【IWJブックレビュー】 古賀茂明著『国家の暴走 安倍政権の世論操作術』(角川oneテーマ21)

 『国家の暴走 安倍政権の世論操作術』をご恵贈いただきました。

 本書は元経済産業省官僚でIWJ単独インタビューにもご登場いただいた古賀茂明氏が安倍政権による暴走について、外交、安全保障、経済の観点から論じています。また、軍事立国に突き進む日本をこうした既得権者との戦いは避けて通れないと語ります。

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 古賀氏が「恐怖の3点セット」と呼ぶ「日本版NSC」「特定秘密保護法」「集団的自衛権行使」が揃うと、日本は戦争ができる国になる、と古賀氏は記します。そして、世界の軍事秩序の中で存在感を示し、列強国に仲間入りするために必要な前述の3つを含めた13の政策がすでに用意されていると語ります。

さらに、金融緩和による円安と株高で経済再生が進んだかのような演出をしたものの、アベノミクス「第三の矢」はどこかにいってしまい、経済政策そっちのけで戦争に向け、ひた走っていると指摘しています。

 こうした現状にストップをかけるべく、古賀氏は、日本に必要な政策グループについて提言しています。経済・社会政策は「改革」、外交・安全保障政策では「ハト派」の「改革はするが戦争はしない」グループだとして、この勢力の集結の必要性を訴えます。

古賀氏は、このグループが大勢力になるまでにすべきことは、安倍政権の暴走を少しでも食い止めるべく、国民が声を上げ続けることだと指摘します。政権は世論に敏感であり、集団的自衛権の法案提出が遅れたのも世論の影響だとしています。何が起きても最後は国民の声が流れをつくることから、集団的自衛権に反対の声を強くしていくべきだと論じています。

 古賀氏は元経産官僚の視点で、政権や官僚が取る行動を鋭く指摘しています。一般人からみてわかりにくい安倍政権の裏側の動きを解き明かすとともに、戦争に向かう危機的な状況において、日本が目指すべき方向、国民がとるべき行動についても解説しています。日本は戦争なんかしない平和な国だと信じて疑わない人に、是非、読んでいただきたい1冊です。

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