【献本御礼】マーティン ファクラー著『権力者とメディアが対立する新時代』(詩想社新書)

 詩想社・金田一様から『権力者とメディアが対立する新時代』をご恵贈いただきました。

マーティン ファクラー 著
権力者とメディアが対立する新時代
詩想社新書 2018/1/18

 トランプ米大統領は、既存メディアを「フェイクニュース」等と激しく批判し、安倍政権は慰安婦報道をきっかけに、朝日新聞への執拗な批判を政権に近いメディアとともに大展開。このような権力者と既存大手メディアの対立という構図において酷似するトランプ大統領と安倍首相のメディア戦略とはどのようなものなのでしょうか。本書では、ニューヨーク・タイムズ前東京支局長で日米の報道現場に精通した著者が、激変する権力者とメディアの関係を解明し、メディアの危機に警鐘を鳴らしています。

 権力者がメディアに対して、これまで以上に強気に出られるようになったのは、大手メディアが形成してきた情報・言論空間とは別に、インターネット上において情報空間を確立できたからだと、著者は分析。アメリカでは、オルト・ライト(Alt Right オルタナ右翼)と呼ばれる新しい右翼運動と、そこから発生したネットを中心としたオルト・メディア、日本では増加を続ける「ネトウヨ」の存在を上げ、「事実よりも自分たちが信じるストーリーこそが『真実』であり、自分と違う意見や考え方など聞かない、聞きたくないという人々が増えている」と指摘しています。

 他方、このような傾向は、左派においても言えるとして、保守派の著名なコラムニストを採用したニューヨーク・タイムズの購買をキャンセルするという動きがあったことも紹介。「いまや、人々は自分の意見こそが真実であり、違う意見、考え方に対して、信じられないくらい許容能力が低くなっているようだ」と著者は懸念を示しています。

 また、本書ではメディアの現状に対する悲観的な話にとどまらず、このような状況を打破しようとする、上質なジャーナリズムを追求する新メディアの動向も紹介。私たち市民が、いかにメディアから情報を読み取り、事実を把握していけばよいのか、そのヒントを提供してくれています。

◇◇◇ 関連記事 ◇◇◇

◆ 書籍広告出稿のお願い ◆

IWJでは書籍広告を募集しております。

下記の通り、「戦後史の正体」「日米地位協定入門」は、IWJサイトの広告をきっかけに、増刷を重ね、ベストセラーに羽ばたきました。

広告掲載の媒体としましては、月間のべ20万人の訪問者数を誇るトップページをはじめ、ユニークユーザ1万人超えるUstreamの各チャンネルの待機画面、購読者数約一万人のメールマガジン「日刊IWJガイド」など、様々な機会を用意しております。

詳細はこちらを御覧ください。→ 協賛・広告掲載のお願い

上記掲載の媒体以外でも、ご相談・ご要望に応じ、柔軟に対応させていただきます。また、いくつかの媒体を複合的に組み合わせたプランにも対応可能です。

ぜひ、お気軽にご相談ください。

問い合わせ先 office@iwj.co.jp

◆◆◆ 弊社書籍広告実績 ◆◆◆

タイトル 本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」 (「戦後再発見」双書2)
著者 前泊 博盛
実施期間 2013年3月~
サービス内容 TOPページバナー及び、特集ページ作成等
発行部数 3刷5万部
第一弾の『戦後史の正体 (「戦後再発見」双書)』は9刷22万部
Amazonランキング 社会・政治 > 外交・国際関係 > エリアスタディ > アメリカで1位(2013/10/04現在)
同シリーズの第一弾である『戦後史の正体 (「戦後再発見」双書)』は
歴史・地理 > 日本史 > 昭和・平成で2位

Comments are closed.