七つ森書館、金子なおか様から、『いいがかり: 原発「吉田調書」記事取り消し事件と朝日新聞の迷走』(『いいがかり―原発「吉田調書」記事取り消し事件と朝日新聞の迷走』編集委員会編、編集代表 鎌田慧、森まゆみ、花田達朗)をご恵贈いただきました。
2014年5月20日、朝日新聞は「吉田調書」を1面トップで報道しました。吉田昌郎氏(福島第一原発事故当時所長)を、政府事故調査・検証委員会が聞き取りをした調書は、極秘扱いされてきましたが、それをスクープしたのです。
編集代表:鎌田慧・森まゆみ・花田達朗
『いいがかり: 原発「吉田調書」記事取り消し事件と朝日新聞の迷走』
(七つ森書館、2015.3)
しかし、バッシングにさらされた同社は「吉田調書」報道を「誤報」として取り消し、取材記者らを処分しました。
「さらに驚かされたのは、その会見翌日(9月12日)の紙面を読んでも記事のどこに問題があったのかがよくわからなかったことです。「誤報」の文字もありません。「事実が違った」と会見で説明しながら、どの事実が違ったのか、何が間違いで、何が間違いではなかったのかという最も大事な点があいまいでした。」(同書より引用)
なぜ、「吉田調書」報道は取り消されたのか。報道の自由はどうなるのか。安倍政権が原発再稼働にむけてばく進する中、作家、弁護士、写真家、ジャーナリスト、原発技術者ら61人が、この不可解な事件の真相に迫りながら、日本の言論状況の危険性を問う一冊です。
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