日刊IWJガイド 2014.12.29日号 ~No.838号~


■■■ 日刊IWJガイド 2014.12.29日号 ~No.838号~ ■■■
(2014.12.29 8時00分)

おはようございます。
IWJの須原拓磨です。

12月も、今日をいれて、残すところあと3日です。先週末に仕事納めだった方も、本日が仕事納めの方もいらっしゃるでしょう。大掃除に煤払い、年末の買い出し、おせち作りにと、年の瀬はみなさん、慌ただしいことだと思います。

正月といえば、やはりお餅ですよね。僕は、今から、早くお餅が食べたくて仕方がありません。お雑煮もいいのですが、やはり焼き餅が好きです。醤油をつけて、シンプルに。ああ、はやく食べたい。。

しかし、どこで、お餅を食べるのか。

IWJは年中無休、とはいっても、地方出身の人は、帰省されますし、ご家庭をお持ちの方は年末年始の休みをしっかりとります。

大晦日から三ヶ日にかけては、事務所はかなり閑散としますが、首都圏在住で独身の僕は、年末年始番です。岩上さんと僕とあと2、3人、事務所で詰めて、越年、越冬です。

ということは、、、

僕が、お餅を食べる場所はIWJの事務所。

事務所のキッチンで、お餅を焼いて、仕事机に向かっていただく、ということになります。

ありがたいことです。

せめて大掃除をして、自分の机周りをきれいにしてから、いただきたいと思います。

岩上さんは、年賀状を書き、たまったメルマガを書くそうです。読みたい本もたまっているようです。

岩上さんが今年の元旦に読んだ本が、福沢諭吉のヘイト言説に関する本で、すぐその本に関して連続ツィートしました。それが、安川寿之輔・名古屋大学名誉教授へのインタビューにつながり、さらには年末の饗宴Vにご登壇いただくご縁につながりました。

その安川先生の、岩上さんによるインタビューの第3夜を配信いたします。

◆ご視聴はこちらから↓
http://iwj.co.jp/wj/member/limited

このインタビューは、9時間半にも及びましたので、3夜に分けて配信しております。

僕はこのインタビューの撮影を担当させていただいたのですが、インタビューが始まるときには明るかった外が、終了時には真っ暗になっていました。安川先生はご高齢ですが、ものすごいエネルギーと集中力でお話を続けられました。

今回、饗宴Vにご来場された方々の中には、安川先生の福沢諭吉研究をご存じない方も多く、福沢の元祖ヘイトぶりに、驚かれていました。

初めて聞いた方は、それは誰でも驚くと思います。明治を代表する知識人であり、『時事新報』という新聞を主宰する福沢が、あろうことか、中国人を「チャンチャン」などと差別語で呼び、「皆殺しにするは造作もなきこと」「支那兵の如き……豚狩の積りにて」などと書き記していたのです。さらに「朝鮮国…国にして国に非ず」とか、北京中の金銀財宝をかっぱぎて……チャンチャンの着替えまでひっぱいで持ち帰ることこそ願はしけれ」などとも、書いています。

こうした差別感を国民に徹底的に刷り込んだ上で、戦前の日本は朝鮮、中国をはじめ、アジア侵略にのぞみ、その結果、多くの犠牲を生みました。

安川先生が、饗宴Vにご来場になった方々に配布した資料には、「自分が罪の意識なしに平気で中国人を殺せる『東洋鬼』になったのは、小学校の時から『中国人はチャンコロで豚以下』という日本社会の蔑視観のせい」という旧日本兵の証言が掲載されています。

もうひとつ、見逃せないのは、他の民族を差別するだけでなく、国内でも差別をふりまいていたことです。高等教育を受けるにふさわしい上等な「種族」は、元士族、富裕層だけ。農民、労働者など、一般大衆に対しては、「土百姓」「下民」「愚民」「下等社会素町人土百姓の輩」などとあらん限りの差別語で罵倒しているそうです。

「所謂百姓町人の輩は…社会の為に衣食を給するのみ。…獣類にすれば豚の如きものなり」などとも書いています。

どこが、「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず」なのでしょうか?

国内の貧富の差を当然視し、さらにアジアの他民族を見下して、その上で侵略戦争を行って来た、明治から昭和20年までの日本。

巷にヘイトスピーチが横行し、書店にヘイト本があふれ、格差拡大がどんどん進行し、解釈改憲や集団的自衛権や秘密保護法やら、再び差別と戦争のできる国家になろうとしている日本。差別と貧富の格差と戦争は、一体なんですね。

「饗宴V」へのご来場者を驚愕させた安川寿之輔・名古屋大学名誉教授の福沢諭吉のお話、まだまだ、知りたい方は、ぜひぜひ、岩上さんによる安川先生のインタビューをご覧ください。必見です!

是非、IWJ会員に登録し、アーカイブをゆっくり御覧ください!

◆会員登録はこちらから↓
http://iwj.co.jp/join/

なお、盛会のうちに幕を閉じた「饗宴V」のDVDは、現在動画班が急ピッチで編集作業をしております!

みなさんに早くご覧いただけるよう、大急ぎで頑張りますので、もう少々お待ちください!
…(後半へ続く)

◆中継番組表◆

本日のIWJの中継番組表を送ります。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もありますのでご了承ください。

**2014.12.29 Mon.**

【Ch4】11:00~「渋谷の野宿者支援グループ『のじれん』による越年越冬炊き出し行動」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※野宿者支援グループ「のじれん」による炊き出し行動を中継。12月26日、渋谷区は突然、宮下公園、美竹公園、神宮通公園を閉鎖しました

【会員限定配信】19:00~「『奴隷の群衆』『牛馬豚犬』…”元祖ヘイトスピーカー”としての福沢諭吉を徹底検証~岩上安身による名古屋大学名誉教授・安川寿之輔氏インタビュー 第3夜」
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/166258
※9月3日に行われた、安川寿之輔・名古屋大学名誉教授へのインタビュー・第三夜を会員限定配信いたします。安川氏は福沢諭吉が残した文献をひとつひとつ繙きながら、「ヘイトスピーカー」の元祖としての福沢諭吉の実像に迫りました

会員ログインはこちら
https://www.siwj.jp/cd/user/Login/top

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http://t.co/DklhwNIqdX

~~会員限定配信の視聴方法(※視聴ページが変更になりました)~~

1,会員限定視聴ページ( http://iwj.co.jp/wj/member/limited )へアクセス
2,ログインIDとパスワードを入力
3,ページに表示されているパスワードを、視聴画面に入力

以上の手順で、ご視聴いただけます。是非御覧ください。

(前半の続き)…
さて、福沢諭吉は貧富の格差を肯定していた、と言いましたが、、、

年末年始は、日頃は見えにくい貧富の差が目に見えるようになる時期でもあります。歳末助け合い運動や社会鍋や年越し村、ホームレスの人への炊き出しなど、貧しい人へ手を差し伸べる行事が風物詩ともなってきました。

でも、年々、行き場のない人が増えているのに、その行き場のない人を排除する傾向が年々、強まっています。

本日は、11時から「渋谷の野宿者支援グループ『のじれん』による越年越冬炊き出し行動」を中継します。

12月26日、渋谷区は突然、宮下公園、美竹公園、神宮通公園を閉鎖しました。まさに「静かなる排除」といえるのではないでしょうか。

これに対し、渋谷区内で野宿者の支援をしている当事者・支援者のグループ「のじれん」は、抗議声明を出しています。

【抗議声明】 渋谷区による炊き出し妨害 宮下・美竹・神宮通公園完全閉鎖に抗議します
http://nojiren.wix.com/index#!blog/c19ok

↓こちらは、IWJが取材した昨年末の模様です。
2013/12/29 これも日本の現実 ─「宮下公園を追われた野宿者らは、行き場を求め、真冬の深夜に渋谷を彷徨う」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/118556

11時からは、是非、Ch4を御覧いただき、新たに広がる若年層の貧困問題についてもお考えになるきっかけにしてください。

ご視聴はこちらから
http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4

ヘイト、レイシズム、貧富の格差の肯定。そしてもうひとつ、侵略戦争の鼓吹。

「戦争も甚だ有益なるもの」「無遠慮に地面を横領して、わが手を持って新築するも可」「一人も余さず殺戮して醜類を滅ぼすべし」と、福沢諭吉は、朝鮮、中国、台湾について、そう書きなぐっています。明治の時代精神を代表する福沢諭吉の言説を知ると同時に、昭和20年以前に戻そうという動きについて、僕らは知る必要があります。

年末年始の、まとまったお時間のあるこの時に、皆さん是非『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』をお読み下さい!

【岩上安身の「ニュースのトリセツ」(号外)】自民党大勝で迎える現行憲法史上、最大の危機 日本で「拷問」が解禁される!? 第三次安倍政権への白紙委任が招く未来とは
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/213552

↑こちらの「ニュースのトリセツ」は、与党で3分の2の議席を確保した衆院選の、まさに「前夜」に書かれたものです。憲法36条の「公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる」から「絶対に」が外されるようとしている。これが自民党の改憲案の本質であると、岩上さんが、警鐘を鳴らしています。

この憲法第36条については、我々IWJがシリーズで中継してきた「自民党の憲法改正案についての鼎談」で、NPJの梓澤和幸弁護士が涙を流し、怒りをあらわにしながら、

「なぜ、自民党案では『絶対に』という言葉を抜くんですか!許せないですね、私は!」

と訴えました。

梓澤弁護士の気迫のこもった訴えを、是非ご覧下さい。
必見のインタビューの一つです。

◆2013/05/02 「加害者の側が人間じゃなくなる」 梓澤弁護士、改憲草案第36条に怒りと涙の訴え ~自民党の憲法改正案についての鼎談 第6弾
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/77025

「自民党の憲法改正案についての鼎談」がご覧いただけるページはこちらです↓
◆前夜 ~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く 特集ページ
http://iwj.co.jp/wj/open/%E5%89%8D%E5%A4%9C

◆『前夜 ~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』販売ページはこちら↓
http://iwj.co.jp/shop/goods/cat_BK.html

最後に、お知らせと訂正です。

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【訂正とお詫び1】
http://iwj.co.jp/info/whatsnew/post/21464#more-21464

当社の会費については、消費税率の引き上げ後も、税込みの据え置き価格にて、ご提供しております。

<2014年3月まで>
サポート会員様(一口)月払い3,000円(税抜2,858円) 年払い30,000円 (税抜28,572円)
一般会員様 月払い1,000円(税抜953円) 年払い10,000円(税抜9,524円)

<2014年4月より>
サポート会員様(一口)月払い3,000円(税抜2,778円)年払い30,000円(27,778円)
一般会員様 月払い1,000円(税抜926円) 年払い10,000円(税抜9,260円)

【訂正とお詫び2】
12/27にお送りした、日刊ガイドの中で、高橋乗宣さんのお名前を「高橋乗船」と表記してしまいました。お詫びして、訂正申し上げます。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

それでは、本日も1日よろしくお願いいたします!

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岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/

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