【声明文#19】自由・平和・民主主義を愛し戦争法案に反対する名古屋大学人の会

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 名古屋大学は学術憲章において、「自由闊達な学風の下、人間と社会と自然に関する研究と教育を通じて、人々の幸福に貢献することを、その使命とする」としています。そのために勇気ある人を養成することも約束しています。また、戦争に協力する研究や教育を行わないことを謳う平和憲章を持っています。

 私たちはこうした高邁な精神に従い、現在、国会で平和安全法制という名の下に審議されている戦争法案に対し、そしてそれを取り巻く様々な立憲主義と民主主義あるいは自由の破壊の動きに対して、明確な態度表明を行うべく「自由・平和・民主主義を愛し戦争法案に反対する名古屋大学人の会」を結成しました。これらの動きが、名古屋大学が長年にわたって追求してきた人々の幸福や社会の幸福を破壊してしまうと考えるからです。また、大学の自治や学問の自由が危険に晒されてしまうと危惧されるからです。

 「自由・平和・民主主義を愛し戦争法案に反対する名古屋大学人の会」が公表した「戦争法案に反対する声明」は、2015年8月29日に開催した「戦争法案を考える名古屋大学人の集い」において、正式に採択されました。以下、声明文です。

 ぜひ、ご一読ください。

自由・平和・民主主義を愛し戦争法案に反対する名古屋大学人の会


戦争法案に反対する声明

2015年8月29日

 大学はかつて兵器を作った。
 大学はかつて兵士を送った。
 大学はかつて知識を供出した。
 大学は、かくして戦争に加担した。

 それは国家が要請したものであったと同時に、かつての大学人たちが進んで行ったことでもあった。勇気なく、あるいは気づかぬうちに戦争を支え、知性と良心の声を窒息させた。戦渦は、内からも来る。その過去を、私たちは忘れない。

 先の大戦後70年の「平和」は、曲折や翳りを含んでいる。平和の理念も、過去の反省も、個人の人権も、言論の自由も、学問の自律性も、つねに挑戦を受け、ときに自ら傷つけてさえきた。「戦後」は、平坦ではなかった。
であればこそ、現在進行している危機に、私たちは黙してはいられない。

 いま集う「私たち」は多様である。
 世代を異にし、性別を異にし、国籍を異にし、立場や宗教や思想を異にする「私たち」は、しかし自由を尊び、平和を愛し、民主主義を尊重するという点において結集する。自立した個人として、対話を重んじる理性的市民として、知の自律性に価値をおく学徒として、手を取りあう。戦争を否定し、平和を求めるすべての人たちとの連帯を求める。
 大学が自由と平和と知の拠点でありつづけることは、私たちの理想であり、誇りである。「名古屋大学平和憲章」で不戦を誓った知性は、学びの日々が戦火につながることを許さない。私たちは、この灯を決して消さない。

 私たちは、日本と世界の人々の前で、日本国政府に次の約束を守ることを求める。
〈日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。〉(日本国憲法第九条)
 この言葉の意味と価値を、私たちの同意なしに変えることを認めない。私たちは戦争法案に強く反対する。

 
※安保法制に反対する団体の声明文はこちら