日刊IWJガイド・非会員版「NATO東京連絡事務所設置は、仏の反対で秋以降に先送り! 岸田総理はNATO事務総長と会談し『パートナーシップ計画』をまとめる予定!」2023.7.11号~No.3953号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~リトアニアで開催のNATO首脳会合に日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドが「パートナー国」として参加、「欧州とインド太平洋の安全保障は切り離せない」との声明発表予定!? 一方、NATO東京連絡事務所設置は、仏マクロン大統領の反対で、秋以降に先送り! 米覇権主義への追随姿勢で分裂するNATO諸国にかわり、米「属国」の日韓にウクライナへの武器支援圧力がかかる! 岸田総理はストルテンベルグ事務総長と会談し、「国別適合パートナーシップ計画(ITPP)」をまとめる予定! 日本は不要で不毛な負担を背負い込むのか!?

■7月に入り、IWJの今期第13期もあと残り1ヶ月となりました! この11ヶ月間の累積の不足額は、2039万3900円と、2000万円を超えてしまいました!! 7月こそは少なくとも月間目標額390万円を達成し、さらに不足分の赤字幅2000万円を皆さまのご支援で少しでも減らしたいと願っています! IWJを存続させてください! 今月末の期末まで緊急のご支援・ご寄付・カンパを、どうぞよろしくお願いいたします!!

■【中継番組表】

■【本日のニュースの連撃! 4連弾!】

■【第1弾! トルコがウクライナのNATO加盟支持の謎!】ロシアとウクライナの仲介に積極的なトルコが、プーチン大統領の訪問を前にウクライナのNATO加盟支持を表明! NATOは紛争当事国の加盟を認めていないのになぜ!?(『時事通信』、2023年7月8日)

■【第2弾! トルコがスウェーデンのNATO加盟に反対する理由は200億ドルのF-16戦闘機!?】「トルコがスウェーデンのNATO加盟を承認するかどうかは、スウェーデンが何をするかではなく、米国が何をするか」だとカーネギー平和基金の研究員がコメント! トルコはこの取り引きを受け入れる!? それとも侮辱と受け取り、態度硬化する!?(『ワシントン・ポスト』、2023年7月9日)

■【第3弾! 捕虜交換で、一般の軍人・兵士よりネオナチ・アゾフを最優先にするウクライナ!!】ゼレンスキー大統領がトルコにとどめ置かれていた、捕虜交換で解放されたアゾフ司令官5人を連れて帰国! 一般の軍人・兵士よりもネオナチ・アゾフを最優先!! ロシアは捕虜交換の「協定破り」と非難! 帰国したアゾフ司令官らは前線復帰を明言!! アゾフはそもそも西側で訓練されて兵士化された集団だった!(『ニューヨーク・タイムズ』、2023年7月9日)

■【第4弾! ルカシェンコ大統領が語った和平交渉の見通し!】ベラルーシのルカシェンコ大統領が、「秋までには状況は変わるはずだ」とウクライナ紛争での和平交渉の見通しを語る!「最も重要なことは、この紛争を終わらせること」!! クレムリンのペスコフ報道官は「モスクワは和平交渉に応じる用意があるが、キエフの立場上、現在のところその見込みはない」と否定的!(『ベルタ』、2023年7月6日)

■<インタビュー決定>7月13日(木)午後4時半から、中東がご専門の国際政治学者である放送大学名誉教授・高橋和夫氏への、岩上安身によるインタビューが決定しました! ウクライナ紛争に米国がのめり込んでいる間に、中東諸国は分断を超え、米国離れが加速! 戦後史上最大の変化を迎えつつあります! 高橋先生に解説してもらいます。

■<インタビュー決定>7月18日(火)午後6時半から、フランス現代思想がご専門の哲学者である一橋大学名誉教授・鵜飼哲氏への、岩上安身によるインタビューが決定しました! 米国の正体は地上唯一の超帝国! その支配の完結を求めるNATOの東方拡大とロシアの弱体化が桎梏に! その間に、グローバルアジアが覚醒! 植民地にされ、奴隷貿易によって搾取されてきた欧米列強の不正義を訴え始めています! 鵜飼哲先生に、この世界の変化を解説してもらいます。

■【スタッフ募集・事務ハドル班】事務ハドル班は、岩上安身によるインタビューのアポ取りとスケジューリング、各種リサーチ、公共コンテンツの取材のためのアポ取りや、中継スタッフやテキストスタッフと連携して、IWJの活動予定を組み立て、指示を出す、重要な役割を担っています。翌日以降の中継・配信予定と、撮影後に記事化された動画の情報を整理し、翌日の日刊IWJガイドの番組表へ反映する、IWJコンテンツ構成の要となる部署です。

■【スタッフ募集・テキスト(赤反映担当)班】記者として日刊IWJガイドや記事の執筆、エディターとして編集業務を行っていただける方を募集します。特に深夜業務での校正作業を厭わない方は、優遇し、最優先で募集します! 深夜に及んだ場合は、社用車での帰宅が可能です。時給はスタート時は1300円から、能力・実績次第で昇給します。深夜業務は法にのっとった割り増し残業代を支払います。『サビ残』は一切ありません!
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■はじめに~リトアニアで開催のNATO首脳会合に日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドが「パートナー国」として参加、「欧州とインド太平洋の安全保障は切り離せない」との声明発表予定!? 一方、NATO東京連絡事務所設置は、仏マクロン大統領の反対で、秋以降に先送り! 米覇権主義への追随姿勢で分裂するNATO諸国にかわり、米「属国」の日韓にウクライナへの武器支援圧力がかかる! 岸田総理はストルテンベルグ事務総長と会談し、「国別適合パートナーシップ計画(ITPP)」をまとめる予定! 日本は不要で不毛な負担を背負い込むのか!?

 おはようございます。IWJ編集部です。

 日本の岸田文雄総理や、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領も参加して、リトアニアの首都ビリニュスで、今日11日と明日12日、NATO(北大西洋条約機構)の首脳会合(サミット)が行われます。

 7月8日付け『ブルームバーグ』(英語版)は、松野博一官房長官が、7日(金)の記者会見で、岸田総理のNATOサミット参加が「インド太平洋と欧州の安全保障が切り離せない」ことを示すものであり、この地域への「NATOの関与強化」を確認するものになると語ったと報じました。

 その上で、この『ブルームバーグ』の記事は、「ある欧州高官外交官によると、NATO同盟国はインド太平洋4カ国とのより深い協力を打ち出し、欧州の安全保障が地域の安全保障と連動していることを改めて表明する声明の可能性について協議している」と報じています。

※China Looms Large as NATO Allies Debate Expanded Role in Asia(Bloomberg、2023年7月8日)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-07-07/japan-seeks-enhanced-nato-engagement-in-asia-during-key-summit

 NATOは、昨年6月に採択した新たな今後10年の指針「戦略概念」で、中国が「体制上の挑戦」を突きつけていると明記しました。NATOは米国と欧州諸国の集まりであり、そこに地理的には接していない中国を敵視する戦略を掲げたわけです。NATOを地球大に拡大し、東アジアの日本、韓国を「NATOプラス」の「パートナー国」として入れ、対中国の橋頭堡としようとしていることは明らかです。

※NATO「中国は体制上の挑戦」戦略概念で初言及(日本経済新聞、2023年6月29日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR29D3B0Z20C22A6000000/

 前述の『ブルームバーグ』の記事は、6月に日本と韓国を訪問したNATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長が、「アジアで何が起こるかは欧州にとって重要であり、欧州で何が起こるかはアジアにとって重要だ」と語ったとして、「この姿勢は、米国がインド太平洋地域でさまざまな多国間メカニズムの構築を目指している中で出されたもの」だと、米国の一極単独覇権主義に追随するストルテンベルグ事務総長の姿勢を報じています。

 わかりやすく言いかえると、ウクライナ紛争にウクライナ側として加担せよ、その結果、中国と戦争に陥った際、NATOが日本と韓国を支援する、ということを匂わせた、というわけです。

 こうした中、10日付け『日本経済新聞』は、5月に設置方針が表明されていた、アジア初のNATO東京連絡事務所について、「当初は事務所の新設を11~12日の首脳会議で採択する関連文書に盛り込もうとしていたが、中国との関係を重視するフランスが反対論を提唱。決定に必要な全会一致の同意が得られなくなった」として、「決定を秋以降に先送りする方向になった」と報じました。

※NATO東京事務所、決定持ち越しへ 仏反対で協議継続(日本経済新聞、2023年7月10日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR092590Z00C23A7000000/

 フランスのマクロン大統領は、4月に訪中、習近平首席と会談し、中国との友好関係を深めることをアピールしました。

※はじめに~中国が今、世界史を動かしている! 習近平国家主席はフランスのマクロン大統領、欧州連合(EU)のフォン・デア・ライエン欧州委員長と3者会談を行う。李強総理は欧州を米国と切り離して一つの「文明圏」と見なし、中国という文明圏と手を結ぼう、と大胆な提案! 同時に、イランとサウジアラビアの外相が、この同日、中国の北京において会談し、それぞれの国の大使館と領事館を再開することに合意!(日刊IWJガイド、2023年4月8日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230408#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52102#idx-1

 桃山学院大学法学部法律学科で、国家安全保障論の教授であり、スロベニア・リュブリャナの国際中東・バルカン研究所(IFIMES)評議会メンバーでもある松村昌廣氏は、6月26日に発表した「妨げられる:ウクライナにおける凍結された紛争」と題する論文の中で、マクロン大統領のとった外交政策について、こう記しています。

 「フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、今年4月に北京で行われた中国の習近平国家主席との会談で、米国から独立した欧州の外交政策の必要性と、中国と協調したウクライナ武力紛争の政治解決の重要性に言及し、バイデン政権が提示した紛争解決に向けたロードマップに対して、公然と強い懐疑を表明した」

 NATOの東京事務所を開設することは、NATOを東アジアにまで拡大して、対ロシアだけでなく、中国との間でも敵対的な関係を築くことになり、そうした米国バイデン政権の方向性とは異なる、独自の外交政策が必要だとマクロン大統領は旗幟鮮明にしたわけである。

 前出の『日本経済新聞』の記事に戻ると、「仏大統領府の関係者は7日、記者団に米欧を集団防衛の対象とするNATOがインド太平洋地域に拠点を設置するのは不適切だと強調した」とのことで、中露を敵視する米国と、中国との経済関係を重視するフランスとの温度差が、改めて浮き彫りになりました。

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■7月に入り、IWJの今期第13期もあと残り1ヶ月となりました! この11ヶ月間の累積の不足額は、2039万3900円と、2000万円を超えてしまいました!! 7月こそは少なくとも月間目標額390万円を達成し、さらに不足分の赤字幅2000万円を皆さまのご支援で少しでも減らしたいと願っています! IWJを存続させてください! 今月末の期末まで緊急のご支援・ご寄付・カンパを、どうぞよろしくお願いいたします!!

 いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。

 7月に入り、昨年8月1日から始まったIWJの第13期も、いよいよ最後の1ヶ月となりました!

 厳しい経済状況の中、ご寄付をお寄せくださっている皆さま、誠にありがとうございます!

 6月のご寄付が確定致しましたので、ご報告いたします。6月は月末までの30日間で、130件、218万9000円のご寄付をいただきました! ありがとうございます! 月間目標額390万円の約56%でした!

 これにより、今期第13期6月末までの、11ヶ月間の累積の不足額は、2039万3900円と、2000万円を超えてしまいました! 今月7月は第13期最後の月です! 月間目標額を達成し、さらに残り1ヶ月でこの2000万円の累積の赤字幅を少しでも圧縮できるように願っております! どうぞ緊急のご支援をお願いします!

 7月は1日から10日までの10日間で、44件、53万1000円のご寄付をいただきました。ありがとうございます! これは、月間目標額390万円の約14%にあたります。IWJを存続させてください! 今月末の会期末まで、ぜひ、皆さま、緊急のご寄付・カンパ・会員登録・YouTube登録による、皆さまのご支援の力で、ご支援をよろしくお願いいたします!!

 また、現状の会員数をお知らせします。

 6月末時点での会員総数は2630人(前年同日比:1061人減)でした。会員の方々の会費と、ご寄付が、IWJの運営の二本柱です。ご寄付も、連日お伝えしているように、目標額を下回っていますが、会員数も会費も減少しています。

 経営は本当に赤字が連続し、厳しい運営状況が続いています。どうぞ、会員登録、あるいは元会員の方は、再開をよろしくお願いします!

 どうぞ、皆さま、IWJを知人・ご友人、地域の皆さまへIWJの存在をお知らせいただき、独立系メディアの意義と、米国に忖度する日本政府、大手主要メディアの「情報操作」の恐ろしさについて、広めてください。

 IWJの内部留保も底を尽き、キャッシュフローが不足したため、私、岩上安身が、個人的な私財から、IWJにつなぎ融資をいたしました。

 私がこれまでにIWJに貸し付けて、まだ未返済の残高は約600万円。これにつなぎ融資1000万円と合計すると、IWJへの私の貸し付け残高は約1600万円にのぼります。近いうちに、また私がIWJにつなぎ融資をしなければならない見込みですが、本当にもう貯金が底を尽きます!

 私の貯えなどたかがしれていますから、この先も同様の危機が続けば、私個人の貯えが尽きた時、その時点でIWJは倒れてしまいます。

 皆さまにおかれましても、コロナ禍での経済的な打撃、そしてこのところの物価上昇に悩まされていることとお察しいたします。

 しかし、会費も減少し、ご寄付までもが急減してしまうと、たちまちIWJは活動していけなくなってしまいます。IWJも支出を減らし、業務を縮小し、効率化をはかるなどしておりますが、急な変化にはなかなかついていけません。

 ウクライナ紛争に続き、「台湾有事」を口実とする米国の「代理戦争」が、東アジアで画策されている今、私、岩上安身とIWJは、破滅的な戦争を回避すべく、また、ウクライナ紛争報道で明らかになった、偏向マスメディアの不誠実な「情報操作」に代わるべく、少しでも正確な情報を皆さまにお届けできるよう走り続けたいと存じます。

 その結果として、日本が戦争突入という悲劇に見舞われないように、無謀な戦争を断固阻止するために、今後も全力で頑張ってゆきたいと思います。

 日本は、米国への依存から脱却をはかり、独立した主権国家として立つべきです。同時に、エネルギーと食料の自給ができず、資源をもつ他の国々からの海上輸送に頼らなければならない、孤立した「島国」であるという「宿命」を決して忘れず、国外にそもそも「敵」を作らない、多極的な外交姿勢をめざすべきではないでしょうか?

 皆さまにはぜひ、マスメディアが真実を伝えない、こうした問題について、IWJが追及を続けてゆくために、どうか、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

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みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

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 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

 岩上安身


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◆中継番組表◆

**2023.7.11 Tue.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2023.7.12 Wed.**

調整中

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■【本日のニュースの連撃! 4連弾!】

■【第1弾! トルコがウクライナのNATO加盟支持の謎!】ロシアとウクライナの仲介に積極的なトルコが、プーチン大統領の訪問を前にウクライナのNATO加盟支持を表明! NATOは紛争当事国の加盟を認めていないのになぜ!?(『時事通信』、2023年7月8日)

 7月8日付け『時事通信』は、トルコのエルドアン大統領が、ウクライナのNATO加盟を支持したと報じました。

 この『時事通信』の記事は、イスタンブールで7日、ウクライナのゼレンスキー大統領と会談したエルドアン大統領が「会談後の共同記者会見で『ウクライナは北大西洋条約機構(NATO)加盟に値する』と表明し、加盟を求めるウクライナの方針を支持する考えを示した」と報じています。

※ウクライナのNATO加盟支持 トルコ大統領、ゼレンスキー氏と会談(時事ドットコム、2023年7月8日)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023070800191&g=int

 NATOには、紛争当事国は加盟できない、という規約があるにもかかわらず、また、ロシアがウクライナのNATO加盟を受け入れない、という固い意思を表明しているにもかかわらず、なぜトルコが、実現のきわめて難しい「ウクライナのNATO加盟支持」を打ち出したのか、その点について『時事通信』の記事は何も説明していません。

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■【第2弾! トルコがスウェーデンのNATO加盟に反対する理由は200億ドルのF-16戦闘機!?】「トルコがスウェーデンのNATO加盟を承認するかどうかは、スウェーデンが何をするかではなく、米国が何をするか」だとカーネギー平和基金の研究員がコメント! トルコはこの取り引きを受け入れる!? それとも侮辱と受け取り、態度硬化する!?(『ワシントン・ポスト』、2023年7月9日)

 7月9日付け『ワシントン・ポスト』は、トルコがスウェーデンのNATO加盟に反対する理由について、エルドアン大統領が国内向けに支持を得るための姿勢だけではなく、「米国から200億ドル(約2兆8600億円)の米国製F-16戦闘機の取引を引き出すため」だとの見方を示しています。

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■【第3弾! 捕虜交換で、一般の軍人・兵士よりネオナチ・アゾフを最優先にするウクライナ!!】ゼレンスキー大統領がトルコにとどめ置かれていた、捕虜交換で解放されたアゾフ司令官5人を連れて帰国! 一般の軍人・兵士よりもネオナチ・アゾフを最優先!! ロシアは捕虜交換の「協定破り」と非難! 帰国したアゾフ司令官らは前線復帰を明言!! アゾフはそもそも西側で訓練されて兵士化された集団だった!(『ニューヨーク・タイムズ』、2023年7月9日)

 7月9日付け『ニューヨーク・タイムズ』は、トルコでエルドアン大統領と会見したウクライナのゼレンスキー大統領が、ロシアとの捕虜交換で、戦争終結までトルコ国内にとどめ置かれることになっていた、ウクライナのアゾフ連隊の元指揮官5人を、ウクライナに連れ帰ったと報じました。

 ロシアのペスコフ大統領報道官は、捕虜交換の「協定破り」と非難しています。

※Ukraine Celebrates Return of Azov Commanders Held as Prisoners of War(The New York Times、2023年7月9日)
https://www.nytimes.com/2023/07/09/world/europe/ukraine-war-prisoners-azov.html

★『ニューヨーク・タイムズ』の記事によると、ウクライナに帰国したのは、昨年マリウポリのアゾフスタル製鉄所の地下に80日間立てこもり、ロシアに包囲されたあと、降伏して捕虜となった、ウクライナ人のアゾフ連隊元指揮官5人です。

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■【第4弾! ルカシェンコ大統領が語った和平交渉の見通し!】ベラルーシのルカシェンコ大統領が、「秋までには状況は変わるはずだ」とウクライナ紛争での和平交渉の見通しを語る!「最も重要なことは、この紛争を終わらせること」!! クレムリンのペスコフ報道官は「モスクワは和平交渉に応じる用意があるが、キエフの立場上、現在のところその見込みはない」と否定的!(『ベルタ』、2023年7月6日)

 ベラルーシのルカシェンコ大統領は6日(木)、ウクライナ紛争をめぐる状況は夏の終わりまでに変わる可能性があり、秋に和平交渉が始まる可能性があると発言しました。

 ルカシェンコ大統領の発言については、7月6日付けベラルーシの国営『ベルタ』が、記者会見で語った内容を、次のように報じています。

 「アレクサンドル・ルカシェンコ氏は『秋までに状況は変わるはずで、我々は交渉のテーブルで話し合いを始めるだろう』と述べた。

 『可能性はある。9月ではないかもしれないが、それより少し遅いかもしれません。この情報を明らかにしたくないのですが、ヨーロッパはすでにこのことについて話しています。フランス。ドイツ。この戦争で物質的な観点から最も多くの損失を被るのはヨーロッパ人です。そして本質的には、ある国が、この戦争から利益を得るのです』。

 アレクサンドル・ルカシェンコ氏は、(※ゼレンスキー大統領とプーチン大統領の)両者が、モスクワやミンスクに集まるとは思っていないが、それは問題ではないと語った。『最も重要なことは、この紛争を終わらせることです』と、彼は強調した。

 国家元首はまた、状況は非常にダイナミックに変化するため、協議を開始するタイミングを逃さないことが重要だと述べた。

 『強力で強いロシアが、ウクライナとの交渉の準備ができていることに、誰も驚くべきではありません。そうですね、ロシアは人が死ぬことを望んでいません。

 もし明日、ロシア軍がこれらの(ウクライナの)軍隊を粉砕し、トランスドニエストル(沿ドニエストル共和国)南部を攻撃する機会を得たとしたら、どうなるでしょうか? ロシアは交渉に応じるでしょうか? ありえません。

 状況も変化しますし、アプローチも異なります。だからこそ、もし誰かがこの「反撃」(※ウクライナのいわゆる「反転攻勢」のこと)を期待しているとしたら…「もしうまくいかなかったら、我々は交渉のテーブルに着くだろう」と西側諸国は言います。しかし、ロシアは彼らに地獄に落ちろと言うかもしれない』と大統領は語った。

 アレクサンドル・ルカシェンコ氏は次のように述べた。『だからこそ、チャンスを活かす必要があります。力学は狂っているからです。状況は瞬時に変わる可能性があるので、それを利用しなければなりません』。

 アレクサンドル・ルカシェンコ氏はまた、ロシアが併合したウクライナ領土をめぐる状況は、変化していると述べた。

 『ロシアはクリミアとノヴォロシア(※新しいロシア、帝政ロシア時代に征服した黒海北部の地域)について話すでしょうか? そんなことはありません! 状況は変わりました。当時(前回の交渉中)は、それが可能でした。しかし、明日には、誰もこうした交渉を必要としないかもしれません。

 西側諸国と(ウクライナ大統領のヴォロディミル)ゼレンスキーが、何らかの計画を立て、物事を熟考するとしても、彼らはそれを自分たちのためにだけやっているのです。なぜなら、状況は変わるからです。当時の50%くらいは、今では受け入れられないと思います』と大統領は述べた。

 『しかし、ロシア人は主張するつもりはありません。私はプーチン大統領のスタンスを知っています。彼はどんなことでも、話し合う方向に進むでしょう。しかし、交渉のテーブルに座りましょう。事前条件なしで』と、アレクサンドル・ルカシェンコ氏は付け加えた。

 同氏は、そのような状況の一例として、ウクライナ領土からのロシア軍の撤退に言及した」。

※Lukashenko about Ukraine: The situation should change by autumn, then negotiations may begin(BELTA、2023年7月6日)
https://eng.belta.by/president/view/lukashenko-about-ukraine-the-situation-should-change-by-autumn-then-negotiations-may-begin-160100-2023/

★このルカシェンコ大統領の発言について、7月7日付けロシア『RT』は、クレムリンのペスコフ報道官が「モスクワは和平交渉に応じる用意があるが、キエフの立場上、現在のところその見込みはない」と述べたと報じました。

 「プリゴジンの乱」を起こしたワグネルの創設者・プリゴジン氏を受け入れた(現在はプリゴジン氏は、なぜかロシア国内にいる)ことで、名前が知れわたったルカシェンコ大統領ですが、日本では「ルカシェンコ大統領は、プリゴジン氏とワグネルを使い、ロシアに牙をむく!」だとか、「ベラルーシとロシアは分裂した!」だとか、デタラメな情報が日々、流されています。

 あまりにガセネタが多過ぎて、何が真実なのか、見つけるのが、困難だと思われる方も多いと思いますが、ルカシェンコ大統領自身が記者会見で語った言葉を、ベラルーシの国営メディアが報じた記事は、日本の多くの与太記事や与太動画、作り話より、一次資料として信頼できると思います。

 この『ベルタ』の記事を読む限り、ルカシェンコ氏は、同盟国であるロシアから離反しようとか、ワグネルを操ろうとか、そのような野心を抱いているようには見えません。ルカシェンコ大統領が望み、ウクライナや西側に対して進言しているのは、和平であり、それも戦況が大きく変わらないうちに、すみやかに停戦交渉のテーブルについた方がよい、という「忠告」です。

 ロシアが負けることをルカシェンコ大統領は想定していませんし、ロシアがこのまま勝ち続ければ、別の飛び地へと手を出そうとする。そうなると、交渉の条件はまた変わってしまうだろう、とまで、「アドバイス」しているのです。これを「脅し」ととるか、「現実的な提案」として聞くかは、ゼレンスキー大統領と、その背後で彼を支える米国の軍部の判断次第でしょう。(IWJ)

※Russia ‘never closed door’ to talks with Ukraine ― Kremlin(RT、2023年7月7日)
https://www.rt.com/russia/579348-russia-close-door-talks-ukraine/

■<インタビュー決定>7月13日(木)午後4時半から、中東がご専門の国際政治学者である放送大学名誉教授・高橋和夫氏への、岩上安身によるインタビューが決定しました! ウクライナ紛争に米国がのめり込んでいる間に、中東諸国は分断を超え、米国離れが加速! 戦後史上最大の変化を迎えつつあります! 高橋先生に解説してもらいます。

 岩上安身は7月13日(木)午後4時半から、放送大学名誉教授で先端技術安全保障研究所(GIEST)会長の国際政治学者・高橋和夫氏にインタビューを行います!

 高橋氏は今年3月31日に、ウクライナ紛争をロシアと周辺諸国との歴史的・地政学的背景にまでさかのぼって分析した著書『ロシア・ウクライナ戦争の周辺 NATO、フィンランド、イラン、トルコ』(先端技術安全保障研究所)を上梓されました。

※『ロシア・ウクライナ戦争の周辺』(先端技術安全保障研究所)
https://giest.base.shop/items/72681186

 高橋氏には、ウクライナ紛争を背景に、親米国だったサウジが、米国と距離を置き、中国と接近し、サウジとイランが和解するなど、外交面で大きな変化をとげつつあること、中東諸国にグローバルサウスの一角としての自覚が生じていること、また、中国とパレスチナとの間では、新たな関係構築の動きがみられるなど、事態が急展開していることについて、お話をうかがう予定です。

■<インタビュー決定>7月18日(火)午後6時半から、フランス現代思想がご専門の哲学者である一橋大学名誉教授・鵜飼哲氏への、岩上安身によるインタビューが決定しました! 米国の正体は地上唯一の超帝国! その支配の完結を求めるNATOの東方拡大とロシアの弱体化が桎梏に! その間に、グローバルアジアが覚醒! 植民地にされ、奴隷貿易によって搾取されてきた欧米列強の不正義を訴え始めています! 鵜飼哲先生に、この世界の変化を解説してもらいます。

 岩上安身は7月18日(火)午後6時半から、一橋大学名誉教授の鵜飼哲氏にインタビューを行います!

 哲学者である鵜飼氏は、フランスの文学と現代思想、特に作家ジャン・ジュネと哲学者ジャック・デリダの著作の研究を軸とされています。また、フランスの旧植民地であるマグレブ(北アフリカ)地域から、中東アラブ世界の植民地期、脱植民地期、ポスト植民地期の文学や思想を研究されています。

 鵜飼氏には、ウクライナ紛争そのものと、この紛争を極端な「正義と悪」の戦いとして描くゆがめられた報道のあり方や、ウクライナ紛争のエスカレートによって、原発が破壊され、核が用いられてしまう可能性と、それを阻止するために何ができるのか、といったことをおききします。

 また、フランスの政治学者で『帝国と共和国』(青土社刊)の著者のアラン・ジョクスが示した、超大国アメリカとグローバル企業が並び、日本を含む主要な諸国家はその下にぶら下がっているという、世界構造のモデルと、そうした構造が至る所で矛盾をきたしている現状について、おききします。

 また、この先、世界は米国の単独覇権が強化・維持される一極化のままか、それとも多極化するのか、また、多極化した場合の問題点とは何か。無極化された多国間主義は理想的だが、実現可能なのか、ということもお話し願えると考えています。

 ウクライナ紛争をめぐるマクロン大統領の政治的スタンスや、トルコのエルドアン大統領、サウジのサルマン皇太子など、G7中心の世界の外にある、これからの世界にとって、鍵を握るであろうグローバルサウスの国々の動きと指導者の動向などについても、おうかがいする予定です。

■【スタッフ募集・事務ハドル班】事務ハドル班は、岩上安身によるインタビューのアポ取りとスケジューリング、各種リサーチ、公共コンテンツの取材のためのアポ取りや、中継スタッフやテキストスタッフと連携して、IWJの活動予定を組み立て、指示を出す、重要な役割を担っています。翌日以降の中継・配信予定と、撮影後に記事化された動画の情報を整理し、翌日の日刊IWJガイドの番組表へ反映する、IWJコンテンツ構成の要となる部署です。

 ご応募の資格は、第一に穏やかな性格で明るく協調性のある方。第二にトラブルなく対外的な交渉をできるコミュニケーション能力の高い方。第三にPCスキルがある方です。時給は1200円から、仕事の習熟に伴って昇給していきます。

 入社ご希望の方は、下記のURLのスタッフ募集フォームにご記入の上、履歴書、職務経歴書(書式自由)を添付の上、admin@iwj.co.jpまでお送りください。

※スタッフ募集フォーム
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■【スタッフ募集・テキスト(赤反映担当)班】記者として日刊IWJガイドや記事の執筆、エディターとして編集業務を行っていただける方を募集します。特に深夜業務での校正作業を厭わない方は、優遇し、最優先で募集します! 深夜に及んだ場合は、社用車での帰宅が可能です。時給はスタート時は1300円から、能力・実績次第で昇給します。深夜業務は法にのっとった割り増し残業代を支払います。『サビ残』は一切ありません!

 日刊IWJガイドや記事の執筆、編集などの作業のうち、主に日刊IWJガイド校了前の赤反映業務に携わってもらいます。パソコンのスキルが必要です。時に深夜まで及ぶことがありますが、社用車での帰宅、あるいは自宅への送りが可能です。

 雇用形態はアルバイトまたは契約社員で時給1300円からのスタートになります。能力と実績次第で昇給します。正社員登用の途もあります。在宅勤務や業務委託契約も相談に応じます。残業代、深夜残業代もきっちりお支払いします。

 入社ご希望の方は、下記のURLのスタッフ募集フォームにご記入の上、履歴書、職務経歴書(書式自由)を添付の上、admin@iwj.co.jpまでお送りください。

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 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

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IWJ編集部(岩上安身、尾内達也、前田啓)

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