山中恒(ひさし)様から『現代子ども文化考: 「子ども」に寄り添って』をご恵贈いただきました。
山中恒著
現代子ども文化考「子ども」に寄り添って
辺境社 2017/3/29
軍国少年だった著者の将来の希望は「海軍士官になること」でした。しかし、敗戦により正規の軍隊が消滅したため「何の夢も持てなくなった」と著者は言います。そんな戦時下教育に晒された著者の子ども時代を振り返りながら、今またあの戦前の気分が充満するといわれる現代の子どもを取り巻く状況を、本書では鋭く解析しています。
本書は「子ども文化」、「健全の基準とは」、そして「課題図書の存立構造」の3部から構成されています。第一章にあたる「子ども文化」は、「出版ニュース」2012年1月から2015年12月までの連載に資料写真などを付加して収録されたものです。
子どもたちに理屈抜きで日本が「素晴らしい国家である」と教え込もうとする昨今の論調。これに対して、太平洋戦争下に使用された国定教科書修身書『ヨイコドモ・下』の文章を紹介しながら反論。「内向きで観念的な国体原理主義が、およそ根拠もない民族優越感」を戦時下は醸成させたと指摘しています。
また「教育勅語」の再評価を公然と言及し始めた文科省に対しては、「なんと言おうと『教育勅語』は国体原理主義の中核的聖典」などと断じています。
著者は1931年北海道小樽市生まれ。児童読み物、ノンフィクション作家。『赤毛のポチ』で日本児童文学者協会新人賞、『三人泣きばやし』で産経児童出版文化賞、『山中恒児童よみもの選集』で巌谷小波文芸賞、『とんでろじいちゃん』で野間児童文芸賞、第38回エクソンモービル児童文化賞受賞。同氏の作品『転校生』、『さびしんぼう』が大林宣彦監督によって映画化されたことでも有名です。
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