【安保法制反対 特別寄稿 Vol.248】 ナチスに学ぶのは、破滅への道 「安全保障関連法案に反対する学者の会」賛同者 安保法案の廃案を求める大阪大学人の会・木戸衛一さん

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 私の専攻は、ドイツ現代政治と平和研究です。かつてナチスが独裁政権を打ち立てた「全権委任法」は、「政府が議決した法律は憲法に違反できる」と定めていました。現在の安倍政権の軍事化政策は、「閣議決定は憲法に違反できる」とばかり、まさに一昨年麻生副首相が述べたように、「ナチスの手口」を地で行くものです。

 また、平和研究においては、戦争・テロといった直接的暴力の克服を目指す「消極的平和」、飢餓・貧困・差別・搾取といった構造的暴力と、それらを肯定・容認する文化的暴力の克服を目指す「積極的平和」という概念があります。言うまでもなく、安倍首相が唱える、軍事一辺倒の「積極的平和主義」は、私たちの学問的営為を冷笑・冒涜するものです。「戦争は平和である」と言わんばかりの現政権の反知性主義は、この国を破滅に向かわせるものであり、私は「安保法案」の廃案を強く求めます。

(木戸衛一 安保法案の廃案を求める大阪大学人の会)

 
安倍政権の集団的自衛権にもとづく「安保法制」に反対するすべての人からのメッセージ