日刊IWJガイド・番組表「平成の治安維持法・共謀罪がついに国会で成立!『中間報告』で委員会を完全無視!与党が議会制民主主義を殺す『禁じ手』で強行採決以上の暴挙!さらに狙いすましたタイミングで文科省職員へ『報復』を発表か!?/本日15時半から、早稲田大学大学院教授の岩村充氏にインタビュー!金融政策と仮想通貨についてお話をうかがいます!」2017.6.15日号~No.1735号~


■■■ 日刊IWJガイド・番組表「平成の治安維持法・共謀罪がついに国会で成立!『中間報告』で委員会を完全無視!与党が議会制民主主義を殺す『禁じ手』で強行採決以上の暴挙!さらに狙いすましたタイミングで文科省職員へ『報復』を発表か!?/本日15時半から、早稲田大学大学院教授の岩村充氏にインタビュー!金融政策と仮想通貨についてお話をうかがいます!」2017.6.15日号~No.1735号~ ■■■
(2017.6.15 8時00分)

★本日の日刊IWJガイドは以下の内容でお届けします!

┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■<はじめに>平成の治安維持法・共謀罪がついに国会で成立!「中間報告」で委員会を完全無視! 与党が議会制民主主義を殺す「禁じ手」で強行採決以上の暴挙! さらに狙いすましたタイミングで文科省職員へ「報復」を発表か!? (原佑介)
┠■【中継番組表】
┠■<ニュース・フラッシュ!>(原佑介)
┠――【1】「いじめに耐えられなければ記者として仕事できない」〜官房長官会見で食い下がった東京新聞・望月記者に記者クラブが抗議検討!?
┠――【2】時代牽引した世界的IT企業「Yahoo!」が23年の歴史に事実上の幕!
┠■<★本日の岩上安身のインタビュー★>本日15時半から、早稲田大学大学院教授の岩村充氏にインタビュー! 金融政策と仮想通貨についてお話をうかがいます!(林俊成)
┠■<本日の再配信&書籍紹介!>築地市場移転問題、小池知事が明日にも結論表明か!?「築地市場問題は大きな希望をはらんでいる!」――都議選立候補予定の建築エコノミスト・森山高至氏インタビュー、本日配信!(原佑介)
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━

■□■□■□■□■□■□■□■□
<はじめに>平成の治安維持法・共謀罪がついに国会で成立!「中間報告」で委員会を完全無視!与党が議会制民主主義を殺す「禁じ手」で強行採決以上の暴挙!さらに狙いすましたタイミングで文科省職員へ「報復」を発表か!?
■□■□■□■□■□■□■□■□

 おはようございます。IWJテキスト班の原佑介です。

 ついに「平成の治安維持法」として恐れられていた共謀罪法案が本日、参議院で可決・成立しました。

 ここはどこの独裁国家なのか…。これまで安倍政権下の日本で、何度も「議会制民主主義は死んだ」という言葉が踊りましたが、今回ほど露骨な民主主義への攻撃はなかったのではないかと思います。

 自民・公明与党は昨日、共謀罪法案をめぐり、参議院法務委員会での採決をすっ飛ばし、いきなり「中間報告」で参院本会議の採決を行うという「禁じ手」を使いました。安保法制では、国会を形ばかりの「セレモニー」としか見ていないと批判された自民党ですが、採決さえすっ飛ばすとは、もはや「セレモニー」さえも開く気がないようです。

 採決さえさせないのですから、強行採決以上の暴挙だと非難せざるを得ません。参議院の委員会など存在している意味がないと言っているようなものですから、与野党問わず、全参議院議員が怒らなければいけないのではないのでしょうか?

 「中間報告」とはあまり聞き慣れない単語ですが、委員会での手続きを省略して本会議で採決できる手段のことで、国会法56条の3が根拠となっています。同条は「議院が特に緊急を要すると認めたとき」と限定していますが、今回、何か緊急を要する「事情」があったとは到底考えられず、与党のやりかたそのものが国会法に違反する「違法行為」だとの疑いもあります。こんなやり方で濫用が強く懸念される共謀罪を可決させたのですから、共謀罪が今後、どれだけ濫用されるか、火を見るより明らかです。

 昨日は朝10から参院本会議が開催され、山本幸三・地方創生担当相への問責決議案が11時14分、与党と維新の反対多数で否決。その後、正午前に自民・松山政司、民進・榛葉賀津也の両参院国対委員長が会談し、松山氏が、「中間報告」による採決を提案したものの、榛葉議員は「こんなの参議院の自殺行為だ」と反発しましたが、交渉は決裂。国会の廊下では大勢の野党議員が与党議員に抗議し、一時騒然としました。

 18時20分には参院本会議が再開。金田勝年法相の問責決議案が審議され、民進の福山哲郎氏は、「中間報告は究極の審議打ち切りだ。前代未聞で、考えられない暴挙だ。恥を知れと言いたい」と正面から与党の独裁制を批判。しかし、20時頃、数の力であっさりと問責決議案は否決され、直後の21時40分頃には山本順三・参院議院運営委員長の解任決議案も否決されました。いずれの決議案も与党が数の力ですべて討論時間を「10分」に制限する、というオマケつきです。

 国会周辺では夕方から夜にかけて抗議行動が展開され、急だというのに大勢の市民が集まりましたが、水曜日の平日夜ということもあって、普通の生活者には朝まで抗議を続けることも難しい状況。12時には国会正門前抗議行動は一端解散となりましたが、一部の皆さんは国会周辺で抗議を続けられたそうです。

 そのまま日をまたぎ、本日0時12分には衆院本会議で内閣不信任案が提案されたものの、これも1時58分、与党などの反対多数で否決され、最後は自由党の山本太郎、森ゆうこ議員、社民党の福島みずほ議員などが牛歩を試みるも制限時間いっぱいとなり、怒号の中、午前7時45分すぎに、参議院本会議で共謀罪法案が可決・成立しました。

 なぜここまで閉会を急ぎ、「中間報告」などという禁じ手を使ったのでしょうか?思い当たるフシはいくつかあります。

 例えば、都議選が今月23日から始まりますが、今回、委員会採決をすっ飛ばしたのは、公明党への配慮があったともみられています。というのも、衆院法務委員会と違って、参院の法務委員会の委員長は公明党の秋野公造議員ですから、強引な強行採決の様子が繰り返しテレビで流されると、選挙に悪影響を及ぼすという計算があったとみられるのです。

 もっとも考えられるのは、「安倍政権が早く国会を閉会したいと望んでいる」ということではないでしょうか。加計学園の獣医学部の新設問題で追い詰められ、安倍政権は支持率がどんどん下落。これ以上、国会での追及に耐えられなかったと思われます。

 いずれにしても、党利党略というか、我が身の可愛さを優先して国会を蔑ろにするなど、絶対にあってはならないこと。民主主義を踏みにじる安倍政権にこれ以上存続されては、本当に国が持たないのではないかと国民は肝を冷やしていることでしょう。

 なお本日6月15日は、1960年の安保闘争の混乱のさなか、国会前で全学連と警官隊との激しい衝突が起こって約1000人が重軽傷を負い、東大生の樺美智子さんが22歳で亡くなった、その日でもあります。

 同年6月18日深夜、条約は自然成立。「昭和の妖怪」と呼ばれた当時の首相、岸信介は、6月23日、混乱の責任を取る形で辞意を表明しました。

 祖父である岸元首相の膝に座り、通りから響く人々の抗議の声を聞いたという安倍晋三首相。祖父の遣り残した悲願の実現をのぞむ安倍首相は、共謀罪が採決された国会の奥で、次には何を成そうと考えているのでしょうか?今日のこの日が、あの悲劇の日と同じであることはただの偶然なのでしょうか?この日が、再び「暗い時代」へ向かって時計を巻き戻す始まりの日になることを、IWJは強く懸念しています。

・安保闘争(wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E4%BF%9D%E9%97%98%E4%BA%89

 また本日は、共謀罪成立のニュースをかき消すかのように、文科省が加計学園の獣医学部新設をめぐる、「総理のご意向」文書の再調査結果を発表します。狙ったとしか思えないタイミングですが、やはり安倍政権による「反撃」が予想されています。

 本日発売の週刊文春は、「安倍首相が生贄にする文科省女性課長補佐(33)」と題した記事を掲載すると告知しています。文春オンラインページによると、再調査では「文書は本物、内容が間違い」という結論を用意しているとのこと。そして文書を作成し、流出させたと疑われているのが、高等教育局の女性課長補佐だということで、女性課長補佐は、内閣府の圧力に「ひどい」と憤っていたということです。

 加計学園をめぐっては、義家弘介・文科副大臣が、文科省の内部告発者について、「国家公務員法違反(守秘義務)の疑いがある」と処分の可能性に言及し、「報復」をチラつかせていました。もし本当に文春が書くように、「生贄」として文科省職員を処罰するのであれば、もう霞ヶ関から安倍政権の不正を告発する動きは鳴り止み、またひとつ独裁政治体制を強化することになるでしょう。

 そして安倍政権は2020年の憲法改正を目論んでいますが、このままでは憲法改正まで一直線に押し切られる可能性も高いと思われます。日本社会はどうなってしまうのか、本日は、会員のN.S様よりいただいたメールをご本人の許可を得たうえでご紹介したいと思います。

=====================

 「東ベルリンからきた女」(原題:バルバラ)というドイツ映画をご存知でしょうか?東ドイツで自由に思考しようとする人たちがどのような監視下に置かれていたかが皮膚感覚で分かる映画です。仕事柄、東ドイツのこともある程度聞き知っているものですから、共謀罪をめぐる話はまるで東ドイツのことのようだと感じずにはいられなくて、家人とふたりで最近よくそんな話をしています。話しているだけではだめなのでしょうが…

 東ドイツの秘密警察を扱った映画では(アカデミー)外国語映画賞をとった「善き人のためのソナタ」(原題:他の(=体制に順応しない)人々)の方がもしかしたら知られているかもしれませんが、「東ベルリン~」に比べると「善き人の~」などボヘミアンのメルヒェンのように見えるとの評がありました。特に女性の描き方は「東ベルリン〜」の方がずっとよいと思います。

 随分前になりますが、ホーネッカーだったかそれより前のウルブリヒトだったか、東独のトップが日本をとても気に入っていたという話をある文芸誌のエッセイで読んで、日本人の羊の群めいた全体主義気質を感知してのことだろうかと変に感心?したことがありました。けれどもそれが今のような事態にまでいたるなど、当時は想像だにできませんでした。

 安倍政権に端を発する以前なら決して考えられなかった質・量の政治と官憲の劣化を前に、なぜこのようなことになってしまったのかと毎日唖然とする思いでいます(ヒトラーが政権についてからの特に初めの頃、良識的な人々はこのような思いでなりゆきを見ていたのではと想像したりもします)。特に詩織さんの話には本当に怒りを覚えるのですが、沖縄の人々の大きな怒りとはこういうことだったのかと、やっと少し理解できた気がしました。
(もし詩織さんを支えるような動きがありましたら、是非紹介してください)

=====================

 N.S様、ありがとうございました。映画「東ベルリンからきた女」を僕も見てみたいと思います。

 IWJでは、これまでにも安倍政権とナチスドイツの類似性を指摘してきました。特に「緊急事態条項」を通じて比較すると、とてもよく似ていることがわかります。特に共謀罪ができた今、ナチスも驚くほどの監視・密告社会が到来する心配もあります。安倍政権とナチスに関しては、岩上さんによる石田勇治・東京大学教授インタビューが詳しいので、今こそぜひ会員登録のうえ、全編をご覧ください。

※参院3分の2議席で日本でも現実に!安倍政権が「学ぶ」「ナチスの手口」とは何か?絶対悪ヒトラー独裁政権の誕生過程を徹底検証! ~岩上安身による石田勇治・東京大学教授インタビュー 2016.7.1
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/313466
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/323391

※会員登録はこちらからよろしくお願いします!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 国会が閉会し、加計学園問題や森友学園問題、そして共謀罪に対する追及も下火になってゆくのでしょうか? それでは安倍政権の思惑通りです。IWJは国会閉会後も追及の手を緩めることはありません。多くなヤマ場を迎えたあとは、いつも会員数が減少したり、いただけるご支援が縮小したりしますが、むしろ憲法改正がいよいよ現実味を帯びた今、民主主義を守る闘いはこれからが本番ですので、どうか今後もIWJへのご支援をよろしくお願いします。

※ご寄付・カンパをどうかよろしくお願い致します。
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

◆中継番組表◆

**2017.6.15 Thu.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ_YouTube Live】15:30~「岩上安身による『中央銀行が終わる日ビットコインと通貨の未来』著者・岩村充氏インタビュー」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
※岩上安身が早稲田大学大学院教授の岩村充氏に仮想通貨に関するインタビューをおこないます。

【Ch2】17:00~「東京電力 定例会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=2
※東京電力による記者会見を中継します。

【Ch4】18:30~「共謀罪法案の廃案を求める6.15国会正門前行動」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※「共謀罪NO!実行委員会」、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」主催の抗議行動を中継します。

【録画配信・Ch5】19:00〜「『築地市場問題は大きな希望をはらんでいる!』――建築エコノミスト・都議選立候補予定者 森山高至氏インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
※6月13日収録。IWJ記者が森山高至氏にインタビューしました。

【Ch4】19:30~「『未来のための公共』共謀罪法案強行採決に反対する国会前緊急大抗議行動」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※「未来のための公共」主催の抗議行動を中継します。

【タイムリー再配信 2・IWJ_YouTube Live】20:00~「誤爆率9割の殺人兵器『無人戦闘機』の実態!ついには『人工知能 (AI)』による『戦争の無人化・自動化』も実現間近!? ~『武器輸出と日本企業』著者・望月衣塑子氏に岩上安身が訊く(後編)」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
※2016年10月収録の、岩上安身による望月衣塑子氏インタビューを再配信します。
[記事URL] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/336493

============

◆中継番組表◆

**2017.6.16 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ_YouTube Live】10:00以降「岩上安身による東京新聞社会部記者・望月衣塑子氏インタビュー」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
※岩上安身が東京新聞社会部記者・望月衣塑子氏にインタビューします。

▲▽▲▽官邸前抗議関連 ▽▲▽▲

【IWJ_TOKYO8】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=tokyo8

【Ch5】18:30~「再稼働反対!首相官邸前抗議」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

◆昨日アップした記事はこちらです◆

「国会論戦で野党を論破すればよいとは思っていない。その後ろにいる国民に『そうだなあ』と思ってもらえる説明を、安倍さんに限らず政府は全力を尽くさなければならない』―自民党石破氏が会見で苦言
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/383432

特別講義 90分でわかる日本の安全保障の今〜ほんとうに怖いものは何か?―『新・日米安保論』(集英社新書)刊行イベント~柳澤協二氏×伊勢崎賢治氏×加藤朗氏
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/382243

「私たちは必要な発言をやめない!必要な活動をやめない!!」~ヤマ場を迎えた「共謀罪」法案に対し日比谷野音で抗議集会!――共謀罪を廃案に!安倍改憲NO! 6・13市民集会
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/383219

京大・高山佳奈子教授「マスコミや官僚の中から内部告発をしようという人たちが出てきている!!この流れを止めてはいけない!!」~謀罪法案強行採決に反対する国会前緊急大抗議行動
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/383275

大洗・原子力機構の施設で国内史上最悪の内部被曝事故―ずさんな管理に怒りの声「詳細は東京新聞に載っている!参考にしろ、アベ! 読売新聞じゃないぞ!!」~再稼働反対!首相官邸前抗議
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/382655

加計「一転再調査」でも公表時期示さず―「安倍総理は『調査を速やかに』と指示出すも、実は『隠蔽』『時間稼ぎ』を画策か!?」―民進党 国会対策委員会「加計学園疑惑調査チーム会合」で追及
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/382648

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■□■□■□■□■□■□■□■□
<★本日の岩上安身のインタビュー★>本日15時半から、早稲田大学大学院教授の岩村充氏にインタビュー!金融政策と仮想通貨についてお話をうかがいます!
■□■□■□■□■□■□■□■□

 おはようございます。テキスト班の林俊成です。

 先月以来、仮想通貨に注目が集まっています。

 仮想通貨の時価総額は、昨日の時点で1145億ドル。日本円で126兆円にも達しています。仮想通貨の急騰はごく最近のことで、2017年4月以来、わずか2か月間で300%も上昇しています。

 仮想通貨の草分け的存在であり、現在でも市場シェア1位を維持し続けているのが、ビットコインです。ビットコインの時価総額は449億ドル(約5兆円)。海外では買い物などの際の決済手段として、ある程度浸透しています。日本でも、先月末、格安航空会社(LCC)のピーチアビエーションがビットコイン決済の導入する方針を示したほか、コンビニチェーン大手とビットコイン決済導入に向けて協議を進めていることが報じられています。

 こうしたなか、本日15時半から、岩上さんが早稲田大学大学院経営管理研究科の岩村充教授にインタビューをおこないます。

 仮想通貨が既存通貨と異なるのは、「中央銀行によらない」という点です。

 中央銀行は政府と共に、誕生以来経済政策の一翼を担ってきました。

 「アベノミクス」の目玉とされていたのは、「大胆な金融政策」(黒田東彦日銀総裁の「異次元緩和」)でした(※現在では「新三本の矢」の「希望を生み出す強い経済」というよくわからないものになっています)。

 異次元緩和は何を狙っているのか。経済でよく聞く「インフレターゲット」や「流動性の罠」とはなにか?

 金融緩和しても景気が回復したという実感はないが、その理由はなぜか?

 そして、ビットコインのような新たな貨幣システムの誕生により、何が起こるのか?

 最近の仮想通貨の盛り上がり状況を含め、これらの点についてお話をうかがう予定です。

 ぜひ、ご覧ください!

★【IWJ_YouTube Live】15:30頃〜
台頭する仮想通貨と行き詰る金融政策――新たな貨幣の誕生により何が起こるのか?岩上安身による早稲田大学大学院教授・岩村充氏インタビュー(前編)
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

■□■□■□■□■□■□■□■□
<★岩上さんのインタビュー報告★>「忖度」の根っこにあるのは官邸による官僚幹部人事の掌握!? 元文科省官僚・寺脇研氏が文科省の後輩・前川喜平前事務次官の「素顔」を語る! 岩上安身によるインタビュー!
■□■□■□■□■□■□■□■□

 おはようございます、IWJ記者の城石エマと申します。

 いよいよ本日、加計学園をめぐる「総理のご意向」などと書かれた文書について、文科省で行われている再調査結果が公表されます。

 「(文書が)あったという話が出てほしい。そのことで文科省の現役職員が処罰されたり、不利益を被ったりすることがないよう祈ります」――。

 このタイムリーなタイミングで昨日、岩上さんは元文科省官僚で現在は京都造形芸術大学教授の寺脇研氏にインタビューを行いました。前川喜平前事務次官の4期上の先輩だったという寺脇氏は、文科省内部から声をあげる現役職員たちに寄り添うように、上のように述べました。

 実名で記者会見を行った前川氏に対し、官邸からはすでに凄まじい「嫌がらせ」が行われています。政権をヨイショする読売新聞に「出会い系バー」通いを報じさせ、あたかも前川氏が事務次官時代に買春をしていたかのようなイメージ作りをし、天下り問題の責任をと退任した当時のことを、菅官房長官は「地位に恋々としがみついていた」などと述べています。

 これに対し、すでに前川氏の「いい人」ぶりを強調する報道がいくつも出てきていますが、前川氏を入省時から知る寺脇氏は、前川氏の「愚直さ」を証明するようなエピソードをいくつもお話くださいました。

 「出会い系バーに行けば無名の1人のおじさんとして無名の女性と話せて癒される、そういうことを言うかと思っていたんですが、記者会見で『実地調査だった』と。誰もが嘘だと思うでしょ。なんでそんなこと言ったのと聞くと、『本当のことですから』と」

 事務次官という地位にまで上り詰めてもなお、「まっすぐ」な前川氏を、寺脇氏は「前川さんほどの地位で青臭いままというのは、天然記念物みたいなもの。菅さんの理解を超越していても不思議ではない」と、その人柄を、屈折した表現ながらとても高く評価してます。

 文科省における4期上の先輩として、寺脇氏は、前川氏が「実地調査」を重んじる人間であることを熟知しています。しかし、世間に向かってそのまま、本当のことを話しても誰も信じてはくれない。そのくらいのことは理解して、「世間向け」の説明をするかと思ったら、本当に事実そのままに話したので、椅子から転げ落ちそうになったそうです。「なんてバカ正直なんだ」と。

 政府と一部の巨大メディアによる、前川氏への個人攻撃は当然、卑劣極まりないことですが、官僚が「忖度」を重ねる加計学園問題の一番のポイントとして、寺脇氏は「内閣府の肥大化」であると指摘しました。文科省に「総理の意向」「官邸の最高レベルが言っていること」などと伝えたのがまさに、内閣府の藤原豊審議官です。寺脇氏は、「総理を神輿に担いで、自分たちに権力があるかのように振る舞っている」と憤りました。

 内閣府の中身は、ほとんどブラックボックス化しており、誰も内情をうかがい知れない。内閣府もメディアを受けつけず、権限と人材を集めている。気がつけば、9人もの大臣を抱えている官邸直轄の巨大官庁と化しています。

 昨日の寺脇氏インタビューのアーカイブは、以下のURLからご視聴いただけます。見逃してしまった方はぜひ、こちらからご覧ください!

※「忖度」の根っこにあるのは官邸による官僚幹部人事の掌握!? 元文科省官僚・寺脇研氏が文科省の後輩・前川喜平前事務次官の「素顔」を語る! 岩上安身によるインタビュー!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/383440

 政府が「共謀罪」の委員会審議・採決をすっ飛ばしてしまったのは、まさにこの加計学園問題での追及をこれ以上続けさせないためだと見られますが、真相解明にはまだまだほど遠いのが現実です。本日の再調査結果の発表については、IWJも記者会見を取材します!

■□■□■□■□■□■□■□■□
<本日の再配信&書籍紹介!>築地市場移転問題、小池知事が明日にも結論表明か!?「築地市場問題は大きな希望をはらんでいる!」――都議選立候補予定の建築エコノミスト・森山高至氏インタビュー、本日配信!
■□■□■□■□■□■□■□■□

 再び原です。

 6月23日に都議選を控え、また大きな注目が集まり始めた築地市場の移転問題。

 一昨日13日には、移転計画を検証している市場問題プロジェクトチーム(PT)が「豊洲移転案と築地再整備案の両立」を提案する第1次報告書をまとめ、小池知事に渡しました。両立案は、豊洲は生鮮食料品の物流センターとして、築地は食のテーマパークとしてそれぞれ機能させるという構想です。

 報告書は、豊洲移転した場合、新市場だけで年92億円、都の市場会計全体では年100億~150億円の赤字が見込まれ、60年後には市場会計の累積赤字は1兆円を超える(!)と指摘。築地を改修した場合の総事業費は778億~1388億円と見積もり、「60年先では営業損益は若干の赤字、当年度損益は24億~26億円程度の黒字」と試算しました。

※「築地ブランド」高評価 市場問題PT 都知事に報告書(2017年6月14日しんぶん赤旗)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-06-14/2017061404_03_0.html

 報告書を受けとった小池知事は「私も築地ブランドは大切にしていきたいと思っています」と語ったということですが、小池知事率いる「都民ファースト」は、「移転推進」を掲げる公明党と政策合意・選挙協力を結んでおり、築地残留という結論は出しにくいという面もありそうです。

 ロイター通信によると、東京都の「市場のあり方戦略本部」が、豊洲移転後に築地市場の敷地を売却せず、民間に貸し出すことで、市場事業を今後も継続できるとの収支見通しをまとめたことがわかったそうです。都は戦略本部の会合を今日、明日の2日間で開催すると発表。「豊洲、築地共存案」は持続可能な有力候補として小池百合子知事に会合で示されるということで、小池知事は都議選前にも判断を示す見通しです。

※豊洲、築地共存で市場継続可能(2017年6月15日、ロイター通信)
http://jp.reuters.com/article/idJP2017061401002173

 IWJは本日、一昨日13日にIWJスタッフの谷口直哉カメラマンが行った、建築エコノミスト・森山高至氏さんインタビューを配信します。都議選に立候補を表明した森山は、出馬動機として築地移転問題を挙げ、「僕が築地・豊洲市場問題にこだわっているのは象徴的な公共事業に於ける失敗事例だから」と語りました。また、「築地市場問題は大きな希望をはらんでいる」とも語られています。その真意はどこにあるのか、是非、本日のインタビューをご覧ください!

※【録画配信・Ch5】19:00〜「『築地市場問題は大きな希望をはらんでいる!』――建築エコノミスト・都議選立候補予定者 森山高至氏インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5

 また、明日は岩上さんが森山氏と東京中央市場労働組合執行委員長の中澤誠氏、一級建築士の水谷和子氏に豊洲市場の危険性をうかがったロングインタビューを再配信しますので、こちらも併せてご覧ください!

※豊洲市場の使い勝手の悪さは大手流通も嘆くレベル!? 市場は諦め商業施設に! 築地市場は約700億円で再整備可能! ~岩上安身が森山高至氏・水谷和子氏・中澤誠氏にインタビュー!(前編) 2017.4.7
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/372661

※闇深き「2001年7月18日」 百条委員会で新事実発覚! 浜渦元副知事は責任を部下に押しつけ遁走!? 行政文書に偽り!? ~岩上安身が森山高至氏・水谷和子氏・中澤誠氏にインタビュー!(中編) 2017.4.7
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/373444

※「豊洲の水は飲まないから安全」!? 橋下氏の詭弁に大反論! 「直接飲まない場合も84.2%の汚染地で除去工事を実施」 ~岩上安身が森山高至氏・水谷和子氏・中澤誠氏にインタビュー!(後編) 2017.4.7
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/373449

 IWJ書店では現在、築地移転の問題をまとめた中澤氏、水谷氏、そして日弁連元会長の宇都宮健児弁護士のご著書、『築地移転の闇をひらく』も販売しています。こちらも必読です!

※【中澤誠さん、水谷和子さんサイン入り】築地移転の闇をひらく
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=307

 それでは今日も1日、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョンは下記URLより御覧ください。
http://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20170615

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/