社会福祉を専攻し教育に関与している立場から反対します。理由は以下のとおりであり、いかなる理由であれ、賛成する道理は見出せません。
社会福祉専門職教育は、人間の尊厳を大切にし、暴力や抑圧を否定し、自由や共生に基づく社会の実現に寄与するべく努力を積み重ねています。
これら福祉専門職の努力や理念を、根底から踏みにじる法案を認めるわけにはいきません。
すべての人間をかけがえのない存在として尊重し続けるために、私たちは声を上げていかなければなりません。
聖学院大学客員准教授 藤田孝典(社会福祉学)
(※)ソーシャルワーカー倫理綱領
- (人間の尊厳)
ソーシャルワーカーは、すべての人間を、出自、人種、性別、年齢、身体的精神的状況、宗教的文化的背景、社会的地位、経済状況等の違いにかかわらず、かけがえのない存在として尊重する。- (社会正義)
ソーシャルワーカーは、差別、貧困、抑圧、排除、暴力、環境破壊などの無い、自由、平等、共生に基づく社会正義の実現を目指す。- (貢献)
ソーシャルワーカーは、人間の尊厳の尊重と社会正義の実現に貢献する。- (誠実)
ソーシャルワーカーは、社会福祉士は、本倫理綱領に対して常に誠実である。