです。ウチは申し訳ないですけど、オトナのメディアですからね。
一般的に「ジャーナリズムは中立、公平であれ」などと言われます。もちろんその通りです。ただ、それは民主主義や法治主義、立憲主義に則った上での議論が展開されている場合の話ですよ。
民主主義や立憲主義といった社会の不可侵の大ルールを踏み外すような権力に対し、「そうはいってもさぁ、アベくん…」と穏当に注意することが「中立、公正」を踏み外すことですか? いやいやいや、違うでしょ。「最低限のルールは守れ!」と本気で叱りつけるのが「中立、公正」の原則を守ることなんじゃないんですか。道を踏み外そうとする友人がいたら、本気で叱るのが「友情」でしょ。
「差別」や「ヘイトスピーチ」の問題もそうですよ。「『朝鮮人は死ね、殺せ』などという人間の言葉にも耳を傾けなければならない」という立ち位置が「中立・公正」ですか? ヘイトスピーチにも言論の自由がある、などといったら、差別や脅迫や加害の告知にも言論の自由があるって話になっちゃうでしょうが。
学校の教室で、会社の中で、街中の往来で、公共空間の中で、任意の誰かに向かって徒党を組んで「死ね、殺せ」と発言することが許されますか? 許されないでしょう。外国人相手なら許されるんですか? 許されませんよ。日本は法治国家ですよ。差別や脅迫や加害の告知は許されないし、一片の道理も存在しないんです。
昨日は岩上さんの指示を受け、安倍政権による沖縄イジメ、沖縄差別の実態をブログ記事にしてまとめ、Webにアップしました。「一筆入魂」がモットーですから。
※【IWJブログ】 「立場をわきまえろ」だと!? 安倍政権による陰湿な「沖縄イジメ」の実態!際立つ翁長氏への冷遇と税金を使った「経済制裁」が始まる !?
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/224473
安倍政権は、翁長知事の就任早々、辺野古移設を容認しない沖縄への報復に打って出ました。昨年末、就任のあいさつのため上京した翁長知事は、ことごとく安倍総理や菅官房長官、その他の関係閣僚らに「シカト」され、唯一会えた山口俊一沖縄担当相との面会も短時間に限られ、結局は辺野古に関する話もできませんでした。
年が明け、再び上京した翁長知事は、1月7日、サトウキビの交付金をめぐって西川農水大臣との面会を求めましたが、こちらも「時間がない」として、翁長知事は門前払いを受けました。
ネットでは、「アポも取らずに上京する翁長知事が非常識だ」などといった中傷が繰り返されました。ブログ記事で検証しましたが、もちろん、翁長知事らは閣僚らへの面会申込を事前にしています。ことの経緯を仔細にみると、安倍政権に非があることは否定できません。
面会を求める翁長知事に対し、菅官房長官はBSフジに出演し、「翁長氏が方針転換しなければ困難」との認識を示しています。つまり、日程調整以前の問題として、「翁長知事が辺野古新基地建設に非協力的である以上、会うつもりがない」と明言しているのです。
おかしな話ですよねぇ、これ。官房長官ですよ、菅さんは。私人じゃないんです。わかってるんでしょうか、自分の立場を。会いたくない奴には会わないってのは私人の論理でしょう。
権力者こそ、公正さが求められます。権力の恣意的な濫用は許されないはずです。「辺野古に賛成しなければ会わない」などと言うのは、お門違いじゃないですか。それとも、官房長官の立場を利用して、問答無用で沖縄県民が選んだ知事を力づくで屈服させようって腹ですか? そんな横暴、許されるんですか?
西川農水大臣が面会を拒否した理由はなんだったのか。これについては、昨日、IWJの松井信篤記者が定例会見に参加し、西川大臣にズバリ直接質問してきました。大臣の「釈明」に納得できるかどうか、是非、ご自身の目耳で吟味してみてください。
※2015/01/13 翁長沖縄県知事との面会を断る一方、地元自民党議員らの要請行動には応じた西川農水相「日程が混んでいた」と弁明、今後「時間の調整がつけば」知事の面会要請を受ける構え
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/224436
…(後半へ続く)
◆中継番組表◆
本日のIWJの中継番組表を送ります。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もありますのでご了承ください。
**2015.1.14 Wed.**
【Ch4】12:30~「日本外国特派員協会主催 『2015年 景気観測』白川浩道氏、マルティン・シュルツ氏 記者会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※2015年の景気観測について、白川浩道氏とマルティン・シュルツ氏らが記者会見する。なお、こちらの会見は全編英語となりますので、ご了承下さい
【Ch3】14:30~「原子力規制委員会 田中俊一委員長 定例会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=3
※原子力規制委員会の田中俊一委員長による定例会見
【Ch6】16:30~「辺野古新基地建設工事を請け負う大成建設へ工事の中止を求める抗議行動」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6
※現辺野古新基地建設工事を請け負う大成建設に対して、同工事を中止するよう求める抗議行動
【会員限定配信】20:00~「【饗宴アフター企画第6弾】沖縄が、日本が、『最前線の戦場』にさせられる!米軍の戦略に乗せられる日本~『オール沖縄』が、米軍基地を拒む理由」
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/215279
※2014年12月20日に行われた、「岩上安身による伊波洋一・元宜野湾市長インタビュー」を会員限定配信します。伊波氏は、米国は日本を守るつもりがないどころか、都合のいいように利用しようとしていると分析し、もはや「日米安保の意味がない」と指摘します
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3,ページに表示されているパスワードを、視聴画面に入力
以上の手順で、ご視聴いただけます。ぜひ、ご覧ください。
(前半の続き)…
さらに辺野古推進派の仲井真前知事には増額を約束した沖縄振興予算も、翁長知事になった途端に減額を決定し、逆に辺野古新基地建設費は300億円上積み。また、選挙で翁長知事を応援した業者を、国の仕事の発注先から排除する、といった検討もなされているといいます。完全な経済制裁ですよね。
翁長冷遇、沖縄イジメの背景をより深く理解するため、岩上さんによるふたつのインタビューを会員限定配信します!
ひとつは本日20時から、元宜野湾市長・伊波洋一氏インタビューを配信します。基地を力づくで押しつける、ということは、「最前線の戦場」を沖縄はじめ、南西諸島に押しつける、という思惑でもある。政府のその思惑については、伊波洋一・元宜野湾市長が、岩上安身のインタビューに応じて、余すところなく語っています。
※2014/12/20 【饗宴アフター企画第6弾】沖縄が、日本が、「最前線の戦場」にさせられる!米軍の戦略に乗せられる日本~「オール沖縄」が、米軍基地を拒む理由――岩上安身による伊波洋一・元宜野湾市長 緊急インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/215279
ふたつめは、明日20時から、知事選直前に行った、翁長雄志氏単独インタビューです。翁長氏は、「現代の戦争では、まず、基地をミサイルで狙う。沖縄はミサイル2発で吹き飛びます。我々沖縄の人間には帰る所がなくなるんです!」と岩上さんに語りました。
「最前線の戦場」を押しつけられるのを拒むのは、誰だって当たり前じゃないですか。なのに、安倍政権に「敵視」され、屈服を迫られる翁長知事。あんまりな話です。選挙前のインタビューですから、まだ翁長候補の時ですが、保守政治家でありながら、「イデオロギーよりもアイデンティティ」を掲げ、沖縄の人間として、保革を超えて米軍基地建設に反対する、その胸のうちに迫っています。ご覧ください。
※2014/10/16 【沖縄県知事選スペシャル】翁長雄志氏、米軍基地負担と「リンク」した沖縄振興策に強く反対 辺野古移設は「ご破算」にする意欲を岩上安身に語る
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/183153
安倍政権の沖縄イジメは、東京だけで起こっているんじゃない、イジメは沖縄の辺野古でも起きています。
辺野古の現場でも、民意を無視した強行工事が進められようとしているんですよ。皆さん、ご存知でしたか?
沖縄防衛局は10日夜から11日未明にかけて、闇に乗じて、キャンプ・シュワブにコンクリートミキサー車など十数台分の工事資材を搬入しました。
深夜の不意打ちでしたが、辺野古で警戒にあたっていた市民らは抗議活動を開始。大型トラックの下に座り込むなどし、抵抗の意思を示しました。市民と、約100名もの機動隊員らが激しくもみ合い、現場は騒然となりました。
昨日12日も現場では、市民と防衛局、機動隊とのにらみ合いが続きました。IWJでは、沖縄中継市民のKEN子さん、ちえぞうさんがUstreamとツイキャスで、同時配信。現地の様子をリアルタイムで報じました。
現場には糸数慶子議員や玉城デニー議員も駆けつけ、市民と一緒に座り込み、糸数議員は「観光産業は平和でないと成り立たない!」などとスピーチし、辺野古新基地建設に「NO!」の声を上げました。
昨夜は、沖縄と連帯した市民が、東京の防衛省前で緊急抗議行動を開催。僕はこちらの取材に行ってきました。
環境団体「ラムサール・ネットワーク日本」の共同代表を務める花輪伸一さんは、僕のインタビューに、「地域で示された民意を無視して、基地建設を進めようとする国なんて、今では、いわゆる発展途上国でも少ないですよ。米国の中でも『辺野古は無理だ』という意見がある中、過剰に米国の意向を汲んで、辺野古を進めようとする安倍政権は、やはりおかしい」と話しました。
東京在住の60代女性は、僕のインタビューに、ツイキャスやTwitterで現場の様子を知って憤りを覚えたとし、「沖縄だけの問題じゃない。私の生まれは新潟ですが、新潟の泉田知事も、政府の推めようとする原発再稼働に否定的な立場をとっています。従わなければ、今後、何をされるかわかりません」と語りました。
抗議行動終了後には、火炎瓶テツさんにインタビューも行いました。こちらの記事は、今日中にアップしますので、ご注目ください。
東京では陰湿に、辺野古では乱暴に、沖縄イジメを繰り返す安倍政権の中には、「(翁長知事に会わないのは)当たり前だ。立場をわきまえろ」と口にする者もいるそうですよ。一部メディアが報じました。
「立場」ですと? この高みからの言い草。偉そうに。「立場をわきまえろ」などと言う「お前のほうこそ何様だ?」って話です。この政権幹部って、誰なんでしょうか、いったい。
翁長知事は沖縄県民の「辺野古新基地建設は許さない」という圧倒的な民意に推されて県知事に選ばれた、沖縄県民の代表者です。そんな代表者に向かって、「立場をわきまえろ」とは、沖縄県民全体に向かって「立場をわきまえろ」と言ったも同然です。これは明白に「沖縄差別」です。差別は許されない。冒頭、申し上げましたが、IWJは、「中立・公正」を掲げる、まどろっこしいほどのオトナのメディアなんですけども、これは見過ごすわけにはいかないですね。
「沖縄のことは沖縄が決める」。沖縄でよく耳にする言葉ですが、地方自治の観点から考えれば、それは当たり前の主張です。この言葉は、知事選中の佐賀県でも聞こえてきました。
今回、自民・公明両与党の推薦候補を破り、当選した山口祥義候補は選挙中、「佐賀のことは、佐賀で決める」と強調。安倍政権が押しつける農協改革などに反対し、「安倍政権が一方的に決めた政策と対決する」という構図を鮮明にして支持を得ました。
※2015/01/11 【佐賀県知事選】山口祥義氏初当選 安倍政権に反発した農協推薦候補が執念の組織選挙で大逆転
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/224455
沖縄差別や沖縄イジメを見過ごすということは、いずれはすべての地方に対する差別、イジメの横行を許すことにつながります。権力が国民を見下し、屈服させるのが当たり前になります。そんな増長、させちゃダメでしょう。
防衛省前でインタビューした女性もおっしゃっていましたが、沖縄に代表される「中央に逆らう地方には圧力をかける」という安倍政権の姿勢は、沖縄以外の地方も、他人事ではありません。
安倍政権の意向に異を唱えるような民意は、一方的に踏みにじられるという構図が今、突きつけられています。佐賀も、新潟も、今後の動向に注視が必要です。
パリでテロ襲撃を受けた週刊紙「シャルリ・エブド」。フランスの市民らが、「表現の自由への暴力」は「我々への暴力でもある」という意味を込め、「私はシャルリ」という標語を掲げています。我々には、「我々は沖縄だ」という意識が必要なのかもしれません。
昨日は他にも、次の記事をアップしました。「IWJは情報量が多すぎる」という声もお聞きします。でも、皆さん、新聞を一面から最終面まで隅から隅まで読みませんよね。同じことで、IWJも拾い読みをしていただければと思います。気になった記事がありましたら、深掘りしているテキストやインタビューなどをチェックしてみてください。
★記事UP 1/9 【東京】仏「シャルリー・エブド」襲撃事件に舛添知事「断じて許すことはできない」仏国の「一番大事な所をやられてしまった」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/223410
★テキストUP 12/9 小林節・慶應義塾大学名誉教授が安倍政権を徹底批判「自分が必要だと思えばできる、という論理は(北朝鮮の)金さんの論理。最高権力者が憲法を無視するなら、退場してほしい」~第38回ロックの会 IWJ NIGHT
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/212295
また、昨日は「IWJウィークリー78号」も発行しました!
ニュースのトリセツでは、安倍政権と「統一教会」の深い関係に迫りました! 特定秘密保護法、憲法改正、原発問題、注意してみると、そこには統一教会の姿が見え隠れする!? 是非、ご一読ください。
他にも、ぎぎまき記者による宮崎SLAPP裁判疑惑ルポ、岩上さんによる小林節慶応大名誉教授インタビューなど、とても充実した内容になっています!
IWJウィークリーは会員の方にお届けしています。是非、IWJの会員にご登録いただき、IWJをご支援ください。IWJの会員数は12日時点で4837名! なんとか、5000人台に回復させてください。これから国会が始まり、春の統一地方選が始まり、原発再稼働が迫り、取材しなければならないことは、ますます増えていくことが予想されます。ご支援のほど、よろしくお願いします!
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長くなってしまいましたね。沖縄に関する話題になると、どうもいかんです。長くなってしまう。本当は現地で取材したい! そのためにも、どうかお支えください! それでは皆さん、今日も1日、よろしくお願いします!
めんそーれ~!
IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/ 】
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