2月に東京都知事に就任した舛添要一氏の「政治とカネ」の問題が未解決のままとなっている。
1月21日、しんぶん赤旗が、舛添氏が立ち上げた政党「新党改革」の借入金2億5000万円の一部の返済に立法事務費と政党交付金が使われたと報じた。(1月21日(火) しんぶん赤旗 http://bit.ly/1f8DkUn)
立法事務費と政党交付金は税金が原資であり、借金の返済に当てるのは違法である。しかし、告示の2日前に行われたこの報道を後追いする主要メディアはほとんどなく、選挙期間中、大きく取り上げられることのないまま、舛添氏は東京都知事に就任した。
この舛添知事の政治資金問題について、詳細な検討を加えている神戸学院大学大学院・実務法学研究科の上脇博之教授に岩上安身が話をうかがった。
2月9日に投開票が行われた東京都知事選挙。自民・公明が支援した舛添要一氏が大差での当選を決めた。
しかし、舛添氏には様々な疑惑が浮上している。2月7日付けの日刊ゲンダイは、「有権者に五輪バッジを配布…舛添氏に『選挙違反疑惑』が浮上」という見出しで、舛添氏の公職選挙法違反を伝えた。
記事によると、2月5日、町田市の「ホテル・ザ・エルシィ町田」で行われた舛添氏の個人演説会で、受付のスタッフが、「東京五輪の特製バッジ」を配布していたというのである。
岩上が「国家戦略特区」に対する考えを聞くと、宇都宮氏は「国家戦略特区は規制緩和を加速していく『TPPの第一段階』だと思います。企業が世界一活動しやすい街づくりは労働者にとっては地獄です」と語った。
さらに、「特区の内容について、国民の皆さんはまだご存知ないのかも知れませんし、アベノミクスに対して幻想を抱いているのかもしれません」と述べた上で、「カジノも含め、私は特区に反対です」と断言した。
宇都宮氏は最後に、「都知事は、1%のためにやるのか、99%の生活を守るか問われる立場です。私は99%の人の生活を守る立場でやっていかなければならない」と語った。
- 記事目次
- 15回流れ、ようやく実現した公開討論 〜都民に見えにくい政策の違い
- 「貧困対策で母子加算の廃止は考えられない」
- 「国家戦略特区はTPPへの第一段階」
労働者派遣法の改正を審議してきた厚生労働省の労働政策審議会は1月29日、派遣労働に関する規制を大幅に緩和する法改正案をまとめた、同法案は今国会に提出され、来年春から実施される見通しだ。
同法案では、現行3年の派遣受入期間を撤廃する他、これまで「無期限派遣」が可能だった「専門26業務」が廃止されるなど、企業が正社員を派遣社員に置きかえやすくする内容となっている。
- 記事目次
- 派遣法改正は労働規制の「破壊」
- 「ブラック特区」を推進する安倍政権
2月9日に投開票が行われる東京都知事選挙。その争点のうちの一つに、「国家戦略特区」の設置とカジノ構想がある。日弁連元副会長で、長年にわたりサラ金などによる多重債務問題に取り組んできた新里宏二弁護士が岩上安身のインタビューに応じ、「日本人の男性の9.6%はギャンブル依存症。そのような状態でカジノをやっていいのか」と警鐘を鳴らした。
- 記事目次
- 「国家戦略特区」で行われる刑法の規制緩和
- 日本人男性の10人に1人が「ギャンブル依存症」
- すでに始まっている「経済徴兵制」
1月20日に行われた、木村朗氏(鹿児島大学教授)、植草一秀氏(経済学者)、川内博史氏(前衆議院議員)、岩上安身による緊急座談会の後半では、2月9日投開票の東京都知事選がテーマとなった。 植草氏は「今後2年半のあいだ国政選挙がなく、安倍政権が独裁的に進められる状況になっている。安倍政権の流れにストップをかけることが、一番大事」と言い、都知事選を「主権者である国民が安倍政権を支持しているのかを問う」場になると語った。
東京都が抱える問題は数多くある。候補者の一人である宇都宮健児氏は、雇用問題、教育問題、福祉の改善、防災対策などとともに、脱原発を主張する。一方で、舛添要一氏は2020年東京五輪の成功や国家戦略特区の導入などを訴え、田母神俊雄氏は防災対策に焦点を当てている。また、細川護熙氏は脱原発を優先的に対応すべき課題として掲げている。
「都民の暮らしを考えたら、東京都として、TPPに反対する方向を打ち出さなくてはならない」「都知事になったら、柏崎刈羽原発の再稼働中止で、泉田新潟県知事とタッグを組む」──。
東京都知事選に立候補を表明した宇都宮健児氏は、このように意欲を示した。また、「どうしても国民は、憲法、原発、TPPなど、日本の将来を決定するような問題を議論するより、当座の雇用や景気に関心がいってしまう。それをうまく捉えたのが、アベノミクス。しかし、安倍政権の命は経済回復。来年4月の消費税増税でどうなるか」と語った。
2013年12月31日に行われた「IWJ年末特番 宇都宮健児×海渡雄一×岩上安身」の後半。岩上安身が、宇都宮氏と海渡雄一氏とともに、1年間の出来事を振り返った。