■■■ 日刊IWJガイド 「『輪郭の分からない変なおじさん』IWJの青木浩文記者による渾身のドキュメンタリー作品を明日一夜限りの特別配信!「新年を迎えてもまだ『共闘』体制は整わないのか!」だらしのない野党に、中野晃一・上智大学教授が一喝!岡田民主党代表が変わった!今日もIWJ記者が色とりどりのニュースをお届けします!」2016.1.6日号~No.1210号~ ■■■
(2016.1.6 8時00分)
おはようございます!!久しぶりに日刊IWJガイドのご挨拶を担当いたします、城石エマです!
元旦、フジテレビの「新春!オールスター対抗歌合戦」に、高市早苗・総務大臣と甘利明・経済再生大臣が出演していたと聞き、正月そうそう怒りにふるえてしまいました。寒空の下、炊き出しの食事にありつき、やっとの思いで年を越した人たち、避難先で正月を迎えた被災者、こういう人たちがいることを、この国の政治家は想像することもできないのでしょうか。
こんな政治家に牛耳られた国では、「おちおち休んでいられない!」ということで、大学の卒業論文の執筆にのめり込み、しばらく前線を外れておりました私ですが、これから少しずつ復帰させていただくことになりました。本年も、どうぞよろしくお願いいたします!
さて、年明けまもない1月3日、サウジアラビアとイランが国交断絶をしたというニュースが入りました。1月5日の朝日新聞(http://www.asahi.com/articles/ASJ145KGFJ14UHBI01B.html)によると、4日には続けて、スーダンとバーレーンもイランと国交を断絶したと言います。
中東の2大石油産出国のサウジとイランは、それぞれスンニ派とシーア派を代表する大国であり、以前から緊張関係にありました。しかし、国交断絶によって事態はこれまで以上に深刻なものとなりました。
1月2日、サウジアラビアは、テロ関連の罪状で47人を死刑に処しましたが、その中に、サウジ国内の少数宗派シーア派の指導者・ニムル師が含まれていました。これを受け、シーア派が多数を占めるイランの首都テヘランでは、抗議のデモ隊がサウジアラビア大使館を襲撃しました。
1月4日のBBC(http://www.bbc.com/japanese/35219230)によると、ニムル師は、スンニ派のサウジアラビア王家への批判を繰り返し、過去10年の間に何度も拘束され、サウジの秘密警察から暴行も受けていたと言います。2014年には、国王に逆らい宗派対立を扇動したとして、死刑判決を受けました。このときの死刑判決が、1月2日、執行されたことになります。
このニムル師の扱いが、2国にとっての大きな地雷源であったことは明らかであったのに、なぜ、サウジアラビアはこのタイミングで死刑を執行したのでしょうか?
フィナンシャル・タイムズ(http://video.ft.com/4684623082001/Iran-Saudi-Arabia-tensions-explained/World)によると、サウジ国内でISが影響を増大させる中、急進的なスンニ派をなだめるために、この「目立つ」シーア派指導者を死刑にしたのではないか、ということです。怒りや攻撃の矛先をそらすため、と言う解釈なのでしょうか。
さらにフィナンシャル・タイムズは、サウジによるニムル師死刑執行の1周間前、サウジに支援されたシリアの反体制派のある古参メンバーが、イランと同盟関係にある「とある国」によって、空爆され殺されたと報じます。CNNによると、この古参メンバーとは、反体制派組織「ジャイシュ・アル・イスラム」のザハラン・アルーシ司令官と見られるようです。この空爆の件で、サウジがかねてから敵対関係にあるイランへの報復として、ニムル師を処刑したのではないかと言うのです。
サウジ・イランの国交断絶の直後、原油価格が一時的に高騰したことを受け、「サウジ・イラン断交は原油価格上昇を狙った『一種のヤラセ』(http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2016/01/post-799_3.php)といった記事も出ていますが、原油価格はその後すぐに下落しました。ニューヨーク・タイムズ(http://nyti.ms/1kjP6Tz)は、最大の産油国であるサウジの原油価格に対する影響力は限定的であるという見方を示しています。
原油価格の不安定化の影響を受け、1月4日に行われた2016年初の世界株式市場取引では、軒並み株価の下落が見られました。共同通信(http://this.kiji.is/56766938373948916)によると、ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は、昨年10月半ば以来約3カ月ぶりに節目の1万7000ドルを割り込みました。
こうした株価変動は、日本にも深刻な影響を与えることになるかもしれません。今後に注目です。
さて、続いては、昨日、新宿で行われた、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」大街頭宣伝を取材した、安道幹記者より、参加者へのインタビューレポートをさせていただきます!
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■新宿の寒空の下に5000人が集結!総がかり、SEALDs、学者の会らの市民連合が大街頭演説!
おはようございます、IWJ記者の安(あん)です。
昨年12月20日に、SEALDsや学者の会、ママの会などによって結成された「市民連合」が昨日、新宿駅西口で初のアクションとなる「市民連合大街宣」を行いました。現場の様子や参加者のインタビューを取りに中継に行って参りました。
主催者の発表では、参加者はなんと5000人でした!皆さん思い思いのプラカードを持っておられましたので、ネットや新聞での告知を見てやってきた方々がほとんどだったんじゃないでしょうか。平日の昼間にこれだけたくさんの市民が集まるのは、驚くべきことです。
現場では10人ほどにインタビューさせていただきました。平日ということもあり、サラリーマンやOLの方の姿はあまり見かけませんでした。子連れのママさんたちや、仕事をリタイヤされたと思われるご年配の方々、冬休み中の学生さんなどからお話をうかがうことができました。皆さん、真剣な眼差しでスピーチを聞いておられました。
「将来この子たちが戦争に行くことになるんじゃないかと心配で、スピーチを聞きにきました。反原発のデモに参加するようになってから、声を上げるようにしています」(0歳と4歳のお子さんを連れて参加されたママさん)
「今日は仕事が休みなので来ました。去年の8月に始めて国会前の反対デモに参加して、みんなの真剣さに触れました。普段は友達ともこういう話をしています。このまま進んだら、とんでもないところへ日本が行ってしまうんじゃないと思って」(20代の女性)
「新聞をみて参加しました。自由にものを言っちゃいけない雰囲気が、戦前と似てきている。市民連合やシールズの若い方には大いにやってもらいたい」(80代の男性)
「今日この集会があることは事前に知っていました。今ちょうど仕事の昼休みなので、見に来ました。このままじゃいけないと思いますね。市民連合に期待しています」(会社員の男性)
「今日は宿題のフィールドワークで来ました。自分でこのテーマを選びました。僕は集団的自衛権がすべて違憲だとは思わないけど…。今日いろんな方の話を聞いてみたいと思います」(10代男性)
「もちろん安倍政権には早く退陣してもらいたい。でも、問題なのは今の政権の暴走を許している私たち国民の方。今は週に2~3日は、こういった集会に出ています」(60代の男性)
…などなどです。ほとんどの方が、心の内側に強い危機感を抱えながらも、同時に、もどかしさや焦りのようなものも抱えていらっしゃるように感じました。野党共闘が思うように進まないなか、新しく立ち上がった「市民連合」に期待したい。だけど政権・与党に対抗できるような、大きな力を結集できるかどうかは、やはり予断を許さない状況だ…と。
私も、同じようなもどかしさを感じています。来夏の参院選で結果を残すためには、最終的には、こういった市民のカラダの奥にある不安や憤りをきちんと受け止め、吸い上げて、一つの形にまとめていく政治の力が、やっぱり必要ではないか、と改めて感じた次第です。
今日のレポートは、近日中に記事にアップしますので、いましばらくお待ちください!野党共闘と市民連合の動きは、今後もIWJでしっかりフォローしていきますので、どうか引き続きご注目ください!
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安記者、現場レポートありがとうございます!取材、お疲れ様でした!
私もこの大街宣を、IWJの中継で視聴していましたが、この日の登壇者は、吉田忠智・社民党党首、志位和夫・共産党委員長、小林節さん、内田樹さん、香山リカさん安保関連法に反対するパパ・ママの会の瀧本知加さん、SEALDsの本間信和さんと、まさに「連合」の名にふさわしいもので、さっそく記事アップもしています!
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※【スピーチ全文掲載】「野党は四の五の言わずまとまるべき!」~「市民連合」大規模街宣で小林節・慶應義塾大学名誉教授が野党共闘の必要性を訴え
「参院選で勝てば暴走は止まる!」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/281323
※【スピーチ全文掲載】「参院選に向けて、気合を入れろ!」SEALDs・本間信和氏が「市民連合」街宣で訴え――「今、求められているのは、立憲民主主義を回復させること」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/281324
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「共闘」を共通言語に、登壇者らによって行われたスピーチには、昨年よりも明らかに迫ってくるものがありました。共産党の志位委員長は、「(未だに共産党アレルギーというのがあるようですが)好きだの嫌いだの言っている場合ではないのではないでしょうか?
好き嫌いを乗り越えて、みんなで手を結ぼうじゃありませんか!」と力強く呼びかけました。
もちろん、この言葉だけで喜ぶわけにはいきません。登壇した中野晃一教授は、「新年になってもまだ野党共闘の枠組みができていない。野党は何やっているんだ!」と、いつもの温厚さをかなぐり捨てて咆哮しました。
昨年までは、野党に対して「頑張れ!」と励ますだけでしたが、「共産党排除」を延々と続けて、実効性ある選挙協力や共闘の枠組みを作れない他の野党に対して、明らかに苛立ちと怒りを覚えている様子です。「がんばろう」の掛け声だけでは当然ダメで、野党はさっさと行動に移していただきたいところです!
…(後半へ続く)
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◆中継番組表◆
本日のIWJの中継番組表をお送りします。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
**2016.1.6 Wed.**
【Ch3】14:30~「原子力規制委員会 田中俊一委員長 定例会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=3
※原子力規制委員会 田中俊一委員長による定例会見を中継します。
【シリーズ特集39 標的は9条だけじゃない!自民党トンデモ改憲草案の正体!・Ch9】15:00~「広渡清吾氏『憲法改正を「過半数民主主義」に委ねることは非常に危険』 ~『96条の会、発足記念シンポ』で安倍政権を激しく批判」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=9
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/111872
※2013年11月16日に行われた「京都96条の会、発足記念シンポジウム」の模様を再配信します。専修大教授で、元日本学術会議会長の広渡清吾氏が基調講演を担当しました。
【Ch5】19:00~「2016 山本太郎トークライブ in 十条」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
※「2016山本太郎トークライブ北・文京実行委員会」主催による山本太郎議員のトークライブを中継します。
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◆明日の中継番組表◆
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
**2016.1.7 Thu.**
【シリーズ特集40 標的は9条だけじゃない!自民党トンデモ改憲草案の正体!・Ch9】15:00~「立憲主義崩壊 96条改正で、時の政権が憲法を自由に変える国へ ~東京共同法律事務所 憲法講演会」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=9
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/75990
※2013年4月25日(木)に行われた、東京共同法律事務所主催の憲法講演会の模様を再配信します。海渡雄一弁護士と古田紀子弁護士が講演を担当されました。
【Ch2】17:30~「東京電力 定例会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=2
※東京電力による定例会見を中継します。
【特別配信・IWJ_CULTURE1】17:30~「IWJスタッフ・青木浩文(映像作家)、青樹劇場 制作 陶芸家・三上亮 作陶ドキュメンタリー『STARDUST』」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-culture1
※IWJスタッフ・青木浩文(映像作家)が約7年越しの創作活動を経て完成させた、陶芸家である三上亮氏の作陶ドキュメンタリーのDVD映像作品『STARDUST』を、一度限りでネット配信します。
【再配信・Ch1】19:00~「岩上安身による京都精華大学専任講師・白井聡氏インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/279084
※2015年12月17日、東京都港区のIWJ事務所で、岩上安身によって行なわれた京都精華大学専任講師・白井聡氏インタビューの模様を再配信します。
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(前半の続き)…
ここで、昔は電算機を手に世界中を渡り歩き、今はIWJの一角に不思議な空気を漂わせながら黙々と記事を書き、実は「青樹劇場」という会社を経営してもいる、自称「輪郭のはっきりしない変なおじさん」青木浩文記者より、注目の告知をさせていただきます!
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■いよいよ明日1月7日17時30分から――自称「輪郭のはっきりしない変なおじさん」、IWJスタッフの青木浩文制作の映像作品「陶芸家 三上亮
作陶ドキュメンタリー『STARDUST』」――IWJで一度限りのネット配信、チャンネルは1番
IWJで中継やテキスト関係のお手伝いをしながら報道現場の勉強をしています青木浩文です。岩上さんからお声がけをいただき、自主制作のDVD映像、拙作「陶芸家 三上亮 作陶ドキュメンタリー『STARDUST』」を、なんとIWJ文化チャンネルで一度限りのネット配信をしていただけることになりました。
しかしながら、私は多くの方にとって「あんた誰?」という存在。著名なカメラマンでも記者でもなく、ましてやジャーナリストでもない私の作品に、はたして興味を持っていただけるのでしょうか。何度も繰り返しますが、私は、じゃがいも、いや、かぼちゃのような外見も相まって「輪郭のはっきりしない変なおじさん」なのでした。
ところが、そんなぼやけた私の輪郭を、よりハッキリとさせようと、IWJの先鋭スタッフ、原佑介記者、須原拓磨記者、そして、阿部洋地記者が私のインタビュー動画を作成してくれたのです。冒頭、2分のDVD予告編映像に引き続いて、私のインタビューが始まります。どうぞ、ご覧いただければと思います。
【DVD予告編】
http://youtu.be/Jt6LHZ-lTyg
さて、このDVDの撮影を開始したのは2008年でした。完成までに7年を要したのには様々な理由があります。そのひとつは、出演者である陶芸家三上亮氏が大病を患い、撮影を休止した時期があったからでした。
そして、病気を克服し仕事に復帰した彼が、最初に私に見せてくれたのは、薄くて軽い茶碗でした。太陽の陽を当てると、茶碗を支えている指が透けて見えるほどでした。
「茶碗なんて、なくなってしまえばいい」――。
茶の湯に必要なのは、茶碗ではなく、茶を注ぐ空洞の部分なのだと言い、三上氏は次のような老子の言葉を教えてくれました。
土延埴以爲器、當其無、有器之用
(粘土をこねて陶器をつくる。器が役に立つのは、中が空であるからだ)
故有之以爲利、無之以爲用
(このようにすべて形有るものが役に立つのは、形ななきもの、空っぽで虚無な部分があるからなのだ)(『老子』第十一条より抜粋)
長い時間をかけ、茶碗をはじめとした作品づくりをしている三上氏自身から、「茶碗なんてなくなってしまえばいい」という言葉を聞き、あらためて彼のものづくりに対する姿勢に強く惹かれました。
突き詰めて考えてゆくと、私自身が何か社会のお役に立つためには、自我にとらわれず、空っぽであること、虚無であることが必要なのだと思いました。
そして、「空っぽ」な私の輪郭をなぞってくれるのは、友人、知人、仕事場の上司や同僚、そして、私の作品を見て下さる皆さんなのだと感じております。
拙作「陶芸家 三上亮 作陶ドキュメンタリー『STARDUST』」は、明日1月7日17時30分から下記URLで配信します。1人でも多くの方に、ご高覧いただければ幸いです。
※IWJスタッフ・青木浩文(映像作家)、青樹劇場 制作 陶芸家・三上亮 作陶ドキュメンタリー『STARDUST』
http://www.ustream.tv/channel/iwj-culture1
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青木記者、ありがとうございました!青木記者のドキュメンタリー映像DVDは、IWJのサイトでもお買い求めいただけます。いい意味で今までのIWJとは違った趣向の作品かもしれません。これもまた、IWJの一面です。ぜひ、DVDをお買い上げいただき、ご視聴ください!
DVDの売上が上がれば、7年間もかけて一本のドキュメンタリーを撮り続け、自腹を切って経費をつぎ込んできた青木さんの労苦が、一部なりとも報われることになります。
「青木さんの作品を売ろう!売ってすべて持ち出しの経費の少しでもいいから取り戻し、青木さんの作品を多くの人に見てもらおう!」と、岩上さんが「大号令」をかけ、その号令にスタッフみんなが快く従ってプッシュしているのも、青木さんの決して我を張らない、穏やかな人柄に魅せられているからでもあります。その穏やかさの秘密が、老子の説く無や空や無為につながっていたとは!深い、です。
※青木浩文制作の映像作品「陶芸家 三上亮 作陶ドキュメンタリー『STARDUST』」DVDお買い求めはこちらです!
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=192
もちろん、明日1月7日17時30分からIWJチャンネル1番での一夜限りの配信でもご覧いただけます!
続いては、コンビニご飯専科の平山茂樹記者より気になるあの話題です。
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■「トリクルダウンはありえない」!?「朝生」で見せた竹中平蔵氏の驚くべき二枚舌~『市場と権力』著者・佐々木実氏インタビューを再配信!
おはようございます。IWJで主としてテキスト関連の編集を担当している平山と申します。
この日刊IWJガイドでも数回にわたってお伝えしてきたテレビ朝日「朝まで生テレビ!」のヤラセ疑惑問題ですが、テレビ朝日は1月4日、「視聴者には説明不足となり、申し訳なく思っている」と謝罪しました。
インターネット上では、「建設板金業」の肩書で出演した自民党の大森昭彦・大田区議と、番組プロデューサーに20年来の個人的な面識があり、プロデューサーの裁量で大森氏を出演させた、などといった指摘がなされています。
テレビ朝日広報部は「自民党の区議会議員という情報を、プロデュ―サーや出演者を含め番組内で共有できず、結果的に議員であることを説明できなかった」と経緯を説明。司会の田原総一朗氏は、「観覧席の発言者は局側が選び、私は区議だと知らなかった。知っていたら出演を止めていた。テレ朝には再発を防ぐようお願いした」といいます。
田原氏は自身のTwitterで、当日番組に出演し、「番組自体がヤラセだったのではないか?」と自身のブログで意見を表明した漫画家の小林よしのり氏に対し、「小林よしのりさんのブログを読みました。僕を信用してほしい。絶対に小林さんを裏切らない」とツイートしています。
これに対し岩上さんは、「は? ジャーナリストがエビデンスを示さず、こんなことを言うか?小林氏1人を裏切らない、という問題か?」と、田原氏に対して手厳しいツイートをかぶせています。確かに、岩上さんの言うとおり、ジャーナリストたる田原氏には、「僕を信用してくれ」などと小林氏一人に懇願することよりも、本当はどうであったのか、事の経緯を自分の責任において明確に示すべきではないでしょうか。
まずは、この区議とテレ朝との関係を、独自に調べて発表すべきではないかと思います。それでこそ、ジャーナリストとしての信用が取り戻せるはずで、「僕は彼が区議とは知らなかった」という弁明で事がすむというなら、金銭スキャンダルが浮上するたび、「あれは秘書がやったこと。自分は預かり知らない」と言って逃げる政治家を、どうして追及することができるのでしょうか。
田原氏には真実を追及し、真相を自らの手で明らかにしていただきたいし、他方、テレ朝は、どうして自民党の区議であることを知った上で観覧をさせ、番組内でコメントを求めたのか、その演出意図を明確にすべきです。
さて、この日の「朝まで生テレビ!」では、このヤラセ疑惑の他に、もう一つ、問題となるシーンがありました。パネリストとして出演していた、大手人材派遣会社パソナの会長であり、慶應義塾大学教授、安倍総理の経済政策のブレーンの一人でもある竹中平蔵氏が、「トリクルダウンはあり得ない」などと発言したのです。
「トリクルダウン」とは、大企業や富裕層が富めば全体の経済活動が活発化し、その富が貧困層にも浸透するという経済理論です。竹中氏はこのトリクルダウン理論の旗振り役を務め、それに従い、安倍政権は法人税減税などといった大企業優遇政策を進めてきました。
しかし、ここにきて「トリクルダウンはあり得ない」と発言するとは、二枚舌にもほどがあります。竹中氏に振り回され、アベノミクスや消費税増税といった安倍政権の愚策に付き合わされてきた国民にとっては、本当にいい迷惑です。
本日は、20時より、そんな二枚舌の使い手である竹中氏の実像に迫ったノンフィクション『市場と権力~「改革」に憑かれた経済学者の肖像』(講談社)を2013年5月に上梓し、第45回大宅壮一ノンフィクション賞、第12回新潮ドキュメント賞を受賞したジャーナリストの佐々木実氏への岩上さんのインタビューを再配信します。
佐々木氏は本書で、竹中氏がいかにして新自由主義の旗手として学会と政界をのし上がっていったか、丹念に取材しレポートしています。インタビューでは、岩上さんが佐々木氏に対し、小泉純一郎政権と現在の安倍政権のもとで吹き荒れている新自由主義の嵐の正体について聞いていますので、ぜひ、再配信をチェックしてみてください!
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平山記者、ありがとうございました!もし、政権よいしょのヤラセに本当に加担したのだとしたら、田原さんが「ジャーナリスト」という肩書きを名乗ることは、恥ずかしくてできませんね。ぜひ真実を明らかにしていただきたいと思います。その努力すら惜しむのだったら、「ジャーナリスト」を志す一人として、その反面教師として、しっかり記憶に留めさせていただきます。ありがとうございまーす。
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■白井聡氏インタビュー再配信決定!合わせて白井聡氏サイン本も販売を開始しました!お買い求めは、「IWJ書店」をご利用ください!
IWJでは、岩上さんがインタビューした有識者の方々の書籍を、著者のサイン入りで販売するサービスを行っています。その名も「IWJ書店」!
このたび、2015年12月17日にIWJ事務所へお越しいただき、岩上さんのインタビューを受けてくださった、白井聡氏のサイン本を販売開始いたしましたので、ぜひご利用ください!数が限られているため、ご注文はお早めにお願いいたします!
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※2015/12/17 岩上安身による京都精華大学専任講師・白井聡氏インタビュー(動画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/279084
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白井氏へのインタビューは、明日、7日19時よりチャンネル1番で再配信いたします! 実況ツイートも行いますので、ご注目ください!
NEW!!【白井聡さんサイン入り】 永続敗戦論―戦後日本の核心
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=191
NEW!!【白井聡さんサイン入り】 「戦後」の墓碑銘
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=190
NEW!!【ウォルフレンさん/白井聡さんサイン入り】 偽りの戦後日本
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=189
【伊勢崎賢治さんサイン入り】『新国防論 9条もアメリカも日本も守れない』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=185
【浅野健一さんサイン入り】『安倍政権・言論弾圧の犯罪』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=155
【井筒高雄さんサイン入り】『日本と日本人を危うくする 安保法制の落とし穴』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=151
【山口二郎さんサイン入り】『徹底討論 日本の政治を変える―これまでとこれから』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=150
【山口二郎さんサイン入り】『いまを生きるための政治学』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=149
【森まゆみさんサイン入り】『異議あり! 新国立競技場――2020年オリンピックを市民の手に』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=125
【笹山尚人さんサイン入り】『パワハラに負けない!―労働安全衛生法指南』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=134
以下は、岩上さんの著書ですので、お求めのときにサイン入りをご希望の場合は、岩上さんのサインを入れてお届けいたします!
【岩上安身単独サイン入】『米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=159
『百人百話 第一集』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=56
『百人百話 第二集』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=53
※『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く~増補改訂版』は、ただ今在庫切れで入荷待ち状態です。昨年末、出版社に発注済みですが、書店さんからの注文も多く、社内に在庫がまったくない状況だそうです。申し訳ございませんが、入荷までいましばらくお待ち下さい。
なお、IWJ書店は会員にご登録いただいた方のみ、ご利用いただけます。この機会にぜひ、会員登録もお願いいたします!
※IWJ定額会員へのご登録はこちらから
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
※ご寄付・カンパもどうぞお願いいたします!
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html
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■経理スタッフを緊急募集中です!
連日募集をさせていただいておりますが、現在IWJでは、経理スタッフを緊急募集中です!
これまでIWJの経理を担ってきたベテランの経理スタッフが、体調不良でIWJを離れざるを得なくなってしまいました。経理の欠員は、どんな会社にとっても致命傷!なんとか今いるスタッフでカバーしようともがいていますが、基本的には素人のスタッフが経理にあたることになり、これではIWJを支えきれません。年始早々、IWJは危機に瀕しています…!
経理の実務経験がある方、IWJを支えたい!と思っていただけたら、どうか奮ってご応募ください!!
◆応募条件
※「経理・総務スタッフ」を御覧下さい。
http://bit.ly/1ALJypQ
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■岩上さんのインタビューと講演のお知らせ
2016年も、続々とインタビューが決定しています!もちろん、これだけではなく、インタビューを依頼させていただいている方々は、まだまだいらっしゃいます!確定次第、どんどんラインナップを更新していきますので、このコーナーにご注目ください!
・1月8日(金)14時~
共同通信編集委員・太田昌克さんインタビュー
・1月11日(月)14時~
弁護士・升永英俊さんインタビュー
・1月26日(火)15時~
九州大学准教授・施光恒(せ・てるひさ)さんインタビュー
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■「緊急事態条項」の危険性を訴えてきた升永英俊弁護士への、インタビューが決定!じわじわと、野党政治家たちにもこの危機感が伝わってきた!?
昨年末の「饗宴VI」にもご登壇いただき、「ナチスの手口」とも言われる禁じ手、「緊急事態条項」の恐ろしさを語ってくださった、升永英俊弁護士が、岩上さんのインタビューに応じてくださることになりました!
「饗宴VI」にお運びくださった方々は、さらに一歩学びを深めるため、また、残念ながら「饗宴VI」に参加できなかったという方々は、これを機に「緊急事態条項」の本質を知るため、ぜひ、1月11日は升永弁護士のインタビューをご視聴ください!
「緊急事態条項」の恐ろしさ、それは独裁国家への確実な幕開けになることです。ナチスが、独裁を敷くまでに強大化していったきっかけが、「緊急事態宣言」だったのです。
1933年2月27日の国会議事堂放火事件をきっかけに、翌28日、当時首相だったヒトラーは「緊急事態宣言」の大統領令を、当時のヒンデンブルク大統領に出させました。この「緊急事態宣言」下、共産党支持者や社会民主党支持者らが、プロイセン州だけでなんと5000人も、司法手続きもなしに逮捕されました。当然、言論の自由や報道の自由も厳しく制限されました。
この「緊急事態宣言」が発令されてからわずか9ヶ月後の1933年11月12日、得票率50%に満たなかったナチスが、なんと92.2%も得票しているのです。残りはすべて、無効票。もちろん、「支持しなければ、殺されるかもしれない」と恐怖に怯えた主権者が、ナチスに投票したのです。
これがどれだけ恐ろしいことか、想像して分かってはいたつもりだったのですが…実は2カ月ほど前、升永弁護士と事務連絡のため、電話でお話させていただく機会があり、そこで升永弁護士に、「あなたには、危機感が足りてない!」と一喝されてしまったことがあります。「あなたは、独裁政権のもとでも『NO』と言い続けるつもりなのか?」と問われ、私が言葉に詰まると、「言えるわけないでしょう!言えると思っているなら、危機感がなさすぎる!」と、叱られてしまったのです。
升永先生の気迫は、鬼気迫るものであり、私はすくんでしまいました。その後、「一人一票裁判」の判決を受けた記者会見の場で直接お会いしたとき、「あの時は言い過ぎたね。悪かったね」とおっしゃっておられました。緊急事態条項が通ってしまったら、もう政権批判・権力批判なんてできなくなるので、そのことの恐ろしさに誰も気がついていない、と伝えたかったのだろうと思います(本当に怖かったですが…)。
あれだけ誰の目から見ても「おかしい」ことをしているヒトラーに、どうしてドイツ国民は誰も「やめろ」と言わなかったのか?それは、そんなことを言ったら、自分の命も、家族の命も危うくなったからに他なりません。それほど、緊急事態宣言後のナチスの突撃隊などの暴力的弾圧は、すさまじいものだったようです。
民主主義の制度のもと、大衆の喝采によって、ヒトラーの独裁は誕生した、とよく言われますが、実はそうではない、民主主義や法の支配、立憲的秩序を緊急事態宣言によって中断して、独裁は誕生したのです。
来夏の参院選で、改憲勢力が多数議席をとり、「緊急事態条項」が成立されてしまったら、デモに参加する人たちも、それを報道する私たちも、集会を開けなくなったり、不当に逮捕・拘束されたり、IWJを業務停止させられたり、最悪の場合は生命の安全の保証もなくなったり…そんなことが、妄想でなく本当に起こりうることになるかもしれません。
とは言え、絶望的な状況の中にも、希望も見えてきています。民主党の岡田克也代表と日本共産党の志位和夫委員長が、「緊急事態条項」の危険性をようやく口にし始めました。志位委員長は、4日の党旗びらきあいさつで、「緊急事態条項」について、「まさに『戒厳令』『独裁国家』そのものであり、絶対に許すわけにはいきません」と語ったと言います(「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-01-05/2016010501_02_1.html)。
また、岡田代表は、昨日の年頭記者会見で、「緊急事態条項そのものについて、自民党案は基本的人権の制約、非常に問題が山積しています。緊急事態にこのままでいいのかという、そういったことだけで、中味を見ないで議論に入ってゆくととんでもないことになると思います」と、これまでにない危機感を語りました。
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※2016/01/05 民主党・岡田克也代表 年頭記者会見(動画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/281187
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この二人には、岩上さんがインタビューをし、「緊急事態条項」の危険性を強く訴えました。昨年末、そのインタビューに際して、岡田代表は、この緊急事態条項を盛り込んだ自民党改憲草案について、「国会で通るなんてことは考えていません」と、全く危機感を持たない発言をしていました。
それが今、この変わりようです。岩上さんが政治家のおしりを叩き続けた効果が、やっと出てきたのかもしれません。これは本当に歓迎すべきことです!全国の有権者のみなさんは、もっともっと政治家のみなさんのおしりを叩いて叩いて叩きまくりましょう!もう本当にあとがありません!
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※2015/12/25 岩上安身による民主党・岡田克也代表インタビュー(動画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/280184
※2015/10/08 日本共産党が提唱する「国民連合政府」、その狙いと実現可能性に迫る!
世界的に追い風が吹く左派への支持を共産党は取りつけられるか?~岩上安身による志位和夫委員長インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/269515
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すべての人たちに関わるこの「緊急事態条項」の問題、まずはみなさんも、鬼気迫る升永弁護士のインタビューを聞いて、その怖さをたっぷりと味わい、理解してください!
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■わとはぷ~What happened today?
今から75年前、1941年の今日、アメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領が、年頭教書で「4つの自由」ということを語りました。
みなさんは、「自由」と聞いたら何を想像しますか?ルーズベルトはこのとき、人間が求める自由とは「言論と表現の自由」、「自分の信じたいように神を信じる自由」、「欠乏からの自由」、「恐怖からの自由」という4つをあげました。
1941年と言えば、第2次世界大戦まっただなか。「自由」なんて、かけらもなかった時代です。ルーズベルトのあげた4つの自由は、まさにファシストによって踏みにじられたものでした。
ちなみに、この同じ年、ドイツ人の精神分析学者エーリッヒ・フロムが、『自由からの逃走』という本をアメリカで出版しました。私はこの本に非常に衝撃を受け、大学の卒論のテーマにも選んだほどです。ごくごく簡単にまとめると、フロムはこの本の中で、「自由は孤独である。人間はその孤独から逃れるために、自ら自由を手放してしまった。力強く自分を導いてくれる権威を求めたのだ。その結果が、ナチスだ」というようなことを言っています。
要するに、「ナチスを生み出したのは君たち市民だ」と言われているわけですね。どうでしょう、今この時代に、フロムの言葉は恐ろしいほど私たちに警告を発しているような気がしませんか?テロや近隣諸国の「脅威」から自分を守ってくれる政府。魔法のように景気を良くしてくれる政府。お偉いさんを信頼してさえいれば、自分たちは幸せになれる!そうやって「権威」にすがりついているうちに、いつのまにか日本は再び「ファシズム」の国になってしまうかもしれないのです。
戦前との違いがあるとすれば、戦前は「天皇」が主権者で、絶対的な存在でした。今度は、時の内閣総理大臣が、独裁者となるわけです。つまり、かつては天皇制ファシズム、今度は安倍ファシズムです。
もちろん、ナチスの暴走を実際に可能にしたのは「緊急事態宣言」の発令だったわけですが、「権力は自分を幸せにしてくれる」と思い込んでしまう人間心理もまた、ナチスを生み出した大きな要因の一つだったわけです。
朝から怖い話をしてしまいました、ごめんなさい!ですが、ほんとーうにいよいよです。参院選は迫っています。ここで安倍ファシスト党の誕生を許せば、私たちの「自由」は根こそぎにされてしまいます。でもその時、私たちはかわいそうな「被害者」ではありません。「ファシストの誕生を許してしまった」張本人なのです。後から泣いても喚いても、取り返しのつかないことになるかもしれません。
そうなる前に、できる限りのことをしていきましょう!今日もIWJは全力で権力の暴走を止めるべく、取材に報道に、走ります!どうぞよろしくお願いします!
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岩上安身サポーターズクラブ事務局
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