日刊IWJガイド・番組表「衆院選の結果改憲勢力が8割に!! 立憲民主・枝野幸男代表は緊急事態条項への警戒を解いてしまった!?/雨中の衆院選取材で機材が次々に故障!! さらに第二社用車でもある社長車までが完全故障!? 〜IWJの財政状況が危機に!どうかご寄付・カンパによる緊急のご支援をよろしくお願いいたします!/ 司法や社会の闇に光を当てて『ブラックボックスを開きたい』~伊藤詩織さんが手記『Black Box』の出版会見!――尻込みしたメディアにも要求『「不起訴」が正しい判断だったのかという視点を持って報じて』」2017.10.25日号~No.1867号~


■■■ 日刊IWJガイド・番組表「衆院選の結果改憲勢力が8割に!! 立憲民主・枝野幸男代表は緊急事態条項への警戒を解いてしまった!?/雨中の衆院選取材で機材が次々に故障!! さらに第二社用車でもある社長車までが完全故障!? 〜IWJの財政状況が危機に!どうかご寄付・カンパによる緊急のご支援をよろしくお願いいたします!/ 司法や社会の闇に光を当てて『ブラックボックスを開きたい』~伊藤詩織さんが手記『Black Box』の出版会見!――尻込みしたメディアにも要求『「不起訴」が正しい判断だったのかという視点を持って報じて』」2017.10.25日号~No.1867号~ ■■■
(2017.10.25 8時00分)

★本日の日刊IWJガイドは以下の内容でお届けします!

┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■<はじめに>衆院選の結果改憲勢力が8割に!! 立憲民主・枝野幸男代表は緊急事態条項への警戒を解いてしまった!?/雨中の衆院選取材で機材が次々に故障!! さらに第二社用車でもある社長車までが完全故障!? 〜IWJの財政状況が危機に! どうかご寄付・カンパによる緊急のご支援をよろしくお願いいたします!(城石裕幸)
┠■【中継番組表】
┠■<ニュース・フラッシュ!>
┠――【1】米太平洋空軍が沖縄・嘉手納基地にF35を12機配備「精密攻撃を加えられる能力がある」!?(城石裕幸)
┠――【2】ソニーが電気自動車を独自開発! 窓なし、ヘッドライトなしでも視認可能!? AI搭載で周囲の状況解析も!(城石エマ)
┠■<★取材報告★>「選挙投開票日翌日に加計学園獣医学部『設置審』認可」報道があったことについて、記者会見で林芳正文部科学大臣に追及! 林文科相は「今も審査中」と今まで同様の発言! 認可の日程については「公表できない」「文書不開示」の一点張り!(IWJ編集部)
┠■<★取材報告★>司法や社会の闇に光を当てて「ブラックボックスを開きたい」~伊藤詩織さんが手記『Black Box』の出版会見!――尻込みしたメディアにも要求「『不起訴』が正しい判断だったのかという視点を持って報じて」(ぎぎまき)
┠■<★お知らせ★> IWJではテキストスタッフを緊急募集中! IWJコンテンツに精通している方、お待ちしています!
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<はじめに>衆院選の結果改憲勢力が8割に!! 立憲民主・枝野幸男代表は緊急事態条項への警戒を解いてしまった!?/雨中の衆院選取材で機材が次々に故障!! さらに第二社用車でもある社長車までが完全故障!?〜IWJの財政状況が危機に! どうかご寄付・カンパによる緊急のご支援をよろしくお願いいたします!
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 おはようございます。IWJ動画班カメラマン城石裕幸です。

 衆議院選挙の結果、「改憲勢力」と呼ばれる自民党、公明党、希望の党、日本維新の会、日本のこころを合わせると374議席となり、定数の8割を超えました。

・衆院選 議席確定 自公313 改憲勢力8割(東京新聞、2017年10月24日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201710/CK2017102402000130.html

 安倍総理は23日の記者会見で改憲に意欲を見せ、立憲民主党の枝野幸男代表は24日、憲法9条改正を巡る論議について、「(論議を)したいと言う人がいるなら、そのこと自体は否定できない。その代わりに首相の解散権制約も俎上に載せてもらわないといけない」と条件付きで応じる考えを示しました。

※「力強いご支持を、国民の皆さまからいただくことができた!」自公で313議席! 全議席3分の2を確保! 与党大勝で憲法改正に自信を見せる安倍晋三総理~自民党・安倍晋三総裁 記者会見 2017.10.23
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/403105

・立民・枝野代表「9条改正論議応じる」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201710/CK2017102402000269.html

 枝野氏は23日未明、衆院選の開票センターでIWJのインタビューに答え、「私は、改憲を阻止したいんじゃないんですよ。『改悪』を阻止したいんですよ」と言葉の使い方にこだわりを見せ、「護憲派」とひとくくりにされることを否定しました。

※「緊急事態条項」はメインテーマではない!? 「国民投票法」は現状で問題ない!? 開票センターでIWJのインタビューに答えた「野党第一党」立憲民主・枝野幸男代表の現状認識への微妙な違和感!? 〜第48回衆議院選挙 2017.10.22
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/402963

 このインタビューで枝野氏は、自民党が「緊急事態対応」と名前を変えて選挙公約に入れてきた緊急事態条項についても「私はリアリストでもありますので、おそらく9条の3項加憲の方が先行してくるんじゃないかと思います。油断はしちゃいけないと思っていますが、まさに『ナチス的な緊急事態条項』であれば、それはさすがに、本当にやってこようとしたら、多くの皆さんが気づきますよ」と答えています。

 もちろん安保法制を追認することになる「9条への自衛隊加憲」の危険性も重大です。しかし、自民党が堂々と選挙公約に書き込んできた以上、緊急事態条項も通す気でいることは明白なのではないでしょうか。今年8月に民進党の代表選に立候補した枝野氏は、その代表選さなかの8月22日、岩上さんによるインタビューに答え、自民党改憲草案の緊急事態条項について、「緊急事態条項は、それこそ論外。立憲主義じゃなくなる。まさにナチスがこれをやったんです」と答えています。

※「緊急事態条項」を全面否定!「一日も早い原発ゼロ」「小池新党は自民の補完勢力」「消費増税はやるべきでない」民進党代表選で前原氏との違い鮮明に〜岩上安身による枝野幸男候補インタビュー 2017.8.22
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/396053

※「緊急事態条項」を全面否定!「緊急事態条項は論外」「まさにナチスがこれをやったんです」民進党代表選で前原氏との違い鮮明に〜岩上安身による枝野幸男候補(当時)インタビュー 17.8.22
https://www.youtube.com/watch?v=U36bC-t3aV8&feature=youtu.be

 ここまで強い警戒心を示していた人物が、わずか2ヶ月後、「『ナチス的な緊急事態条項』だったら、それはさすがに多くの皆さんが気づきますよ」と、警戒の解除を促すような発言をするとは、同一人物の発言とは思えないほどです。

 選挙戦最終日にあたる10月21日、新宿で行われた街頭演説会「東京大作戦FINAL」で、立憲民主党の福山哲郎幹事長は「皆さんが応援をして作り上げてくれた立憲民主党が、永田町の中に引きこもらないように、国民から離れないように、どうか、監視をしていただきたい」とスピーチし、立憲民主党への好感度をより一層押し上げました。

※「立憲民主党はあなたです! 上からではなく草の根からの政治を!!」枝野幸男代表~新宿に響く「えだのん」コール「東京大作戦FINAL」街頭演説会に8千人 2017.10.21
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/402654

 私たちは、この福山氏の発言を心から歓迎し、同意するがゆえに、まずは枝野代表が、改憲問題・とりわけ緊急事態条項に関して、警戒の姿勢を解いてしまっていることについて懸念を表明します。野党第一党となった立憲民主党と、そのリーダーたる枝野氏に期待するからこそ、これからもその動向に注目し、時に物申すべきは物申していきたいと思います。

 緊急事態条項については、岩上さんから選挙直前の21日に、みなさまにメールをお送りしました。「表向きは災害・テロ発生時への対応と称して煙に巻こうとしていますが、言うまでもなく、これはかつてナチスのヒトラーが独裁体制を樹立するために用いた大統領緊急令と授権法をセットにしたような代物であり、安倍政権の狙いが透けてみえます」と、その危険性を伝えると、会員の方々からお返事のメッセージをいただきました。その一部を、ご紹介いたします!

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T.N. 様より

選挙運動の中継、まことにご苦労様でした。ことに山口4区は興味深く今日の開票を楽しみにしています。ぎりぎりまで頑張っていただき、梓澤弁護士のインタビューも配信、間にあいましたね。感謝多謝です。

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緒方浩美様より

岩上安身様、いつも精力的な活動には頭が下がります。

戦前を彷彿とさせる国内情勢にも関わらず、メディアが批判的にもならず、お先棒担ぎになっている状況を空恐ろしく感じております
こんな中だからこそ、貴重な情報を伝えて続けてください。
スタッフの皆様ふくめ体は壊さないよう、くれぐれもご自愛ください。
近々カンパはさせていただきます(今週は無理ですけど)

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岩上さんのメッセージは、こちらから全文をお読みいただけます。ぜひ、ご一読ください!

※(再掲)自公で改憲発議に必要な3分の2!悪夢が現実に!自民党の改憲草案の緊急事態条項は、ヒトラーが独裁体制を樹立するために用いた授権法と同じ!首相に独裁的な権力を与える危険極まりない条項! 2017.10.21
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/402948

 今回の衆院選の投票率は台風の影響もあり、改憲がかかった重大な選挙にもかかわらず、戦後2番目の低さでした。

・衆院選投票率は53.68% 戦後2番目の低さ(NHKニュース、2017年10月23日)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171023/k10011194121000.html

 選挙期間中も連日雨に見舞われ、終わってみるとIWJの機材も取材用のビデオカメラ4台が次々に故障。SONY HXR-NX70Jは接点不良、SONY HXR-NX30Jは電源が入らなくなり撮影したデータが取り出せなくなるという重症、SONY FDR-AX30とPanasonic AG-HMC45も電源が入ったり入らなかったりするようになってしまい、そしてブルートゥースマイクも1セットスイッチが故障してしまいました。もちろん、雨中の取材に際しては念入りに雨よけの対策をほどこしていますが、それでも長時間の取材であったり、候補者を追いかけて動き回ったり、その繰り返しの中で大切な機材にダメージを受けてしまいました。

 選挙取材も終わったので、まとめてサービスセンターに持ち込みたいと思っていますが、修理代がいくらになるのか、見積もりを取るのが恐ろしいところです。財政事情の厳しいIWJですが、それでも撮影機材を修理に出さなければ取材そのものに支障をきたしてしまいます。また、昨夜事務所で仕事をしていた岩上さんから、「パソコンの音がする」と言われ、おそるおそる事務所内のパソコンを調べたところ、ファンが正常に回転しておらず、振動で大きな音をたててしまっていることがわかりました。

 現場に必要な機材だけでなく、事務所内のパソコンにも、ガタがきはじめているのかもしれません。

 さらに、この日刊ガイドでも何度かお伝えしていますが、ここへきてIWJの第二社用車でもある岩上さんの社長車が故障を繰り返しています。先日、車検を通した直後にサスペンションが故障して修理。戻ってきた直後にオイル漏れで、再び修理工場へ入庫しました。工場で修理にあたったエンジニアの方は、「経年劣化しているので、もうこの後も次々と故障が起きるかもしれませんよ」と言っていたのですが、まさにその言葉通りに。修理に出している間も、取材の足としても使う必要があったため、レンタカーを借りてなんとかしのぎました。

 ところが一昨日、やっと修理から戻ってきて、岩上さんが乗って帰ろうとしたら、帰宅途中でエンスト(エンジン停止)。岩上さんがJAFを呼んで救援にきてもらうと、今度はエンジンがかかったものの、故障を示すランプがついたまま消えないそうです。救援にきてくれたJAFの方によると、エンジンのコンピューター回りに故障があることを示すランプで、工場へすぐ修理に出さなくてはならないそうです。ここまで故障を繰り返すようでは、さすがにもうこの車は限界なのかもしれません。

 今回のエンストも、もし高速道路を走行中であれば、最悪の場合、大事故につながっていたかもしれません。今回も、後続車に追突されずにすんだのは、幸運だったというべきでしょう。岩上さんは深夜まで毎晩仕事をしているので、交通量が少ない夜中で助かった、ともいえますが、これが日中の幹線道路だったら、まず間違いなくアウトです。

 さすがにもうこの車はあきらめるしかありません。新たに車を買うとなると、それはそれで大きなコストが、、、。経理も、社長である岩上さんも文字通り頭を抱えていました。

 IWJの活動経費の半分は、皆様からのご寄付に頼っています。毎月かかる経費から割り出して、一ヶ月に必要なご寄付・カンパの金額は500万円です。ところが、8月、9月とご寄付が低迷を続けています。今月は総選挙の模様を取材するため、遠方への交通費やスタッフの残業代などでも、すでに出費が大きく膨らんでいます!

 どうかこの危機を乗り越えるため、皆様からのご寄付・カンパによる緊急のご支援をよろしくお願いいたします!

※ご寄付・カンパのご支援はこちらからよろしくお願いいたします。
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 そして、IWJの取材活動の費用は、皆様の会費で賄われています。まだ会員にご登録いただいていない方は、この機会にぜひ会員にご登録いただき、会費でIWJをお支え下さい。

※会員登録はこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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◆中継番組表◆

**2017.10.25 Wed.**

 あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【Ch4】11:00~「日本外国特派員協会主催 民進党 小西洋之参議院議員 記者会見『民進党の持つ政党交付金がどのように希望の党へ分配されるか』」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4

 日本外国特派員協会主催の記者会見を中継します。
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【Ch3】 14:30~「原子力規制委員会 更田豊志委員長 定例会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=3

 原子力規制委員会 更田豊志委員長による記者会見を中継します。

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◆中継番組表◆

**2017.10.26 Thu.**

 あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【Ch2】17:00~「東京電力 定例会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=2

 東京電力による記者会見を中継します。
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【ツイキャス・IWJエリアCh2・大阪】19:00~「緊急集会 アベ政治に幕引きを!!『モリ・カケ問題』の責任を徹底追及!!」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_areach2

 「森友学園問題を考える会」主催による集会を中継します。発言者は黒川敦彦氏(今治加計獣医学部問題を考える会共同代表)、木村真氏(豊中市議・森友学園問題を考える会)、大川一夫氏(弁護士)、矢野宏氏(新聞「うずみ火」代表)、寺脇研氏(元文部省官僚・京都造形芸術大学教授)。

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

ギリギリ2議席を維持した社民党・吉田忠智党首が会見で静かな怒り「野党分裂が自公を利する結果を招いた」――今後は希望や無所属の護憲派とも共闘し憲法改悪阻止を目指す!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/402965

公正・平等な選挙改革にとりくむプロジェクト主催:選挙市民審議会 第15回第1部門審議会――立候補休暇と議員活動のための休職・復職制度の整備について
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/403350

その差わずか834票差! 激戦の末に山尾志桜里氏が得た議席。その会見の場で、ゴシップ質問で粘着しようとした週刊文春の「空砲」に、「くだらんこと聞くな!」の一斉ブーイングが!!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/403322

「力強いご支持を、国民の皆さまからいただくことができた!」自公で313議席!全議席3分の2を確保!与党大勝で憲法改正に自信を見せる安倍晋三総理~自民党・安倍晋三総裁 記者会見
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/403105

代表不在の希望の党開票センターは当確鈍く重苦しい空気! 「マイナスを乗り越えていける地力が、候補者、政党にもなかった」と樽床伸二代表代行・細野豪志氏はさえない表情~第48回 衆議院選挙
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/402970

「7割の学者が違憲だと言っている! 自衛隊違憲論争に我々の世代で終止符を打たねばならない!」安倍総理が憲法9条への自衛隊明記に意欲!~第48回 衆議院選挙 自由民主党 開票センター
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/402969

「緊急事態条項」はメインテーマではない!?「国民投票法」は現状で問題ない!?開票センターでIWJのインタビューに答えた「野党第一党」立憲民主・枝野幸男代表の認識は!?〜第48回衆議院選挙
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/402963

◆昨日テキストアップした記事はこちらです◆

選挙結果を受け、前文を追記(再掲)自公で改憲発議に必要な3分の2!悪夢が現実に!自民党の改憲草案の緊急事態条項は、ヒトラーが独裁体制を樹立するために用いた授権法と同じ!首相に独裁的な権力を与える危険極まりない条項!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/402948

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<取材報告>「選挙投開票日翌日に加計学園獣医学部『設置審』認可」報道があったことについて、記者会見で林芳正文部科学大臣に追及! 林文科相は「今も審査中」と今まで同様の発言! 認可の日程については「公表できない」「文書不開示」の一点張り!
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 IWJは24日、文部科学省にて、林芳正文部科学大臣の記者会見を中継しました。目的は、「衆議院選挙の投開票日翌日23日に、文科省設置審が加計学園獣医学部設置を認可する」と一部で報道された内容の真意を林文科相に確かめるためでした。

 ことの発端は、ジャーナリスト田中龍作氏が、速報としてWebで発表した記事でした。そこには、「政府関係者から入手した情報によると、文科省の大学設置審は衆院選投票日翌日の23日にも加計学園・岡山理科大学獣医学部の設置を認可する方向で最終調整に入った。同日中に加計孝太郎理事長が記者会見を開く」と、田中氏自身が「政府関係者」に取材した情報であると明言されていました。

・【速報】加計学園獣医学部、23日にも認可 同日に孝太郎理事長が記者会見(田中龍作ジャーナル、2017年10月16日)
http://tanakaryusaku.jp/2017/10/00016799

 IWJが検索した限り、下地ミキオ氏も9月22日に、「10月23日に認可が降りる」とツィートしていますが、「文科省の関係者から聞いた」と伝聞の文体です。

・下地ミキオ氏ツィート
https://twitter.com/mikioshimoji/status/911202431077310464

・選挙翌日にまさか…加計「獣医学部」10・23認可のウワサ(日刊ゲンダイ、2017年10月18日)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/215793/2

 選挙直後に認可すれば、選挙戦に影響することはありませんし、まして投開票日の翌日であれば、選挙結果を受けた報道一色となっており、目立たないかもしれません。逆にそんなことをすれば、あまりにも露骨であるとして際立ち、反発を招くという見方もあります。ましてや、自民党が圧勝になれば、大腕を振ってお友達を認可できます。政府が「23日に認可する」という情報は、一面では「ホントか?」と首をひねりたくなるものの、一定の真実味を帯びて、ネット上を駆け巡っていきました。

 IWJは、加計孝太郎氏の記者会見が行われる場合、必ず取材しようと、22日投開票日に、無所属で出馬した黒川敦彦候補(山口4区)の事務所を取材した中継市民の方に、そのまま翌日23日も山口県で待機していただきました。加計孝太郎氏の記者会見はおそらく岡山理科大学がある岡山市で行われるであろうと予測し、記者会見実施が判明次第すぐ岡山市へ飛んでいただく予定でした。

 しかし、実際には23日に加計氏の記者会見が開かれるという情報もなく、文科省設置審が認可したという報道もありませんでした。

 24日の林文科相の記者会見において、IWJは「23日認可という一部報道があって、過ぎてしまったが、具体的な認可の日程が決まっているのか」と質問しました。林文科相から返ってきたのは、「もう24日であり、設置審の審査はまだ継続中。審査スケジュールも含めて、具体的な審査状況についてのお答えは差し控えさせていただきたい」と、今までと変わらない内容に終始しました。23日に認可がおりるという噂は何だったのでしょうか? 完全に肩すかしでした。

 また、今月17日に「加計学園情報公開弁護団」メンバーの弁護士らが記者会見を開き、内閣府や文科省の行政文書不開示決定に対して不服申し立てを行ったと発表した件についても質問しました。

 林文科相は、「請求文書のうちで、獣医学部を設置するための審査に関する資料として、 提出された文書については、現在審査中であるので不開示、それ以外の文書については文科省は保有をしていないので不開示」と、「不開示」の一点張りでした。

 IWJは、10月17日の記者会見の模様を取材し、また、弁護士メンバーの一人である海渡雄一氏に、衆院選前に緊急インタビューを行っていますので、ぜひ記事を御覧いただければと思います。

※加計学園問題に関する情報公開請求につき違法・不当な不開示決定があったことに関する記者会見 2017.10.17
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/401781

※衆院選挙「自民党勢力に勝たせると『加計学園の闇』は永遠にわからなくなる」海渡雄一弁護士が憂慮~情報不開示決定は違法・不当と不服申し立て「証拠は全て選挙・認可後という強い意志を感じる」 2017.10.21
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/402622

 この取材は、「獣医学部の建物の図面について、審査が終了した時点で開示請求があった場合は、情報公開法の規定に沿って判断してまいりたい」と、文科省大臣の口から聞くことができたことは収穫だったかもしれません。

 IWJに続き、他のメディアも加計学園獣医学部について質問しています。林文科相の記者会見の模様は、以下の記事で御覧いただけます。

※「選挙投開票日翌日に加計獣医学部『設置審』認可」報道は噂だった!? IWJの追及に林芳正文科相は、審査中は「公表できない」「文書不開示」の一点張り! 認可後に情報開示を検討と明言!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/403394

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<取材報告>司法や社会の闇に光を当てて「ブラックボックスを開きたい」~伊藤詩織さんが手記『Black Box』の出版会見!――尻込みしたメディアにも要求「『不起訴』が正しい判断だったのかという視点を持って報じて」
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 おはようございます。IWJのぎぎまきです。

 私は昨日24日、元TBSワシントン支局長の山口敬之氏を性暴力被害で訴えた伊藤詩織さんの会見を取材しました。詩織さんは先週18日に手記『Black Box』を出版したばかり。著書では、被害経験を詳細に綴り、被害者を救済するホットライン体制の不備や捜査・司法システムの問題点を指摘しています。「起こったこと」そのものではなく、今後「どう起こらないようにするか」を話したかったと、詩織さんは手記を書いた理由を述べています。

 被害者でもありジャーナリストでもある詩織さんには葛藤がありました。思い出したくもない性被害について蓋をしたい一方で、ジャーナリストとして真実と向き合わなければいけないという信念のはざまで苦しんだといいます。また、性被害をめぐる法的、社会的システムを変えていくには、被害についてオープンに話せる社会でなければいけないと、公の場で説明することを決意。司法や社会の闇に光を当てて、「ブラックボックスの箱を開きたい」と語りました。

 今年9月22日、東京第6検察審査会は準強姦容疑で書類送検された山口氏の処分について「不起訴相当」と議決しました。不起訴処分の裁定を覆すに足りる事由がなかった、というのがその理由です。

 しかし、議決した理由について検察審査会から詩織さんに一切の説明もなく、また申立人や代理人が審査会で説明する機会が、詩織さんや詩織さんの弁護士には一度も与えられませんでした。詩織さんが特に審査員に見てほしかったという、ホテルへ引きづられていく映像についても、審査会で証拠として提出されたのかどうかさえも、申立人である詩織さんが知る術はありませんでした。

 唯一、審査会が公開したものといえば11人の審査員の男女比率と平均年齢で、男性7人と女性4人、平均年齢は50.45歳だったといいます。男女比が半々でなかった事実に詩織さんは「残念だった」と話し、「ここまで情報が非公開であることに疑問が生じる」とも述べました。さらに、ジャーナリストである詩織さんは、逮捕当日に逮捕状を取り下げた、当時の中村格刑事部長にも、再三、取材を申し込んだといい、いまだ回答がないことも明らかにしています。

 詩織さんは逮捕が見送られてから2年のあいだ、様々なメディアに相談を持ちかけたといいます。しかし、正面からこの問題を報じたメディアは週刊新潮を除いて一社もなかったそうです。詩織さんは、「不起訴だから報道できない、ではなく、本当に正しい判断がなされたのか、どのような方法を取れば問題点を報じることができるのかという視点を持っていただきたい」とまっすぐな目で私たち記者に向けて呼びかけました。

 詩織さんの昨日の会見を見逃した方は、ぜひ、映像アーカイブをご覧ください。また、どんな思いで詩織さんが公の場で顔を名前をさらしているのか、その覚悟がわかるだけでなく、性被害をめぐる日本社会の問題が分かりやすく書かれている手記『Black Box』も一人でも多くの方に手に取っていただければと思います。

※「ホテルへ引きずられていく映像が検察審査会に出されたのかさえ非公開」〜伊藤詩織さんが手記『Black Box』を出版――尻込みしたメディアにも要求「『不起訴』が正しい判断だったのかという視点を持って報じて」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/403275

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<★お知らせ★> IWJではテキストスタッフを緊急募集中! IWJコンテンツに精通している方、お待ちしています!
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 現在、テキスト班では中核を担う記者志望者を大募集しています!

 テキスト班の仕事は現場に出て取材し、記事を書くこともあれば、岩上さんがインタビューや講演会で使用するパワーポイント資料の作成、インタビュー前のリサーチなど、「編集者・リサーチャー」的な仕事も担います。この日刊IWJガイドの執筆陣も、主にテキストスタッフです(日刊ガイドも各記事も、署名が出ていなくても全てアンカーは岩上さんが担当しています)。

 以下の1~11をすべて兼ね備えている必要は、もちろんありませんが、東京のIWJ本部にフルタイマーで勤務できる専業の方は特に大歓迎です!奮ってご応募ください!

1)既存メディアを通じて政治に興味があり、知識量があり、IWJコンテンツをよく見ている方(即戦力になってほしいのでIWJ会員であると、なお望ましいです)。
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8)海外にいながら、翻訳をしたり、IWJに情報を送ったりしてくれる方。
9)新聞・雑誌など既存メディアで働いていて取材、文字を書く実績があり、IWJは兼業でやりたいという方。IWJには、自分の会社や別の仕事を持ちながら、週の何日かをIWJでの仕事にあてているスタッフが何人もいます!もちろんIWJ専業でもOKです。
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11)寄稿いただくだけでも構いません(有償・無償は別途ご相談に応じます。また、全てのご寄稿を必ず掲載できるとはお約束できません。ご了承ください)。

 突撃記者が得意だったり、机に向かって山のような資料を読み込んでテキストやパワポを作成するのが得意な方もいるでしょう。それぞれの長所をいかしていただければと思います。

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 また、IWJには「インターン制度」もあります。まずは一週間程度の職場体験で、IWJの活動をのぞいてみませんか?学生の方だけでなく、社会人の方もお待ちしています。

※IWJインターン応募フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScNiPB0JzZ5xdz69_tIx3EzMpgiTjTO3LEhMn-Fh1-fbegC_A/viewform

 それでは今日も1日、IWJをよろしくお願いいたします!

※日刊IWJガイドのフルバージョンは下記URLより御覧ください。
http://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20171025

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