┏━━【目次】━━━━
┠■はじめに~<スクープ!>マドゥロ大統領拘束の根拠とされた麻薬犯罪組織「太陽のカルテル」をつくったのはCIAだった! 独立系メディア『グレイゾーン』を主宰するマックス・ブルメンタール氏が、CIAがベネズエラ国境警備隊を訓練して創設したのが「太陽のカルテル」だと解説、麻薬密輸はCIAの「秘密作戦資金調達目的」だった!?
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┠■【中継番組表】
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┠■「ディープステート」の言いなりとなったトランプ! 無法者国家の正体を露わにした米国の次の標的は、姉妹国キューバか!? キューバから亡命した移民出身のマルコ・ルビオ国務長官は、私怨をまじえて、「次のターゲットはキューバになる可能性がある」と明言! 米国のベネズエラ攻撃とマドゥロ大統領拉致誘拐に中南米諸国は怒っている! キューバのディアス=カネル大統領は「国家テロ行為」と糾弾! キューバ青年同盟(UJC)のアドリアナ・アモレス書記長は「ベネズエラの主権は、私達の主権と不可分です」! 次の攻撃を名指しされたコロンビアのグスタボ・ペトロ大統領は「違法だ」!
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■はじめに~<スクープ!>マドゥロ大統領拘束の根拠とされた麻薬犯罪組織「太陽のカルテル」をつくったのはCIAだった! 独立系メディア『グレイゾーン』を主宰するマックス・ブルメンタール氏が、CIAがベネズエラ国境警備隊を訓練して創設したのが「太陽のカルテル」だと解説、麻薬密輸はCIAの「秘密作戦資金調達目的」だった!?
1月3日、ベネズエラのマドゥロ大統領夫妻が、米統合軍と米司法省によって拉致・誘拐され、ニューヨークの麻薬取締局(DEA)に突き出されました。
米司法省が5日に公開した、マドゥロ大統領夫妻らに対する起訴状は、「はじめに」、「被告ら」、「麻薬テロ組織 ――被告らと提携して活動する麻薬テロ組織」、「被告らの腐敗した麻薬取引と麻薬テロ組織とのつながり」、「被告らの麻薬密売及び麻薬テロリズム共謀を推進するための明白な行為」、「法定の起因 第1項(麻薬テロリズム陰謀)」、「第2項」、「第3項(機関銃及び破壊装置の所持)」、「第3項(機関銃及び破壊装置の所持に関する共謀)」、「第4項(機関銃及び破壊装置の所持に関する共謀)」、「没収の主張」、「代替資産規定」という12の大項目と、それぞれの大項目に含まれる39の小項目からなります。
「はじめに」の第1項は、「1. 25年以上にわたり、ベネズエラの指導者達は公的信頼の地位を濫用し、かつては正当な機関であった組織を腐敗させ、米国へ大量のコカインを密輸してきた」とあります。
第2項では、マドゥロ氏が「腐敗」の頂点にあり、共謀者らとともに「数千トンものコカインを米国へ輸送」してきた、とされています。マドゥロ氏は外務大臣時代から、麻薬密売人を使ってメキシコからベネズエラへ麻薬収益を還流させる資金洗浄業者の活動を助けた、ともあります。
第3項では、麻薬密売や違法活動を保護・助長することで収賄を得て、私腹を肥やしてきた複数の高官の名前が示されています。その中には、マドゥロ氏の息子ニコラス・エルネスト・マドゥロ・ゲラ氏を含む名前もあります。
第4項では、マドゥロ氏を含む「ベネズエラ当局者」らが、「麻薬テロリスト」であるコロンビア革命軍(FARC)、トレ・デ・アラグア(「TdA」)と連携して、「米国へ数トンのコカインを流通させてきた」、とされています。
「被告ら」は第5項から第10項からなり、ニコラス・マドゥロ・モロス氏、ディオスダド・カベジョ・ロンドン氏、ラモン・ロドリゲス・チャシン氏、シリア・アデラ・フローレス・デ・マドゥロ氏(マドゥロ氏の妻)、ニコラス・エルネスト・マドゥロ・ゲラ(マドゥロ氏の息子)、ヘクター・ラスセンフォード・ゲレーロ・フローレス(TdAのリーダー)の経歴が列挙されています。
「麻薬テロ組織、被告らと提携して活動する麻薬テロ組織」は第11項から第15項からなり、FARC(1997年頃に米国務省が外国テロ組織「FTO」に指定 )、ELN(1997年頃「FTO」指定 )、シナロア・カルテル(2025年「FTO」指定)、カルテル・デル・ノルエステ「CDN」(旧名ゼータス、2025年「FTO」指定)、TdA(2025年「FTO」指定)という、5つの麻薬テロ組織の概要を説明しています。
「被告らの腐敗した麻薬取引と麻薬テロ組織とのつながり」の第16項には、「太陽のカルテル」の名前が出てきます。「太陽のカルテル」の名称は、「ベネズエラ軍高官の制服に付けられた太陽の徽章に由来する」と説明されています。
「16. 被告ニコラス・マドゥロ・モロスは、(前大統領チャベスと同様)麻薬取引及びその共犯者である麻薬密売人の保護を通じて、ベネズエラの有力エリート層が私腹を肥やす腐敗文化に加担し、これを永続させ、庇護している。この違法活動の利益は、一般市民、軍人、情報機関職員といった腐敗した組織の末端メンバーに流れ込む。彼らは、頂点に立つ者達(ベネズエラ軍高官の制服に付けられた太陽の徽章に由来する『太陽のカルテル』と呼ばれる組織)が運営する恩顧制度の中で活動している」
つまり、「太陽のカルテル」は、第11項から第15項で示された麻薬テロ組織の頂点に立ち、その違法活動で私腹を肥やしてきたと、一方的に難癖をつけられているマドゥロ氏が率いてきたベネズエラの政権高官や政府高官を含む有力エリート層そのもののことを指す言葉です。エリート層のどこからどこまでが、組織犯罪としてのメンバーだったのか、その組織の実態はどのようなものだったのか、証拠だてられておらず、不明なままです。
たとえば、ウクライナのゼレンスキー氏の側近達の汚職グループに対する捜査では、アジトにしていた部屋を中心に、のべ1000日間におよぶ盗聴が行われ、証拠となる会話が録音されていますが、そのような決定的で確実な証拠は見当たりません。
本当に捜査が行われたかどうかも怪しく感じられます。
また、実際、他国を刑事捜査するとは、他国の政治主権を脅かすことになるので、現実的ではなく、強行すれば、それは違法捜査です。
第17項から第20項では、ベネズエラの麻薬密売、コカイン密輸の概要と「太陽のカルテル」(太陽のカルテルという名前は使わず、被告人の名前が示されている)の関与が示されています。
「被告らの麻薬密売及び麻薬テロリズム共謀を推進するための明白な行為」は第21項で、マドゥロ氏ら被告各人と、麻薬テロ組織の関係が示されています。
「法定の起因 第1項(麻薬テロリズム陰謀)」、「第2項」、「第3項(機関銃及び破壊装置の所持)」、「第3項(機関銃及び破壊装置の所持に関する共謀)」、「第4項(機関銃及び破壊装置の所持に関する共謀)」は第22項から35項を含み、それぞれの被告人が違反した合衆国法典の該当条項が示されています。
※SEALED SUPERSEDING INDICTMENT, S4 11 Cr.205 (AKH) (U.S. Department of Justice、2026年1月3日)
https://www.justice.gov/opa/media/1422326/dl
マドゥロ大統領夫妻らに対する起訴状を読むと、FARC、ELN、シナロア・カルテル、CDN、TdAといった、外国テロ組織「FTO」に指定されている5つの麻薬テロ組織を支援してきた「太陽のカルテル」のリーダーであることが容疑の鍵となっています。
しかし、上述の通り、「太陽のカルテル」とは、麻薬取引の賄賂で政府高官や軍関係者が私腹を肥やしてきたと、ざっくりと「認定」しているだけで、個々の証拠も、組織としての輪郭も実態も不明確です。
「太陽のカルテル」という名前は、1993年、麻薬密売犯罪の調査に関連してベネズエラのメディアなどで最初に使用されたとされます。その後、俗称として定着し、米国政府も正式な名称として採用するようになりました。
もっとも、軍の「太陽」の徽章を理由に、「太陽のカルテル」が「実在する」とされるのは、自衛隊幹部の制服に「日の丸」の徽章があるからといって、「日の丸カルテル」が「実在する」と言われるような、「言いがかり」を感じます。
※Cartel of the Suns(Insight Crime、2026年1月8日閲覧)
https://insightcrime.org/venezuela-organized-crime-news/cartel-de-los-soles-profile/
米国では、実在するかどうかもはっきりしない「太陽のカルテル」を、CIAレベルだけでなく、米財務省までもが、昨年7月、特別指定国際テロ組織に指定しています。
「本日、米国財務省外国資産管理局(OFAC)は、カルテル・デ・ロス・ソレス (太陽のカルテル)を特別指定国際テロ組織に指定した。
『太陽のカルテル』は、ニコラス・マドゥロ・モロスをはじめとするマドゥロ政権のベネズエラ人高官が率いる、ベネズエラを拠点とする犯罪組織である。同組織は、米国の平和と安全を脅かす外国のテロ組織、具体的にはトレン・デ・アラグア・カルテルとシナロア・カルテルに物質的支援を提供している」
※Treasury Sanctions Venezuelan Cartel Headed by Maduro(U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY, 2025年7月25日)
https://home.treasury.gov/news/press-releases/sb0207
このように、米国は国家ぐるみで、ベネズエラのマドゥロ政権と軍を含む各官僚組織のトップが「太陽のカルテル」のメンバーであると、決めつけています。しかし、当たり前のことですが、法廷で争うためには(法廷で争うこと自体、問題があると思いますが)、「太陽のカルテル」の実在を証明する必要があります。
実は、米国はマドゥロ夫妻を「太陽のカルテル」の首謀者として連行し、起訴しておきながら、起訴状を差し替えています!
『ニューヨーク・タイムズ』は、元々の起訴状(2020年)では「太陽のカルテル」に32回言及していたが、3日に差し替えて公開された新しい起訴状は、「太陽のカルテル」に2回しか言及していない、と指摘し、検察は「太陽のカルテル」が実在の組織であるという主張を放棄したのだろうと、分析しています。
架空の組織の、架空の非合法活動の物語をでっち上げられて、小国が超大国から爆撃され、軍事的な脅しのもと、国家元首を拉致されても、文句も言えない、しかも、国家を運営するのは我々だ、地下資源も我々のものだと、その超大国指導者に言われても、戦力の差が歴然としていて、はね返せない、とは、どれだけクレージーな話なのか、と思います。
※Justice Dept. Drops Claim That Venezuela’s ‘Cartel de los Soles’ Is an Actual Group(The New York Times, 2025年1月5日)
https://www.nytimes.com/2026/01/05/us/trump-venezuela-drug-cartel-de-los-soles.html
独立系メディア『グレイゾーン』を主宰するマックス・ブルメンタール氏は1月7日、「太陽のカルテル」の「正体」を暴く、衝撃的な告発を発表しました。「太陽のカルテルは、実在の犯罪シンジケートとして存在するどころか、CIAによって文字通り設立され、アメリカの都市部へのコカイン密輸のために作られた」と、『X』に投稿しました。
※Max Blumenthal@MaxBlumenthal(午前4:30・2026年1月7日)
https://x.com/MaxBlumenthal/status/2008622142901154167
投稿には、1993年に放映された『60ミニッツ』の報道の切り抜きが添付されています。
※Max Blumenthal@MaxBlumenthal(午後1:06・2025年9月10日)
https://x.com/MaxBlumenthal/status/1965628033395573028
ブルメンタール氏は、Xへの投稿の前日の1月6日、『グレイゾーン』に、「司法省によるマドゥロ大統領への政治的起訴の背後には、CIAが作り上げた『ネットワーク』と強制的に招集されたスター証人がいる」という記事を投稿しました。
ブルメンタール氏は、司法省の起訴状について「マドゥロ大統領とフローレス大統領夫人が「数千トンのコカインを米国へ密輸する」共謀を行ったと非難している」が、証人に圧力をかけて「強制的に聞き出した(信頼性の低い)証言」に強く依拠しており、恣意的な容疑になっていると指摘しています。
また、「機関銃所持」に関する容疑については、「銃を愛する何十万人もの米国人に容易に適用できる、笑止千万な犯罪」だと切り捨てています。
起訴状では「太陽のカルテル」の重要人物とされていた、ベネズエラの元将軍ウーゴ・「ポヨ」・カルバハルの証言が採用されています。ブルメンタール氏は、カルバハルは、有罪判決を受けた麻薬密売人であり、「マドゥロに不利な証言と引き換えに、自身の刑期を短縮するという秘密の取り引きを米国の検察と結んだ」と指摘し、カルバハルの証言が逆に「CIAが米国の都市に麻薬を密輸するために設立したという事実」を明らかにするだろうと予測しています。
※Behind the DOJ’s politicized indictment of Maduro: a CIA-created ‘network’ and coerced star witness
The US Department of Justice indictment of Venezuela’s kidnapped leader, Nicolas Maduro, is a political rant that relies heavily on coerced testimony from an unreliable witness(The Grayzone, 2026年1月6日)
https://thegrayzone.substack.com/p/behind-the-dojs-politicized-indictment
以下に、ブルメンタール氏が、「太陽のカルテル」について記述している記事「CIAによって創設され、司法省によって武器化された」の中から、重要な箇所を抽出し、仮訳します。
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太陽のカルテル:CIAによって創設され、司法省によって武器化された
(前略)
マドゥロ大統領に対する当初の起訴状で、司法省は、マドゥロ大統領が「太陽のカルテル」と呼ばれる麻薬密売カルテルを率いていると明確に非難し、この名称に30回以上言及していた。
1月3日に公開されたマドゥロ大統領に対する司法省の改訂起訴状には、「1999年頃からベネズエラは、米国の麻薬対策支援を受けたコロンビアの法執行機関や軍隊の手が届かないところで活動する、腐敗したベネズエラの政府関係者および軍関係者をかくまうために金銭を支払って支援する麻薬密売人達の安全な隠れ場所になった」と記されている。
記事はこう続けている。「その違法行為で得た利益は、カルテル・デ・ロス・ソレス、あるいは『太陽のカルテル』と呼ばれる、トップ層が運営する縁故主義のシステムの中で活動する、腐敗した一般の民間人、軍人、諜報機関の職員に流れている」。
腐敗した軍関係者による非公式ネットワークは、実は1980年代から90年代にかけて親米ベネズエラ政権下で、CIAによって構築されたものであった。
米国民が、この不都合な真実を知ったのは、反体制派の汚職追及者ではなく、『ニューヨーク・タイムズ』紙(※1)と、1993年に放送された『60ミニッツ』のマイク・ウォレスによる暴露番組(※2)を通してであった。
(1993年の番組放送の)3年前(※1990年)、マイアミの米国税関職員は、ベネズエラから1000ポンド(約450kg)の純コカインの輸送を押収した。しかし、間もなく米国政府上層部から、輸送はラングレー司法長官の承認を得ていたと告げられた。
『ニューヨーク・タイムズ』紙によると、CIAは「疑惑を晴らすため、コカインを押収せずに米国に持ち込ませようとした。麻薬組織のメンバーに関する、可能な限り多くの情報を収集するためだった」と述べている。
「1000キロもの麻薬が、アメリカの納税者の税金で運ばれたという事実に、私は本当に憤慨しています」と、当時ベネズエラ駐在米国麻薬取締局(DEA)担当官だったアナベル・グリム氏は、『60ミニッツ』で述べた。「本当にひどいと思いました」。
ベネズエラからの麻薬輸送を組織するため、CIAは、ベネズエラ国家警備隊の将軍達を、米国で訓練された状態で採用した。国家警備隊の将校達は制服に太陽のシンボルが入ったワッペンを付けていたため、この非公式の麻薬ネットワークは『太陽のカルテル』というレッテルを貼られた。
CIAが運営するカルテルが、米国メディアで暴露されてから数年後、カルテルは姿を消した。
しかし、米国政府がカルバハル将軍を厳しく追及し始めたことで、再び姿を現した。カルバハル将軍は、間もなくマドゥロ大統領に対する重要な証人として出廷する可能性がある。ベネズエラ軍には依然として汚職が蔓延しているものの、軍内に『太陽のカルテル』に類する組織が存在するという証拠は、ほとんどない。
カラカスを拠点とする国際危機グループのアナリスト、フィル・ガンソン氏は、CNNに対し、「カルテル・デ・ロス・ソレス(太陽のカルテル)という名称は、厳密には存在しません。ベネズエラ当局が麻薬密売に関与していることを示すために作られたジャーナリズム用語です」と語った。
元米国高官もガンソン氏に同調し、「太陽のカルテル」について「ベネズエラを通じた麻薬密売に関与するベネズエラ当局者による臨時組織を指すために作られた造語だ。従来のカルテルのような、階層構造や指揮統制構造は持っていない」と述べた。
当局者はCNNに対し、国防情報局(DIA)がトランプ大統領にベネズエラ攻撃の根拠として麻薬カルテルに関する「純粋に政治的な」評価を提供したと語った。
マドゥロ大統領とフローレス大統領夫人の裁判で弁護側に認められた証拠開示は、CIAによる麻薬密売のさらなる証拠を引き出すことで、米国政府に深刻な恥辱を与えるリスクをはらんでいる。
司法省が太陽のカルテルに関する表現を軟化させ、1月3日の起訴状で「結束力のある犯罪シンジケート」ではなく単なる「パトロネージ・ネットワーク」と呼び、言及も2回にとどめたのも、このためかもしれない。
[注]
(※1)『CIA秘録』を著したことで知られるジャーナリスト、ティム・ワイナー氏が、1993年の『ニューヨーク・タイムズ』で発表した記事は、CIAがベネズエラで運営していた対麻薬作戦が、1990年に約1トンもの高純度コカインを米国に流入させてしまった事件を暴露した。
同記事によると、CIAは1980年代後半、レーガン政権の命令により、南米各国で対麻薬作戦のための現地諜報ユニットを設立し、ベネズエラでは、国家警備隊と協力し、コロンビアの麻薬組織に潜入する目的で、秘密作戦を行っていた。
この作戦のCIA側責任者はマーク・マクファーリン、ベネズエラ側の部隊の指揮官は、ラモン・ギレン・ダビラ将軍であった。
1989年末、CIAはコロンビアの麻薬組織の信頼を得るために、米国にコカインを実際に送る囮作戦を実施した。米麻薬取締局(DEA)は反対であった。
1990年末、マイアミ空港で約1000ポンドのコカインが押収され、捜査が始まり、CIAの作戦であったことが判明した。政府高官は、このコカインが、米国内の路上で実際に流通したことを認めている。CIAは「意図的な陰謀ではなく、重大な判断ミス」と弁明した。CIA職員の辞職などはあったが、米政府は刑事訴追しなかった。
同記事は、CIAが「太陽のカルテル」を作ったとまでは指摘していないが、CIAが麻薬を「意図的に米国へ流通させる作戦」を実行し、連邦議会には知らせていなかったことは事実である。
・Anti-Drug Unit of C.I.A. Sent Ton of Cocaine to U.S. in 1990
https://www.nytimes.com/1993/11/20/world/anti-drug-unit-of-cia-sent-ton-of-cocaine-to-us-in-1990.html
(※2)『60minutes』の番組は、以下でその文字起こしを読むことができる(ダウンロード有料)。純度100%のコカイン1トンが、米国内に密輸された事件は、元麻薬取締局長官であるロバート・ボナー判事がいう、CIAによる麻薬密売――ベネズエラ国家警備隊との共謀によるもの――によって実現したと報じている。
・CBS News Transcripts 60 MINUTES November 21, 1993/HEADLINE: THE CIA’S COCAINE; CIA APPARENTLY BEHIND SHIPPING OF A TON OF COCAINE INTO THE US FROM VENEZUELA/BODY: THE CIA’S COCAINE
https://www.scribd.com/document/131231070/60-MINUTES-Head-of-DEA-Robert-Bonner-Says-CIA-Smuggled-Drugs#download
米麻薬取締局(DEA)の潜入捜査官であったマイケル・レヴィン氏が、「YouTube」で番組の切り出しを共有している。
・”CIA are drug smugglers.” – Head of DEA said this too late for Gary Webb(michaellevine53
、2011年2月19日)
https://youtu.be/5_UbAmRGSYw
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ブルメンタール氏が言及した、1993年の『60ミニッツ』の番組の書き起こしによると、純度100%のコカイン1トンが米国内に密輸された事件は、CIAとベネズエラ国家警備隊との共謀による麻薬密売によって実現しました。元麻薬取締局長官であるロバート・ボナー判事が、この事実を、認めています。
マイク・ウォレス氏(司会。以下、ウォレス氏と略す)「あなたの主張を整理させてください。ベネズエラ国家警備隊によって、1トンのコカインが米国に密輸されたと?」
ロバート・ボナー判事(元麻薬取締局長官、以下、ボナー判事と略す)「ええ、彼らは…」
ウォレス氏「…CIAと協力して?」
ボナー判事「その通り。…まさにそのように見受けられます」(ウォレスとボナーが歩く映像)
ボナー判事「マイク、こう言いましょう。もしこれが麻薬取締局(DEA)や、米国内の適切な法執行機関によって承認されていないなら、それは違法です。それは麻薬取引と呼ばれます。『麻薬密輸』と呼ばれます」
ウォレス氏「つまり、CIAが法律を破ったということですね。単純明快に」
ボナー判事「CIA側に、ある程度の認識があったと仮定すれば――そう仮定できると私は考える、これ以外の方法で合理化することは不可能でしょう。少なくとも、この行為を承認または黙認する形で何らかの関与があったと考えるべきです」
さらに、米麻薬取締局(DEA)の捜査官で、カラカスの担当官であったアナベル・グリム氏は、CIAが米国へのコカイン流入を継続したがっていた、と証言しています。
グリム氏「CIAとグアルディア・ナシオナル(国境警備隊)は、コカインを何もせずに流通させ続けたいと考えていました。彼らは、監視も何もせずに、コカインを米国に流入させたいと考えていたのです」
ウォレス氏「つまり、マイアミやヒューストンなど、どこであれ、彼らを阻止するつもりはなかった。これらの麻薬は、単に米国に流入し、流通網に入り、最終的に街頭へ届くだけだったのですね」
グリム氏「ええ、彼らはそうしたいと考えていました。そして、私達は非常に長い議論を重ねました。しかし、私は、彼らに米国の法律と、それができないという事実を伝えました」
ウォレス氏「つまり、この件について知っているのは、ステーションの責任者であるジム・キャンベルと、CIAの職員であるマーク・マクファーリンであり、彼らは、この、つまり、規制されていない麻薬の密輸、つまり、米国への麻薬の密輸を助長している、ということですね?」
グリム氏「その通りです」
ウォレス氏「なぜ彼らは、そんなことをしたかったのでしょう?」
グリム氏「彼らが私に説明したところによると、そうすることで、密輸業者の信頼を得ることができ、情報提供者を落ち着かせ、将来、より大量の麻薬を押収できるということでした。
また、彼らは、パブロ・エスコバル(※)を犯罪現場などで逮捕できると期待していたようですが、私は個人的には、それはばかばかしいと思っていました」
※パブロ・エミリオ・エスコバル・ガビリア(1949-1993)は、コロンビアの犯罪者。「麻薬テロリスト」、「麻薬王」とも呼ばれた。「メデジン・カルテル」の創設者で、最大の首領でもあった。
ウォレス氏は、CIAの駐在部長であるジェームズ・キャンベル氏はこのアイデアを「ばかばかしい」とは考えず、グリム氏を飛び越えて、ワシントンの米麻薬取締局(DEA)本部の応援を求めた、と解説しています。
グリム氏は、同じくDEAの職員であったマイク・レバイン氏に、「最低でも27トン」のコカインが米国内に流入した、と述べています。
グリム氏はCIAの関与について、「彼ら(CIA)はその拠点を建設し、運営し、支配していました。ギレン将軍とその部下達は、マーク・マクファーリンやCIAに報告することなく、トイレに行くことひとつすらしませんでした(すべて詳細に報告していた、という意味)」と述べています。
CIAのベネズエラ担当者であったグアルディア・ナシオナル(国境警備隊)のラモン・ギレン・ダビラ将軍は、「この作戦は、米国当局の承認を得ていた」と、ウォレス氏に語りました。
ギレン将軍「見てください。ここにあるのは、CIAと米麻薬取締局(DEA)の間で問題が生じているという事実です。おそらく彼らは、スケープゴートを探しているのでしょう。それが『ギレン将軍』というわけです。もし私が、違法な麻薬取引に関与していたなら、今こうしてあなたと話しているはずがありません」
1990年前後に、CIAが、ベネズエラ国境警備隊を訓練して米国に麻薬密輸させていたことが発覚し、「太陽のカルテル」という「ジャーナリズム用語」が生まれました。つまり、「太陽のカルテル」をCIAが創設した、というブルメンタール氏の指摘は正しく、それを主要ジャーナリズムが空気を吹き込んで膨らませてきたのだといえます。
マドゥロ氏が率いていたとトランプ政権が言いがかりをつける「太陽のカルテル」と、1993年の「太陽のカルテル」が同一のものではない、という言い逃れも可能かもしれません。
しかし、CIAが関与する形で、ベネズエラ政府の組織である国境警備隊を使って米国へのコカイン密輸入のルートを構築したことは、事実です。ごく普通に考えて、そんなCIAのダーティーな作戦によってでっち上げられた組織名を、新たに別のカルテルが作られたとして、誰が、その名称を再使用するでしょうか。
同番組で、米麻薬取締局(DEA)のカラカスの担当官であったグリム氏は、CIAが米国へのコカイン密輸を継続したがっていた、と述べています。そして、1トンではなく、少なくとも27トンのコカインが米国内に持ち込まれたと指摘しています。
なぜ、CIAは、米国にそこまで大量のコカインを密輸したいと考えていたのでしょうか。囮作戦という、範疇を明らかに超えています。
ブルメンタール氏は、ナポリターノ判事の番組で、CIAの資金調達手段だったのではないか、と述べています。
ブルメンタール氏「彼(マドゥロ氏)は、最初の起訴状で『結束した国際犯罪組織』と称される『太陽のカルテル』の首謀者として、32回言及されている。今回の起訴状では『太陽のカルテル』はわずか2回しか言及されず、緩やかな犯罪ネットワークとして扱われている。
第一に、それは実在しないからだ。
第二に、以前述べた通り、この組織はレーガン政権下のウゴ・チャベス政権以前にCIAによって創設されたからだ。ベネズエラから米国へ、純コカインを大量に輸送するためだ。表向きは、米国内の麻薬密輸ネットワークを調査するためとされているが、実際にはCIAの秘密作戦資金調達目的だったと考えている。
この件では、(マドゥロ氏の)弁護側が証拠開示を求め、CIAを窮地に追い込む可能性すらある。弁護側には多くの手段が残されている。だから、司法省はすでに先制行動に出ている」
ブルメンタール氏は、マドゥロ氏の弁護側は、「元FBI、元DEA、元CIAの調査員を雇い、政府側の主張の弱点を掘り起こそうとしている」だろうとの推測を示し、「太陽のカルテル」の問題を掘り返されれば、窮地に追い込まれるのはCIAだと指摘しました。
※Max Blumenthal: Trump and Rubio’s Buddies to Pillage Venezuela(Judge Napolitano – Judging Freedom、2026年1月7日)
https://www.youtube.com/live/z_ZGkTBKlrs
ブルメンタール氏の指摘を見ると、「太陽のカルテル」の首謀者として準備されたマドゥロ大統領夫妻らに対する最初の起訴状には、「太陽のカルテル」が何度となく言及されているのに、拉致・誘拐して、いざ、法廷にかけるとなると、実在の証明などできない「太陽のカルテル」をぎりぎりまで削除した、改訂版の起訴状が出されたことが、よくわかります。
ブルメンタール氏は、司法の側にも、トランプ政権の意向に従う腐敗した裁判官が控えている可能性を示唆しています。
主権国家である他国の国家元首を拉致・誘拐して、米国の国内法違反で裁判にかけるという、マドゥロ大統領夫妻の拉致・誘拐は、国際法も国内法も踏みにじる犯罪行為です。これはIWJとして、当初から指摘してきたことですが、さらに起訴事実とされる麻薬密輸事件そのものが、米国の国家機関であるCIAの犯罪であることが明らかとなってきました。
これでは、米国のマッチポンプ、すなわち、米国が放火しておいて、ベネズエラ国家と国家元首にその罪をなすりつけ、違法な暴力的手段で連行してきたことになり、何重にも罪深い国家的犯罪、とうことになります。
世にいう米国の「ディープステート」とは、CIAを中核とした軍産複合体米帝国内部の、さらなる独立した帝国で、米国の表の「民主的」とされる権力機構を操っているとされますが、まさしく、このベネズエラでやらかしてきたことは「ディープステート」の所業そのものです。
しかも、それにトランプ大統領自身が、乗っかり、同調し、拍車さえかけているのです。しかも、シオニスト・イスラエルは、このベネズエラへの侵略を肯定し、礼賛しています。これでもトランプ大統領が、反グローバリズム、反ディープステートの旗手であり、世直しの闘士であると、見なすことができるのでしょうか!? トランプ擁護に必死になっているメディアや「知識人」、インフルエンサー、政治系YouTuberなどは数々いますが、自身の再生回数を増やすために、真実を歪曲するのは、もういいかげんにしてもらいたいと思います。
米国・CIAが、ベネズエラという国家を利用してきた歴史も、もっと明らかにされることが必要です。
■1月は9日までに14万6000円、月間目標額の4.2%をいただいています。あと95.8%、335万4000円が必要です! 真実を伝えていく活動を続けていくためには、皆様の有料会員登録と、ご寄付・カンパによる皆様からのご支援が必要です! 2026年も、どうぞ皆様、お支えください! よろしくお願いいたします!
IWJ代表の岩上安身です。
12月は1日から31日までの31日間で、月間目標額の38%に相当する134万1570円のご寄付・カンパをいただきました。
ご支援くださった方々、誠に、ありがとうございます!
しかし、月間目標額の350万円には、62%、215万8430円が足りないという結果になりました!
1月は、1日から9日までの9日間で、月間目標額の4.2%に相当する14万6000円のご寄付・カンパをいただきました。誠にありがとうございます。
第16期がスタートして以降、ご寄付・カンパによるご支援は、月間目標額350万円に対し、8月は16%、9月は14%、10月は33%、11月は55%、12月は38%にとどまりました。これで5ヶ月連続、目標未達となってしまいました!
安定的な活動のための資金が、IWJは不足しています。財政的には厳しい状況が続いており、真実を伝えていく活動の困難を、痛感しています!
2010年12月1日にIWJを設立してから、15年が経過いたしました。
この15年の間に、インタビュー用の撮影機材や、取材用の撮影機材、動画編集用のPCやソフトなど、IWJ設立当初にそろえた機器類は、こぞって、経年劣化の時期を迎えています。
特に問題なのは、マイクロソフト社が、昨年10月をもってウィンドウズ10のサポートを終了したことです。
現行のウィンドウズ11では、現在「岩上安身インタビュー」で使用している動画カメラの記録フォーマット(映像や音声データの記録の規格)が対応していないため、音声が再生されないことがわかっています。
昨年10月以降、社内のPCはすべて、セキュリティ面でのリスクを避けるために、ウィンドウズ11への移行を済ませました。
動画班が動画編集に使っているPCも、ウィンドウズ11へ移行した上で、いくつかの裏技的な方法を使い、何とかインタビューの編集を続けているのですが、現実として、複数台のカメラを使って収録したインタビューのデータのうち、何台かの音声が再生されない、映像と音声で、まったく違うところが再生される、動画編集ソフトがフリーズし、動かなくなってしまう、などの現象が頻発しています。
インタビューでは3台のカメラを同時に使っていますが、これらの撮影機材を、現在主流の記録フォーマットを使うカメラに買い替えるには、およそ180万円ほどがかかるという見積もりが出ています。
さらに加えて、15年が経過した社内では、電話機やパソコンなどが一斉に耐用年数の限界を迎え、電話の不通やメールの不達が起きたり、排水管の老朽化で、2つある社内のトイレの一つが使えなくなるなど、2025年はトラブル続きの1年でもありました。現在も、複数台ある電話は、1台しか使えない状態となっています。
16年目を迎えたIWJは、日々のランニングコストに加え、こうしたハード面、設備面、ソフト面でも、新たな設備投資の必要性を痛感しています。
どうぞ皆様、緊急のご支援のほど、よろしくお願いいたします!
岩上安身 拝
※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!
みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル
城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル
ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
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年末にお送りした【IWJ号外】の「2025年年末年始特別フルオープン記事のご案内」でご確認ください。
2014年ユーロマイダン・クーデター当時の、岩上安身のインタビューやIWJによる取材を特別フルオープンにしています。12年前からウクライナ危機の真相を伝えてきた岩上安身とIWJの渾身の報道をこの機会にぜひ御覧ください。
2025年に岩上安身が行った、元OSCE職員であるブノワ・パレ氏へのインタビューも特別公開中です。
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■「ディープステート」の言いなりとなったトランプ! 無法者国家の正体を露わにした米国の次の標的は、姉妹国キューバか!? キューバから亡命した移民出身のマルコ・ルビオ国務長官は、私怨をまじえて、「次のターゲットはキューバになる可能性がある」と明言! 米国のベネズエラ攻撃とマドゥロ大統領拉致誘拐に中南米諸国は怒っている! キューバのディアス=カネル大統領は「国家テロ行為」と糾弾! キューバ青年同盟(UJC)のアドリアナ・アモレス書記長は「ベネズエラの主権は、私達の主権と不可分です」! 次の攻撃を名指しされたコロンビアのグスタボ・ペトロ大統領は「違法だ」!
1月3日の米国によるベネズエラ攻撃とマドゥロ大統領夫妻らの拉致誘拐について、中南米諸国は怒りを露わにしています。
ベネズエラと「姉妹国」と自認し、ベネズエラのマドゥロ大統領の警護隊として、自国軍兵士を送り込み、32人の犠牲者を出したキューバは、1月3日、即座に政府声明を出しました。
この「米国によるベネズエラへの卑劣な侵略に対するキューバの断固たる非難と、姉妹国に対する全面的な支持」と題する声明の中で、キューバ政府は、こう述べています。
「革命政府は、米国によるベネズエラに対する軍事侵略を、最も強い言葉をもって断固として非難すると同時に、姉妹国であるボリバル共和国(ベネズエラのこと)およびその政府に対するキューバの全面的な支持と連帯を、改めて明確かつ断固として表明する。
革命政府は、デルシー・ロドリゲス副大統領(執行副大統領)の演説を支持し、また、合衆国政府に対し、憲法上の正統な大統領ニコラス・マドゥロ・モロスおよび同志シリア・フローレスの生存確認を示すよう求める彼女の要求を支持する。
同時に、侵略を拒絶し、独立と主権を守り抜こうとするボリバル革命・チャベス主義(※)政府とその人民の決意を全面的に支持する。
この卑劣な米国の侵略は、犯罪的行為であり、国際法および国連憲章に明白に違反するものである。
それは、長年にわたり、米国が姉妹国ベネズエラに対して続けてきた戦争キャンペーンの危険なエスカレーションであり、2025年9月以降、虚偽の口実と何ら証拠を伴わない、根拠なき非難の下で、カリブ海における攻撃的な海軍展開によって一層激化してきたものである。
キューバは、米国当局に対し、大統領ニコラス・マドゥロ・モロスおよび同志シリア・フローレスの即時解放を、強く、断固として要求する。
これは、支配を目的とした、むき出しの帝国主義的かつファシズム的侵略であり、モンロー主義に根差した『我らのアメリカ(ヌエストラ・アメリカ)(※)』に対する米国の覇権的野心を再現しようとするものである。
その狙いは、ベネズエラおよび地域全体の天然資源への無制限なアクセスと支配を確保することにある。
また、ラテンアメリカおよびカリブの諸政府を威嚇し、踏みにじろうとするものでもある。(中略)
この姉妹国とその人民のために、我々は、キューバのためと同様、自らの血を流すことさえ辞さない覚悟である。
革命政府は、世界中のすべての政府、議会、社会運動、そして諸人民に対し、米国によるベネズエラへの軍事侵略を非難し、国際平和と安全を脅かし、世界全体、とりわけラテンアメリカおよびカリブにおいて、米国帝国主義による新たな支配のドクトリンを押し付けようとする、この国家テロ行為に立ち向かうよう呼びかける。
この地域のすべての国々は、警戒を怠ってはならない。
脅威は、すべての国の上に垂れ下がっている。
キューバにおいて、我々の闘争の決意は揺るぎなく、不屈である。選択はただ一つ──
祖国か、死か。
勝利あるのみ!」
(※)ボリバル革命およびチャベス主義は、1999年にベネズエラの大統領となったウゴ・チャベス(1999-2013)政権が推進した政策。独立の志士シモン・ボリバルらの思想を具現化するとされる。
従来の新自由主義的経済改革から転換し、「大きな政府」推進の立場から進められた。貧困撲滅、社会正義、政治・経済・社会面での平等、地域統合などを強く説き、一部で社会主義的な側面も帯びつつ、独自の理論と思想にもとづき構築された。「革命」と名付けられたものの、武力闘争ではなく、選挙を通じた民主主義の名のもとに行われている点で、それまでのラテンアメリカの革命と異なる。
(※)「ヌエストラ・アメリカ (Nuestra America)」は、スペイン語で「我らがアメリカ」を意味する。キューバ人の著作家、革命家のホセ・マルティ(1853-1895)の哲学的・政治的評論のタイトル。スペイン語圏のラテンアメリカを「我らがアメリカ(ヌエストラ・アメリカ)」と呼び、北米の「もう一つのアメリカ(合衆国)」からの精神的・政治的自立を訴えた。主にラテンアメリカの知識人や政治家が、連帯を呼びかける文脈で使われる。
※Condena energica de Cuba ante cobarde agresion de EEUU contra Venezuela y absoluto respaldo a esa nacion hermana. Declaracion del Gobierno Revolucionario(キューバ外務省、2026年1月3日)
https://misiones.cubaminrex.cu/es/articulo/condena-energica-de-cuba-ante-cobarde-agresion-de-eeuu-contra-venezuela-y-absoluto-14
さらに、3日には、ホセ・マルティ(キューバ独立運動の指導者)反帝国主義トリブナ(トリブナは国家的・象徴的演説の場)で抗議集会が行われました。
※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!
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この抗議集会には、数万人と言われる市民が集まり、ディアス=カネル大統領を始め、キューバ人民友好協会(ICAP)のフェルナンド・ゴンサレス・リョルト会長、キューバの科学者達を代表してベリンダ・サンチェス・ラミレス博士、国際関係高等研究所(ISRI)のキューバ青年同盟(UJC)のアドリアナ・アモレス書記長、著名なキューバの知識人アベル・プリエト氏、キューバ共和国英雄であり、革命防衛委員会(CDR)全国調整官のヘラルド・エルナンデス・ノルデロ氏などが次々にスピーチ立ちました。
※Venezuela hoy es la causa de la humanidad(キューバ大統領府、2026年1月3日)
https://www.presidencia.gob.cu/es/noticias/venezuela-hoy-es-la-causa-de-la-humanidad/
ディアス=カネル大統領は抗議集会で、こう述べました。
「キューバは、これらの行為を国家テロ行為として断固として糾弾し、告発する。これは〈我らのアメリカ〉、すなわち平和地帯に対する犯罪的襲撃であり、独立、尊厳、連帯の象徴である一国家の主権を侵害する行為であり、さらに国際法に対する断じて容認できない攻撃である」。
さらに、こう述べています。
「帝国主義者諸君。ここはあなた方の裏庭ではないし、係争地でもない。我々はモンロー主義を受け入れも認めもしない。時代遅れの王も皇帝も認めない。ボリバルの大地(※)は神聖であり、その子らへの攻撃は、〈我らのアメリカ〉のすべての尊厳ある子らへの攻撃なのだ。(中略)
ベネズエラで起きたこの国家テロ行為は、ガザ地区でイスラエル・シオニズムが犯している人道に対する罪に匹敵するものであり、沈黙も容認もあり得ない。(中略)
今は、中途半端な時代ではない。ファシズムと帝国主義的野蛮に対して、立場を明確にし、選択を迫られる時代なのだ」。
(※)「ボリバルの大地」は、ベネズエラに生まれ、19世紀初頭にスペインからのラテンアメリカ独立運動を指導したシモン・ボリバル(1783-1830)にちなむ表現。彼が率いた独立戦争に起源を持つヒスパニック系諸国(ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、パナマ)を指す場合が考えられる。
キューバ人民友好協会のフェルナンド・ゴンサレス・リョルト会長は、こう発言しました。
「現在進行中のこの軍事侵略の性格は、ベネズエラの国境を超えるものであり、共存の基盤と国際法そのものに対する直接の攻撃を構成している。それは、ラテンアメリカおよびカリブの諸人民が〈平和地帯〉を築こうとする願いと自己決定権に対する、忌むべき襲撃である」。
ベリンダ・サンチェス・ラミレス博士は、こう述べました。
「今日の侵略の標的は、ベネズエラであったが、明日はキューバかもしれないし、メキシコかもしれない。天然資源であれ、あるいはそれ以上に大きな富である〈独立〉を有する、いかなる国であっても同じだ。
なぜなら、ファシズム的帝国主義は、国際法を尊重せず、諸人民の主権も、生命も尊厳という概念も、尊重も認識もしないからである」。
なかでも、国際関係高等研究所(ISRI)のキューバ青年同盟(UJC)のアドリアナ・アモレス書記長は、核心的な点に触れています。
「ベネズエラに対して起きたことは、孤立した事件ではありません。それは、数十年にわたり、犯罪的手法をもって実行されてきた帝国主義戦略の、最も残虐な現れです。
私達は、人権と民主主義の擁護者を自称する者達によって実行される国家テロを、目の当たりにしています。
そしてそれは、私達が何度も何度も経験してきた、よく知られた一連の過程でもあります。
すなわち、まず窒息させるために設計された経済制裁、次に正統性を奪うためのメディア戦争、資金の流れを断ち切る金融封鎖、そして人民が屈服を拒むと、最後には直接的な軍事侵略が加えられるのです。(中略)
この攻撃の真の目的は、思想の殲滅、原則の破壊、そして彼らが恐れてやまないラテンアメリカの団結の破壊です。なぜなら、団結した人民は屈服しないことを、彼らは知っているからです。(中略)
帝国主義が、不処罰のまま侵略する能力を保ち続けるかぎり、ラテンアメリカのいかなる人民も安全ではありません。ベネズエラは孤立していない。なぜなら、その大義は、私達の大義だからです。
ベネズエラの主権は、私達の主権と不可分です」。
※Venezuela hoy es la causa de la humanidad(キューバ大統領府、2026年1月3日)
https://www.presidencia.gob.cu/es/noticias/venezuela-hoy-es-la-causa-de-la-humanidad/
キューバの人々は、スピーチや、公式文書、声明でベネズエラに言及するとき、「姉妹国」(ラ・エルマナ・ベネズエラ)という枕詞を付けます。
これは、ただの外交辞令ではありません。
1999年に、ウゴ・チャベス(1999-2013)元大統領が始めたベネズエラのボリバル革命は、反新自由主義・反帝国主義・社会的包摂を柱とする政治変革プロジェクトの総称です。
革命の名称は、スペインからの南米独立運動の英雄で、ベネズエラの軍人・政治家のシモン・ボリバル(1783-1830)に由来します。
ボリバルの解放した地域は、ベネズエラばかりか、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビアに及びます。
ベネズエラの正式国名の「ベネズエラ・ボルバル共和国」は、ここに由来します。
他方、キューバ革命(1959)は、ホセ・マルティ(1853─1895、キューバ独立運動の思想的指導者・詩人・作家・革命家)の反帝国主義思想を国家理念にまとめあげました。
19世紀前半のシモン・ボリバルが、植民地宗主国(スペイン)からの政治的独立を勝ち取った人物であるのに対して、19世紀後半のキューバのマルティは、独立後に直面する米国の帝国主義という「壁」に対する向き合い方を理論化しました。
マルティは、独立後も、米国への経済的従属、文化的模倣、米国の介入が起きることを、言い換えれば、「文明」「自由」「民主主義」という美名を名目とした、米国の経済的・軍事的膨張が起きることを、いち早く見抜き、警告しました。
1999年に始まったベネズエラのボリバル革命は、このホセ・マルティの歴史認識をベースにしています。
キューバ側から見れば、ベネズエラは自らの革命理念を同時代に体現する「継承者」と言えます。
このため、キューバは、ベネズエラを姉妹国と呼び、ベネズエラへの攻撃は、キューバへの攻撃ととらえているのです。
これらは、1999年以降のベネズエラとキューバの思想的な面での結びつきです。
放送大学の高橋和夫名誉教授は、1月7日付のYouTube番組『高橋和夫&小沢知裕ルーム』の中で、ベネズエラ事件は、「キューバがポイントになる」と指摘して、キューバとベネズエラの、現実面での結びつきは、主に、2つあると指摘しています。
1つは、キューバの高い医療技術を生かした医療支援であり、「これまで、2000人規模の医療関係者をキューバはベネズエラに送り込んできた」と述べています。
もう1つは、「治安関係・諜報関係者をキューバは送り込んできた。マドゥロさんの警護はキューバ人が固めていたようです。自分の国の諜報機関が信用できない場合、外国人警護を雇うケースは多い」と指摘しています。
※#138 ベネズエラ攻撃 ─ いま見える懸念材料あれこれ(高橋和夫&小沢知裕ルーム、2026年1月7日)
https://youtu.be/nyrDzGsphRk
実際、キューバは、1月5日には、米国によるベネズエラへの軍事攻撃で32人のキューバ人戦闘員が死亡したことを受け、大統領が全国喪を宣言しています。
1月7日には、「深い悲しみとともに、#キューバは、鉄の抵抗の末、米国による#ベネズエラへの卑劣な侵略と国家テロ行為によって命を落とした32名の勇敢な戦闘員達の顔と名前を知りました」とキューバ大統領府がXにポストし、その顔写真を公開しています。
※キューバ大統領府の1月7日のXへのポスト
https://x.com/PresidenciaCuba/status/2008576997711311278?s=20
このキューバの警護隊は、CIAには買収されなかったということです。
逆に、ベネズエラも、キューバに対して原油の供給を行ってきました。
この点を、スペイン・マドリードを本拠する1月6日付『エル・パイス』は、こう報じています。
「近年、ベネズエラの経済危機に伴って、キューバに対するベネズエラの支援は大幅に減少している。しかし、ベネズエラ国営石油会社(PDVSA)の文書によると、日量の石油輸送量に関する最新の情報は2025年9月のもので、この月には、ベネズエラからキューバへ日量5万2000バレルが送られており、これは同年で最も高い水準だった」。
※Cubans look to Venezuela fearfully after Trump’s incursion: ‘We could be next’(エル・パイス、2026年1月6日)
https://english.elpais.com/international/2026-01-06/cubans-look-to-venezuela-fearfully-after-trumps-incursion-we-could-be-next.html
他方、トランプ大統領が名指しで、「次の標的」として攻撃を示唆したコロンビアでは、グスタボ・ペトロ大統領が呼びかけて、7日に、大規模な抗議集会が行われました。
1月8日付英『ガーディアン』は、この抗議集会をこう報じています。
「コロンビア各地の都市で、数千人の抗議者が街頭に繰り出し、ドナルド・トランプ大統領が、南米での軍事作戦を自国領内にまで拡大すると示唆したことに抗議した。
これは、先週末に起きたベネズエラへの、致命的な攻撃を受けての動きである。
ベネズエラと国境を接するコロンビア東部の都市ククタでは、数百人のデモ参加者が、黄・青・赤の国旗を掲げながら19世紀の大聖堂に向かって行進し、『フエラ・ロス・ヤンキース!(ヤンキーは出て行け!)』と叫んだ。
『トランプは悪魔だ……世界で最も忌まわしい人物だ』と語ったのは、55歳の実業家、ジャネット・チャコンである。
別の参加者、67歳のホセ・シルバは、土曜日(3日)の攻撃でベネズエラ大統領ニコラス・マドゥロが拉致されたことは、トランプが自称する『平和の大統領』という主張を嘲笑するものだと述べた。
『彼は戦争の大統領だ…狂人だ』とシルバは断言した。
『米国議会は、彼を大統領職から引きずり下ろすために何かをすべきだ…彼はごろつきだ』」。
※‘Out with the Yanks!’: Thousands protest in Colombia as anger builds over Trump’s intervention in Venezuela(ガーディアン、2026年1月8日)
https://www.theguardian.com/world/2026/jan/08/colombia-protests-after-trump-venezuela-military-action
さらに、こう続けます。
「『私(ペトロ大統領)の考えでは、ベネズエラで起きたことは違法だ』と、首都ボゴタのボリバル広場に集まった数千人の支持者を前に、ペトロは語った。
演壇の前では、『くそったれヤンキーは地獄へ行け』と書かれたプラカードを掲げる抗議者もいた。
しかし、ペトロは、公の声明を出す直前に、トランプと初めて電話会談を行った後、やや穏健な姿勢を示した。
『コロンビア大統領と話せたことは大変光栄だった。彼の電話と口調に感謝しており、近い将来に会えることを楽しみにしている』と、トランプは自身のSNS『トゥルース・ソーシャル』に書き込んだ。
ペトロはトランプと会う用意があることを示しつつも、こう付け加えた。
『警戒を緩めるわけにはいかない』
『言葉は、行動によって裏付けられなければならない』とも述べた。
日曜日(4日)、トランプはペトロを『コカインを作って米国に売るのが好きな病人だ』と呼んだ。しかし、世界最大のコカイン生産国であるコロンビアにおいて、同国の指導者が麻薬取引に関与しているという証拠は存在しない。
『コロンビアに対しても、ベネズエラ型の軍事介入を検討するか』と問われたトランプは、記者団に対し、『いい話に聞こえる』と答えた。
ベネズエラへの攻撃━━トランプ自身が、同国の莫大な石油埋蔵量への『全面的なアクセス』を確保することが一因だったと認めている━━と、それに続くコロンビアへの脅しは、ラテンアメリカ全体に衝撃を与えている。
今週、メキシコ市、サンパウロ、ブエノスアイレスなどの都市でも、『ヤンキーの侵略』とさらなる攻撃の可能性を非難するため、抗議デモが行われた。
『ラテンアメリカの人々からのメッセージはこうだ。「ドナルド・トランプよ、ラテンアメリカから手を引け。ラテンアメリカは、アメリカの裏庭ではない」と、月曜日(5日)にリオデジャネイロの米国領事館前で抗議を主導したブラジルの左派下院議員、レイモント・オトニは語った」。
※‘Out with the Yanks!’: Thousands protest in Colombia as anger builds over Trump’s intervention in Venezuela(ガーディアン、2026年1月8日)
https://www.theguardian.com/world/2026/jan/08/colombia-protests-after-trump-venezuela-military-action
コロンビアにおいては、当初、コロンビア国民もグスタボ・ペトロ大統領も、カンカンに怒っていました。
しかし、トランプ大統領と電話会談したペトロ大統領の態度が、変化してきています。
トランプ大統領の「ディール」という名の懐柔策に取り込まれた可能性も疑われます。
たとえば、8日、ペトロ大統領は、楽観的なトーンで、Xにこうポストしています。
「これは歴史的な出来事だ。
私達はトランプ氏と、大陸の平和、主権、クリーンエネルギーにもとづく生命の協定について話し合う。
南米のクリーンエネルギーの潜在力が、現実のものとなれば、米国のエネルギー構造を脱炭素化することは可能である」。
※グスタボ・ペトロ大統領の8日のXへのポスト
https://x.com/petrogustavo/status/2009119136333615183
さらに、8日には、こうもポストしています。
「歴史的。平和のためには常に対話が必要だ。トランプ大統領と、世界平和と民主主義、ラテンアメリカの平和と主権、コロンビアの平和と麻薬対策戦略について話し合う」。
※グスタボ・ペトロ大統領の8日のXへのポスト
https://x.com/petrogustavo/status/2009113274026181020
日本では、主要メディアも、ネットのあまたあるコンテンツも、ほとんど、報道していませんが、トランプ政権は、ホンジュラスやアルゼンチンなど、南米大陸の選挙にも介入しています。
この点を1月8日付英『ガーディアン』は、こう報じています。
「トランプは、先月行われたホンジュラスの大統領選挙にも介入し、最終的に勝利した右派候補を支持した。また、アルゼンチンの右派大統領ハビエル・ミレイに対しては、イデオロギー色の強い数十億ドル規模の救済措置を提示した。
日曜日には、麻薬カルテル対策を理由にメキシコでの軍事行動を示唆し、記者団に対して『何かをやらなければならない』と語った。
今週、次の標的がキューバになる可能性について問われると、国務長官のマルコ・ルビオは『彼らは大きな困難に直面している。そうだ(ターゲットになる可能性がある)』と答えた。
こうしたトランプの動きは、ラテンアメリカの外交官達を震撼させている。彼らは、米国によるさらなるベネズエラ攻撃が起こりうると恐れている。
ある外交官は、ホワイトハウスの振る舞いを『常軌を逸している』と評した」。
※‘Out with the Yanks!’: Thousands protest in Colombia as anger builds over Trump’s intervention in Venezuela(ガーディアン、2026年1月8日)
https://www.theguardian.com/world/2026/jan/08/colombia-protests-after-trump-venezuela-military-action
トランプ大統領の「ディール」は、ガザでも、ウクライナでも、全く成功していません。
停戦を期待させはするものの、そのたび、次の瞬間には、別の顔、「ディープステート」の中核たるCIAの非合法の工作を肯定し、その卑劣な作戦に乗っかります。また、今や米国の「主人」となったイスラエル・ロビーの機嫌をとるのです。
一貫性がなく、ロシアに対しても、和平について話していたかと思えば、攻撃的姿勢をとり、ガザではイスラエルがサディスティックにパレスチナ住民を苦しめるのを放置しっぱなしです。
南米で右派の政権に選挙に介入し、支持して勝利へ導き、左派政権も、コロンビアのように、うまみのあるディールを持ちかけて、自陣営に取り込み、キューバを孤立・分断する狙いがあることが透けて見えます。
彼の「ディール」なるものは、彼の友人の主催しているプロレス団体WWEのショーと同じアングルであり、ベビーフェイスからヒールへところころと演じわけて、米国を「偽善の帝国」から野心を隠さない「露出狂の帝国」へと「変質」させ、自身の政権維持と、金儲けに走るのです。トランプ氏の「金儲け」については、稿を改めて、お伝えします。
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それでは、本日も1日、よろしくお願いします。
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