有限会社海と月社の松井由香里様から『ルシファー・エフェクト ― ふつうの人が悪魔に変わるとき』をご恵贈いただきました。
フィリップ・ジンバルドー著
『ルシファー・エフェクト ― ふつうの人が悪魔に変わるとき』
海と月社、2015.8
本書は、世界的な社会心理学者であるフィリップ・ジンバルドー氏が「ふつうの人が悪魔に変わるメカニズム」について徹底的に論じたものです。
アルバイトとして被験者に応募してきた大学生達を、無作為に囚人と看守に分け、その行動を観察するという「スタンフォード監獄実験」が、1971年米国のスタンフォード大学で行われました。実験は予想外の展開を見せ、当初の2週間の予定を大幅に早めて1周間で中断されました。
実験の考案者であるジンバルドー氏は、約35年のときを経て、「ひとは状況によって大きく変わる」ことをまざまざと示したこの実験の様子について紹介し、自身の研究人生の集大成ともいえる本書を著し、その全貌を詳細に伝えています。
執筆の大きな契機となったのは、2004年のアブグレイブ刑務所での虐待(アメリカ軍兵士によるイラク人拘留者の虐待)発覚とのこと。思わず目を覆いたくなるような虐待現場の写真が多数流出し、そのおぞましさにアメリカ中が震撼したとき、ジンバルドーはそこに「監獄実験」との類似性を見出し、「人はなぜ、こんなことをしてしまうのか?」の解明に乗り出しました。
本書は大きく4つの内容に分かれています。まずは監獄実験の再現、次に「人間の悪」にまつわる数々の社会心理学実験の紹介、そしてアブグレイブ刑務所の事件の真相。最後に著者は、誰しもが「悪魔」になる可能性を秘めているのと同じように、誰もが「英雄」になれることを示しています。
「善と悪の境界線は、あらゆる人間の真ん中にある」(本書より)
多くの人が抱えている怒りや困惑、鬱曲や悩みを晴らすヒントが多数込められた本書は、いわゆる学者の論文と異なる、情熱と人間味にあふれた熱い文章で綴られています。
◇◇◇ 関連記事 ◇◇◇
・2014/02/28 【大阪】「世界最大の悪は、平凡な人間が行う悪である」 〜今、なぜ、アーレントなのか? 講師 志水紀代子氏
・2013/03/19 イラク戦争から10年 イラク人フォトジャーナリスト、アリ・マシュハダーニ氏の告白「真実を追うジャーナリストに待ち受ける、米兵の襲撃、逮捕、拷問」
・2010/09/05 明らかにされた米政府のトップシークレット?!――ブッシュ政権による愛国者法で初めて起訴、投獄され、拷問を受けた元CIA協力者スーザン・リンダウア氏に岩上安身が聞く
◆ 書籍広告出稿のお願い ◆
IWJでは書籍広告を募集しております。
下記の通り、「戦後史の正体」「日米地位協定入門」は、IWJサイトの広告をきっかけに、増刷を重ね、ベストセラーに羽ばたきました。
広告掲載の媒体としましては、月間のべ20万人の訪問者数を誇るトップページをはじめ、ユニークユーザ1万人超えるUstreamの各チャンネルの待機画面、購読者数約一万人のメールマガジン「日刊IWJガイド」など、様々な機会を用意しております。
詳細はこちらを御覧ください。→ 協賛・広告掲載のお願い
上記掲載の媒体以外でも、ご相談・ご要望に応じ、柔軟に対応させていただきます。また、いくつかの媒体を複合的に組み合わせたプランにも対応可能です。
ぜひ、お気軽にご相談ください。
問い合わせ先 office@iwj.co.jp
◆◆◆ 弊社書籍広告実績 ◆◆◆
タイトル | 本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」 (「戦後再発見」双書2) |
著者 | 前泊 博盛 |
実施期間 | 2013年3月~ |
サービス内容 | TOPページバナー及び、特集ページ作成等 |
発行部数 | 3刷5万部 第一弾の『戦後史の正体 (「戦後再発見」双書)』は9刷22万部 |
Amazonランキング | 社会・政治 > 外交・国際関係 > エリアスタディ > アメリカで1位(2013/10/04現在) 同シリーズの第一弾である『戦後史の正体 (「戦後再発見」双書)』は 歴史・地理 > 日本史 > 昭和・平成で2位 |