早川タダノリ様から『時代の正体vol.3―忘却に抗い、語りつづける』(現代思潮新社)をご恵贈いただきました。
本書は、神奈川新聞に掲載された連載『時代の正体』(2017年夏~2019年春)をまとめたものです。改憲問題、性差別、軍事国家化、ヘイトスピーチ、「道徳」教科化、やまゆり園障害者殺傷事件の6部で構成されています。
長期化する安倍政権の下で次から次に明らかになる不正と腐敗の中で、ともすれば忘れ去られてしまう幾多の出来事を、取材班の記者たちはしっかりと拾い上げ、じっくりと記してきました。彼らは記憶の忘却に抗いつづけます。
政権が危険性を増し、社会には差別と偏見が蔓延しつつある現状をとらえつつ、最終章「やまゆり園障害者殺傷事件」を追いつづける」では、植松被告との面会における記者の気付きを通して、事件の深層を明らかにしていきます。
この事件は、単に一人の人間の異常な性格に帰するのではなく、生産性のみを重視する我々の社会と、優性思想に囚われがちな我々の心こそが、その根底にあるのではないか、と問いかけているのです。
「新聞記者の社会的役割が問い直されている今だからこそ、神奈川新聞『時代の正体』取材班の記者たちの仕事を、多くの方にご覧頂きたいと願ってやみません」と早川タダノリさんは、おっしゃっています。
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