■■■ 日刊IWJガイド 2014.9.1日号 ～No.719号～ ■■■
（2014.9.1 8時00分）
おはようございます！IWJで斥候やスペイン語圏の記事を紹介したりしている佐々木隼也と申します。
少し肌寒くなってきた今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか？「愛」に溢れた24時間テレビに涙したりしなかったりした方も多いかと思います。
IWJも、特に動画班は、昨日から24時間編集マラソンを今も走り続けています。『九月、東京の路上で』の著者、加藤直樹氏への岩上さんの9時間半にも及んだ、超々ロングインタビューの編集のためです。
本日は、9月1日。91年前の1923（大正12）年、午前11時58分、関東大震災が起きました。大規模な揺れと火災、そして直後からおぞましい朝鮮人虐殺が各地で引き起こされました。『九月、東京の路上で』は、関東大震災での朝鮮人虐殺の足跡を追った出色のノンフィクション作品です。
昨日より三夜にわたってお届けしているこのインタビュー、みなさんは、第一夜をご覧になりましたか？
見逃した方もまだこちらで観ることができます。
http://www.ustream.tv/recorded/52100140
本日19時から配信予定の第二夜の予習として、そして90年前の日本で、確かに起きた、忘れてはいけない記憶の復習として、ぜひご覧ください！
…（後半へ続く）
◆中継番組表◆
本日のIWJの中継番組表を送ります。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もありますのでご了承ください。
＊＊2014.9.1 Mon.＊＊
【Ch2】17：30～「東電会見」
視聴URL： http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=2
※東京電力の定例会見
【Ch4】17：00～「日本外国特派員協会主催 古屋圭司・拉致問題担当大臣 記者会見」
視聴URL： http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※日本外国特派員協会で行われる、古屋圭司・拉致問題担当大臣の記者会見。拉致問題の現状と解決への取り組みについて、記者会見を行う
【Ch6】17：30～「国会周辺デモ規制断固反対！永田町アクション」
視聴URL： http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6
※衆議院第二議員会館前で行われる、国会周辺デモ規制への反対を訴える抗議行動。「火炎瓶テツと仲間たち」が呼びかけ人
【Ch5】18：30～「沖縄・辺野古の海に杭はうたせない！防衛省前抗議行動」
視聴URL： http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
※防衛省前で行われる、沖縄・辺野古基地建設反対を訴える抗議行動。「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」が主催
【録画配信・Ch1】19：00～「岩上安身による『九月、東京の路上で』著者・加藤直樹氏インタビュー ～第二夜」
視聴URL： http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
※8月29日に行われた、加藤直樹氏へのインタビュー第ニ弾を録画配信いたします。関東大震災直後の朝鮮人大虐殺を検証した『九月、東京の路上で』の著者である加藤氏に、たっぷり語っていただいた9時間半分の大インタビューを、三夜にわけてお送りします
詳細はこちら↓
★告知！【IWJ追跡検証レポート】『九月、東京の路上で』～関東大震災・ジェノサイドの跡地を加藤直樹氏と歩く
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/142166
【録画配信・IWJ_KYOTO1】21：00～「パレスチナ人女性が語る、パレスチナ問題と占領下での保健医療活動」
視聴URL： http://www.ustream.tv/channel/iwj-kyoto1
※8月24日に日本国際ボランティアセンター主催で行われた講演会を、録画配信いたします。パレスチナ西岸で保健活動に従事するナジャート・アブー・クウェイクさん、ドゥアー・アブー・ハーミドさんが、パレスチナ・イスラエル紛争とエルサレム問題について講演を行いました
（前半の続き）…
「朝鮮人が井戸に毒を流している」という根も葉もないデマに煽られ、日本人が起こした残虐なこの事件。僕も恥ずかしながら、その全容について、ほとんど知りませんでした。僕ら日本人がそんなことをするはずない、という気持ちもどこかにあったのだと思います。
僕は、日本人であることにプライドを持っている、あるいは持ちたいと願っている人間の一人です。日本人の「負の側面」を知ると、素直に愕然とします。岩上さんが、能川元一さんに南京虐殺事件と慰安婦問題についてインタビューした時も、愕然とし、しかし能川さんの徹底した証拠の積み上げと緻密な論理に異論の唱えようもなく、ぐうの音も出ないほど凹みました。
にもかかわらず、関東大震災の朝鮮人虐殺の事実を直視しようとしなかったのは、まだ、そうはいっても戦場に行った兵士の非日常的な心理状態は別物だろうと思っていたからではないかと思います。
しかし、先日起きた広島土砂災害でも、ある出来事が、僕の中のそうした微かな希望を打ち砕きました。一部ネット上で「不逞鮮人が災害に乗じて被災地で悪さをしている」というデマが流され、連動するかたちでいわゆる「ネトウヨ」と呼ばれる人たちが、「朝鮮人駆除自警団」なるものを組織したというのです。
詳細は、以下のブログ記事でまとまっているので、ぜひご覧下さい。
・【広島土砂災害】災害に乗じて広がる流言飛語 「朝鮮人洗浄」を煽る「自警団」 ～反復される関東大震災「朝鮮人虐殺」の記憶
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/165801
幸いなことに暴力事件には結びつきませんでしたが、「朝鮮人を洗浄」「朝鮮人を隔離しろ」とわめき散らす「ネトウヨ」の暴言を目の当たりにして、91年前の「虐殺」は確かにあったのだな、とかえって確信させられました。そんな、嫌な「納得感」がありました。
こんなデマ、流言飛語を飛ばす人間は、本当に日本人なのでしょうか？
つい、そう思ってみたくなります。しかし、きっと間違いなく彼らは日本人なんですよね。僕らにも、そして世界中の多くの人々の中にも、こうした残酷な一面が潜んでいるのではないでしょうか。時代と環境によって、それは簡単に発現してしまうものなのでしょう。
ガザでも残酷な蛮行が大手を振ってまかり通り、東ウクライナでは辻褄の合わない話が飛び交っています。憎悪を撒き散らすデマがあっという間に流血沙汰に、そして戦争にまでエスカレートするプロセスを、僕らはリアルタイムで目撃しています。彼らもまた、僕らと同じ人間です。
・【ガザを伝える「第三の目」〈4〉】「恒久的」なガザ停戦合意は本物か！？ ～「お願いだ、もう止めてくれ」ハマスのロケット弾とイスラエルの「レイシズム」に怯えるイスラエル人ジャーナリストの叫び
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/165852
一人ひとりが、人間性に潜むその怖さを自覚し、過去の過ちと真剣に向き合っていく。そうして初めて、「誇り高い日本人」となりうる。歴史的事実と真摯に向き合うことが、その第一歩だと思う、僕の今日この頃です。
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