日刊IWJガイド 2015.5.2日号~No.962号~


■■■ 日刊IWJガイド 2015.5.2日号~No.962号~ ■■■
(2015.5.2 8時00分)

おはようございます! IWJの原です。

山本一太氏が、安倍総理のアカウントで誤爆した事件、ご存知ですか? いやぁ、笑いました。簡単に説明しておきますね。

 4月30日夜、安倍総理のツイッターアカウントから、「ワシントンDCからサンフランシスコ行きの飛行機に乗り込んだ」「政府専用機より一足先に到着する予定」「空港で総理を出迎える」などと書かれたツイートが流れました。ツイートには、機内にいる山本一太さんの自撮り(と思われる)写真が添付されていました。

総理を出迎える、などと安倍総理が書くわけがありませんよね。その後、ツイートは削除され、同じ内容のツイートが山本一太さんのアカウントから流されたため、「一太が安倍のアカウントを動かしていたのか!」と大騒ぎになったのです。山本一太さんも、気づいたときには真っ青になったでしょうね(笑)。

翌5月1日、山本一太さんは、自身のアカウントから次のようにツイートし、釈明しました。

「本日、総理より一足先にDCからSFに入った。飛行機が出発する前の機内で「これからSFに向う」とツイートした。が、誤って総理のパーソナルアカウントに投稿してしまった。すぐに気がついて消したが、「一太が総理になりすましている」という情報が飛び交っているらしい。でも、これは事実と違う」

「総理のパーソナルアカウントのツイートは『総理自身の言葉』だ。本人がツイートする時間がなかなか取れないので、総理の要請でネット戦略アドバイザーの自分が代わりに総理の言葉を投稿している。総理にも直接、お詫びしたが、誤操作で混乱を招いたことを重ねてお詫びします。以後十分に気をつけます」

…まぁ安倍総理も実際に多忙でしょうから、山本一太さんや秘書が代理で投稿していても、それは別に構いません。

しかし、かつて安倍総理は自身のfacebookで「保守速報」という、名誉毀損でも訴えられている悪質なネトウヨの人種差別サイトを「シェア」したり、安倍総理に批判的なコメントを寄せるユーザーを「ブロック」したりしています(一方で親・安倍の人種差別的なコメントは放置しておきながら、です)。これも「ネット戦略アドバイザー」の仕業ではないか。つい、そう勘ぐってしまいますよね。

IWJはかつて、「安倍総理のfacebookページは差別の温床になっている」と記事内で指摘しましたが、山本一太さんには、そのあたりの釈明もお願いしたいので、IWJの次の記事も読んでおいてもらいたいと思います。

※【IWJブログ・大義なき解散総選挙】「なぜ解散するんですか?」 選挙戦中盤で改めて問う! 安倍総理は逆ギレするのではなく「小学4年生」の素朴な疑問に正面から答えるべきだ!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/212348

■中曽根元首相が改憲推進に意欲「長い間改正できずに日本の歴史に対して申し訳ない」

昨日、憲法改正に前向きな超党派の国会議員らで構成される「新憲法制定議員同盟」が憲政記念館で「新しい憲法を制定する推進大会」なるものを開きました。

集会で、代表の中曽根康弘元首相は「長い間改正できずに日本の歴史に対して申し訳ないと思っている」「できるだけ早期にわれわれの欲する憲法を改めてつくっていきたい」と満足気に挨拶したようです。

自民の船田元・憲法改正推進本部長は「決しておごらず、とどまらず、着実に憲法改正を実行したい」と話し、維新の小沢鋭仁憲法調査会長は「憲法改正は避けて通れない」と主張。次世代の平沼赳夫党首は「断固、憲法を改正すべきだ」と訴えたそうです。

今回の安倍総理訪米にともない、国内の議論や法整備をすっ飛ばして「新日米ガイドライン」に合意し、いよいよ憲法改正の時期が近づいてきている気がします。

本日は、岩上さんが梓澤和幸、澤藤統一郎両弁護士と行った「憲法鼎談」の最終章「自民党の憲法改正案を総括 『現行憲法の精神をすべて覆すもの』」を配信します! 

 現行憲法は、第99条で「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」とし、権力者に憲法擁護義務を課していますが、自民党の改憲案では、「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない」とし、国民に憲法を尊重する義務を課しています。

こうなると、憲法は憲法でなくなってしまいますね。憲法とは、国民が権力者にあててその権力の濫用を戒めるために書かれたものです。権力のピラミッドの、下から上へ向けて書かれたのが憲法で、これが立憲主義の精髄です。IWJをご覧になっている皆様には、ご存知のお話ですが、自民党の議員の中には立憲主義を真っ向から否定する議員もいるので、念を押しておかなくてはなりません。

憲法尊重擁護義務を負った国会議員が憲法を軽んじ、アベコベに国民に憲法の尊重を義務づけるという自民党の改正草案に、澤藤弁護士は、「まともな憲法議論にならない」と呆れ返り、「自民党は保守でもなく、ナショナリズムが偏狭に現れた極右政党だ」と痛烈に批判しています。

また、梓澤弁護士は、「自民党の憲法草案から、天皇および摂政を、憲法擁護理論から外したのは、軍人たちが天皇の名において反憲法的なことを行なう場合に、天皇は無答責(責任を問われない)な存在なので、その陰に入れば何でもできるようになるからだ」と読み解きました。天皇制をふたたび、権力の濫用の隠れ蓑にしようという魂胆なわけですね。いやー、危ない、危ない。

ここが自民党改憲草案の核心部、という気がします。「憲法鼎談」最終章では、改憲草案全体を振り返り、総括もしています。いよいよ加熱するであろう安保国会に備えるために、非会員の方にもフルオープンで配信いたしますので、本日の配信をご視聴ください。

■人権停止を侮るなかれ。転ぶ時は「コロッ」と転ぶものです。

さらに、本日は、昨日収録はしたのですが、先方との兼ね合いなどもあって生中継はできなかった、「『戦争準備に向かう』安倍政権の罠 新『安全保障法制』を考える ~講師 元内閣官房副長官補・柳澤協二氏」と、「災害対策を理由とする『国家緊急権』(緊急事態条項)の創設に反対する被災地弁護士会による共同記者会見」の模様を配信します!

これは僕も視聴し、勉強させていただく予定です。自民党改憲草案では、基本的人権そのもののレベルが“ガクン”と下げられていますので、「公の秩序」や「緊急事態」を理由に国民の人権が制限され、国家があらぬ方向に向かう、という事態になりかねません。

特に3.11のような未曾有の災害の記憶も生々しいうちに、災害を理由にして、国家が緊急事態を宣言できるようにする、というのは卑劣なやり方だと言わざるをえません。3.11の時に、国民はパニックにも陥りませんでしたし、混乱も引き起こしませんでした。災害の際に、国民がパニックに陥る、というのは明らかに言いがかりですし、災害を口実に国権の強化を図ろうという下心がミエミエです。これは、日本版「ショック・ドクトリン」でしょう? 違いますか?

「IS」事件の際も、「今は政権を批判せず、みんなで応援しよう」という同調圧力が蔓延しました。当時、共産党の若手衆議院議員・池内沙織さんが、湯川さんの死を受け、「安倍政権の存続こそ言語道断」とツイートしました。これに対し、志位和夫委員長は「政府が全力を挙げて取り組んでいる最中だ。今あのような形で発信することは不適切だ」と述べ、池内氏のツイートに不快感を示しました。

この時は、志位委員長の発言に驚かされました。何か大きな「ショック」が起これば、普段は安倍政権と明白な対決姿勢を打ち出している共産党でさえ、批判を自粛してしまうことがはっきりしたのですから。安全保障上の脅威を煽られれば、すぐに空気を読んで同調圧力に屈してしまう日本では、人権の制約や停止など、そう難しいことではないでしょう。日本でも、「ショック・ドクトリン」はいつでも起こりえます。念のため、本日の録画配信をご視聴いただき、備えておいてくださいね。

■憲法記念日の憲法集会をIWJが空撮します!

改憲なんてさせねぇよ! という方々も、もちろん黙ってはおりません。

憲法記念日の5月3日に、横浜みなとみらい・臨港パークで「平和といのちと人権を!5・3憲法集会~戦争・原発・貧困・差別を許さない~」が開かれます。

集会では、大江健三郎さん、落合恵子さん、澤地久枝さんらが、「戦争」「原発」「貧困」「差別」などについて発言される予定です。もちろん、IWJは中継します! 数万人規模になるともいわれていますが、どれくらい集まるでしょう? 今回はなんと! 「正しい報道ヘリの会」の広瀬隆さんの企画により、集会の空撮が行われることになりました!

レポーターとして乗り込むのは山本太郎議員。スチル撮影が野田雅也さん(フォトジャーナリスト)。そして動画撮影がIWJ凄腕カメラマン・谷口直哉さんです。配信はIWJと白石さんのアワープラネットTVの、それぞれのチャンネルで配信します!

集会には参加したいが遠すぎて行けない、という方は、IWJの中継をお待ちください!

IWJの取材には経費がかかっています。何卒、IWJをご支援ください。よろしくお願いします。

※IWJ会員登録はこちら
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php 

※カンパも募集しています!
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html 

(後半へ続く)….

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◆中継番組表◆
本日のIWJの中継番組表をお送りします。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

**2015.5.2 Sat.**

【Ch4】 12:30~「シンポジウム『種たねSeed』~種(たね)があぶない!食があぶない!命があぶない!」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※「スローアグリカルチャー研究会」が主催のシンポジウム。アーサー・ビナード氏(日本語詩人)/野口勲氏(在来種専門の種屋) /天笠啓祐氏(ジャーナリスト)らが講演を行なう。

【録画配信・Ch5】13:30~「災害対策を理由とする『国家緊急権』(緊急事態条項)の創設に反対する被災地弁護士会による共同記者会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
※昨日5月1日(金)14時に行われた「災害対策を理由とする『国家緊急権』(緊急事態条項)の創設に反対する被災地弁護士会による共同記者会見」を録画配信します。

【IWJ_AOMORI1】14:00~「TPPと農業・農協・食料問題を語る ―講演 太田原 高昭・北海道大学名誉教授」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-aomori1
※太田原高昭・北海道大学名誉教授が、TPPと農業・農協・食料問題について講演を行なうほか、大竹進氏(整形外科医)と「青森県農業の未来を語る」と題し、対談を行なう予定。

【IWJ特報最新号発行!再配信シリーズ・Ch1】17:00~「『奴隷の群衆』『牛馬豚犬』…”元祖ヘイトスピーカー”としての福沢諭吉を徹底検証~岩上安身による名古屋大学名誉教授・安川寿之輔氏インタビュー・第二夜」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/166258
※2014年9月3日に行なった、 『福沢諭吉のアジア認識』『福沢諭吉と丸山眞男』『福沢諭吉の教育論と女性論』など、福沢諭吉に関する数多くの研究書を発表している名古屋大学名誉教授の安川寿之輔氏への岩上安身のインタビューを再配信します。
「天賦人権説」は、福沢諭吉が高らかに唱い上げたものであると理解されていますが、このような理解は、福沢を過剰に「美化」したものであり、実際の福沢は、大日本帝国による朝鮮・中国に対する侵略戦争を肯定するイデオローグだったと指摘しました。

【大日本帝国への回帰!?~自民党憲法草案を徹底検証・鼎談シリーズ再配信12・Ch1】20:00~「自民党の憲法改正案を総括 『現行憲法の精神をすべて覆すもの』 ~自民党の憲法改正案についての鼎談 第12弾」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/85576
※2013年6月18日に行われた、「自民党の憲法改正案についての鼎談 第12弾」を再配信します。
澤藤弁護士は、自民党案との比較として、1890年に施行された「大日本帝国憲法」の憲法発布勅語と比べ、「自民党案の精神と非常に似ている」と指摘し、「憲法論で天皇を論じるとき、天皇を神聖なものとしてはならない」と述べました。

~関連記事はこちら~
・前夜 ~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く
http://iwj.co.jp/wj/open/%E5%89%8D%E5%A4%9C

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…(前半の続き)

■「国会の残り3ヶ月間で、戦後70年の歴史が変わる」? 古賀茂明氏に岩上安身が訊く!

さて、中曽根さんたちが開いた「改憲推進集会」には、民主党の松原仁衆院議員もいたようです。松原議員は、「米国によって短期間につくられた憲法にはドラマがない。日本人を奮い立たせる背景はない。憲法を変えることによって初めて日本人は大きなエネルギーと活力を持つようになる」と述べたそうです。

自民党や次世代、維新が改憲集会に参加するというのはわかりますが、ここに民主党の人間がいるというのも…。民主党は、何をやらせてもどっちつかずで、バラバラで、具体的にどんな考えでまとまろうとしているのか、さっぱり見えてきません。

先日の統一地方選挙でも民主党は大きく議席を減らしましたが、民主党の何を信じて投票すればいいのかもわかりませんから、このままでは、いつまで経っても国民の信頼回復は困難ではないでしょうか。せめて、改憲くらい、イエス、ノーをはっきりさせてもらいたいものです。

「『世界を守る』という名目を掲げれば、世界中で戦争ができることになる。今国会の残り3ヶ月間で、戦後70年の歴史が変えられようとしている。過去の日米安保改定よりも大きな出来事だが、それを、なぜこんな簡単に変えられるのか」

超タカ派の安倍政権か、そうでなければ共産党か、二者択一ともいえる状況下で、岩上さんのインタビューに答えて、古賀茂明さんは、「改革はするが、戦争はしない」という日本の政治の「空洞部」を埋めるべく、「フォーラム4」を立ち上げたといいます。

インタビューにおいて、古賀さんは、「フォーラム4」の目的や理念、安全保障をめぐる日本の今後や新日米ガイドラインの本質、さらには覇権を拡大させる中国との付き合い方まで広範に分析し、独自の見解を示しました。昨日、記事化しましたので、こちらもご覧ください。

※戦後70年の終焉まで残り3ヶ月? 日本は「世界を守る」という名目で自由に戦争へ…日本だけ負担増の「新・日米ガイドライン」に異議 戦争反対の改革勢力「フォーラム4」古賀茂明氏に岩上安身が訊く
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/244195 

■IWJウィークリー87号発行! 「IS」事件を総ざらい

昨日、メルマガ『IWJウィークリー87号』を発行しました! いやぁ、本当にお待たせしました・・・。遅くなり、申し訳ありませんでした。会員さんから、「IWJウィークリーが、86号以降、届かなくなっているのですが、システム異常でしょうか?」という問い合わせをいただきましたが…いえ…発行が遅くなっただけです…(T_T)

さて、今号では! 「IS(イスラム国)」による邦人殺害事件を時系列で検証し、岩上安身による専門家への連続インタビューも数多く掲載!

「シャルリー・エブド襲撃事件」「ISによる邦人人質事件」の二つの事件は「パレスチナのICC加盟」にあった? 東京大学名誉教授の板垣雄三氏はインタビューで、「イスラエル」をキーワードに、2つの事件を独自の視点で分析しました。 

京都大学教授の岡真理氏も、日本とイスラエルの協調姿勢を批判し、「今度は、日本がガザを殺す立場になる」と警鐘を鳴らしました。ジャーナリストの志葉玲氏は、「IS」誕生の背景にはイラク戦争の悲劇があったと解析。イラク戦争時に米軍に拘束され、非人道的な扱いを受けた志葉氏。インタビューでは当時の壮絶な体験談を語りました!

さらに1月には、世界的ベストセラー『21世紀の資本』の著者であるトマ・ピケティ氏が来日! 「安倍税制」を批判し、「消費増税は低所得者を苦しめる」と断言し、GPIF改革論へ苦言も呈し、「アベノミクス」を真っ向批判!

発行が遅くはなりましたが、魂がこもっていて内容も濃く、今読んでも古くない(むしろ新しい)、『IWJウィークリー87号』を、どうかよろしくお願いします! IWJウィークリーは、IWJ会員の皆様に無料で配信しています!

会員登録はIWJの活動の支えになります! 皆様でIWJを、どうかお支えください! よろしくお願いします!

※IWJ会員登録はこちら
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php 

■IWJテキストスタッフを大募集中です!!

IWJは、テキスト関係のスタッフを募集中です! 

作業内容はIWJブログやメルマガ『IWJウィークリー』や『IWJ特報』の編集補助、注釈入れ、赤入れや、中継動画のサマリー作成、インタビューの実況、インタビュー用のリサーチなど、さまざま! 経験者のライタ―やリサーチャーの方であれば、在宅作業も“アリ”です!

ただし、こちらの業務は、岩上さんのジャーナリストとしての仕事と密接に関わるポジションですので、IWJの情報をこまめにチェックしてくださっている方に限定させていただきます!たくさんのご応募をお待ちしております!

※スタッフ応募はこちら
IWJ レギュラースタッフ 募集フォーム

■「わとはぷ!」のコーナー

1920年の今日、上野公園で第1回メーデーが開催され、約5000人が参加したそうです。現在、日本でも派遣法や残業代ゼロ法案など、労働者保護のルールが次々と改悪されつつあります。IWJでも昨日、代々木で行われたメーデーの模様を中継しました。

「1日8時間労働」は、今でこそ当たり前の権利のようになっていますが、もともとは世界中の労働者が血を流しながら戦い、それでもなかなか獲得できなかった権利なのだそうです。最近、岩上さんから聞きました。

そもそもメーデーは、1886年5月1日、アメリカの労働者と労働組合が、シカゴを中心に8時間労働制要求の統一ストライキを行ったのが起源だとされています。

調べてみると、長時間労働に苦しめられていた全国の38万人もの労働者が、ストライキをし、結果、20万人あまりの労働者が8時間労働制を勝ち取ったそうです。しかし、経営者らは8時間労働制が広がることを恐れて反撃。8時間労働制の約束を次々廃棄していきました。

戦いは続きます。世界中の労働者らが連帯し、1日8時間労働を要求するデモが世界各地で発生しました。そして、毎年5月1日には、世界中でメーデーが開催されるようになりました。

そして1917年、ロシア革命が起こり、レーニンによって、8時間労働制が初めて国の法律として確立。自由主義圏では成し得なかったことが、ソ連で成し遂げられたのです。以後、革命の飛び火を恐れた自由主義諸国でも、1日8時間労働制が次々、認められていきます。

1919年には、国際労働機関(IOL)の第1回総会で、「1日8時間・週48時間」労働制を第1号条約に定め、国際的労働基準として確立するに至ったということです。ソ連は崩壊しましたが、だからといって、8時間労働制を捨ててはならないでしょう。

こうした歴史に逆行し、労働時間の制限を取っ払い、「労働力使い捨て制度」を復活させようとする動きがありますが、これは今のうちに止めなければなりませんよね。みんな過労死してしまいますよ、ホントに。先人たちが血を流して獲得した権利です。無駄にしてはいけません。

それでは今日も1日、よろしくお願いします。

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/

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