【IWJブックレビュー】各界著名人たちによるTPPへの提言 日本農業新聞取材班『TPP いのちの瀬戸際~壊国協定のベールをはぐ〜』(創森社)

 日本農業新聞論説委員長の緒方大造様から『TPP いのちの瀬戸際〜壊国協定のベールを剥ぐ〜』をご恵贈いただきました。

 2012年4月に発売された『まだ知らされていない壊国TPP 〜主権侵害の正体を暴く〜』の続編となる今回の新作は、前作発売から2013年7月までに日本農業新聞に掲載された記事が収録されています。交渉参加国との事前協議、政権交代、安倍晋三総理による交渉参加表明、日米合意、交渉への正式参加など、一連の動きを取材し、TPPの本質に迫り続けた取材班の記録が記されています。

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【IWJブックレビュー】農業経済学者からの警鐘「TPP、遺伝子組み換え、狂牛病…。安さの追求は命を削ること」 鈴木宣弘著『食の戦争~米国の罠に落ちる日本』(文春新書)

 東京大学大学院教授の鈴木宣弘様から『食の戦争 米国の罠に落ちる日本』をご恵贈いただきました。

 「食の安全とは何か」。改めて考えさせられる一冊です。

 第1章『戦略物資としての食料』では、安さを求める消費者の性質や、経済学的視点からみる食の将来性など、「食料」を中心とした我々が抱える問題点を提示。第3章、第4章では、『食の戦争』をテーマに、遺伝子組み換え作物からTPPまで、「世界をとりまく食の政治問題」が論点ごとに紹介されています。

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【IWJブックレビュー】証言から追う、憲法研究へ向かわせた戦場体験 水島朝穂著『戦争とたたかう――憲法学者・久田栄正のルソン戦体験』(岩波書店)

 早稲田大学教授で憲法学がご専門の水島朝穂氏より、『戦争とたたかう~憲法学者・久田栄正のルソン戦体験』をご恵贈いただきました。

 久田栄正氏(1915―1989)は、太平洋戦争に兵士として従軍し、フィリピンのルソン島で凄惨な戦場を経験します。終戦後、内地への帰還途中で日本国憲法に出会い、深く感激して憲法学研究者の道に進みました。本書は、久田氏の最後の赴任校である札幌学院大学の同僚となった水島朝穂氏が、戦中の膨大な資料を参照しつつ聞き取りを行った記録です。

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【IWJブックレビュー】岩上安身が共著に加わった『選挙を盛り上げろ!』(影書房)のご紹介(「IWJウィークリー」73号より)

 11月16日投開票日の沖縄県知事選で、翁長雄志氏が現職の仲井真弘多氏を破りました。政府とのコネクションを強調した仲井真氏とは対照的に、共産、社民、沖縄社会大衆、さらには一部の自民党系の地元議員まで巻き込み、保守、革新の区別のない「オール沖縄」で勝利を勝ち取った翁長氏。基地問題に真摯に向き合う県民一人一人の投票行動が、基地移設推進派へと寝返った仲井真氏、ひいては対米従属を強める安倍政権への異議申立てに結びついた結果であると言えるでしょう。

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【IWJブックレビュー】等身大のブルース・リーに迫る、貴重な証言集 チャン・チャップリン著『ブルース・リーの実像 〜彼らの語ったヒーローの記憶』(オルタナパブリッシング社)

 岩上さんの空手の後輩にあたる川保天骨さんより、『ブルース・リーの実像 〜彼らの語ったヒーローの記憶』を恵贈いただきました。

 子供の頃から、金曜ロードショーなどで放送されるジャッキー・チェンの映画を、よくリビングで家族と観ていた記憶があります。放送翌日は必ず、それぞれジャッキー・チェンになりきった友だちたちと「アチョ~!」「アタタタ〜!」などと奇声を発して殴りあいました。「酔拳」などは、特に面白がって真似した覚えがあります。

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【IWJブックレビュー】陸山会事件と鈴木宗男事件のキーパーソンによる、サバイバル対談集 佐藤優・石川知裕共著『逆境を乗り越える技術』(ワニブックス)

 ワニ・プラス様から『逆境を乗り越える技術』をご恵贈いただきました。

 衆議院議員在職中に陸山会事件で東京地検特捜部により起訴され、現在も最高裁上告中の石川知裕氏。うつ病寸前までいったと明かす石川氏が節目ごとにその助言により助けられたという、作家の佐藤優氏との対談集です。

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【IWJブックレビュー】ユニークな視点で解き明かす中国 オーヴィル・シェル、ジョン・デルリー共著 古村治彦訳『野望の中国近現代史 帝国は復活する』(ビジネス社)

 翻訳者である古村治彦様から『野望の中国近現代史 帝国は復活する』をご恵贈いただきました。

 本書では、1840年の第一次アヘン戦争から現代までの中国近現代史において活躍した、11名の知識人たちの「人物列伝」を綴りながら、「偉大な復興(Great Rejuvenation)」を遂げた現在の中国を、「富強」、「恥辱」、「復興」をキーワドに解明しています。

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【IWJブックレビュー】12人の「昭和」を聴く、対談集 半藤一利著『昭和史をどう生きたか』(東京書籍)

 東京書籍様から『昭和史をどう生きたか』をご恵贈いただきました。

 半藤氏がこれまで行なってきた対談の中から選び抜いた、昭和史に関連する12編。昭和を生き抜き、作品のテーマとしてきた日本を代表する作家・研究者と徹底的に議論しています。

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【IWJブックレビュー】安保政策の専門家が検証する「安倍政権の真の狙い」とは 柳澤協二著『亡国の安保政策——安倍政権と「積極的平和主義」の罠』(岩波書店)

 岩波書店様から『亡国の安保政策——安倍政権と「積極的平和主義」の罠』をご恵贈いただきました。

 著者の柳澤協二氏は、元防衛官僚で、小泉政権、第1次安倍政権、福田政権、麻生政権で内閣官房副長官補(安全保障担当)を務めた安全保障のプロフェッショナルです。岩上安身による単独インタビューをこれまで通算4回受けていただいた他、昨年末の「饗宴Ⅳ」でもパネリストとしてご登壇いただきました。

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【IWJブックレビュー】専門家による巨大建築への提言 森まゆみ編『異議あり! 新国立競技場 2020年オリンピックを市民の手に』(岩波書店)

 森まゆみ様から『異議あり!新国立競技場 2020年オリンピックを市民の手に』をご恵贈いただきました。

 この本は、「明治神宮と国立競技場を未来へ手わたす会」の公開勉強会をもとにして作成されたブックレットで、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの会場となる新国立競技場の問題をテーマとしています。景観の問題、費用の問題、機能の問題などが、建築家や弁護士の方々によって説明されています。(2014/04/29発行 【IWJウィークリー47号 GW特大号】より転載)

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