【献本御礼】フィリップ・ジンバルドー著『ルシファー・エフェクト ― ふつうの人が悪魔に変わるとき』(海と月社)

記事公開日:2015.8.24 献本御礼(ブックレビュー)
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 有限会社海と月社の松井由香里様から『ルシファー・エフェクト ― ふつうの人が悪魔に変わるとき』をご恵贈いただきました。

フィリップ・ジンバルドー著
『ルシファー・エフェクト ― ふつうの人が悪魔に変わるとき』
海と月社、2015.8

 本書は、世界的な社会心理学者であるフィリップ・ジンバルドー氏が「ふつうの人が悪魔に変わるメカニズム」について徹底的に論じたものです。

 アルバイトとして被験者に応募してきた大学生達を、無作為に囚人と看守に分け、その行動を観察するという「スタンフォード監獄実験」が、1971年米国のスタンフォード大学で行われました。実験は予想外の展開を見せ、当初の2週間の予定を大幅に早めて1周間で中断されました。

 実験の考案者であるジンバルドー氏は、約35年のときを経て、「ひとは状況によって大きく変わる」ことをまざまざと示したこの実験の様子について紹介し、自身の研究人生の集大成ともいえる本書を著し、その全貌を詳細に伝えています。

 執筆の大きな契機となったのは、2004年のアブグレイブ刑務所での虐待(アメリカ軍兵士によるイラク人拘留者の虐待)発覚とのこと。思わず目を覆いたくなるような虐待現場の写真が多数流出し、そのおぞましさにアメリカ中が震撼したとき、ジンバルドーはそこに「監獄実験」との類似性を見出し、「人はなぜ、こんなことをしてしまうのか?」の解明に乗り出しました。

 本書は大きく4つの内容に分かれています。まずは監獄実験の再現、次に「人間の悪」にまつわる数々の社会心理学実験の紹介、そしてアブグレイブ刑務所の事件の真相。最後に著者は、誰しもが「悪魔」になる可能性を秘めているのと同じように、誰もが「英雄」になれることを示しています。

 「善と悪の境界線は、あらゆる人間の真ん中にある」(本書より)

 多くの人が抱えている怒りや困惑、鬱曲や悩みを晴らすヒントが多数込められた本書は、いわゆる学者の論文と異なる、情熱と人間味にあふれた熱い文章で綴られています。

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