安全保障関連法案が7月16日の衆院本会議で可決、参院に送付された。野党の討議継続要求を押し切っての採決はどうにも腹立たしい。とはいえ、与党が圧倒的多数を占める衆議院では、これが当然の結果ではある。
結局は国民の選択か。ちょっとニヒルになりつつも、現政権への怒りはどうにも押さえがたい。7月18日土曜日、私は澤地久枝さんの呼びかけで行われた「アベ政治を許さない」というポスターを掲げる抗議活動に参加した。午後一時、各地で同じ志を持つ者が集い、ポスターを掲げ、怒りの声を上げる。
私は国会議事堂前での行動に参加。会場はポスターを手にする人であふれていた。参加者は主催者発表で、五千人。各地の参加者を入れると、いったい何人まで増えるだろうか。反対のうねりは大きい。
この法案については、反対、賛成それぞれにさまざまな意見がある。私は、人間は間違いうるので、為政者を抑止する憲法を重んじる立場。だから、時の内閣が大きく解釈を変えることそのものに異を唱えている。この立場にいる限り、「日本の安全保障環境が変わったから」と必要性を丁寧に説明されても、「はいそうですか」と翻意するわけもない。
そもそも理解と同意は別物。不同意を理解不足にすり替えるなんて傲慢ではないか。私は最後まで廃案を求め、アベ政治は許さない。
(宮子あずさ 看護師・大学非常勤講師)