日刊IWJガイド 「本当に萎縮しているなら報道機関にとって恥ずかしいことだ」――いけしゃあしゃあと安倍総理、ちょっとさすがに「ワル」すぎる!2015.7.5日号~No.1026号~


■■■日刊IWJガイド 「本当に萎縮しているなら報道機関にとって恥ずかしいことだ」――いけしゃあしゃあと安倍総理、ちょっとさすがに「ワル」すぎる! ■■■
(2015.7.5 8時00分)

おはようございます。IWJの原です。

安倍総理ほどの「ワル」もなかなかいないよなぁ、と最近では感心しています。

安倍総理は一昨日3日の平和安全法制特別委員会で、自民党議員が「マスコミを懲らしめなければならない」などとのたまっていることについて、「極めて不適切だった。総裁として国民に心からおわびしたい。沖縄県民の気持ちも傷つけたとすれば申し訳ない」とようやく陳謝しました。

さらに「安倍政権を厳しく非難している報道機関でも言論の自由を侵されてはならない。言論を守っていくことも私たちの義務だ」と白々しく強調。さらにこの後に続くセリフ、みなさんご存じですか? 僕はのけぞりましたよ。

「本当に萎縮しているなら報道機関にとって恥ずかしいことだ。萎縮するのは権力におもねろうということだ。常に権力に立ち向かう姿勢こそ求められている」――。

えーーーー! あんたがそれを言う!?

…と、皆さんもさぞ驚いたことでしょう。

NHKに籾井会長はじめ、今回の騒動の主役の百田尚樹氏ら自分のお友達を何人も送り込んで「私物化」し、連日マスコミ幹部と会食しては、餌付けして飼いならし、選挙の際には「公平中立な報道」を求める文書を送りつけて圧力をかけ続けてきた安倍・自民党の大ボスが何を言っているんだ、と、皆さん、呆れ、憤慨されることだと思います。

圧力かけた側が、かけられた側に、なんで抵抗しないんだよ、と言えるのか? いじめとか、性犯罪とか、ヤクザのゆすりたかりの加害者と被害者の関係で、この理屈を持ち出したら、最低最悪の人間だって誰でもわかるでしょう? なんでそれがわからないのか、わかっていてこの言葉を吐けるのか、もう、あきれてものが言えません。どこまで、狂ってるのか。

かつて、慰安婦問題をテーマにしたNHK番組にイチャモンをつけ、放送内容を直前に変えさせたのは当時・官房副長官だった安倍さんでしたよね(「NHK番組改変事件」)。

圧力を散々かけておきながら、それを指摘されたら「萎縮したやつが悪い」と言ってのける開き直りっぷり! いやぁ…そんじょそこらのチンピラじゃ尻尾巻いて逃げ出すほど札付きの「ワル」です。本当に最低です。

(後半へ続く…)

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◆中継番組表◆
本日のIWJの中継番組表をお送りします。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

**2015.7.5 Sun.**

【Ch4】18:30~「暮らしが変わる?TPP@まちだ」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※「TPPを考える町田の会」が主催。宇都宮健児氏、内田聖子氏、天笠啓祐氏がパネラーとして登壇予定。

【再配信・Ch1】20:00~「「IWJ『題名のまだない新番組』第01号(仮)~ゲストトーク SEALDsメンバー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
※2015年7月2日に配信された、「IWJ『題名のまだない新番組』第01号(仮)~ゲストトーク SEALDsメンバー」を再配信します。

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(…前半の続き)

■昨日、「岩上安身のニュースのトリセツ」を発行しました!

昨日はそんな「ワル」の悪巧み、「セキュリティダイヤモンド構想」を読み解く「岩上安身のニュースのトリセツ」をアップしました!

これは2012年末の第二次安倍政権発足直後、英文で「プロジェクト・シンジケート」というサイトに掲載された、「アジアの民主主義 セキュリティ・ダイヤモンド」という、安倍総理の論文で示された構想のことです。

これは安倍政権の安全保障に関する「グランドプラン」で、この論文の中で安倍総理は、冒頭から、「南シナ海は、中国の海になっているかのように見える」と対中国脅威論を煽り、「オーストラリア、インド、日本、米国ハワイによって、インド洋地域から西太平洋に広がる海洋権益を保護するダイヤモンドを形成」し、中国を南シナ海から排除すべきだとまで主張しています。「ワル」ですねぇ。

しかし、その高圧的な目論見は、中国主導のアジアインフラ投資銀行「AIIB」の設立によって音を立てて崩れ去ったと言えます。AIIBにはイギリスが参加表明をしたのを皮切りに、フランス、ドイツ、イタリアといったEUの主要国が参加を表明。 主要国では米国と日本だけが参加せず。しかしそこはさすが米国。裏でしっかり中国と手を握り合っています。

AIIBには、安倍さんの頭のなかでは日本とともに中国を「封じ込める」ダイヤモンドを形成するはずのインドやオーストラリアといった国々、さらに韓国、東南アジア、中央アジアなど、中国を太平洋でぐるりと取り囲む諸国が加盟を表明したのです。なんと間の抜けたオチでしょう。安倍総理の子どもじみた夢は木っ端微塵に吹き飛ぼうとしているのです。

「あはははは、安倍さん本当にお馬鹿さんだなぁ~(笑)」と笑い飛ばしたいところなんですが、なにせ我が国の問題なので、まったく笑ってはいられません。むしろ、我がことのように恥ずかしく、焦りばかりが募ります。

日本だけが孤立していていいのか。中国を敵視し、軽視していて本当にいいのか。「良くない!」というのであれば、総理大臣が安倍さんで本当にいいのか。答えは決まりきっていますが、「トリセツ」を読んで、改めて安倍総理の残念さを実感してみてください。

※【岩上安身のニュースのトリセツ】「対中国脅威論」の荒唐無稽――AIIBにより国際的孤立を深める日本~ 安倍総理による論文「セキュリティ・ダイヤモンド構想」全文翻訳掲載
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/251637 

■維新案でガス抜き? 政局で弄ぶな! 慎重審議を強く望む

戦争法案を審議する特別委員会は一昨日3日、中央公聴会を13日に開催することを自民、公明と維新の賛成多数で決定しました。
中央公聴会の開催で議論の環境が整うとして、15日の委員会採決、16日の衆院本会議採決を目指しています。審議時間も先日、80時間を超えました。

安倍総理は「議論が熟したら、どこかの段階で採決しなければならない」と表明。強行採決は譲らない構えです。

その後ですが、戦争法案が衆院を通過した後、60日経っても参院が採決しなかった場合、衆院に差し戻され(いわゆる60日ルール)、3分の2以上の賛成で再可決、成立、という流れになります。このルールを適用するためには、今国会は9月27日(日曜日)までの延長が決まっているので、逆算すると、戦争法案は7月27日までに衆院を通過させる必要があります。

現在、維新の対案「維新案」が完成し、国会に提出するか否か、そして民主が維新を野放しにしないためにあえて維新案に乗るか否か、様々な駆け引きが始まっています。

維新案は、与党案が集団的自衛権行使の要件とする「存立事態危機」を「武力攻撃危機事態」に変更し、日本を守る外国軍が攻撃され、日本への攻撃が発生する明白な危険がある場合に限って自衛隊による武力行使を可能とする、という中身です。慶応大の小林節教授は維新案を「合憲」だとしているようです。

これまで右から左まで幅広く隊列を組んで政府案に反対してきた人々も、ここで大きく意見が分かれるのではないか、という気がします。維新案が合憲だとする小林節さんの意見に同調する人もいるでしょうが、共産党などは乗らないでしょう。野党の足並みは大きく乱れると思われます。「与党VSオール野党+オール憲法学者(3人除く)+世論」といった構図は崩れ、焦点がぼけてしまい、最悪の場合、泥沼化して、国民も「付き合いきれるかよ」と呆れ、なし崩し的にもともとの与党の戦争法案が通るのではないか、などという懸念も拭えません。

自民党の高村副総裁は維新案について「私たちの案とはちょっと離れている」としながらも「維新の党が対案を国会に提出することは、政党として責任ある態度だ。国会での審議になれば、お互い協議することもありうる」と期待を寄せ、土俵にあがってくるのを今か今かと待ちわびています。形だけだとしても「複数案を審議し、民主的なプロセスを踏んだ末に与党案を採決したのだ」と正当化できるからでしょう。

こんな国の根幹に関わる大きな法案の審議は、何も今国会だけでやる必要はありません。国民不在にせず、そしてつまらない政局にもせず、慎重な審議をするよう強くお願いしたい。憲法違反の可能性が高く、日本が地球のあらゆるところで自衛官が死の危険にさらされ、日本の国力が消耗させられる、そんな集団的自衛権行使の法案を通していいのかどうか、冷静に、真剣に、国民は考えるべきですし、そのために時間をかけて議論を尽くすべきです。

■川内原発再稼働までカウントダウン!? 

この夏は戦争法案の審議、戦後70年の安倍談話、そして原発再稼働と、予想通り息つく間もなさそうです。

九州電力は、今月7日から川内原発1号機の原子炉に核燃料を入れ始めると原子力規制委に報告しました。8月中旬に再稼働し、出力を上げた後に最終検査を受け、9月中旬までに営業運転に移る予定だといいます。

もはや夏に向けた「電力不足の解消」といった建前さえ取らなくなりました。もし本当に再稼働すれば、新規制基準が導入されて以降、初となる再稼働になります。

箱根山が小規模ながら水蒸気噴火し、全国の火山も活動を活発化させています。川内原発に近い桜島も火山活動を続けていますが、川内原発の火山リスクは本当に検証し終えたのでしょうか?

繰り返しになりますが、火山の予知はできません。これは火山学者の皆さんが一貫して訴えていることです。一度再稼働すれば、燃料を冷やすのに5年はかかります(規制委・田中俊一委員長談)。では、5年前に噴火を予知できるのか。できるはずがありません。福島第一原発事故の教訓を活かそうとしない、こうした明らかなごまかしを許していいのでしょうか。

IWJも再稼働に向け、取材を厚くしていかなければいけません。しかし、戦争法案もあり、尋常じゃないくらいドタバタしています。現時点ですでに人手もなく、資金も足りません。どうか皆さん、IWJが存分に取材し、報道できるよう、ご支援ください。カンパも取材費にあてさせていただいています。何卒、宜しくお願いします。

※会員登録はこちら
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php 

※カンパもどうか宜しくお願いします。
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html 

■19歳フリーター女子をdisる人として最低な人々に告ぐ

北海道・札幌で戦争法案の反対のデモを行った19歳フリーターの高塚愛鳥さんの偽アカウントがネット上で大暴れし、炎上しています。

この偽アカはプロフィール画像などに高塚さん本人の画像を使用し、「電車の中でキモいおじさんが居たから痴漢でっち上げしたったwww なにげにこれで4人目」などと、高塚さんの名誉を貶める投稿を繰り返しました。

当初はこの投稿を信じた方がまとめブログやSNSで情報を拡散していましたが、その中には経済評論家・上念司さんなど著名な方も。上念さんにはリテラシーというものがないのでしょうか。とんだ評論家がいたものです。

※上念司氏がデマを拡散した恥ずかしいツイートURL
https://twitter.com/smith796000/status/616434364826677248 

その偽アカは過去の投稿などから成り済ましと発覚。騒動に気がついた高塚さん本人が、法的措置の準備のため、警察署に行ったと報告しました。偽アカはアカウントを削除しましたが、司法の裁きから逃げ切れるとはゆめゆめ思わないように。

というか、偽アカの主も、それを拡散した上念氏らも、選挙権もない19歳の女の子に対し、どれだけ下衆いことをしているのかわからないのか。自分自身で情けなくならないのか。上念さんは高塚さんを貶めることで自分が偉くなった気にでもなれるんでしょうかね。説明していただきたいところです。

高塚さんが行ったデモの模様をIWJは記事にしました。皆さん、是非、高塚さんの思いに触れてみてください。

※2015/06/26 「私は馬鹿そうですか? ギャルは政治を考えてはいけないんですか? 今必要なのは知識じゃなく、声を上げることです」――19歳女子・フリーターの札幌デモ、700人参加!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/250649 

■中継・動画編集スタッフ緊急募集のお知らせ!

 ここで、IWJでカメラマン&事務スタッフとしてフル回転している谷口直哉から、スタッフ募集のお知らせです!

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IWJのカメラマン兼事務スタッフの谷口です。

現在IWJでは、中継・動画編集を担当していただくスタッフを募集中です。IWJの記者や中継市民の皆さんが、日々取材してきた映像を動画編集ソフト(adobe Premiere)で編集したり、サーバーへアップロードする作業をメインに担当していただきます。

動画編集の経験や知識をお持ちの方はもちろん大歓迎ですが、そうした経験がなくても、映像やIWJのコンテンツに興味がある方なら大丈夫です!

経験豊富なIWJスタッフが親切にレクチャーいたします。自主性と向上心を持って、学び成長できる方をお持ちしております。

また、動画編集だけでなくカメラを持って、記者会見やシンポジウム、デモの現場などに取材に行っていただくこともあります。こちらも、ビデオ撮影の経験や知識をお持ちの方は大歓迎ですが、「ホームビデオぐらいしか使ったことないなぁ…」という方でも心配いりません!

映画やドキュメンタリーに興味があって、ビデオ撮影に挑戦したいという情熱をお持ちの方を募集します。あとは、体力と運転免許があれば、言うことなしです。

経験や知識を持っているに越したことはありませんが、何よりもまず第一に、映像とIWJに対する情熱を重視します。

フリーランスの方などで兼業も可能ですので、ふるってご応募ください。また、ご紹介をくださる方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。

<スタッフ募集フォーム>
 http://bit.ly/1ALJypQ

■さらに、Web班からも人材募集のお知らせです!!

 次に、Web班のBOSSスタッフの伊藤理からも、人材募集のお知らせがあります!

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IWJでWeb関連の仕事を担当している伊藤です。

Web班では今年に入り、カテゴリーメニュー(TOPページ右上の記事検索用メニュー)の設置や会員新システム(クレジットカードの即時決済やゆうちょ以外の銀行のお支払)の導入など、長い間、懸案だったIWJサイトの改良について、少しずつ少しずつではありますが、進めてまいりました。

今後も、各ページのデザイン変更、過去記事検索の改善など、引き続き、IWJサイトの改良を予定しておりますので、Web班の人材補強を行いたいと思います。

日々の記事コンテンツのアップロード・更新・管理などWordPressによる作業を行いつつ、HTMLやCSS言語によるページデザイン変更、記事検索システムのさらなるバージョンアップ、まだ中途となってしまっているスマホ対応などのWeb構築作業に当たっていただきますので、下記スタッフ募集フォームにある通り、Web作成の経験のある方でお願いをいたします。

フリーランスの方などで兼業も可能ですので、奮ってご応募ください。また、ご紹介をくださる方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。よろしくお願いいたします。

<スタッフ募集フォーム>
 http://bit.ly/1ALJypQ

■わとはぷ!

今日は7月5日で名護(75)の日です!

辺野古をかかえる沖縄県名護市で「名護の日制定推進ネットワーク会議」が09年に制定しました。

昨夜、菅義偉官房長官と沖縄県の翁長雄志知事が都内のホテルで会談しました。辺野古新基地建設をめぐって深く対立する両者ですが、今回は基地問題などは深く議論せず、対話を継続することで一致したようです。

翁長氏は会談後、記者団に「対話を継続していくことを確認した。これからはもっとシビアな話になると思う」と述べ、次回以降は、再びガチンコで基地問題の議論をする考えを示しました。

翁長知事は8月にも、仲井真弘多前知事が出した辺野古新基地建設の承認の撤回、取り消しを判断するとみられています。本当に今年は、歴史に残る熱い夏になりそうです。皆さん、どうかIWJに仕事をさせてください。

それでは今日も1日、宜しくお願いします!

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/

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