日刊IWJガイド 2015.3.11日号 ~No.910号~


■■■ 日刊IWJガイド 2015.3.11日号 ~No.910号~ ■■■
(2015.3.11 8時00分)

おはようございます。IWJのぎぎまきです。

東日本大震災から今日で丸4年が経ちました。

忙しさに翻弄されてしまいがちな毎日ですが、節目である3月11日は、毎年、どこで何をしていても、午後2時46分には足を止め、黙祷を捧げてきました。

今年、黙祷にあたるこの時間は、渋谷にいる予定です。福島県浪江町「希望の牧場」の吉澤正巳さんが、渋谷のハチ公前に立ち、街宣活動を行う様子を取材するためです。

吉澤さんは、(当時の)警戒区域内の自身の牧場に取り残された被曝牛を殺さず、原発事故の生き証人として、保護や飼育を続けてきた方です。

3月17日には、東電本社に向かい、300頭の牛の弁償を求め、東電本社に乗り込んだ吉澤さん。

「いま大事なことは、逃げるんじゃないんだ。自衛隊と消防庁が一所懸命、戦っているときに、なんでお前らが逃げるんだ。お前らがつくって、お前らが運転している原子炉をどうして止められないんだ。いま大事なことは死んでもいいから水をかけろ。俺だったら死んでもいいからホースを持っていって飛び込んでいくぞ」

吉澤さんはこの日、30分ぐらい、泣きながら東電に向かってこう訴え、応対した東電の総務の人も泣き出したというエピソードを、あるインタビューで話していました。事故直後の生々しい空気が蘇ってきます。

この頃、IWJはすでに、東電に寝泊まりし、会見場に24時間張り付き、中継していました。といっても、当時は、岩上さんと原記者、佐々木記者の3人。そこで、岩上さんがツィッターで助けを募集し、続々とボランティアの方々が応援に参上してくれたのでした。

吉澤さんはその後も、都内を街宣カーで回り、東電や政府の責任を追及、町行く人々に原発事故の被害を、今まさに受けている張本人として訴えてきました。

吉澤さんには、2013年3月に、岩上さんが単独インタビューをしていますので、ぜひ、こちらの記事をご覧ください。

・【3.11特集公開】岩上安身による「希望の牧場・ふくしま」吉澤正巳代表インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/64449

■「百人百話」故郷にとどまる 故郷を離れる それぞれの選択

また、岩上さんが名付け親の「百人百話」のインタビューシリーズにも、吉澤さんは登場しています。「百人百話」とは、3月11日の大震災・津波、それに続く東京電力福島第一原発の事故を経て、福島にとどまる方々、福島を離れる方々の思いを、岩上さんが丁寧に聞き取ったインタビュー映像です。

インタビュー映像が配信されたばかりの頃は、スタッフ一同、画面に釘付けになりながら観ていたのを覚えています。百人百話の告知CMは、今日だからこそ、おすすめしたいものです。ぜひご覧ください。百人百話は書籍化もされています。ぜひ、お手に取っていただければと思います。

・「百人百話告知CM」
https://www.youtube.com/watch?v=bRJGm3wVbWU

・「百人百話」書籍販売
http://iwj.co.jp/feature/100100/100100book/

4年も経てば、甚大な被害をもたらした大震災や原発事故の記憶の風化は、忙しい毎日に絡めとられ、日々に流されてゆく多くの人々にとっては、やむを得ない部分もあると思います。

しかし、被害当事者にとっては、やっと4年であり、たった4年なのかもしれません。吉澤さんがなぜ、渋谷という町を選び、そして、5年目に突入するこの日に何を訴えるのか、私もしっかりと耳を傾けたいと思っています。

■4年前のあの日

4年前の3月11日、私はたまたま、山口県の上関にいました。上関原発の取材のため、岩上さんより1日前に前乗りとして乗り込んでいたのです。

東日本で大地震が起こったと知ったのは、祝島のフェリーが出る港に向かっていた電車の中でのことでした。娘の保育園に電話を入れるよう、家族からの伝言があり、慌てて保育園に電話したのを覚えています。

私の名前も確認せず、「大丈夫ですよ、心配しないでください」と開口一番、早口で叫んだ先生の慌てぶりに、事の大きさを実感しました。

娘の元に今すぐにでも飛んで帰りたいと、泣きながら船着き場のテレビにかじりついていた私を、祝島行きの船を待つ、地元のおばあさんに慰めてもらっていた、そんな事がありました。

東日本大震災による津波で亡くなったひとりひとりに、家族や友人を亡くした方ひとりひとりに、その後の、震災や原発事故による避難生活で命を落とした方、今もなお、苦しみや悲しみのうちにあるすべての方に、思いを込めて、今日は黙祷を捧げたいと思います。

…(後半へ続く)

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◆中継番組表◆

本日のIWJの中継番組表をお送りします。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もありますので、ご了承ください。

**2015.3.11 Wed.**

【IWJ_FUKUSHIMA1】10:50~「3.11原発いらない!地球(いのち)のつどい」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-fukushima1
※午前は「避難・健康」をテーマに、午後は「被曝労働、放射能汚染ゴミ問題、再稼働・脱原発」をテーマに報告が行なわれる。

【Ch4】14:00~「第四回 三月十一日東日本大震災『祈りの日』式典」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※村山富市氏(元内閣総理大臣)・亀井静香氏(衆議院議員)・西部邁氏(評論家)らが出席。村上正邦氏(元参議院自民党議員会長)が代表を務める「躍進日本!春風の会」が主催。

【IWJ_FUKUI1】14:30頃~「大飯原発3,4号機、高浜原発3,4号機 運転差止め仮処分の申し立て第2回審尋後の記者会見・報告集会ほか」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-fukui1
※15時から行なわれる、大飯原発3,4号機、高浜原発3,4号機 運転差止め仮処分の申し立て第2回審尋の後に行なわれる記者会見と報告集会を中継。14:30頃からは、福井地裁前の模様を中継します。

【Ch5】15:00~「『希望の牧場・ふくしま』吉澤正巳代表 街宣」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
※JR渋谷駅ハチ公口で行なわれる、「希望の牧場・ふくしま」吉澤正巳代表の街宣を中継します。

~関連記事はこちら~
・【3.11特集公開】岩上安身による「希望の牧場・ふくしま」吉澤正巳代表インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/64449

【Ch3】17:30~「原子力規制委員会 田中俊一委員長 定例会見 」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=3
※原子力規制委員会の田中俊一委員長による定例会見。本日は17:30からの開始となります。

【IWJ_HYOGO1】18:00~「3.11神戸からの祈り」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-hyogo1
※詩の朗読、「花は咲く」の合唱などが行なわれる「3.11神戸からの祈り」。場所は、「神戸マルイ前」。

【3.11から丸4年再配信プログラム第4弾・Ch1】18:00~「『市民と科学者の内部被曝問題研究会』メンバー 沢田昭二氏×松崎道幸氏×矢ヶ崎克馬氏×生井兵治氏に岩上安身がインタビュー(2013年3月収録)」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/66238
※2013年3月に行われた「『市民と科学者の内部被曝問題研究会』メンバー 沢田昭二氏×松崎道幸氏×矢ヶ崎克馬氏×生井兵治氏に岩上安身がインタビュー(2013年3月収録)」を、「3.11から丸4年再配信プログラム」と題し、再配信します。内部被曝に関して、それぞれの見解が述べられました。

【IWJ_IBARAKI1】18:30~「3.11いのちを思うキャンドルみとナイトアクション」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-ibaraki1
※水戸駅南口ペデストリアンデッキで行なわれる、脱原発アクション。

【録画配信・IWJ_FUKUSHIMA1】20:00~「小泉純一郎氏講演会 ~日本の歩むべき道~」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-fukushima1
※本日13:30から行なわれる、「一般社団法人自然エネルギー推進会議」発起人代表・小泉純一郎・元内閣総理大臣の講演会を録画配信。福島県喜多方市にて行なわれる。主催は、「会津電力株式会社」。

【3.11から丸4年再配信プログラム第5弾・Ch1】20:30~「『原発利権を作ってきたのは自民党。我々の責任は当然ある』 ~自民党・河野太郎議員が岩上安身のインタビューで原子力ムラの実態について暴露」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/88
※2011年5月に行われた「岩上安身による自民党・河野太郎議員インタビュー」を、「3.11から丸4年再配信プログラム」と題し、再配信します。福島第一原発事故以来、ブログおよび講演会活動において、積極的に自民党批判、事故収束の政策批判、東電救済策批判を行っている自民党の河野太郎衆議院議員。河野氏は、今までの体制を作ってきた自民党の責任を認め、謝罪し、新たな方向性を打ち出さなければならないとの認識を示しました。

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(前半の続き)…

■中継のお知らせ―3月11日は「東日本大震災の日」

今日の午後2時からは、憲法記念館で開かれる「祈りの日」式典を中継予定です。主催は、元参議院自民党議員会長の村上正邦氏。第一部の式典終了後、第二部では、村山富市元首相や、亀井静香衆議院議員も参加するシンポジウム「これでいいのか日本!」が開催されます。

村上氏が所属する「春風の風」は、3月11日を「東日本大震災の日」に制定しようと、この4年間、働きかけてきたといいます。その思いが実り、東北選出の自民党国会議員が中心となってまとめた法案を次期国会で提出し、16年からの法制化を目指すとのこと。

法案の骨子は、東日本大震災は津波や東京電力福島第1原発事故などが複合的被害をもたらした「未曽有の国難」だったと強調。法制化することで、国や自治体が防災教育などの推進に努めることを求めています。

本日は、この他にも、兵庫や茨城で行われる追悼イベントを中継します。詳しくは、中継スケジュールをご覧ください。

■岩上さんが3週間ぶりに「モーニングバード!」に復帰!

昨日の「モーニングバード!」はご覧いただけましたでしょうか? 岩上さんの、3週間ぶりのTV出演になりました。出演後、岩上さんがツィッターに投稿したツィートを読んで、私は少しだけほっとしました。久しぶりの登場ということだけではなく、やはり、発作がいつまた起きてしまうかという不安を抱えながらの生出演は、相当ハラハラするものだと思います。

しかも、今日が復帰後、第一回目。生出演は身体の負担にならないのだろうかと不安でした。

岩上さんが出演後に投稿したツィートです。

「モニバ、3週間ぶりに復帰。無事、つとめることができて、ひと安心。本番に臨む前は、僕本人以上に、ドクターが、心配してくれて、『ニトロのスプレーを、決して忘れないように』と念押しのお電話までいただいた。写真がそのスプレー。ミオコール」

その後にも、2つのツィートが続きました。

「とうとう僕も、ニトロを手放せない心臓疾患の世界に足を踏み入れたわけですが、番組後の楽屋で、発作時の様子やニトロのことをみなさんに説明していると、、、」

「高木美保さんが、僕のニトロをひったくって、制汗スプレーに。違うだろっ。深刻な話題でも何でもギャグにしないとすまない高木さんでした。うしろで頭をかいているのが、番組プロデューサーの一人。でも、高木さんのギャグで座がバッと明るく」

高木美保さん、素敵すぎます! 投稿されていた写真を見て、さすがに笑いましたし、気がゆるみました。写真をご覧になってない方は、ぜひご覧ください。
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/575111412986437633

でも、毎日、必ず薬を飲み続けなければいけないという日常は、なかなか重いものがあります。常に爆弾を抱えているように生きる、ということがどれだけ怖いか・・・。

実は、昨年9月、脳出血で倒れた私の母も、先日退院し、自宅に戻りました。それからというもの、毎日、本当に沢山の薬を服用しています。これまで6ヶ月間、がんばってきたリハビリで動くようになった足や腕も、一度転んだだけでその苦労がゼロに戻るケースもあるといい、母が寝ている時以外は、ほぼずっと、横で寄り添う父の心労がこれからはとても心配です。

今は、できる限り、家族の支えになるようがんばらねばと思っています。

会社では、岩上さんにこれ以上の負担をかけないように、気を引き締め、業務にあたっていきたいと思います。どうかみなさま、IWJを今後とも温かく見守ってください。

・【岩上安身よりみなさまへ】ひとまずの復帰のご挨拶 ~突然の「攣縮(れんしゅく)」からのサバイバル、そしてニトロ片手のタイトロープウォークへ
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/238131

■沖縄取材を終え、東京に戻りました!

日曜日の深夜、沖縄から東京に戻ってきました。4日間という日程でしたが、みなさまのおかげで、辺野古の取材を慣行できました。実現のためにカンパや寄付で支援をいただいたみなさまに、改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。

日々の取材を4本の記事にまとめましたので、ご紹介します。今後も数本、出す予定です。

・2015/03/06 【沖縄】辺野古ゲート前で起きた「おとり作戦」で2度目の逮捕劇?!~沖縄取材1日目(3月5日)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/237406

・2015/03/06 【沖縄】新基地建設で揺れる沖縄県辺野古 ~カヌー隊を発案した東恩納琢磨名護市議に聞く――沖縄取材2日目(3月6日)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/237450

・2015/03/07 【沖縄】IWJのカメラが大浦湾海上へ! 国の埋め立て工事が頓挫する可能性?!
沖縄平和市民連絡会・北上田毅氏に聞く、「粛々」とは進んでいない建設計画の実態――沖縄取材3日目(3月7日)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/237563

・2015/03/08 【沖縄】辺野古周辺を歩きながら聞いた米軍基地に対する胸の内~沖縄取材4日目(3月8日)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/238267(11日中に掲載予定)

私が滞在した4日間では、市民や沖縄防衛局、海保の間で大きな攻防は見られませんでした。しかし、一見、穏やかに見える抗議行動の現場ですが、よく見渡すと、小さい火種があちこちで起きていることが分かります。それについては、1日目のキャンプ・シュワブのゲート前での記事にまとめました。

3日目には、海上行動に同行させていただき、穏やかな大浦湾に漕ぎ出すカヌー隊を取材しました。私が乗船した船の船長、沖縄平和市民連絡会・北上田毅さんの説明によれば、陸と海での反対運動が、いかに、政府へのプレッシャーとなり、工事を具体的に遅らせている力となっているかがよく分かります。途中、カヌー隊がボーリング調査のスパッド台船によじのぼった瞬間もカメラに収めました。

他にも、反対行動とは一切関係ない場所で、週末の釣りを楽しむ夫婦や、公園で子どもたちと遊ぶお母さん、東京から移住したきたばかりの熟年夫婦が感じた、基地反対を大声では叫べない地域の事情などについてインタビューしています。

それぞれ、派手な記事ではありませんが、淡々とした日常の中から滲み出る、米軍基地とともに生きてきた沖縄の一部を可視化できたのではないかと思います。

今後も、辺野古の問題は、追加取材できるよう検討していますので、継続的なご支援をよろしくお願いします。

※カンパのお願い
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

■IWJブックショップ、小出裕章・西尾正道共著『被ばく列島 放射線医療と原子炉』

定額会員の皆様への特典として、IWJとゆかりある著者の方々のサイン入り書籍を、「IWJブックショップ」で販売中です!

今日、ご紹介するのは、小出裕章・西尾正道共著『被ばく列島 放射線医療と原子炉』(角川ONEテーマ21)です。北海道がんセンターの名誉院長である西尾正道先生には、先月19日に、北海道で岩上さんが3時間にわたるインタビューを行いました。

・2015/02/19 「内部被曝の影響は、これから出てくる」 放射線治療の第一人者が語る、被曝問題の隠された真実 ~岩上安身による西尾正道氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/233698

臨床医として約40年もの間、癌の治療に取り組んできた西尾先生は、ほとんどの科学者や医者が、ICRP(国際放射線防護委員会)の報告書に準拠している中、内部被曝の専門家として、このICRPがいかに科学的にも論理的にもおかしい点が多いかを論証しています。

「原発は事故が起こっても安全」「被曝しても安全」という新たな「安全神話」の嘘を暴き、「お金のための科学・医学」から「国民のための科学・医学」への転換を呼び掛けているこの本を、昨夜から販売開始しました!

【ご購入はこちらから!】
https://iwj.co.jp/ec/products/list.php?category_id=16

■スタッフ募集のお知らせ

3月は、春の訪れを感じる季節であるとともに、卒業の季節でもあります。IWJでも、この3月をもって、卒業するスタッフが数名います。

そこでIWJでは、経理、事務、テキスト編集の3つの分野で、新しくスタッフを募集することになりました。IWJの仕事は、とてもやりがいがあり、報道に関心がある方には、ぜひ応募していただきたいと思います。初心者の方にも、丁寧にレクチャーいたします。IWJに関心をお持ちのみなさん、ぜひ、一緒に働きましょう!

※IWJレギュラースタッフ募集フォーム
http://bit.ly/1ALJypQ

■ わとはぷ~What happened today?

今、沖縄で起きている力づくの権力行使は、第二の琉球処分ではないか、そんな声が上がっています。

その琉球処分とは、廃藩置県の一環として、琉球を明治政府が力で屈服させ、新政府の支配下に組み込んだ出来事です。その布告が行われたのが、1879年3月11日でした。

※廃藩置県:1871年8月、明治政府がそれまでの「藩」を廃止して、地方統治を中央管下の「府」と「県」に一元化した行政改革のこと。

明治政府は、廃藩置県に向けて、清国との冊封関係や通交を絶ち、明治の年号使用、琉球藩王自ら上京することなどを再三迫ったが、琉球が従わなかったため、1879年3月、「処分官」松田道之が随員・警官・兵あわせて約600人を従えて来琉、武力的威圧のもとで、琉球藩を廃し、沖縄県を設置する旨、布達したのが、3月11日。

3月31日限りで王宮首里(しゅり)城を明け渡すよう激しく迫った結果、琉球藩王・尚泰王が臣下とともに城を出たため、琉球王国は崩壊し、廃藩置県が達成されることになりました。

琉球新報は昨年7月12日の紙面で、琉球処分に端を発した不条理は今も続いているとし、次のような社説を残しています。

「『琉球処分』の後、皇民化・同化政策が推し進められ、その帰結として沖縄戦の悲劇があった。敗戦後の米国統治下で人権を侵され、復帰後も基地の重圧に苦しみ続ける。このような沖縄の歩みと現状を考えたとき、その源流として『琉球処分』に突き当たる」

「琉球処分」 不当性が明らかになった(琉球新報社説、2014年7月12日)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-228395-storytopic-11.html

今を知ることは歴史を知ること、歴史を知ることは今を知ることであると、わとはぷを始めるにあたって、スタッフに繰り返し、岩上さんが言ってきた言葉です。

それでは、今日も一日IWJを宜しくお願いいたします。

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/

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