【安保法制反対 特別寄稿 Vol.174】 日本の危機:安倍内閣を退陣させよう 「安全保障関連法案に反対する学者の会」賛同者 大阪市立大学名誉教授・菅野礼司さん

このエントリーをはてなブックマークに追加

安倍「三猿」内閣、日本は無法国家

 今の日本は憲法のない「無法国家」と言えるだろう。“日本の周辺事態が変わり、国と国民を守るのが政府の役目である、学者の言うことを聞いて「憲法保持」で国家が守れるか”といって、安倍政権は「安保関連法案」を、強引に押し通そうとしている。

 憲法学者や、いろいろな組織・団体、国民の声に、一切耳を貸そうとしない。憲法を正しく読もうとせず、ポツダム宣言すらきちんと読まない。言論に関しては特定秘密法を作り、マスコミのみならず、自党内の批判の声さえも抑え付ける。国会の内外での議論では、問題をはぐらかして、国民が納得できる説明をしない。「私が総理大臣である」、私のいうことを聞けというわけだ。それを、ある新聞は「霞ヶ関の三猿」と皮肉っていた。

 安倍首相はもうブレーキが利かなくなっている。この政権を倒す以外に救いはないだろう。安倍「三猿」の一角が崩れた、今がチャンスだ!

 遂に全ての批判・反対意見を切り捨てて、安倍内閣は安保関連法案を衆議院で強行可決した。

 安倍首相は、自分の意思を通すために、かたくなに「三猿」(みざる、きかざる、いわず)を決め込んでの強行である。沖縄辺野古基地問題、原発再稼働などに対する世論や、住民の意思を無視して、政策を押し進めてきた。

 ところが、ここに来て、オリンピックの新国立競技場の建設計画を、前言を翻して突如、白紙に戻すことにした。余りにも高額建設費に反対意見が高まり、安倍首相も遂に世論の力に屈したのだ。これはかなり苦しい選択だったと思われる。この事態は、自民党・安倍内閣が、相当、窮地に追い込まれている証拠である。国民世論を無視してきた、その一角が崩れたといえる。

 今こそ追い打ちをかければ、参議院での安保関連法案を廃案に追い込むことができるであろう。

 国民のあらゆる階層、学会、団体組織が立ち上がれば、安倍の「三猿」姿勢を打ち崩すことができる。

「安全保障関連法案に反対する学者の会」賛同者
 菅野礼司 日本科学者会議 元大阪市立大学

 
安倍政権の集団的自衛権にもとづく「安保法制」に反対するすべての人からのメッセージ