【安保法制反対 特別寄稿 Vol.205】 大学の社会的使命と真っ向対立 「安全保障関連法案に反対する学者の会」賛同者 広島大学大学院文学研究科教授・河西英通さん

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 広島大学の前身である広島文理科大学は、世界で最初に原爆を投下された大学です。

 アメリカに原爆投下をためらわせることが出来なかったことは、広島文理科大学の弱さといえます。

 本来、大学という知の空間は、為政者の攻撃の手を鈍らわせ、戦争を思いとどまらせる存在であるべきです。なぜならば、大学が生み出す知は、わたしたちが住むこの世界の未来を、無限に豊かにしてくれるはずのものだからです。

 いま安倍内閣によって進められている安保法案も、また「改革」という名の大学破壊も、根っこは同じです。

 軍事的プレゼンスや、経済的効率性によってのみしか自己の未来を切りひらけない、信じがたいほどの知の貧困です。

 これは大学の社会的使命と真っ向から対立するものです。

 さらに前進しましょう。大きな変化をめざしましょう。

(河西英通 広島大学大学院文学研究科総合人間学講座)

 
安倍政権の集団的自衛権にもとづく「安保法制」に反対するすべての人からのメッセージ