日刊IWJガイド・非会員版「G7外相会合『必要な限り、ウクライナに対する継続的な軍事・防衛支援を継続する』との声明を発表!」2022.5.16号~No.3532号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~G7外相会合で「必要な限り、ウクライナに対する継続的な軍事・防衛支援を継続する」との声明を発表! しかしウクライナの要求する戦闘機の引き渡しはなし!! 一方、ウクライナは凍結したロシア資産の引き渡しを要求するも、法的にも政治的にも無理筋!! G7は封鎖されたウクライナ穀物の代替輸出ルートを検討!

■IWJの活動には市民の皆さまのご寄付・カンパが欠かせません! 昨年8月から4月末までの、第12期の9か月間にわたる累積の不足金額309万5534円に、5月の未達成分301万3845円をあわせて610万9379円、5月末までに必要です! 5月も、ぜひウクライナ報道で孤軍奮闘するIWJの活動をご寄付・カンパでご支援ください!

■IWJは、市民の皆さまお一人お一人の会費とご寄付・カンパで運営しています。4月のご寄付者様のご芳名を感謝を込めて順次掲載させていただきます! IWJの経済危機に手を差し伸べてくださった皆さま、誠にありがとうございます!

■【中継番組表】

■ツイッター「IWJ_Sokuho」5月14日・15日、フィンランドとスウェーデンNATO加盟申請へ、欧米諸国は「早期に」と歓迎するも、トルコが「待った」! ロシアとウクライナの仲介に動く仏大統領に、ゼレンスキー大統領が「プーチンに出口を与えるな」と噛み付く! ロシア国内で連続する大火災への関与をウクライナ高官は「イスラエルは隠密作戦による攻撃や暗殺を決して認めない」と謎の回答!? ロシア国内でのテロはウクライナではなくイスラエルが先行!? 山口壮原発担当相は「ミサイルが飛んできてそれを防げる原発はない。世界に1基もない」と断言!「戦争ができる国」になるためにはまず全原発の廃止が必要!?

■<IWJ取材報告>沖縄の本土復帰50年!「台湾有事はアメリカが仕掛けた謀略」と元沖縄平和運動センター議長の山城博治氏がスピーチ! 米軍基地が残る沖縄は本土「復帰」したと言えるのか?~「沖縄復帰50年を問う」 5・15デモ
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■はじめに~G7外相会合で「必要な限り、ウクライナに対する継続的な軍事・防衛支援を継続する」との声明を発表! しかしウクライナの要求する戦闘機の引き渡しはなし!! 一方、ウクライナは凍結したロシア資産の引き渡しを要求するも、法的にも政治的にも無理筋!! G7は封鎖されたウクライナ穀物の代替輸出ルートを検討!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 12日から14日まで、ドイツ北部のヴァイセンハウスで行われたG7外相会合について、議長国であるドイツの『南ドイツ新聞(Suddeutsche Zeitung)』が14日、採択された共同声明について、詳細に報じています。

※ G7-Staaten wollen Ukraine notfalls jahrelang Waffen liefern(Suddeutsche Zeitung、2022年5月14日)
https://www.sueddeutsche.de/politik/bundesregierung-g7-staaten-wollen-ukraine-notfalls-jahrelang-waffen-liefern-dpa.urn-newsml-dpa-com-20090101-220514-99-281876

 「G7諸国は、必要であれば何年にもわたってウクライナに武器を供給したいと考えている」と題された記事によると、採択された声明には「我々は必要な限り、ウクライナに対する継続的な軍事・防衛支援を継続する」とあることが報じられています。

 G7外相会合には、日本から林芳正外務大臣が参加していました。

 南ドイツ新聞は、G7外相会合の結果を、以下のように報じています。

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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■IWJの活動には市民の皆さまのご寄付・カンパが欠かせません! 昨年8月から4月末までの、第12期の9か月間にわたる累積の不足金額309万5534円に、5月の未達成分301万3845円をあわせて610万9379円、5月末までに必要です! 5月も、ぜひウクライナ報道で孤軍奮闘するIWJの活動をご寄付・カンパでご支援ください!

 おはようございます。IWJ代表の岩上安身です。

 IWJでは、今期第12期の年間の予算を立てる上での見通しとして、代表である私、岩上安身への報酬をゼロにすることを筆頭に、支出をぎりぎりまでにしぼった上で、IWJの運営上、必要なご寄付・カンパの目標額は月額420万円(年間5040万円)としておりましたが、支出をさらに削って、月間目標金額をさらに下げて400万円といたしました。5月も目標額を400万円に据え置きます。

 昨年8月から始まったIWJの今期第12期は、5月で10か月目に入りました。

 先月4月は1日から30日までの30日間で、345件、388万2650円、目標額の97%のご寄付・カンパをいただきました。目標額には達しませんでしたが、ご支援くださった皆さま、本当にありがとうございます。

 今期スタートの8月1日から4月30日までの9か月間の累計の不足分は、309万5534円となっています。

 また、5月は1日から12日までの12日間で、61件、98万6155円、目標額の25%分に相当するご寄付・カンパをいただきました。ありがとうございます。

 従って、4月末までの不足分309万5534円に、5月の未達成分301万3845円を加え、5月末までに610万9379円が必要となります。今月5月を含めて、7月末に迎える期末までの残り3か月で赤字を削って、不足分がゼロになるように、どうか皆さまのお力で、ご支援ください!

 IWJの会員数は現在3241人です。そのうちサポート会員は1108人です(2022年4月30日現在)。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が1885円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが全員1人5514円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます!

 伏してお願いいたします! どうか皆さまのお力で、この窮状をお助け願います!

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※ご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします。

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 IWJホームページからもお振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身拝

■IWJは、市民の皆さまお一人お一人の会費とご寄付・カンパで運営しています。4月のご寄付者様のご芳名を感謝を込めて順次掲載させていただきます! IWJの経済危機に手を差し伸べてくださった皆さま、誠にありがとうございます!

 IWJは、市民の皆さまお一人お一人の会費とご寄付・カンパで運営しています。4月のご寄付者様のご芳名を感謝を込めて順次掲載させていただきます! IWJの経済危機に手を差し伸べてくださった皆さま、誠にありがとうございます!

 4月は30日間で、345件、388万2650円のご寄付・カンパをいただきました。ご寄付をくださった皆さま、本当にありがとうございます。

 ここに感謝のしるしとして、掲載の許可をいただいた方152名様につきましては、順に、お名前を掲載させていただきます。また、弊社ホームページにも掲載させていただくと同時に、ツイッター、フェイスブック等のSNSにて告知させていただきます。

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F.I. 様
h.a. 様
y.m. 様
片寄一成 様
平沢文彦 様
W.K. 様
佐原 伸 様
M.M. 様
Y.Y. 様
T.K. 様
池田ゆう子 様
倉田 謙 様
BUNYU AIDA 様
y.y. 様
小田嶋 義美 様
N.I. 様
北田喜國 様
M.N. 様
今立悠子 様
塩川 晃平 様

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 皆さま、コロナ禍の厳しい経済情勢の折、また、ウクライナ戦争の影響が及び始めている情勢下、誠にありがとうございました。

 いただいたご寄付は、大切に、また最大限有効に活用させていただきます。

 今後とも、ご支援をよろしくお願い申し上げます。

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◆中継番組表◆

**2022.5.16 Mon.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・エリアCh1・京都】9:00~「籠池康博氏、籠池真美氏 記者会見 ―内容:籠池刑事裁判・上告審について重大発表」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach1

 籠池刑事裁判・上告審についての記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた森友学園関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%a3%ae%e5%8f%8b%e5%ad%a6%e5%9c%92

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◆中継番組表◆

**2022.5.17 Tue.**

<調整中>

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◆昨日テキストアップした記事はこちらです◆

【IWJ速報5月13日】米議員が「財政の狂気」の終焉を求め、議会でウクライナ支援400億ドルの承認が一時停止に! ポーランド首相が「ロシア世界のイデオロギーを根絶したい」と表明!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505875

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■ツイッター「IWJ_Sokuho」5月14日・15日、フィンランドとスウェーデンNATO加盟申請へ、欧米諸国は「早期に」と歓迎するも、トルコが「待った」! ロシアとウクライナの仲介に動く仏大統領に、ゼレンスキー大統領が「プーチンに出口を与えるな」と噛み付く! ロシア国内で連続する大火災への関与をウクライナ高官は「イスラエルは隠密作戦による攻撃や暗殺を決して認めない」と謎の回答!? ロシア国内でのテロはウクライナではなくイスラエルが先行!? 山口壮原発担当相は「ミサイルが飛んできてそれを防げる原発はない。世界に1基もない」と断言!「戦争ができる国」になるためにはまず全原発の廃止が必要!?

 IWJは、ツイッターアカウント「IWJ_Sokuho」で、ウクライナ情勢をツイートしています。テレビでは流れない情報や、石油・天然ガスなどの資源問題、ウクライナの実情もあわせて、多角的にウクライナ情勢をお伝えしています。ぜひ、一度御覧ください。

※IWJ速報@IWJ_Sokuho
https://twitter.com/IWJ_Sokuho

 スウェーデンの政権与党、社会民主労働党は15日、NATO加盟への態度を表明することを明らかにしました。先に加盟申請を明らかにしたフィンランドに続いての発表です。

 すでに12日に、フィンランドのマリン首相とニーニスト大統領は12日、NATOへの加盟申請を行うべきとする共同声明を発表しました。さらに15日、ニーニスト大統領とマリン首相が共同で記者会見し、NATOに加盟申請することを表明しました。ニーニスト氏は「歴史的な日だ。新しい時代が開かれる」と述べました。

 これまで、1997年以降にNATOに加わったのは旧東欧諸国を中心に14カ国です。実現すればフィンランドとスウェーデンは15、16番目となります。

 特に東に位置するフィンランドは、ロシアと直接国境を接しています。フィンランドとロシアの国境は全長約1300キロに及び、フィンランドのNATO加盟が実現すれば、NATO諸国とロシアが直接接する国境の長さが2倍になります。ハービスト外相は地元紙に、18日に申請する可能性が高いと語っています。

 フィンランドのハービスト外相は12日、ロシアのウクライナ侵攻で「欧州の安全保障の景色が非常に大きく変わった」と述べ、「史上初めて、フィンランド人の過半数がNATO加盟を支持している」と語りました。フィンランドでは、議会承認が必要です。単純過半数または3分の2によって、憲法委員会が決定する、とされています。1994年に平和のためのNATOのパートナーシップにも参加したフィンランドでは、2月以降、NATO加盟支持者の割合は53%から65%に増加しています。

 スウェーデン議会は16日に安全保障状況について討議し、アンデション首相が臨時閣議を開催して加盟申請を正式に決定します。想定外の事態が発生しなければ、申請書がNATOに直接送られることになります。スウェーデン紙エクスプレッセンは12日、政府がNATOへの加盟を来週申請する計画と伝えました。

 ロシアメディア『TASS』は、スウェーデンは、第二次大戦終結から4年後の1949年にNATO同盟が結成されたとき、中立を維持することを選択したが、50年後、冷戦終結から数えて5年後の1994年、王国は、NATOによる平和のためのパートナーシッププログラムに参加したと指摘した上で、スウェーデンではNATO参加の支持者の割合は最近急増しており、2月に40%だったが4月末までに約55%になった、と報じました。

 『TASS』によれば、フィンランドとスウェーデンは、6月にマドリードで開催される同盟サミットでNATOに正式に招待される可能性があるということです。

※【速報6690】日経、15日:スウェーデンの政権与党、社会民主労働党は15日、NATO加盟への態度を表明する。スウェーデンはアンデション首相が属する社会民主労働党(中道左派)による少数政権。一院制の議会は定数349で同党は100議席を占める。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525801469089263616

※【速報6502】BBC、12日:フィンランドのマリン首相とニーニスト大統領は12日、NATOへの加盟申請を行うべきとする共同声明を発表した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525725402714365952

※【速報6512】ロイター、12日:スウェーデン紙エクスプレッセンは12日、政府がNATOへの加盟を来週申請する計画と伝えた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525725753186234368

※【速報6514】TASS、12日:スウェーデンは5月16日月曜日に隣国に続く。正式な討論が王国の議会で行われ、おそらく同盟への公式の要請で決着する。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525725822073466880

 ロシア外務省は12日、北欧2カ国にとるNATO加盟に向けた動きについて、「報復措置」を取らざるを得なくなるだろうと述べました。

ロシア外務省「フィンランドのNATO加盟は、ロシアとフィンランドの二国間関係や北欧地域の安定と安全保障の維持に深刻なダメージを与える。

 ロシアは、このことから生じる国家安全保障への脅威を中和するため、軍事技術的な面でもその他の面でも、報復措置を取らざるを得なくなる。(略)

 NATO加盟は、当事者の一方に対して向けられた同盟を結んだり、または連合に参加しないという双方の義務を規定した1947年のパリ条約や国家間関係の基礎に関する1992年のロシアとフィンランド間の条約をはじめとした国際法上の義務のフィンランドによる直接的な違反にもなる」。

 フィン=露友好条約とは、1992年に締結された、フィンランドとロシア両国に対する第三国の侵略に相互の領土を使わせないことをうたった政治条約です。

※【速報6518】BBC、13日:ロシア外務省は12日、北欧2カ国によるNATO加盟に向けた動きについて、「報復措置」を取らざるを得なくなるだろうと述べた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525725956299624448

 ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官も12日、フィンランドのNATO加盟は安全保障の強化につながらないと発言しました。ロシア側の対応は「この拡大が伴うもの、軍事インフラがどの程度国境に近づくかによる」と述べました。ペスコフ氏は状況分析を進め、自国の安全保障に必要な措置を計画すると言及しました。

ペスコフ報道官「誰もがロシアとNATOの直接の衝突を避けたい。ロシア、NATO、そして最も重要なのは米国政府もだ」。

※【速報6525】CNN、13日:ロシア大統領府のペスコフ報道官も同日、フィンランドのNATO加盟は安全保障の強化につながらないと発言。ロシア側の対応は「この拡大が伴うもの、軍事インフラがどの程度国境に近づくかによる」と述べた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525726442058702848

 14日、フィンランドのニーニスト大統領は、ロシアのプーチン大統領と電話会談し、NATOへの加盟方針を通告していました。プーチン大統領は「フィンランドにとって安全保障上の脅威はなく、伝統的な中立政策の放棄は誤りだ」と主張したものの、フィンランドは「忠告」を振り切った形です。

※【速報6527】時事、14日:フィンランドのニーニスト大統領は14日、ロシアのプーチン大統領と電話会談し、NATOへの加盟方針を通告した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525726510186762240

 受け入れるNATO側は大歓迎です。NATOのストルテンベルグ事務総長は12日、フィンランドのNATO加盟申請を行うべきという声明を歓迎し、加盟手続きは「迅速かつ円滑」に進められるとの見方を示しました。

ストルテンベルグ氏「(フィンランドから加盟申請があれば)温かく迎え入れられる。

 これはフィンランドの主権上の決定であり、NATOはこれを完全に尊重する。加盟プロセスはスムーズで迅速なものとなるだろう」。

 ただし、フィンランドのハービスト外相外相は記者団に対し、NATOのストルテンベルグ事務総長が批准手続きには4~12カ月かかると述べていることも明らかにしました。ハービスト外相外相は、ジョンソン英首相が「(手続きための)グレーゾーン期間中に、英国が軍事的手段を含む多くの方法でフィンランドを助けられると、非常に明確に表明した」と述べています。

 フィンランドにまず最初に進駐する「軍事インフラ」は、どうやら英国のものとなりそうです。

※【速報6529】AFP、13日:NATOストルテンベルグ事務総長は12日、フィンランドのNATO加盟を歓迎し、加盟手続きは「迅速かつ円滑」に進められるとの見方を示した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525726581418668032

※【速報6531】BBC、13日:フィンランドのペッカ・ハービスト外相外相は記者団に対し、NATOのストルテンベルグ事務総長が批准手続きには4~12カ月かかると述べていることを明らかにした。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525726820443693059

 フランスのマクロン大統領は12日、フィンランドのニーニスト大統領に同国のNATOへの加盟選択を「全面的に支持する」と伝えています。ドイツのショルツ首相も12日、フィンランドのNATO加盟を歓迎し「全面支持」を表明しました。デンマークのメッテ・フレデリクセン首相も、フィンランドのNATO加盟を歓迎するとし、その手続きを迅速に処理するよう努めると述べています。ルーマニアのボグダン・アウレスク外相は、「フィンランドとスウェーデンの(同盟への)迅速な加盟プロセスを支援する準備ができている」と述べました。

 バイデン米大統領も13日、スウェーデン及びフィンランドの首脳と電話会談を行い、両国の北大西洋条約機構(NATO)加盟に支持を示しました。

※【速報6533】ロイター、14日:バイデン米大統領は13日、スウェーデン及びフィンランドの首脳と電話会談を行い、両国の北大西洋条約機構(NATO)加盟に支持を示した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525726892241739776

 NATO加盟国のほとんどがフィンランドとスウェーデンのNATO加盟を支持表明する中、NATO加盟国の一角であるトルコが突然、反対を表明しました。トルコはロシアとも友好的な関係を維持し、対露経済制裁に参加していません。また、長年EUは加盟を求めているのに、いつになっても認められず、なのにウクライナのEU加盟は歓迎され、手続きが進んでいることに焦燥を見せています。

 NATOへの新規加盟には全会一致の承認が必要なため、トルコの反対は、スウェーデンとフィンランドのNATO加盟にとって大きな障害となる可能性があります。

 トルコのエルドアン大統領は13日、両国の加盟を「前向きには考えていない」と発言しました。フィンランドとスウェーデン両国に関して、トルコ当局がテロ組織と見なす反政府武装組織、クルド労働者党(PKK)の活動拠点になっていると主張し、不満を表明しました。クルド労働者党(PKK)は、トルコからの分離独立を目指しています。

 エルドアン大統領は、両国は「多くのテロ組織の本拠地」になっていると主張しました。

※【速報6539】AFP、13日:トルコのエルドアン大統領は13日、両国の加盟を「前向きには考えていない」と発言。両国に関して、トルコ当局がテロ組織と見なす反政府武装組織、クルド労働者党(PKK)の活動拠点になっているなどと主張し、不満を示した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525727132164337666

 『TASS』も、エルドアン大統領の言葉を伝えました。

エルドアン大統領「私たちはフィンランドとスウェーデンの状況の進展を追っていますが、(この問題については)前向きではありません。北欧諸国はテロ組織のゲストハウスです」。

 『TASS』によれば、トルコの政治アナリストで経済学者、ロシアの元貿易代表であるアイディン・セゼル氏は木曜日に、アンカラ(トルコ政府)はフィンランドとスウェーデンのNATOへの加盟を自国の安全を考慮して拒否するだろうと語りました。

※【速報6544】TASS、13日:アンカラはスウェーデンとフィンランドのNATO加盟の可能性について前向きではないと、トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領は金曜日に述べた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525727304562814977

 『ガーディアン』は、エルドアン大統領のコメントは、トルコがテロ組織と見なしている「クルディスタン労働者党(PKK)」に向けられたようだが、もう一歩踏み込んで、スカンジナビアのクルディスタン出身のコミュニティ全体を網羅しているように見えた、と分析しています。

エルドアン大統領「スカンジナビア諸国は、テロ組織のゲストハウスのようなものである。さらに進んで、彼らは議会にも議席を持っている」。

 スウェーデンには大きなクルド人の移民集団があり、現在、クルド人出身の著名なスウェーデン国民には6人の国会議員がいる、と『ガーディアン』は指摘しました。フィンランドのクルド語を話す人口は、2020年の時点で1万5000人をわずかに超えると推定されており、人口の0.3%未満であるということです。

※【速報6547】GUARDIAN、13日:(タイップ・エルドアン大統領の)コメントは、トルコがテロ組織と見なしているクルディスタン労働者党(PKK)に向けられたようだが、スカンジナビアのクルディスタン出身のコミュニティ全体を網羅しているように見えた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525727413853769728

 ここにきて、まさかのトルコの反対です。

 先述した通り、トルコは長い間、EUへの加盟を待たされており、フォンデアライエン欧州委員長がわざわざキエフまで出向いてゼレンスキー大統領に直接、ウクライナのEU加盟申請のための質問書を手渡し、できる限り早く加盟を承認するとまで約束したことに、穏やかならざる思いを抱いていたのではないかと思われます。トルコよりも先にウクライナがEUに加盟することになれば、こちらも黙ってはいないのではないでしょうか。

 EUは、ウクライナのことはヨーロッパの一員とみなしても、トルコはみなさない、ということが歴然と明らかになるからです。この差別は何に由来するのか。EUはキリスト教国、白人の国の集まりであり、肌の色が浅黒く、近代化に伴って世俗化したとはいえ、イスラム教圏ひとつであるトルコは、仲間に入れられないというのが本音なのだと、積年の疑念に答えが出ることになるでしょう。

 一方、中国『環球時報』は、中国国際問題研究院欧州研究部の崔鴻健部長が、フィンランドにとって、NATOへの加盟は防衛的な意味合いが強いもので、フィンランドは自国領土へのNATOの配備には慎重であるべきだと忠告している、と報じました。

 中国社会科学院の呂祥研究員は、すでにフィンランドとスウェーデンはNATOと深い協力関係にあり、今回の加盟騒動は「内容より形式」だと指摘しています。

 呂氏は、ロシアが北欧諸国と直接対決する可能性は比較的低く、ロシアがウクライナを超えて、NATO兵器の重要な中継地であるポーランドやバルト諸国、特にリトアニアにまで波及する危険性の方が高いと分析しています。リトアニア国営ラジオ・テレビによると、リトアニア議会はロシアを「テロ国家」とし、ウクライナに対する行動を「大量虐殺」と決めつけています。

 『環球時報』は、ロシアの安全保障理事会副議長ドミトリー・メドベージェフ氏が、ポーランドとリトアニアに挟まれたロシア領であるカリーニングラード飛び地への核兵器や極超音速ミサイルの配備を警告したことを書き添えました。

※【速報6558】環球時報12日:中国国際問題研究院欧州研究部の崔鴻健部長は、フィンランドにとって、NATOへの加盟は防衛的な意味合いが強く、自国領土へのNATOの配備には慎重であるべきだと述べた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525734759338373120

 『ロイター』は現時点で、英国防省の発表および戦闘の発生場所や時期を確認できていないとしながら、英国防省は、東部ルガンスク州セベロドネツクの西方を流れるドネツ川を横断しようとするロシア軍をウクライナ軍が阻止したと発表したことを報じました。

※【速報6598】ロイター、13日:ウクライナ軍が13日に公開した映像によると、ロシア軍の東部ドンバス地域における渡河作戦はウクライナ軍の反撃に合い失敗したもようだ。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525760451409084417

 『読売新聞』は、「ウクライナ軍はSNSで、露軍部隊の渡河を9回阻止し、計70台以上の戦車や装甲車などを破壊したと説明した」と報じました。

※【速報6597】読売、15日:露軍が渡河を試みたのはルハンスク州西部のドネツ川。ウクライナ軍はSNSで、露軍部隊の渡河を9回阻止し、計70台以上の戦車や装甲車などを破壊したと説明した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525760414406938626

 一方、『CNN』は、米国防総省高官が13日、ウクライナ東部の親ロシア派武装勢力が一部で拠点を築くドンバス地方の最新の戦況に触れ、ウクライナ軍の砲門による攻撃がロシア軍の前進を頓挫させているとの分析を示した、と報じました。

 『CNN』の「米国防総省高官」によると、「ロシア軍はドンバス地方の完全制圧を狙う戦術に転換した。ロシア軍は特にドンバス地方の北部で陣地の強化を図るため、ドネツ川で部隊を渡河させる作戦を試みている」ということです。「米国によるウクライナ向け軍事支援の中に含まれていた155ミリ榴弾砲のうち、引き渡した89門の大多数が戦場に投入されたり、戦線の前方展開の場所に移されたりしている」ともいい、今回の渡河作戦でゲームチェンジャーになった可能性を指摘しています。

 「米国防総省高官」は「ウクライナ内にいる砲撃担当要員が伝える情報では、同榴弾砲による攻撃の有効性について評価が非常に高い」とも述べています。155ミリ榴弾砲の維持管理の訓練を終了したウクライナ軍兵士は約30人、日程が2週間のこの訓練を現在受けているのは17人、発射などの操作訓練を完了したウクライナ軍兵士はこれまで370人だということです。

 米シンクタンク「戦争研究所」は、ウクライナ第2の都市、東部ハリコフ市周辺でウクライナ側が勝利を収め、ロシア軍が撤退を決めた可能性があるとの分析を明らかにしました。ゼレンスキー大統領は13日、ロシア軍から1000カ所以上の集落を奪還したと述べ、「国土の早期解放」に向けて全力を尽くす考えを表明しました。

※【速報6607】共同、14日:ゼレンスキー大統領は13日、動画を公開し、ロシア軍から千カ所以上の集落を奪還したと述べ、「国土の早期解放」に向けて全力を尽くす考えを表明した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525761206891425792

 ウクライナ検察は11日の声明で、北東部スムイ州で民間人の男性(62)を殺害した罪でロシア兵を裁判にかける方針を発表しました。

 非武装の民間人を銃殺したとして訴追されたロシア軍兵士ワディム・シシマリン被告(21)の初公判が13日、ウクライナの首都キエフの裁判所で開かれました。ロシア兵の最初の戦争犯罪裁判となります。シシマリン被告はモスクワ州の第4戦車師団「カンテミロフ」に所属する軍曹です。

 頭を丸刈りにし、青とグレーのパーカー姿のシシマリン被告は警備員に囲まれて出廷しました。ガラス張りの小さな被告ブースで、ロシア語の通訳を介して人定質問を受け、落ち着いた表情で淡々と答えました。12日は予備審問で、本格的な裁判は来週以降に始まります。

 検察側によると、シシマリン被告は戦車部隊の分隊長だった2月24日にウクライナに侵攻しました。同28日、北東部の村で非武装の62歳の民間人男性に発砲し、殺害したとされています。

 シシマリン軍曹は、ウクライナ北部で2月28日に所属部隊が襲撃された後、他の4人の逃亡兵士とともにチュパキフカ村の外から車を盗んだ、とウクライナ側は主張しています。

 逃亡する際、ロシア兵の1人がシシマリン軍曹に対し、ウクライナ軍に通報されるのを防ぐため男性を殺害するよう命じ、シシマリン軍曹は窓を開けた車内から、カラシニコフ小銃で、スムイ州の村の道路脇で自転車に乗っていた非武装の男性住民の頭部に数回発砲したとされています。

 シシマリン被告は有罪になれば、10~15年の禁錮刑か終身刑が言い渡される可能性がある、とされています。シシマリン被告の戦争犯罪を問う裁判は、戦争が2月24日に始まって以来、ロシア軍が数百人の民間人を殺害したとして非難し続けてきたウクライナにとって重要な1歩になります。

※【速報6490】共同、13日:ウクライナで非武装の民間人を銃殺したとして訴追されたロシア軍兵士ワディム・シシマリン被告(21)の初公判が13日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)の裁判所で開かれた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525139747852943360

※【速報6496】CNN、12日:シシマリン被告は、スムイ州の村の道路脇で自転車に乗っていた非武装の住民を殺害した疑いが持たれている。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525141100251721728

※【速報6501】NDTV、13日:ウクライナ北部で2月28日に所属部隊が襲撃された後、ワディム・シシマリンは他の4人の逃亡兵士に加わり、チュパキフカ村の外から車を盗んだとウクライナ側は主張。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525147038543118336

 フィンランドとスウェーデンのNATO加盟、そしてウクライナ東部での戦況に変化に兆しが見える中、2月24日のロシアによるウクライナ侵攻以来初めて、米露の国防大臣が13日、電話会談を行いました。米側からの提案とされています。

 オースティン米国防長官は、ウクライナでの戦闘をただちに停止するよう露側に呼びかけ、「コミュニケーションチャンネルの維持」が重要だと指摘した、と『スプートニク』が14日報じました。ショイグ露国防大臣は「ウクライナ情勢を含む目下の国際安全保障の問題を議論した」としています。

 次から次へと膨大な軍事支援を続け、前述のようにウクライナ軍に一定の戦果をあげさせている米国から戦闘の即時停止を提案され、ロシア側はどのように答えるのでしょうか。ウクライナ紛争は、明らかに米国およびNATOとロシアとの代理戦争です。人形劇の黒子だった米国が表舞台に姿をあらわし、直接、ロシアに戦闘停止を求めても、ロシアも受け入れがたいでしょう。中立国による仲裁が必要です。

※【速報6563】スプートニク、14日:米国のオースティン国防長官とロシアのショイグ国防大臣が13日、米側からの提案で電話会談を行い、ウクライナ情勢について議論した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525749134753341441

 英国防省は同じ13日、英国のウォレス国防相と米国のオースティン国防長官が米国で行われた会談で、軍事支援を含むウクライナへの追加支援について協議したと発表しています。ロシアに対しては停戦を呼びかけつつ、同盟国同士ではさらなる軍事支援を相談しているのです。

ウォレス国防相声明「我々はロシアの理不尽な侵攻から自国を守るために必要なものをウクライナに提供するために結束と決意を持って取り組み続ける。(略)

 ウクライナへの軍事支援に向けた次の措置や米英豪3カ国の安全保障枠組み『AUKUS』、NATOの行く末、我々が共有する安全保障の他の側面について協議した」。

※【速報6567】ロイター、14日:英国防省は13日、英国のウォレス国防相と米国のオースティン国防長官が米国で行われた会談で、軍事支援を含むウクライナへの追加支援について協議したと発表した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525749272863420416

 『ニューヨーク・タイムズ』は13日、「当初の慎重な支援を覆してロシアの軍事的衰退を公然と目指すアメリカ。その戦略は世界を『道連れ』にする恐れがある」と論じました。

 ロシアが米国支援の武器をまとったウクライナ軍に反撃するときは、一段階ギアを上げてくることでしょう。それを受けて、米国とNATOがまたエスカレートすれば、ロシアもエスカレートする、その繰り返しとなりそうです。

 破滅に向かって世界を道連れにするのはやめてくれと、双方に向かっていさめるためには、中立国が世界の中でもっと増える必要があります。日本も、自国をも苦しめるロシア制裁をやめ、中立の立場をとり、停戦を呼びかけるべきです。

※【速報6583】ニューヨークタイムズ、13日:当初の慎重な支援を覆してロシアの軍事的衰退を公然と目指すアメリカ。その戦略は世界を「道連れ」にする恐れがある。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525751812690571265

 G7外相会合は14日、共同声明を発表し、ロシアに対し、ウクライナの港などインフラへの攻撃を即時停止するよう要求しました。EUのジョセップ・ボレル外交安全保障上級代表(EU外相)は、5億ユーロ(約670億円)相当の軍事支援を追加すると表明しました。日本の林外相も、このG7外相会議に加わっています。

 フランスのジャンイブ・ルドリアン外相は13日、ドイツ北部バイセンハウで開かれているG7外相会議で、G7はウクライナが「勝利するまで」支援を継続すると表明しました。

 英国のリズ・トラス外相は「ウクライナにさらに多くの兵器を提供し、制裁を増やすことで、プーチン大統領への圧力を維持することが現時点において極めて重要だ」と話しました。

 G7には、停戦に向けての歩み寄りの気配すらありません。

※【速報6587】共同、14日:G7外相会合は14日、共同声明を発表し、ロシアに対し、ウクライナの港などインフラへの攻撃を即時停止するよう要求した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525755289739268096

※【速報6584】AFP、13日:フランスのジャンイブ・ルドリアン外相は13日、ドイツ北部バイセンハウで開かれているG7外相会議で、G7はウクライナが「勝利するまで」支援を継続すると表明した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525755095563894785

 ドイツとフランスは、それでも、首脳レベルの会談を諦めていません。ドイツのショルツ首相は13日、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、ウクライナとの停戦にできるだけ早く合意するよう促しました。プーチン大統領とショルツ首相は3月30日以来、初めて電話会談を行ったことになります。

 『TASS』によると、両者は「人道的側面に重点を置いて」ウクライナの状況について話し合い、特に、アゾフスタリ工場の領土からの民間人の避難について話し合った、ということです。

 会談で、プーチン大統領は、「ナチスのイデオロギーを公言する過激派による国際人道法の継続的な重大な違反」と「非人道的なテロ手法の使用」に注意を向け、「実際には、キエフによって阻止されているロシアとウクライナの交渉における状況の基本的な評価」についても指摘したということです。

 『AFP』は、プーチン大統領はロシアはウクライナで「ナチスのイデオロギー」と戦っていると主張した、と伝えています。

プーチン大統領「ナチスのイデオロギーを提唱し、テロリストの手法を使う武装勢力による国際人道法違反が続いている点に注意が向けられた」(会談後公式声明)

※【速報6609】ロイター、13日:ドイツのショルツ首相は13日、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、ウクライナとの停戦にできるだけ早く合意するよう促した。独政府報道官が明らかにした。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525780922221486080

※【速報6611】TASS、13日:クレムリンの報道機関によると、プーチンとショルツは「人道的側面に重点を置いて」ウクライナの状況について話し合った。特に、彼らは、アゾフスタリ工場の領土からの民間人の避難について話し合った。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525781033567760384

※【速報6616】AFP、14日:プーチン大統領は13日、ドイツのオラフ・ショルツ首相との電話会談で、ロシアはウクライナで「ナチスのイデオロギー」と戦っていると主張した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525781199431430144

 G7の会合に参加していたウクライナのクレーバ外相は13日、G7の外相たちに対して、国外で凍結されたロシアの資産はウクライナにおいてロシア軍がもたらした損失の補償に当てられ、ウクライナの復興に活用すべきだと発言しました。

クレーバ外相「私たちがその資金を復興に向かわせ、受けた損失の補償をできるようにするためだ。(中略)数千億のユーロとドルの話である」。

※【速報6646】UKRINFORM、15日:クレーバ外相は13日、G7の外相たちに対して、国外で凍結されたロシアの資産はウクライナにおいてロシア軍がもたらした損失の補償に当てられ、ウクライナの復興に活用すべきだと発言した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525791898186620928

 「ウクライナの議員らは13日、戦場の状況は開戦時よりもはるかに悪化したとの認識を示し、米国に防空システムや戦闘機の供与を要請した」と、『CNN』が報じました。

 ロシアに効果的に対抗するには、代わりに多連装ロケットシステムやパラディン自走榴弾砲、F16のような戦闘機が必要だとし、米国に対し、ウクライナ人パイロット向けにそうした戦闘機の運用訓練を開始するよう求めた、ということです。

 米国はウクライナへの重兵器の移送を開始してはいますが、多連装ロケットシステムや戦闘機はまだ供与していません。

 ウクライナの要求は、経済支援でも軍事支援でも天井知らずにエスカレートしています。

※【速報6649】CNN、12日:ウクライナの議員らは13日、戦場の状況は開戦時よりもはるかに悪化したとの認識を示し、米国に防空システムや戦闘機の供与を要請した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525792068039102465

 『TASS』は13日、「2月17日以来、ウクライナ軍はドネツク人民共和国(DPR)の領土に2738回発砲。その結果、113人の民間人が殺害され、さらに517人が負傷した、と停戦管理調整合同センター(JCCC)のDPR代表の事務所は13日に述べた」と報じました。

 「重火器で行われた2,477を含む、合計2,738の火災攻撃が記録され」、「レビュー期間中、ウクライナ軍は27発のトーチカ-Uミサイルを含む、さまざまな口径の2万7006発の弾薬を発射した。多連装ロケット砲グラッド、ウラガン、スメルシュも使用された」ということです。

 「その結果、43の医療機関と118の教育機関、27の重要インフラ施設、320の電気、水道、ガス供給施設を含む、3,371のアパートと710の民間インフラ施設が被害を受けた」と、ウクライナ側の攻撃による被害をまとめています。

※【速報6652】TASS、13日:2月17日以来、ウクライナ軍はドネツク人民共和国(DPR)の領土に2,738回発砲。その結果、113人の民間人が殺害され、さらに517人が負傷した、と停戦管理調整合同センター(JCCC)のDPR代表の事務所は13日に述べた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525792157499396097

 ゼレンスキー大統領は13日、伊テレビ局『ライ1(Rai 1)』のインタビューで、ロシアがドンバス地方にてあらゆるものを破壊し、何千もの人を殺した以上、ドンバス地方に自治を認めることは決してないと発言しました。

ゼレンスキー大統領「ドンバスの広範な自治? そこには何も残っていない。どんな広範な自治だ? どういうことだ? その土地の何らかのフォーマットについて話す前に、何万人もの人を殺してはいけないのだ。そこに問題がある。彼らは、殺し、破壊した後で、自治をくれと話している。私たちは、彼らの自治を決して認めない」

 ゼレンスキー大統領は、ロシアのプーチン大統領と直接会談する意向を改めて表明しましたが、ただし、いかなる協議もロシア軍の撤退が前提になるとの考えを示しました。

 ゼレンスキー大統領「プーチンと話す準備はできている。ただし、彼とさしで、の話だ。仲介を一切排除した状態で。そして、最後通牒ではなく、対話という条件で。プーチン大統領と仲介者を交えずに会談する用意がある。最後通牒ではなく、対話の枠組みで会談したい」。

 『ライ1(Rai 1)』のインタビューでゼレンスキー大統領は、プーチン大統領との対話を模索するマクロン仏大統領について、「ロシアに逃げ道を与えてはならないのに、無駄な努力をしている」と書いた原稿を、「テレグラム」で公開しました。マクロン大統領は今週、ロシアとウクライナは交渉を通じて停戦する必要があるが、どちらかが「屈辱」を受ける形であってはならないと述べていました。

ゼレンスキー大統領「ロシアに逃げ道を与えてはならないのに、無駄な努力をしている」。

※仏大統領のプーチン氏との対話は「無駄」 ゼレンスキー氏(AFP BB NEWS、2022年5月14日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3404846

 ゼレンスキー大統領は、マクロン大統領が勝手に「外交的な譲歩をする可能性がある」と勘ぐり、停戦条件としてウクライナの領土を犠牲にすることをけん制したものとみられています。

 これに対し、仏大統領府は13日、「マクロン氏が、ウクライナの許可なくプーチン大統領と協議をしたことや、ウクライナに譲歩を求めたことは一度もない」と反論しました。『東京新聞』は14日、「マクロン氏はウクライナ支援で結束を強める欧州連合(EU)の中心的存在。ゼレンスキー氏との応酬は、対ロシアでの足並みの乱れともとられかねず、欧州メディアに驚きが広がった」と報じています。

※【速報6656】UKRINFORM、13日:ゼレンシキー大統領は13日伊テレビ局『ライ1』のインタビューで、ロシアがドンバス地方にてあらゆるものを破壊し、何千もの人を殺した以上、ドンバス地方に自治を認めることは決してないと発言した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525792340975050752

※【速報6664】AFP、14日:ゼレンスキー大統領は13日に公表されたインタビュー原稿で、フランスのマクロ大統領がプーチン大統領との建設的な対話を模索していることについて、「無駄」だとする考えを明らかにした。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525793209426685952

※【速報6671】東京、14日:マクロン氏はウクライナ支援で結束を強める欧州連合(EU)の中心的存在。ゼレンスキー氏との応酬は、対ロシアでの足並みの乱れともとられかねず、欧州メディアに驚きが広がった。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525793546602573829

 4月16日、ゼレンスキー大統領がSNSにアップし、すぐに削除した自撮り動画が話題になりました。動画は、いつものように勇ましいメッセージを語るものではなく、半酩酊状態のゼレンスキー氏が、ぶつぶつ呟きながらカメラを自分と執務室と思われる部屋のあちこちに振り向けているものです。この動画には、「コカイン中毒?」「酔っ払い?」などさまざまな声が上がりました。

 欧米メディアは、プーチン大統領の健康状態について、「パーキンソン病か、癌か、精神に異常があるのではないか」などと、ほとんど何の根拠もなく報じてきていますが、ゼレンスキー氏の発言や言動を見て、その健康状態や精神状態について疑問を投げかけるマスメディアは皆無です。ゼレンスキー氏の心身の状態は、大丈夫なのでしょうか。

 動画はまだいくつかネットに残っています。

※ゼレンスキー 麻薬吸引?ラリってる動画をうっかりアップ すぐに削除も・・・
https://www.nicovideo.jp/watch/sm40345193

※中国人企業家・宋文洲さん「ゼレンスキー、自ら公開したビデオを削除。机上の覚醒剤が見えてしまったからだ!」→ よく見ると…
https://sn-jp.com/archives/78446

 『AFP』が14日、ロシア国内で大火災が立て続けに起こっていることについて、ウクライナ側勢力による組織的な放火の可能性が噂されている、と報じました。

 「4月21日、モスクワ北西約200キロに位置する都市トベリの航空宇宙軍中央研究所で火災が起き、少なくとも17人が死亡した。4月下旬から5月初旬にかけても、西部ブリャンスクの2か所の燃料貯蔵施設、極東ウラジオストク北部の空軍基地、サハリンの火力発電所、中部ペルミの軍需工場、モスクワ東方ゼルジンスクの化学工場で火災や爆発が相次いだ」(AFP、14日)

 あくまでも推測の段階ですが、『AFP』は「バイラクタル」による攻撃についても言及しています。

 「とくに、ブリャンスクの燃料貯蔵施設での大火災は、ウクライナ軍の軍用無人機『バイラクタル』の攻撃という説もあり、本当であればウクライナ軍には長距離兵器でロシア領土に攻撃を仕掛ける能力がある」(AFP、14日)

 ウクライナ大統領府のアレストビッチ顧問は、ロシア国内の火災について、米紙ニューヨーク・タイムズの質問に対し、イスラエルは隠密作戦による攻撃や暗殺を決して認めないと述べ、同様に「我々も認めもしないし、否定もしない」と言葉を濁した、ということです。

 「イスラエルは隠密作戦による攻撃や暗殺を決して認めない」とはどういう意味なのでしょうか。このテロは、イスラエルからの部隊が行ったということなのか、自分達はイスラエルを真似て、自分たちがやった攻撃を認めない、という意味なのか、後者であれば「自白」しているに等しい言葉です。

 ソ連邦解体時には、ソ連圏内にいた「イスラエル国籍」を持った富豪が結託して、ソ連邦時代の国有財産を「民営化」を口実に、私物化したとも指摘されています。ロシアとウクライナ出身のオリガルヒ(新興財閥)は、イスラエルとの二重国籍者や多重国籍者が多く、イスラエル以外で世界最大のユダヤ人人口を抱える米国との関係も深いとされています。

 ロシア国内でウクライナ侵攻とは直接関係のない標的を狙った破壊工作が行われている可能性について、米政府関係者はコメントを控えている、ということです。

※【速報6674】AFP、14日:2月24日にロシア軍がウクライナに侵攻して以来、ロシア国内のソーシャルメディアでは十数件の火災が大きな注目を集め、ウクライナ側勢力による組織的な放火がささやかれている。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525793710176280578

 ウクライナ危機で、戦事の原子力発電所のリスクについて注目が集まりました。日本列島には54基もの原子力発電所があります。その日本列島に米国はミサイルを並べて、中国と撃ち合いをさせ、中国軍のミサイル戦力を消耗させるという戦略を描いています。原発を抱えて戦争などできるわけがありません。

 山口壮原子力防災相は、13日の閣議後会見で、原発への武力攻撃に対する防衛について「ミサイルが飛んできてそれを防げる原発はない。世界に1基もない」と明言しました。ロシア軍がウクライナの原発を攻撃した事態を受け、自民党や自治体などから原発の防衛力強化を求める意見が出ています。

 それに対して、原子力防災の担当者として、まことに「ぶっちゃけた」身もふたもない無責任きわまりない回答をしたことになります。

 山口壮原子力防災相の発言は無責任であるものの、原発はミサイル攻撃の標的となり、防ぐことはできないという、当たり前の事実を、自民党の政治家として努めて冷めた正直な発言として評価されるべきです。

 自民党が日本を「戦争をできる国」にしたいというならば、中距離ミサイルの配備を行う前に、日本中の原発を撤去し廃炉にするのが何よりも先決です。これは原発という発電手段の賛否を越えたさしせまったリアルです。

※【速報6682】朝日、14日:山口壮原子力防災相は13日の閣議後会見で、原発への武力攻撃に対する防衛について「ミサイルが飛んできてそれを防げる原発はない。世界に1基もない」と明言した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1525795817923047425

■<IWJ取材報告>沖縄の本土復帰50年!「台湾有事はアメリカが仕掛けた謀略」と元沖縄平和運動センター議長の山城博治氏がスピーチ! 米軍基地が残る沖縄は本土「復帰」したと言えるのか?~「沖縄復帰50年を問う」 5・15デモ

 5月15日日曜日、沖縄の本土復帰50年を向かえるにあたり、沖縄の在日米軍基地に抗議する「『沖縄復帰50年を問う』 5・15デモ」が東京の日比谷公園で行なわれました。日比谷公園を出発点として、銀座を通り、鍛冶橋駐車場前までのデモ行進です。

 沖縄には在日米軍基地の約7割が集中しており、過剰負担となっています。それゆえに、騒音問題や、米軍関係者による暴行事件などの治安悪化、ヘリコプターの墜落事故など、あいつぐ米軍関係のトラブルが問題となっています。

 宜野湾市の米海兵隊普天間基地の移転をめぐっては、2019年に実施された県民投票によって、名護市辺野古への新基地建設に「反対」が過半数を占めたにもかかわらず、当時の安倍政権は建設を強行しました。

 さらに、埋め立て予定地の海底が軟弱地盤であることが指摘され、完成させること自体が危ぶまれてもなお、建設を続けています。

 2019年12月には防衛省が建設費を当初の3500億円から9300億円になると発表。今後さらに建設費がかさむ可能性も指摘されています。

 デモ行進の冒頭、元沖縄平和センター議長の山城博治氏は、日本や米国が過度に中国脅威論を煽っているとして、次のように述べました。

 「中国が日本に侵攻すると言っているんですか? 中国という国はわかるように、世界の経済の大国になるために、汲々としていて、一帯一路という政策は経済発展の政策そのもの。

 この資本主義社会を中心とする世界の経済システムの中で、一番得をしているのは中国です。その中国は、今の彼らの経路を自ら断つわけにはいかない。断つはずもないんです。

 中国はそのことをわかって戦争を仕掛けてくるなんてことはあり得ない。台湾有事というのは、アメリカが仕掛けた謀略です。台湾有事で沖縄が戦場になるというのは、アメリカの陰謀だし、謀略です」

 山城氏は、「憲法を変えない、戦争に行かせない」とした上で、「地元からそのような声を上げられる政治家をつくるため努力をしていきたい」と演説を締めくくりました。

 デモ行進の参加者は、主催者発表で650人でした。

 多くのデモ参加者は、住民の民意を踏みにじり辺野古新基地建設を強行する日本政府に対し、怒りの声を上げながら行進しました。沖縄の本土復帰から50年、今もこのような状況が続く中で、果たして「本土復帰」と言えるのでしょうか。

 詳しくは、ぜひ全編動画を御覧ください。

※沖縄の本土復帰50年!「台湾有事はアメリカが仕掛けた謀略」と元沖縄平和運動センター議長の山城博治氏がスピーチ! 米軍基地が残る沖縄は本土「復帰」したと言えるのか?~「沖縄復帰50年を問う」 5・15デモ
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505887

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

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IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵、城石裕幸、中村尚貴)

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