┏━━【目次】━━━━
┠■はじめに~ロシアの対ナチス・ドイツ戦勝記念日の5月9日、旧ソ連構成国のラトビアのナチス収容所跡地で、第二次世界大戦で戦死したラトビア兵を含む旧ソ連兵士に捧げられた曲を聞いていた男性が「大量虐殺、平和に対する犯罪、戦争犯罪を正当化した」容疑で警察当局に拘束される! ラトビアではソ連赤軍がナチス・ドイツを破ったことを祝うのは、犯罪扱いに! ラトビアは国をあげてナチス礼賛国家へ!! ドイツのベルリンでも、ロシアの対ナチス戦勝記念のシンボルを着けていた者など10人が勾留! ウクライナがネオナチを公然と認めた、その同じ波が2年遅れで欧州諸国へ!!
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┠■「IWJしか報じていない情報」が、日々、増えてきています! しかしIWJへのご寄付・カンパは、昨年11月から今年4月までの6ヶ月間連続して目標に未達で、不足額は合計972万3789円にもなります! 7月末の期末まであと3ヶ月! 全期間を通じて目標未達となると、IWJは活動できなくなる可能性が高くなります! 有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJが期末までに赤字を解消し、独立メディアとして報道・言論活動を継続できるよう、皆さまの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!
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┠■【中継番組表】
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┠■米英の覇権に距離を置き、国家主権と独自外交を追求したシャルル・ド・ゴール大統領のもとで樹立されたフランスと中国の国交60周年に、習近平国家主席が訪仏! 中国・フランス・EUの三者会談では、EUとフランス側から、中国に対してロシアへの援助の停止と、中国の過剰生産能力を筆頭とする貿易問題の解消が要請される! 中国はこれを拒否!! 一方、習主席とマクロン大統領との公式・非公式会談では、習主席は米国単独覇権に対抗し、「中国と欧州は多極世界の構築における二大勢力である」と、多極化を呼びかける! 中国とフランスは18の協力協定に署名!
┃
┠■ロシア軍がウクライナ北東部ハリコフ州の大規模地上攻撃で9つの集落を制圧! 目標はウクライナによるベルゴロド周辺へのテロ攻撃の拠点であるボルチャンスクの占領か!?「消耗戦で、ウクライナの防衛線が多くの地域で一度に崩壊し始める可能性が高い」との分析もあるが、ウクライナのゼレンスキー大統領は「占領者を必ず撃破する」と表明!
┃
┠■<IWJ取材報告>先行する秘密保護法でも「秘密指定の適正化」は果たされていない! 米国は35万ページを秘密指定解除したが、日本はゼロ!~5.7 経済情報秘密保護法案を廃案に!院内集会 ―講演:齋藤裕氏(弁護士・前日弁連副会長)「秘密とされる重要経済情報とは?」
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■はじめに~ロシアの対ナチス・ドイツ戦勝記念日の5月9日、旧ソ連構成国のラトビアのナチス収容所跡地で、第二次世界大戦で戦死したラトビア兵を含む旧ソ連兵士に捧げられた曲を聞いていた男性が「大量虐殺、平和に対する犯罪、戦争犯罪を正当化した」容疑で警察当局に拘束される! ラトビアではソ連赤軍がナチス・ドイツを破ったことを祝うのは、犯罪扱いに! ラトビアは国をあげてナチス礼賛国家へ!! ドイツのベルリンでも、ロシアの対ナチス戦勝記念のシンボルを着けていた者など10人が勾留! ウクライナがネオナチを公然と認めた、その同じ波が2年遅れで欧州諸国へ!!
おはようございます。IWJ編集部です。
1940年に旧ソ連軍に占領され、その翌年の1941年にナチス・ドイツ軍に占領された後、ソ連軍の反攻で再占領され、のちに15ヶ国の旧ソ連邦構成共和国の1ヶ国となったラトビアで、ソ連時代から続く、独ソ戦の勝利を祝う5月9日の戦勝記念日に、ソ連とロシアのシンボルを掲げた市民19人が逮捕されるという、「異常」な事態が起きました。
ラトビアは、現在はEUに加盟しています。
5月10日付けロシアの『RT』は、「ラトビアの警察当局は、『大量虐殺、平和に対する犯罪、戦争犯罪を正当化した』容疑で、2件の捜査を開始した」として、次のように報じています。
「(※ラトビアの首都)リガ近郊の、ナチスの強制収容所跡であるサラスピルス・メモリアルで、ひとりの男性が『大音量で音楽を聴いていた』として拘束された。
目撃者の話によると、その男性は、1960年代後半に書かれ、第二次世界大戦で戦死した兵士に捧げられたソ連の人気曲『ジュラヴリ(鶴)』を聴いていた。
ラトビアの警察が国内で摘発した他の違反行為の中には、解体された戦争記念碑の跡地や、ソ連のシンボルをあしらった車に、献花しようとするものもあった」。
※EU states arrest people for celebrating WW2 victory over Nazis(RT、2024年5月10日)
https://www.rt.com/news/597330-latvian-police-detentions-victory-day/
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■「IWJしか報じていない情報」が、日々、増えてきています! しかしIWJへのご寄付・カンパは、昨年11月から今年4月までの6ヶ月間連続して目標に未達で、不足額は合計972万3789円にもなります! 7月末の期末まであと3ヶ月! 全期間を通じて目標未達となると、IWJは活動できなくなる可能性が高くなります! 有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJが期末までに赤字を解消し、独立メディアとして報道・言論活動を継続できるよう、皆さまの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!
4月のご寄付・カンパは、122件、395万7500円でした。これは、月間目標達成率の99%です!
惜しいことに、あと1%、4万2500円あれば、4月は月間目標額を達成できていました! でも、これまでの未達の月には、目標額の半分以下の月もありましたし、これはほぼ達成したといってもいい金額です。
ご支援してくださった皆さま、本当にありがとうございます!
しかし、今期第14期、IWJへのご寄付・カンパは、11月から4月まで、6ヶ月連続で目標金額に到達しなかった、という重い事実は残ります。この6ヶ月間の不足額の合計は、976万6289円です。零細な企業であるIWJにとって、非常に厳しい赤字額です!
IWJは収支を合わせるべく、徹底的に支出を減らす努力を、今も続けています! オフィスを移して、スモール化することも模索中です! そうやって支出を減らしても、収入が減り、赤字が積み上がっていけば、活動が続けられなくなります!
もし、7月の期末まで、これ以上目標に達しない月があれば、年の半分が未達確定となってしまい、財源不足は深刻な上にも深刻で、IWJは、本当にこの先、活動できなくなってしまう可能性が出てきました。
第14期の期末である7月末まで、5月を含めてあと3ヶ月です! ぜひとも、期末までの間に、不足分の972万6289円の赤字分をなくし、少なくとも収支をトントンにさせてください!
第13期は、2000万円を超える赤字でした。この時は、私、岩上安身が、老後の蓄えを崩してピンチを切り抜けました。しかし、2年連続大幅な赤字となると、IWJ史上初の最大級のピンチとなります! 私、岩上安身個人にも、もうこれ以上、投じる私財はありません!
以前にも書きましたが、私には、難病の線維筋痛症で、ほぼ寝たきりに近い娘がいます。
賃貸のアパートで療養している彼女のために終の住処を、これから用意してあげなければなりませんし、生活費を出せる小さな物件も用意しておかないと、死ぬに死ねません。
「ジャーナリズムバカ一代」として、すべてをなくすまで赤字経営を続けて、破産とともに「前のめりに死ぬ」などということは、自分の中の「人の親」という「情」が許さず、赤字が手に負えなくなるほど膨らんだなら、倒産の前に、自らの手でIWJをたたみ、娘のために何かしら残せるようにするつもりです。
もともとは健康に生まれ育ち、国立看護大学校出て、看護師としてはつらつと働き、自活もしていた娘が、20代で発病し、働くこともできなくなり、年々病状が悪化して、ついには障害手帳をもつに至ってしまった彼女に、何の罪もないのですから。
なので、私は、残念ながらIWJとともに心中することはできません! この倒産の手前で、未払いの給与や売掛、債務がないように始末して会社を自分の手で解散しますし、人様に迷惑のかかるような最後にはしない、と覚悟を定めています。
ただ、余力ある限り、自らのジャーナリストとしての使命・天命から逃げ出すようなことはいたしません! 世界と日本が未曾有の危機であり、既存ジャーナリズムが機能しない現状だからこそ、最後の一歩手前まで、真実を伝える、ジャーナリズムの本道を貫き通します! 皆さまのご支援のある限り、全力で前進を続けます!
5月は、5月1日から13日までの13日間で、30件、128万2400円のご寄付・カンパをいただいています。これは、5月の月間目標額の32%にあたります。ご支援くださった皆さま、ありがとうございます!
今月こそ、なんとか月間目標額の400万円に届きますよう、また、できれば目標額以上のご支援をいただき、積み重なっている今期の1000万円近い目標不足分を、期末の7月末までに削ってしまい、収支がマイナスにならないよう、有料会員登録と、ご寄付・カンパで、財政難のIWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!
また、ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!
また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、会員番号は変わりませんので、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!
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※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!
みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル
城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル
ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
IWJホームページからも、お振り込みいただけます。
※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html
どうぞ、皆さま、権力に対し、一切忖度しないで真実をお伝えする独立メディアIWJの存在意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!
また、4月30日に発行した【IWJ号外】にも、ぜひご注目ください! 米国の既存ジャーナリズムの惨状が、クリス・ヘッジズ氏らによって、報告されています。ヘッジズ氏らも、市民に直接支えられる独立メディア形式へと移行しています。
※【IWJ号外】クリス・ヘッジズが、「米国内の新聞9000紙のうち3000紙近くが廃刊し、4万3000人の新聞記者が失職」と米国の既存ジャーナリズムの惨状を報告! 唯一の光明は独立メディア! 2024.4.29
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522859
IWJもまた、市民に支えられる独立メディアとして、2010年12月にスタートして、13年5ヶ月となります。
最初は、ライブ・ストリーミングのサービスがユーストリーム・アジアという会社によって、初めて日本で可能になったばかりのタイミングで、東電会見や大臣会見などの中継・実況を先駆的に行いました。
他に同様のストリーミングを、多チャンネルで同時平行で行うネットメディア等は存在せず、IWJは「パイオニア」的な存在であったと自負しています。
しかし、ご存知の通り、ライブ・ストリーミングはその後、ツイキャスその他で、スマホで手軽に行えるようになり、今日では、あらゆるSNSでライブや動画配信が可能となっています。メディアの技術進化のスピードは、凄まじいのひと言です。
こうした技術進化の結果、現在では動画やライブ配信コンテンツがあふれかえるようになり、IWJだけがライブ・ストリーミングを行なっているわけではなくなりました。
ですが、その間もテキストメディアとしてのIWJを時間をかけて充実させてきており、岩上安身によるインタビューも、1154回を数えるまで、回を重ねております。
ジャーナリズムとしての「本道」を決して忘れず、重点となるテーマが変わり、情報伝達の手段や機器は変わっても、お伝えしている報道・論評のコンテンツは、むしろ充実していっているとすら、自負しています!!
※シリーズ: 岩上安身インタビュー
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/series/iwakami-interview
また、特に昨今は、日米欧の「先進国」グループ内の情報だけでなく、これも急激な変化を見せている国際情勢に迫り、特に、成長著しい、グローバル・マジョリティにまで視野を広げて、翻訳のスピードと量を上げ、激動する国際情勢を先取りしてお伝えし続けてきました。
その理由のひとつには、ウクライナ紛争やコロナ問題など、権力からの圧力がかかってのことか、既存のテレビ・新聞など、記者クラブメディアの報道が、硬直した「官報」化し、西側諸国全体が「大本営発表」をたれ流すような「異常な事態」が「日常」化してしまったためでもあります。
「IWJしか報じていない情報」が、いまだにあります。それどころか、「米国の利益のための『代理戦争』を待望する勢力」によって、自立した報道への権力からのコントロールが強まり、「IWJしか報じていない情報」は、技術的進化とは反対に、逆に増えつつあるのが現実なのです!
IWJは、どれだけ孤立しようとも、その孤立は一時的なものであり、隠されたり、ごまかされたり、歪められたりしたプロパガンダは必ずほころぶ、と確信しています。
10年前の2014年の「オデッサの惨劇」について、事件発生当時、IWJでは事件自体の事実を報じていました。
※【岩上安身の「ニュースのトリセツ」】オデッサの「惨劇」、緊迫続くウクライナ東部 米国はウクライナを「戦場」にするのか(IWJウィークリー48号より)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/138337
5月8日付けのこの日刊IWJガイドでお伝えしたように、この「オデッサの惨劇」に、当時のトゥルチノフ大統領代行や、アヴァコフ内務大臣、ナリヴァイチェンコ保安庁長官、パルビー国家安全保障・国防会議長官らが関与していたことを、ウクライナの元野党政治家メドヴェドチュク氏が証言しました。
※スクープ! ロシア系住民48人がネオナチに虐殺された「オデッサの惨劇」から10年が経過! ウクライナの元野党政治家メドヴェドチュク氏が、当時のトゥルチノフ大統領代行、アヴァコフ内務大臣、ナリヴァイチェンコ保安庁長官、パルビー国家安全保障・国防会議長官らの関与を証言! 現場で作戦を指揮した手下のパリツィアは、その功績で直後にオデッサ州知事に任命された! 2014年のクーデター以降、この10年間、ウクライナ政府とネオナチが犯してきた、ロシア系住民への虐殺の一端が明るみに! 日本の新聞・テレビを含む西側メディアが徹底的に封印してきた ロシア系住民へのジェノサイドの真実が今、暴かれる!
(日刊IWJガイド、2024年5月8日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240508#idx-4
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53477#idx-4
記者クラブメディアで、これほどの虐殺を報じたものは、ほとんどありません。その後も、ウクライナ軍による、東部のロシア系住民への武力攻撃に対してもほとんど真実を報じず、8年経ってからロシア軍がしびれを切らして、ついに介入を決めた2022年2月以降も、ウクライナ政府やネオナチが、国内の少数民族であるロシア系住民への差別・迫害・殺戮といったジェノサイドについては、日本政府と日本のメディアはだんまりを決め込んでおり、もう10年以上経ちます。
こうした「沈黙」自体が、犯罪です。
我々IWJは、プロパガンダに決して加担せず、乗せられもせず、安きに流れることなく、真実を報じ続ける、茨の道を、今後も歩き続けます。
どうか、そうしたIWJの独立性、独自性をご評価いただき、今後も活動が続けられますよう、応援をお願いしたいと存じます。
よろしくお願いします!
岩上安身拝
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◆中継番組表◆
**2024.5.14 Tue.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【IWJ_YouTube Live】18:30~「『地方自治法改正案に異議あり!―自治体首長・職員から寄せられる現場からの懸念の声―』院内集会」
聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured
「改憲問題対策法律家6団体連絡会」、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」主催の院内集会を中継します。これまでIWJが報じてきた憲法関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%86%b2%e6%b3%95
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◆中継番組表◆
**2024.5.15 Wed.**
調整中
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◆昨日アップした記事はこちらです◆
「歴史的円安」が凄まじい勢いで進行中! 悪性インフレ、株高、都市部では地価高騰の一方、地方では空洞化! 二極化が進み、富裕層が高笑いする一方で庶民はいかにして「生活防衛」すればいいのか!?~岩上安身によるインタビュー第1155回ゲスト エコノミスト田代秀敏氏 第4弾
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/523046
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■米英の覇権に距離を置き、国家主権と独自外交を追求したシャルル・ド・ゴール大統領のもとで樹立されたフランスと中国の国交60周年に、習近平国家主席が訪仏! 中国・フランス・EUの三者会談では、EUとフランス側から、中国に対してロシアへの援助の停止と、中国の過剰生産能力を筆頭とする貿易問題の解消が要請される! 中国はこれを拒否!! 一方、習主席とマクロン大統領との公式・非公式会談では、習主席は米国単独覇権に対抗し、「中国と欧州は多極世界の構築における二大勢力である」と、多極化を呼びかける! 中国とフランスは18の協力協定に署名!
昨日のこの『日刊IWJガイド』で、習近平国家主席の欧州外遊の概要をお伝えしました。習近平主席は、5月5日には、国交樹立60周年を迎えるフランスの首都、パリに到着しました。
※はじめに~習近平国家主席、欧州外遊を終えて帰国! その背景には、欧州に対する米国と中国の影響力の拡大をめぐる地政学的闘争が! セルビア、ハンガリーは、欧州における中露の橋頭堡となるのか? 独自外交の伝統をもつフランスは、米国対中露の間でどのようにバランスをとるのか!?(日刊IWJガイド2024年5月13日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240513#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53490#idx-1
本日は、習主席のフランス訪問の内容を、より詳しくお届けします。
5月8日付『環球時報』によると、習主席がパリに到着した翌6日には、中国とフランスの国交樹立60周年を祝う音楽イベントが行われ、この外遊に随行してきた中国の児童合唱団が、フランスの児童合唱団に加わりました。習主席のフランス訪問は、友好的な雰囲気で歓迎を受けました。
中国とフランスの児童合唱団は、フランスの子供たちの中国に対する愛情を表現するデュエット「中国に行ったら」を歌いました。
※Children choirs sing in Paris to celebrate 60th anniversary of diplomatic ties(Global Times、2024年5月8日)
https://www.globaltimes.cn/page/202405/1311885.shtml
習主席は、フランス訪問で2つの重要な会談を行いました。ひとつは、中国・フランス・EUの三者会談、もうひとつは、中国とフランスとの会談です。
5月7日付『環球時報』によると、6日、エリゼ宮で、習近平国家主席、マクロン大統領、欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長による、中国・フランス・EUの三者会談が行われました。
この三者会談では、ウクライナ紛争と、EUと中国の間の貿易問題が焦点になりました。
※Xi, Macron hold talks, calling for upholding independence(Global Times、2024年5月7日)
https://www.globaltimes.cn/page/202405/1311783.shtml
5月6日付『RT』によると、習主席はパリでの三者会談の冒頭、「今日の世界は新たな激動と変化の時代に入った」、「世界の2つの重要な勢力として、中国と欧州は…世界の平和と発展に新たな貢献を継続的に行うべきだ」と述べました。
前提としているのは、米国による一極単独覇権の終わり、米国の覇権の相対化や多極化が避けられない、という認識です。
しかし、「対米従属」と中国の同盟国であるロシアと敵対している欧州のとりわけ極端な善悪二元論で「侵略が絶対悪」と決めつけ、その侵攻前の8年間にウクライナ国内で、ロシア系住民に対して、ロシア語を公用語から外して差別・迫害・殺戮、やりたい放題やってきた事実には、決して向きあおうとはしません!
現実認識が、2年前の時点から、両者の間で大きく隔たっています。そのため、フォン・デア・ライエン委員長は、マクロン大統領とともに、ウクライナ紛争に関して、習主席に対して、ロシアとの協力を制限するよう要請しました。
ロシアに対する西側諸国からの制裁が効果がないのは、欧州が買わなくなったエネルギー資源を中国やインドなどアジア諸国が大量に買い、ロシアの輸出を支え、逆に欧州から買っていたロシア人が作るのが苦手な民生品など、あらゆる消費財は、欧州からではなく、中国から何でも買うことができています。
しかし、こうしたロシアと中国との密接な関係を作り出したのは、欧州がロシアを敵視し、ロシアを東へ、東へと顔を向けるようにしたからです。聞きようによっては、フォン・デア・ライエン欧州委員長の発言は、身勝手なトンデモ発言の連続で、今回もまた、そのアホ発言リストに新しい項目が加わったに過ぎない、ともいえます。
4月下旬に北京を訪問したアントニー・ブリンケン米国務長官は、ロシアへの軍需品の販売を止めなければ、米国は中国に対して追加制裁を導入する用意があると警告しましたが、中国外務省は、ロシアや他の国との経済協力に対する中国の権利は「妨害されたり混乱させられたりしてはならない」と反発しています。独立主権国である限り、この中国の姿勢は当たり前のことです。自由主義経済、自由貿易主義を掲げておきながら、自分に不都合な時だけ、圧力をかけてくるのは、欧米、特に米国のあつかましいやり方です。日本も、いくつもの比較競争力のある分野でトップランナーとなった時に、圧力を受けて競争力を失いました。
※France and EU pressuring China over Russia(RT、2024年5月6日)
https://www.rt.com/news/597076-china-xi-france-eu/
5月6日付の別の『RT』記事は、マクロン大統領は、欧州と中国は特に貿易面での構造的困難を解決する必要があると指摘し、EUと中国の間の貿易問題に言及したと報じています。
フォン・デア・ライエン委員長も同じく、EUと中国は良好な関係を望んでいるが、「この(EUと中国の)関係はまた、例えば、国家が誘発する過剰生産能力、不平等な市場アクセス、過剰依存などを通じて挑戦されている」などと述べました。
フォン・デア・ライエン委員長は、会談後の記者会見で、「(EUは)市場にあふれる中国の工業製品の大規模な過剰生産を吸収することはできない」とも述べています。「吸収」とは「購買」するということです。それは、欧州各国政府やEUが決めることなのでしょうか? 中国製品であれ、どこの外国製品であれ、「買いたい」と思い、自分の金を払って「購買」するのは消費者のはずです。
フォン・デア・ライエン委員長が念頭に置いているのは、アジア市場への欧州の医療機器の供給制限や、風力タービン、電気自動車、電車を生産する中国企業への補助金など、「中国の不公平な貿易慣行」に対する疑いです。
しかし、これには日本人の立場から聞いていて、随分と勝手なことを言っていると、批判せざるをえません。
日本は、主として米国からの圧力により、農業への補助をはぎ取られてきました。その結果、日本は食料自給率が38%ときわめて低い、食料安全保障上の危機を抱える国となってしまいました。
しかし、欧州諸国は、どこも手厚い補助金と保護政策がとられています。
EUがこのようなことを言うならば、日本は欧米に何を言われようと、食糧自給率100%をめざして、農業を徹底的に保護すべきでしょう。
ウクライナに対してEUが甘い政策をとり、ウクライナ産の安い農作物が大量に入ってきた時、欧州各国の農民達は、西も東も、トラクターを繰り出して激しい反発のデモや抗議を行いました。
三者会談は、こうして、米国の対中包囲網におもねったかのような、「貿易戦争」の様相を呈しました。中国側は、EUから輸入されるブランデーに対する反ダンピングの調査を進めており、フランスの輸出業者に影響が出るなど、中国とEUは、相互に厳しい措置をとっています。
※China’s Xi visits EU to avert trade war – media(RT、2024年5月6日)
https://www.rt.com/business/597065-china-europe-trade-war-meeting/
上記7日付『環球時報』によると、刺々しい三者会談の後、習近平国家主席は、マクロン大統領と中国とフランスの国交樹立60周年を記念する会談を行いました。
昨日の『日刊IWJガイド』でもお伝えした通り、1964年、フランスは、対英米自立、自主外交路線のシャルル・ド・ゴール大統領のもと、西側諸国としては初めて中国と外交関係を樹立しました。
5月9日付『環球時報』によると、習主席は、2014年3月に初めてフランスを訪問した際、パリのシャルル・ド・ゴール財団を訪問しました。習主席は、シャルル・ド・ゴール将軍の執務室を訪れ、彼の銅像に花輪を捧げ、芳名帳に「偉大な人物に敬意を表し、中国とフランスの歴史に新たな章を築く」と記しました。
※A special journey to memorable sites that bond China to France, Serbia, Hungary(Global Times、2024年5月9日)
https://www.globaltimes.cn/page/202405/1311967.shtml
マクロン大統領との会談で、習主席は、中国とフランスは独立を守り、「新冷戦」つまり米欧対中露のようなブロック対立を共同で回避すべきだと述べました。
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■ロシア軍がウクライナ北東部ハリコフ州の大規模地上攻撃で9つの集落を制圧! 目標はウクライナによるベルゴロド周辺へのテロ攻撃の拠点であるボルチャンスクの占領か!?「消耗戦で、ウクライナの防衛線が多くの地域で一度に崩壊し始める可能性が高い」との分析もあるが、ウクライナのゼレンスキー大統領は「占領者を必ず撃破する」と表明!
ウクライナ紛争をめぐり、ウクライナの「反転攻勢」作戦に対し、数ヶ月間守勢に徹していたロシア軍が、ウクライナ軍の攻撃力にも、守備力にもほころびが見えてきた、と見切ったのか、北東部のウクライナ第2の都市ハリコフに向かって、急激に攻勢を強めています。ロシア軍は、5月10日に、ハリコフ州で大規模な地上攻撃を開始しました。
※Russia launches new offensive – Kiev(RT、2024年5月10日)
https://www.rt.com/russia/597344-ukraine-new-kharkov-offensive/
5月12日付け『スプートニク』(日本語版)は、12日のロシア国防省の発表として、次のように報じています。
「ハリコフ州の集落ガティシチェ、クラスノエ、モロホヴェツ、オレイニコヴォを解放した」。
「(ロシア軍の『セーヴェル(北)』部隊によって)ウクライナ軍は最大100人の兵士、戦車2両、装甲車両『コザック』1台、砲4門、多連装ロケット砲『ヴァンピール』2門を失った」。
「(ロシア軍の『ユーク(南)』部隊によって)ウクライナ軍は過去24時間に最大620人の兵士と戦車2両を失った」。
「ロシア軍の『ツェントル(中央)』部隊は『エイブラムス』を含む戦車2両、歩兵戦闘車『ブラッドレー』1台を破壊、ウクライナ軍は過去24時間に最大415人の兵士を失った」。
「ロシア軍の『ザーパド(西)』部隊はウクライナ軍による4回の反撃を撃退し、より有利な陣地を確保。ウクライナ軍は最大190人の兵士を失った」。
「ロシアの防空システムは過去24時間にウクライナの戦闘機『ミグ29』を撃墜、ドローン36機及び戦術ミサイルシステム『トーチカU』から発射された8発を迎撃した」。
※特別軍事作戦 5月12日の概要 露国防省(スプートニク、2024年5月12日)
https://sputniknews.jp/20240512/512-18386039.html
前日の5月11日には、ロシア国防省は「ボリソフカ、オグルツォヴォ、プレテネフカ、プゥイリナヤ、ストレレチヤの5村が解放された」と発表していましたから、ロシア軍は2日間で9つの集落を制圧したことになります。
※ウクライナ軍参謀本部、ハリコフ方面でのロシア軍の成功を認める(スプートニク、2024年5月13日)
https://sputniknews.jp/20240513/18389202.html
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https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
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■<IWJ取材報告>先行する秘密保護法でも「秘密指定の適正化」は果たされていない! 米国は35万ページを秘密指定解除したが、日本はゼロ!~5.7 経済情報秘密保護法案を廃案に!院内集会 ―講演:齋藤裕氏(弁護士・前日弁連副会長)「秘密とされる重要経済情報とは?」
「経済安保版の秘密保護法」と呼ばれる、「重要経済安保情報保護法案」が、昨日5月10日、参議院本会議で可決され、成立しました。
※重要経済安保情報保護活用法案等を議決(参議院、2024年5月10日)
https://www.sangiin.go.jp/japanese/ugoki/r6/240510.html
その廃案を求める院内集会が、5月7日、参議院議員会館で行われ、前日弁連副会長の齋藤裕(ゆたか)弁護士が、「秘密とされる重要経済情報とは?」と題して講演を行いました。主催は、「『秘密保護法』廃止へ! 実行委員会」です。
この集会の直前には、参議院議員会館前で、同法案の廃案を訴える国会前行動も行われました。
当日、参議院の参考人質疑に出席した直後に集会に駆け付けた齋藤弁護士は、重要経済安保情報保護法案が国会提出された際の問題点として、「秘密指定が恣意的になる可能性」「適性評価によって個人のプライバシー等が侵害される危険性」「中小企業等民間にとっての負担感」の3つをあげました。
齋藤弁護士は、同法案が衆議院を通過した際に、これらの問題点について一定の修正、改善がなされたが、実際には問題が残る、と指摘しました。
例えば、「秘密指定の適正化」に関して、先行する秘密保護法と同様の規定を設けるなどの修正が行われましたが、実はその秘密保護法においても、「秘密指定の適正化」は図られていないとのことです。
米国では、2015年に強制秘密解除制度によって秘密指定解除された文書は、24万ページ以上、一部解除は11万ページ近くに上ります。あわせて約35万ページです。
ところが日本では、独立公文書管理監や情報監視審査会が「秘密指定要件を満たしていない」と指摘して、秘密解除された事例はないとされています。
したがって、「重要経済安保情報保護法案」において、もし「重要経済安保情報を情報監視審査会がチェックすることになったからといって、秘密指定の適正が担保されるわけではない」というのです。
詳しくは、ぜひ全編動画を御覧ください。
※先行する秘密保護法でも「秘密指定の適正化」は果たされていない! 米国は35万ページを秘密指定解除したが、日本はゼロ!~5.7 経済情報秘密保護法案を廃案に!院内集会 ―講演:齋藤裕氏(弁護士・前日弁連副会長)「秘密とされる重要経済情報とは?」
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/523019
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それでは、本日も1日、よろしくお願いします。
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