影書房・松浦弘幸様から『#鶴橋安寧―アンチ・ヘイト・クロニクル』をご恵贈いただきました。
著者の李信恵氏は在日コリアン2.5世、ネット媒体などで活動するフリーライター。ネットに書いた記事が発端となり、ネトウヨの標的となり、実生活でも「在特会」会長らの標的となって深刻な被害を蒙ってきました。
本書は、レイシストたちへの応戦、カウンター活動、京都朝鮮学校襲撃事件の裁判傍聴、そして「在特会」会長や「保守速報」を訴える民事裁判提訴(14年8月)へと駆け抜けてきた著者自らの、約2年わたる活動記録に、家族や人、街にまつわる「在日の歴史」を綴っています。
「私はこの先、何年続くかわからない裁判をスタートさせた。(略)日本に差別を裁く法さえあれば、民事で闘わずに済んだ。わかっていたはずで、始まったばかりだけど、裁判はしんどい。すでにくじけそう。(略)けど支えてくれる人の多さに驚き、一緒に笑ったり泣いたりしながら、なんとか進む」(同書より引用)
ヘイトスピーチを浴びる被害当事者の声に耳を傾けることができる貴重な作品です。
李信恵著
『#鶴橋安寧―アンチ・ヘイト・クロニクル』
影書房、2015.1
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