【特別寄稿】アルシャバーブとアルカイダによるケニアの襲撃事件 ―難民とNGOがテロ行為に関与・利用―(米川正子 元UNHCR職員・立教大学特任准教授) 2015.5.5

記事公開日:2015.5.5 テキスト

 2015年4月2日にケニア北東部のソマリア国境地のガリッサ郡で起きた、アルシャバーブによる大学の襲撃は大変痛ましい事件で、キリスト教徒の学生ら148人が殺害されました。

 アルシャバーブとは、アルカイダと連結しながらソマリアに拠点を置き、アメリカからテロ組織と指名されている集団です。アフリカ連合(AU)の平和維持活動でソマリアに展開するケニア軍が撤退するまでテロ攻撃を継続し、「ケニアの都市は血で赤く染まる。長く凄惨な戦いになるだろう。一般市民が最初に犠牲になる」と、新たなテロ攻撃を予告する声明を出しました。