■■■ 日刊IWJガイド 「長崎原爆投下から70年――新たな平和を築くため、台頭する奴隷根性のファシズム、病的な歴史修正主義の動きと対峙する時」2015.8.9日号～No.1061号～ ■■■
（2015.8.9 8時00分）

　おはようございます。IWJの原です。

　今日で長崎への原爆投下から70年が経ちました。原爆の犠牲となった方々に謹んで哀悼の意を表したいと思います。

　毎年この日は何とも複雑な思いを抱きます。被爆者の皆さんを想うと同時に、二度と戦争してはいけない…ポツダム宣言を早く受け入れておけば…米国ふざけやがって…皆さんもいろいろと考えますよね。

　昨年、安倍総理は平和記念式典でのスピーチを一昨年の「コピペ」で済ませました。僕も現場で聞いていたのですが、さすがに怒りに震えました。あれは侮辱以外の何物でもない。人をどこまで馬鹿にしたら気がすむのか、と。

　今年はどうでしょう。5日には中谷元・防衛相が安保法案で核兵器の運搬が可能であることを認め、翌6日、広島原爆投下の日の朝刊には、「原爆70年」の見出しとともに、「核兵器輸送排除せず」との見出しが踊りました。

　そして広島の平和記念式典でスピーチした安倍総理は、1994年以降、歴代の首相が毎年必ず触れてきた「非核三原則」に言及せず、70年という節目に泥を塗りました。「非核三原則などいつまでも守るつもりはない」という意思表示であると受け止めてよいと思います。自分の足もとの若手議員（例の武藤貴也議員です）が「日本も核武装を」と発言して、自民党内の誰からもとがめられない、そういう集団に自民党はすでに変質してしまっているのだ、と言わざるをえません。

　「戦後レジームからの脱却」というのは、戦前の日本に戻す、ということに他なりません。おかしな話で、米軍基地はそのままです。つまり、米軍に占領されたような状態のまま、平和主義や国民主権が失われ、民主主義や基本的人権が大胆に制約されるのです。それ、なにひとついいことがない話だと思うのですが。

まもなく発表される「戦後70年談話」には、「侵略」や「お詫び」を明記しない可能性も報じられています。

　え？　侵略？　したっけ？　謝罪？　なんで？　いやいや、ポツダム宣言も東京裁判も無理矢理呑まされたんだから正当性は怪しいよね。まぁ、空襲も原爆も沖縄戦も、もう過去のことはいいじゃないか。次に行こう！　未来志向だよ、未来！ 憲法も戦後に押し付けられたものだから、戦前のものに戻す！　国民主権も平和主義も基本的人権も全部忘れよう――。でも、日米同盟基軸！これは国体だからね、どこまでも米国にくっついていくんだよ。そうすれば守ってもらえるから大丈夫！

　ざっとこんなところでしょうか、安倍政権の考えは。

　「それは極論だ！」と思われるなら、まずは『前夜』をお読みください。日本は立憲主義国ですから、国の指針は憲法が決めます。自民党が日本をどんな国にしたがっているのかは、「自民党改憲草案」にはっきりと示されています。自民党改憲草案を読み解いた『前夜』を読めば、安倍政権が考える「戦後レジームからの脱却」の本質が理解できるはずです。

※前夜 ～日本国憲法と自民党改憲案を読み解く
http://iwj.co.jp/wj/open/%E5%89%8D%E5%A4%9C

　また、こうした考えを持つ人たちが、前述の通り、「核武装論」などを主張しています。その1人が、戦争に行きたくないという考えは「自分中心、極端な利己的考え」であると断じ、世間を賑わせている自民党の武藤貴也議員。

　彼は「自主核武装を急ぐべきなのです。日本の核武装反対論は、論理ではなく感情的なものです。かつて広島、長崎に原爆を落とされた国として核兵器を許さないという心情的レベルで反核運動が展開されてきたのです」などと、反吐が出るような愚論を平気な顔で展開しています。

現代の核兵器の威力をよーく知ってから考え直してみようね、というのが、岩上さんからの提案でした。僕もうっかり読み逃していたのですが、改めて見ると、広島型の原爆が15キロトンだったのに対し、現代の最大規模の破壊力を持つツィーリ型の水爆は、5万キロトン。約3千300倍の破壊力です。

関東と関西に2発落とせば、日本は壊滅です。まさか、そんな、という人は、岩上さんが紹介しているハフィントンポストの記事を騙されたと思って、読んでみてください。

※戦後70年で核兵器はここまで威力を増している（インフォグラフィック） http://huff.to/1IREyom

※岩上さんのツイートはこちら↓
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/629684947503091712 https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/629685716532891648

　ちなみに、昨日、選挙区である滋賀県で、「武藤貴也議員に辞職を求めるスタンディング」という抗議行動が行われました。「武藤議員よ、戦場へはあなたが行け」「武藤さん北海道帰れ！」と書かれたプラカードを持った市民らが抗議の意思を示しました。

※2015/08/08 【滋賀】武藤貴也議員に辞職を求めるスタンディング（動画）
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/257016

　この武藤議員が所属する日本会議は原爆の日である6日、広島で、櫻井よしこ氏を講師に招き、「反核平和70年の失敗～憲法9条は中国軍拡も北の核兵器も止められなかった！～」と題した講演会を開きました。

　原爆投下の日にわざわざこんな講演会をする…なんと愚かしいことか。と同時に、「櫻井よしこさんって綺麗だなぁ」などと思っていた18歳の頃の自分が恨めしい。人（主に女性、特に美人）を見る目がまったく養われていなかったわけですね。で、今も18歳の僕と変わらないような人がたくさん世の中にはいると。ああ、こわっ。

安倍信者は、広島でわざわざ8月6日、「日本の自立のために集団的自衛権が必要だ」と言い放った櫻井よしこ氏のように、米国への隷従を自立と脳内変換して、受け入れてしまえるのでしょう。

人間て、不思議な生き物ですね。自由は隷従、平和は戦争、とか、本当にジョージ・オーウェルが『1984』で描いた世界の登場人物たちのような人が、今やゴロゴロ存在するわけですから。日本の中枢を盗聴し続け、ファイブ・アイズの仲間内でその情報をシェアしていた米国に、集団的自衛権で一体化して、身を全部委ねるなんてこと、よくできるよなぁ、と呆れます。「核のDV男との共依存」とか「ストックホルム症候群」とか、岩上さんはずっと言い続けてきましたが、まさに病いは相当、重症になってきている模様です。

そういう病気とは、金輪際、決別したいものです。

　戦後70年、これから先さらに70年も100年も続く新たな平和を築くため、台頭する奴隷根性のファシズム、病的な歴史修正主義とは真っ向闘わなければなりません。

　本日は長崎で被曝した、長崎原爆被災者協議会会長・谷口稜曄（すみてる）さんへの岩上インタビューを再配信します。

　70年前の今日、郵便局に勤務していた谷口さんは、長崎市住吉町の路上で集配中、轟音とともに襲来した爆風で吹き飛ばされました。

　「自転車に乗ったまま、後ろから焼かれ、飛ばされた。『ここで死んでしまうのか』という思いが頭をかすめた」

　気がつけば、左手は肩から指先まで皮膚がべろりと垂れ下がっており、そばには、ぐにゃりと曲がった自転車と黒こげになった子どもの死体があったといいます。

　「私の体からは血は一滴も流れず、痛みを感じることもなかった。ムチで叩かれたように、一瞬だけ、すごく痛かったように覚えている」

　谷口さんは14度の入院を繰り返し、皮膚の移植を重ねました。インタビューでは、当時の焼けただれた谷口さんの背中の写真も紹介していただきました。

　「核と人類は共存できない。核には、きれいな核も、汚い核もない。私が長崎で浴びた放射能も、福島の事故で広がった放射能も、まったく同じ放射能だ。だから、われわれ被爆者は『核兵器をなくさなければいけない』と訴えるし、それと同時に『原発もなくさなければいけない』と訴えるのだ」

　この現実から目を背けてはなりません。しかし、恐ろしいことに現実から目を背け、「日本は侵略なんてしていない！」「核武装するぞ！」などと言ってはばからない人間たちが政権の中枢にいるわけです。

　そんな連中には、「あの、すみませんが、核の爆風」と言ってやる必要があります。

　長崎原爆投下から70年、本日はどうか、谷口さんのインタビューをご視聴し、核と戦争について改めて考えるきっかけとしていただけたら幸いです。

※2013/08/09 「核と人類は共存できない。核には、きれいな核も、汚い核もない」 ～岩上安身による谷口稜曄（すみてる）長崎原爆被災者協議会会長インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/95640

（後半へ続く…）

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◆中継番組表◆
本日のIWJの中継番組表をお送りします。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

＊＊2015.8.9 Sun.＊＊

【IWJ_YAMAGUCHI1】11：00～「戦争法反対の集会とパレード」
視聴URL： http://www.ustream.tv/channel/iwj-yamaguchi1
※下関市海峡ゆめ広場で行われる戦争法反対の集会とパレードの模様を中継予定。

【IWJ_KAGOSHIMA1】13：00～「川内原発再稼働阻止！ゲート前大行動・起動日前集会」
視聴URL： http://www.ustream.tv/channel/iwj-kagoshima1
※「ストップ再稼働 3.11鹿児島集会実行委員会」主催。川内原発再稼働に反対する抗議行動を中継します。

【IWJ_HYOGO1】13：30～「規制基準はゆるすぎる！原発再稼働を止める集会」
視聴URL： http://www.ustream.tv/channel/iwj-hyogo1
※「さよなら原発神戸アクション」主催。井戸謙一弁護士らが登壇する原発再稼働に関する集会の模様を中継します。

【IWJ_OSAKA1】14：00～「沖縄、パレスチナ、アフガニスタンの平和のためにできること－活動の現場から－」
視聴URL： http://www.ustream.tv/channel/iwj-osaka1
※沖縄、パレスチナ、アフガニスタンにかかわる3団体共催で平和のための取り組み、現場の闘いなどの報告が行われる予定。

【IWJ_MIYAGI1】16：00～「戦争法案ヤバいっしょ！学生デモパレードin宮城」
視聴URL： http://www.ustream.tv/channel/iwj-miyagi1
※宮城県の学生が中心となって行われる、戦争法案に反対する学生デモパレードの模様を中継します。

【IWJ_KANAGAWA1】17：30～「みんな集まれ！ 70th night いらないよね！！安保法制」
視聴URL： http://www.ustream.tv/channel/iwj-kanagawa1
※「70th Night 実行委員会」主催。安保法制について、『SEALDs』制作の動画の上映や、絵本朗読、スピーチ等が行われるイベントを中継します。

【会員・サポーター限定配信】20：00～「第43回 69（ロック）の会 ―ゲスト SEALDsメンバーほか」
会員の方はこちらからご視聴になれます→ http://iwj.co.jp/wj/member/limited
サポーターの方はこちらからご視聴になれます→ http://iwakamiyasumi.net/
※「第43回 69（ロック）の会 ―ゲスト SEALDsメンバーほか」の模様を会員・サポーター限定配信します。

・会員ログインはこちら
→ https://iwj.co.jp/ec/mypage/login.php

・IWJ会員登録はこちら
→ https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

～～会員限定配信の視聴方法～～

1,会員限定視聴ページ（ http://iwj.co.jp/wj/member/limited ）へアクセス
2,登録メールアドレスとパスワードを入力
3,ページに表示されているパスワードを、視聴画面に入力

以上の手順で、ご視聴いただけます。ぜひ、ご覧ください。

【再配信・Ch1】20：00～「『核と人類は共存できない。核には、きれいな核も、汚い核もない』 ～岩上安身による谷口稜曄（すみてる）長崎原爆被災者協議会会長インタビュー」
視聴URL： http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
記事URL： http://iwj.co.jp/wj/open/archives/95640
※ 2013年8月9日、IWJ代表・岩上安身が長崎原爆被災者協議会会長・谷口稜曄氏へインタビュー。谷口氏は、自分の体が記憶する「被爆の怖さ」を伝え、さらにまた、「原爆のみならず、原発にも反対する」と強調しました。

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（…前半の続き）

■SEALDsに触発され、「OLDs」「MIDDLEs」も登場！

　IWJはガンッッッッッッガン攻めています。

　一昨日のSEALDsの国会前集会も熱かった。とても1本の記事にはまとめられない！　ということで、何本にもわけて記事化しています！　まだまだ記事化しなければならないスピーチがあるのですが、人手が足りておらず、追いついていません。ひとまずこちらをお読みください！

※2015/08/07 「民主主義ってなんだ」「これだ！」猛暑の国会前で安保法制反対抗議　参加した米国人男性「米国が自衛隊を自分の軍事力にしたいのは明らかだ」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/256782

※【スピーチ動画掲載】自民党議員の「利己的個人主義」発言で「戦争法案だとバレた」SEALDs奥田愛基さんスピーチ（前編） ～「安保法制反対」国会前抗議で
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/256899

※【スピーチ動画掲載】「単純におれは現実を変えたい。この法案を廃案にしたい」――SEALDs奥田愛基さん、「こんな日本で悔しい」と涙（後編）～「安保法制反対」国会前抗議で
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/257045

※【スピーチ全文掲載】「はっきりわかります。おれらは、今の政権には負けません」――高校3年生・「T-ns SOWL」龍紀さんが国会前で「最前線に立って安倍政権を潰しにいく」決意を表明
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/256906

　また、昨日はSEALDsに影響を受けて結成された、中高年で構成される「OLDs」「MIDDLEs」が、“おばあちゃんの原宿”と呼ばれる巣鴨で安保法案に反対する街宣を行いました。IWJからは「TRUE DEMOCRACY」のTシャツをまとったIWJの切り札・平山茂樹記者が一眼レフを携えて取材に行ってまいりました。

　「MIDDLEs」を代表して岩脇宜広さんが読み上げた声明文は立派なものでした。

　「我々は、両親や祖父母の戦争体験を直接聴いた最後の世代でもある。戦争は悪だとする家族の堅い信念を共有し、種々の深刻かつ未解決な問題を抱えながらも平和主義国家日本を愛してきた。

　わたくし達の子らに、愛せない国を残してはならない。今こそ、立ち上がろう。立ち上がり、自らの手で安倍政権を引きずり落とすことが、我ら国民のプライドだ。武器補給部隊の参戦を、後方支援だから安全だなどと、国民を騙す安倍政権は許さない。この国は、安倍晋三の私物ではない。この国の主人は、我ら主権者国民一人一人だ。

　我々ミドルズは戦争法案に反対するとともに、廃案を求める」

　iPhoneの画面を見ながらこの声明文を読み上げているあたり、SEALDsの影を感じました。いいんです、いいんです、恥ずかしがらずに、どんどん若者のあとを追いかけましょう！ 平山記者がソッコーで記事化しましたので、是非ご覧ください！

※【スピーチ動画掲載】「若者たちへの重い責任があるのは、私たち親世代だ」中高年も若者に負けず声を上げる！～MIDDLEs（ミドルズ）とOLDs（オールズ）が安保法制に反対し合同で集会を開催
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/257075

　動画の中で平山記者が着ている「TRUE DEMOCRACY」のTシャツはIWJホームページで販売しています！　おかげさまで大変な反響で、すでに売り切れ間近との噂も…！　実はXLサイズなどはすでに一度売り切れてしまい、現在、追加発注中です！　物販担当の川島安乃さんが毎日すごい忙しそうに事務所内を走っておりますが、皆さんもポチッと注文し、IWJの川島安乃をさらにドタバタと走り回らせてください！

※物販はこちら！
https://iwj.co.jp/ec/products/list.php?category_id=3

　そしてIWJは、会員を募集しています！

　槍でダメダメな権力者の脳天を穿くようなIWJの取材活動は、皆さんのご支援によって支えられています！

　今週は3、4日くらい徹夜しました。取材すべき事柄が尽きないからです。タバコを辞めたおかげで連日徹夜しても常に絶好調をキープできていますが（もうすぐ2年）、でも、どうしても人手がないので、記事の放出に遅れが出てしまっています！

　おかげさまで最近、2、3名の新たなスタッフが入ってきてくれました。どの部署もかつかつだったため、これでほんの少しは余裕が出てくるかもしれませんが、スタッフが増えるたびに会社としてはお金が減ってゆきます。でも、まだスタッフが必要です。しかし、お金に余裕はない！

　IWJは会員を募集しております！　また、カンパもありがたく受け取らせていただいています！　どうか、IWJをご支援ください！　せめてあと350人会員さんが増えてほしいです！

　よろしくお願いします!!

※会員登録はこちら
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

できれば、サポート会員へのご登録をご検討ください！ また、一般会員の方も、これを機会に、サポート会員へのお切り替えをご検討願えると大変助かります！

※ご寄付・カンパのお願い
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

ぜひとも、ご寄付・カンパによるご支援を、よろしくお願いします！ まだまだ、現有会員数ですと、会費だけではIWJの活動費はまかなえません。よろしくお願いします！

■「1人の人間として、戦争国家化に反対する」～「戦争法案」に関する寄稿・コメントをお寄せください！

　安倍政権の進める「戦争法案」に反対しているのは、SEALDs、MIDDLEs、OLDsだけではありません。「安全保障関連法案に反対する学者の会」への賛同人数は、なんと13,013人を突破！　全国の学者から、「戦争法案」の廃案を求める声が相次いでいます！

　IWJでは、全国の学者の方々、そして一般の市民の皆様から、この「戦争法案」に対する寄稿・コメントを募っています。これまでにお寄せいただいた寄稿・コメントは、下記のページに集約していますので、ぜひご一読ください。

※安倍政権の集団的自衛権にもとづく「安保法制」に反対するすべての人からのメッセージ
http://bit.ly/1Dctmg0

　帝京大学名誉教授・山下甫さんは御寄稿の中で、マハトマ・ガンディーの「非暴力不服従運動」を実施している国として「ネパール」の事情を紹介します。

　あらゆる不当な権力に対して抵抗の意を示すこの方法を、ネパールでは「バンダ」と呼ぶそうです。バンダは日本語で「ゼネスト」と訳されていますが、全国的に実施される「ネパールバンダの日」には、軍・警察を除くすべての事業が活動停止するという、国民的大衆行動だとか。

　つまり、バンダが決行されると、国家の経済活動のほぼすべてがストップし、麻痺状態に陥ります。このため民衆の生活も不便になるが、目的が明確なら誰も不満を言わないばかりか、スト破り的行為をする者には制裁を加えることもあるといいます（！）。

　人口3000万人にも満たない小国ネパールでは、2006年、絶対王政に反対する10万人もの人々が王宮を取り囲み、バンダ、デモを決行。この国民的大運動が非常に大きな影響をもたらし、2008年、240年続いた王政が廃止。ネパールは連邦共和制に移行しました。これは、国民が自らの力で王政を打倒するとともに、国民主権を勝ち取った「革命」であると言える、と山下教授はいいます。

　日本はどうなるか。山下教授の御寄稿をぜひぜひ、ご一読ください。

※【安保法制反対 特別寄稿 Vol.47】 非暴力不服従運動のすすめ　「安全保障関連法案に反対する学者の会」賛同者　帝京大学名誉教授・山下甫さん
http://iwj.co.jp/wj/open/anti-war-msg-00047

　IWJでは、学者のみなさんだけでなく、市民の皆さんの御寄稿も募集しています！　まだまだみなさんの声を募集しています。ぜひ下記アドレスまでお寄せください！
→ office@iwj.co.jp

■わとはぷ！のコーナー

　本日は長崎に原爆が落とされた日ですが、冒頭で触れたため、ちょっとここではさわやかなネタを紹介したいと思います。

　本日は、「パクチーの日」だそうです！　日本パクチー協会（そんな組織が！）が制定しました。「パ(8)ク(9)」の語呂合せだそうです。

　パクチーは好き嫌いが分かれますが、僕は無類のパクチー好きです。

　どれくらい好きかと言うと、好きすぎて自分で育てようかと考えた結果、いや待てよ、もし栽培したとしても、万が一枯らしてしまった場合、パクチーさんに申し訳がない、愛するパクチーちゃんを傷つけてしまった日には、二度とパクチー様にあわせる顔がないではないか！　つまり、二度と食べられないではないかぁ!!

　と考え、栽培を思い直したほどです。

　あんな小さな葉っぱですが、デトックス効果とアンチエイジング効果に優れており、ビタミンA、B2、Cなども豊富で健康・美容に効果あり！　さらにあの独特の香り。あの香りによって食欲増進や消化器官の活性化などの効果が期待できるといいます。

　特に夏はアジア料理が食べたくなりますよね。レッドカレーや山椒の効いた麻婆豆腐にパクチー大先生をドバッとかけてグイッといっちゃって夏バテをドカーンをぶっ飛ばしちゃってください！

　二度と核の惨禍を繰り返さぬよう、今を生きる我々がベストを尽くしましょう。改めて原爆犠牲者の御霊に心から哀悼の誠を捧げます。

　それでは猛暑も一服した折、今日も１日、元気にまいりましょう！

IWJ　株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/ 】

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