【安保法制反対 特別寄稿 Vol.219】 二度と学生を戦場へ送らぬよう「アンガージュマン」の実践を 「安全保障関連法案に反対する学者の会」賛同者 立教大学社会学部教授・阿部珠理さん

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 今回の安倍政権の安全保障関連法案の「解釈改憲」は、そもそも違憲であり、姑息な「国民だまし討ち」に他なりません。安倍首相は、自らがかねがね標榜する「美しい日本・日本人」を実践したいのなら、正々堂々と国民的な「改憲論議」をすべきです。こんなだまし討ちによって、私たちの宝である日本の若者たちを戦場に駆り出すことなど、決してあってはなりません。

 本件はまた、大学人の社会的責任を改めて認識させてくれました。過去大学人は、二つの大きな過ちを犯しました。一つは、先の大戦で、多くの私たちの学生たちを戦場に送ってしまったこと、もう一つは、原子力の「平和利用」という矛盾したプロパガンダを自ら喧伝して原子力発電を推進してきたことです。あげるべき時に、あげるべき声をあげ、「アンガージュマン」を実践する。今回の大学人の恊働が、立憲主義と民主主語の破壊にほかならない安倍政権の暴挙を阻止することを強く願います。

(立教大学社会学部教授 阿部珠理)

安倍政権の集団的自衛権にもとづく「安保法制」に反対するすべての人からのメッセージ