石川裕一郎様から『緊急事態条項で暮らし・社会はどうなるか ―「お試し改憲」を許すな』をご恵贈いただきました。
清末愛砂、飯島滋明、石川裕一郎、榎澤幸広編著
緊急事態条項で暮らし・社会はどうなるか ―「お試し改憲」を許すな
現代人文社 2017/5/20
戦争、内乱、テロ、大規模自然災害などの緊急事態の際、国民の生命を守るために一時的に憲法を停止できる、権力者が憲法に従わずに自由に行動することを認める規定が「緊急事態条項」です。
憲法学の第一人者で東大・東北大名誉教授である樋口陽一氏は、「緊急事態条項」を「法を無視することをあらかじめ許す法」という言葉で表現しています。「個人の権利や自由を守るため、権力者は憲法に従わなければならない」とする「立憲主義」との関係でいえば、緊急事態の際には「立憲主義」が棚上げされることになってしまいます。
安倍首相は憲法9条の改正のハードルが高いと見て、緊急事態条項の「加憲」から始めようとしています。しかし、憲法に「緊急事態条項」は本当に必要なのでしょうか。また、緊急事態が発令された場合、食料、集会・デモ、ネット、学校、国会、裁判所など、市民の暮らしや社会はどう変わる可能性があるのでしょうか。
本書ではイギリス、アメリカ、ドイツ、フランス、韓国、トルコ、パキスタン、インドネシア等、諸外国の法制・事例も紹介。緊急事態条項の正確な理解を深めることができる一冊となっています。
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