【献本御礼】安川寿之輔著『日本人はなぜ「お上(かみ)」に弱いのか』(高文研)

記事公開日:2019.12.26 献本御礼(ブックレビュー)
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 安川寿之輔様から『日本人はなぜ「お上(かみ)」に弱いのか』をご恵贈いただきました。

安川 寿之輔 著
日本人はなぜ「お上」に弱いのか
高文研 2019/8/6

 日本人の「お上(かみ)」に逆らえない精神性はどこに由来するのか? それは近代日本の思想家、福沢諭吉と丸山眞男によって植え付けられたのではないか? という独自の視点から論証を行ったのが本書です。著者は以前より、丸山眞男を筆頭とする福沢諭吉研究の誤謬を世に問うてきました。

 著者は丸山眞男が福沢諭吉を戦後民主主義の理論的支柱として高く評価した点に着目。その上で福沢諭吉こそが、天皇のためなら命も富も投げ出す「帝国臣民」という、忠君ナショナリズムを作り上げた張本人だと指摘しています。

 本書は、虚像としての福沢諭吉を検証して批判。それに連なり戦後民主主義の代表的思想家となった丸山眞男の言説の虚妄をも明らかにし、帝国主義の時代であった明治という時代から続く過ちを著しています。

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